Asia education

第2回小学生のためのアジア理解講座が行われました(10月15日)

  • Facebookでシェア
  • LINEでシェア
  • Xでシェア

 10月15日(木)、東松山市立高坂小学校にて、地域研究学会民族資料研究班による「小学生のためのアジア理解講座」が行われました。民族資料研究班は、国際関係学部で数十年にわたって収集してきたアジアの国々の衣装や資料を活用し、様々なイベントを行っています。

テーマ 韓国について

 「小学生のためのアジア理解講座」は学生たちが学んできたことを地域の皆さんに還元する試みとして、今年2月から開始されました。テーマは「韓国について」。ただ学んだ知識を説明するだけではなく、小学生の皆さんにアジアへの関心を誘うきっかけとなるよう、体験学習を重視した内容となっています。
 学生たちは国際関係学部で所蔵している韓国の楽器をを用いて、伝統芸能「農楽」を学び、発表できるレベルにまで練習を積んできました。

 今回は高坂小学校4年生の皆さんに2回に分けて受講して頂きました。最初は皆さん緊張した面持ちでしたが、すぐに打ち解け、元気いっぱいに参加してくれました。学年主任の田中玲子先生による趣旨説明のあと、高坂小の皆さんによる始めの挨拶があり、講義が開始されました。

顧問の飯國有佳子先生(写真左)と司会進行を務める学生たち

 前半はパワーポイントを使った発表です。まず、クイズ形式で韓国の位置を確認した後、日韓の文化で異なる点を学びました。食べるときに食器をもってはいけない、誕生日にはお母さんへの感謝をこめてわかめスープを飲むなど、初めて知る韓国の文化に皆さんは興味深そうに聞き入っていました。
 ジェスチャーを交えながら話す内容を当てる言語クイズは、笑いが絶えず大好評でした。

 次に、韓国の代表的な衣装の説明です。女性用のチマチョゴリは韓国ドラマなどでお馴染みですが、実際に見るととてもスカートの部分が長いのに気づきます。カラフルで、着付けも簡単であることから、日本でもファンが増えているようです。

 次は農楽と楽器の説明です。農楽(韓国語ではノンアク)は風物(プンムル)とも呼ばれ、朝鮮半島の人々の生活と深く関わりながら発展してきた伝統芸能です。豊作祈願や収穫を祝う他、庶民の貴重な娯楽として重要な役割を果たしてきました。
 砂時計型の両面太鼓チャンゴ、和太鼓と似ているプク、しんちゅうでできた鉦(かね)のケンガリ、でんでん太鼓のようなソゴ、ドラのジンの音を実際に聴いてみます。思いのほか大きな音だったからか驚いた子も多かったようですね。揃いの衣装に身を包んだ学生たちが様々なフォーメーションをとりながら息の合ったパフォーマンスを行うと、皆興味津々で見入っていました。

韓国衣装の着付け

 後半は、いよいよ実際に衣装を着たり楽器を鳴らしてみる体験学習です。チマチョゴリやパジチョゴリを着たのはおそらく皆初めてだったのではないでしょうか。口々に「似合う」「きれい」とコメントを言い合っていました。中には、女の子用の衣装に挑戦してみる男子生徒たちも。皆さんとても似合っていましたよ!

 講義の最後には担任の吉田奈津美先生、山田祐樹先生からそれぞれお話があり、小学生の皆さんによる感想が述べられ終了しました。

  今後、民族資料研究班は「こども大学」や第38回日本スリーデーマーチでの発表を予定しています。さらに練習を重ね、ブラッシュアップした農楽を披露できることを期待しています。

 高坂小学校4年学年主任の田中玲子先生、担任の吉田奈津美先生、山田祐樹先生に多大なご協力を賜りました。この場を借りて一同お礼申し上げます。

追記

 後日、高坂小学校4年生のみなさんから、心のこもったすてきなお礼のお手紙をいただきました。どうもありがとうございました。たくさんの子どもたちが「カムサハムニダ」と書いてくれ(ハングル文字で書いてくれた人もいます。すごい!)とても嬉しく感じています。この授業をきっかけに、韓国語や韓国の音楽をもっと学んでもらえたらいいなと思います。