分配や消費まで含めて生産活動なしには人間の生活は成り立ちません。人間の社会的な生産活動の全体が経済です。一人一人の人間の生産活動は人によって異なります。ある人と別の人との生産活動は全く異なっているかもしれません。しかし、ある地域、ある時期を生きる人々をまとめて取り上げたらどうでしょうか。そこで扱う人々の数が十人、百人と増えるにしたがって、そこにはある一定のパターンが見えてくるでしょう。パターンがはっきりすれば、ある状況のなかでの人間の行動はこうなることが多い、という一般化が可能です。経済学はこのように社会的に集積された人々の経済に関する行動のパターンを分析します。これによって今生じている経済現象を合理的に理解することが可能になります。
経済学の知識がなければ、いま身の回りでおきている様々な経済現象を理解することができません。たとえばデフレとはなんなのか、不況とはなんなのか。もちろん、どうしてそのような現象が起きるのかについての説明は研究者によりさまざまです。しかし、経済学をある程度理解することなくしては、経済現象についての自分なりの意見を持つことはできません。

学科紹介/Department
社会経済学科
学科主任メッセージ
経済の動きを合理的に理解できるようにしよう

深く広い学びを可能にするカリキュラム
経済学を学ぶためには経済学の基礎理論を体系的に深く身につけることが必要です。社会経済学科には、経済学の基礎理論を身につけるための講義が準備されています。また各人の関心に応じて社会経済諸思想、歴史、国際的・地域的関係、とりわけ日本とアジア太平洋地域との関係などを学ぶことが可能です。さらに英語・中国語をはじめとする語学教育を通して、グローバル化が進行する中でますます求められるようになっている国際的コミュニケーション能力を涵養することも重視しています。
徹底した少人数教育
大学では単に講義を聴いて知識を身につけるだけでなく、能動的に問題を発見し解決を模索する能力を身につけることが重要です。そのためには少人数クラスにおいて教員と直接対話しアドバイスを受ける中で、問題発見・解決のスキルと姿勢を習得することが不可欠となります。経済学部では1年次の基礎演習、2年次以降の経済学演習、4年次の卒業研究によって、4年間を通して教員と密接に交流できるよう配慮がなされています。各教員は、教師としてだけでなく人生の先輩として、大学生活のなかで皆さんが直面する悩みに対して、有益なアドバイスをしてくれるはずです。
教員一同、皆さんが知的・人格的に大きく成長し、世界へと飛び立っていくためのお手伝いをできるのを楽しみにしております。