教員紹介/Professor
教員紹介
亀澤 孝幸(かめざわ たかゆき)

【自己紹介】
私は中国書道史と書を中心とする芸術論を研究しています。書を習ったことのない人も自分の悪筆を気にするし、他人の美しい筆跡にあこがれを抱くことがありますね。文字や書に対する今日の私たちの美意識や価値観は、どのように形成されたのでしょうか? そのことを理解するためには、まずは歴史を知ることが必要です。一方で、文字を書くことが、たんなる教養や技術を超える「芸術」とみなされるには、理論の発展が不可欠です。それに深く関わるのが「書論」とよばれる芸術論や批評の存在です。この両方のアプローチから、書というものを理解しようとしています。
【学生へのメッセージ】
大学で書道を学ぶことの意義はどこにあるでしょうか? たんに上手くなりたいだけなら、わざわざ大学で学ぶ必要はありません。歴史を知り、思想を知り、文化の総体のなかに書の存在を位置づけること。上手い・下手だけではない多様な美のあり方を知り、単一の価値観を超え出ること。自分がとわられていた殻を破り、あらたな価値を創造する場が大学です。真理と美の探究にともに情熱を燃やす仲間を待っています!
【ゼミのテーマ紹介】
・王鐸書法研究
・王鐸の贋作について
・漢字書体変遷のメカニズム
・甲骨文と金文の関係
・『論語』古注と新注の比較研究
・古代中国の音楽論『楽記』の研究