
6月の毎週土曜日に開講していた「高校生のためのアジア理解講座」は、お蔭様で大好評のうちに終了しましが、一体どのような内容だったのでしょうか。実はそれよりも、普段講義を受けている先生方が高校生を前にして、一体どのような授業を行うのか、といった点がより気になるところです。
「高校生のための」と銘打っていますが、高校生だけに限らず広く参加を呼びかけているようですから、学部に所属している皆が参加しても文句は言われないはずです(とはいえ良い顔もされないでしょう)が、学部生として参加するのは多少気が引けますね。ちなみに、公表されていたプログラムは以下の通りです。
6月2日:『アジアとはどんな世界だろう?』
押川典昭 国際文化学科 教授
いま、新聞の国際面やTVのニュースを見ると、イスラム世界の出来事が毎日のように報道されています。イラク戦争、パレスチナ紛争、石油問題など、現代の世界情勢を理解するためには、イスラム世界を知ることが避けて通れないのです。しかし、肝心のイスラム教という宗教について、われわれ日本人は何を知っているでしょうか。どこか遠くの国で信じられている、何だかよく分からないモノ、という程度の認識しか持っていないのはないでしょうか。この講義では、イスラム教徒が何を信じ、何を守っているのか、高校生の皆さんに分かりやすく解説してみたいと思います。
※終了しました。
6月9日:『イスラム教とは何だろう?』
高野太輔 国際関係学科 講師
いま、新聞の国際面やTVのニュースを見ると、イスラム世界の出来事が毎日のように報道されています。イラク戦争、パレスチナ紛争、石油問題など、現代の世界情勢を理解するためには、イスラム世界を知ることが避けて通れないのです。しかし、肝心のイスラム教という宗教について、われわれ日本人は何を知っているでしょうか。どこか遠くの国で信じられている、何だかよく分からないモノ、という程度の認識しか持っていないのはないでしょうか。この講義では、イスラム教徒が何を信じ、何を守っているのか、高校生の皆さんに分かりやすく解説してみたいと思います。
※終了しました。
6月16日:『ガンディーのインド・ITのインド』
井上貴子 国際文化学科 教授
インドはさまざまな顔をもっています。独立運動の指導者ガンディーからは、カースト差別や貧困を思い出すかもれません。仏教の発祥地、ヨーガや古代文明といったイメージもあるでしょう。一方、近年では国際的に活躍するインド人IT技術者がマスメディアでさかんに紹介されるようになりました。台頭するインドとのビジネスは、いまや全世界の熱い注目を集めています。ガンディーのインドとIT先進国のインド・・・このまったく正反対の顔が両立することこそが、インドの最大の特徴だといえるでしょう。今年は、日印友好50周年を記念する日印交流年として数多くのイベントが企画されています。今後、日印関係が強化されることは確実です。この講座で、大国インドのなぞにせまってみましょう。
※終了しました。
6月23日:『米・象・ムエタイの国タイ?』
遠藤元 国際関係学科 准教授
みなさんは東南アジアの「タイ」と聞くと、どのような国を思い浮かべるだろうか。広大な水田風景や独特の「浮き稲」、人を乗せてゆったりと歩く象、あるいはタイ式キックボクシング「ムエタイ」を想像する人が少なくないのではないか。こうしたイメージは、確かにタイの一面を表している。しかし、これだけでタイの全体像を推し量るとすれば、大きな誤解につながるのもまた事実である。この講義では、タイを中心に東南アジアの今の姿を紹介しながら、それらの国々と日本の新たな経済関係についてみなさんとともに考えたい。
※終了しました。
6月30日:『日本と中国のはざまから日中関係を考える』
鹿錫俊 国際文化学科 教授
日中関係はすっかり冷え切っていた長い冬の時代を経て、首相どうしの相互訪問をきっかけに氷を溶かす時期に入りました。しかし日本と中国は、「靖国」などの問題に象徴されるように、現在もそして近い将来も、普通の二国間関係とは違って、「感情」や「こころ」の葛藤から逃れることができません。
この「感情」や「こころ」の葛藤は何に起因するのでしょうか。それはこれまでどのような両国間の障害となってきたでしょうか。そして、新しい日中関係を築くために、これからどのようにそれを克服していくべきでしょうか。
わたしは中国と日本でそれぞれ教育を受け、双方で仕事と生活の場を持つ「境界人」です。そんな立場から、わたしが両者のはざまで味わった苦悩とそれによって生まれた思索を踏まえつつ、歴史とこころの両面からこの三つの問題を考えてみたいと思います。
※終了しました。