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国際関係学科国際文化学科

ご卒業おめでとうございます。

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ご卒業おめでとうございます。

卒業生のみなさんへ(松本弘学部長)

 ご卒業、おめでとうございます。ご家族の方々にも、お祝いを申し上げます。

 

 例年、東京国際フォーラムでの卒業式の後、参加者は板橋校舎に移動して、学部ごとの
学位記授与式を行なっておりました。その際には、学部長がみなさんに祝辞を述べる機会
があったのですが、今年は学部ごとの授与式は見送られましたので、ここで祝辞を述べさ
せていただきます。

 

 いうまでもなく、昨年からの新型コロナウィルス感染拡大により、みなさんの大学生活
の最後の1年間は、大変厳しいものになってしまいました。前期は大学が入構禁止となっ
て、授業はすべてオンライン。後期には一部授業で対面式が行われたものの、構内は閑散
としていました。そうしたなか、みなさんは卒業に向けた勉学に励み、同時に就職活動を
続けられたことと思います。そのような努力が卒業に結実したことに、心より敬意を表し
ます。慣れないオンライン授業で苦労した、友人と会えなかった。就活は手探りの状態が
続き、アルバイトや旅行の断念などもあったことでしょう。

 

 いつもとは違う日常が、今も我々を取り巻いています。その真っただ中で、みなさんは
新しい生活を始めることになります。かく言う私も、コロナ禍による尋常ならぬ事態は初
めてですから、みなさんにアドバイスができるような経験を持っているわけではありませ
ん。4月から始まる新年度の授業も、感染状況に左右されることになります。

 

 しかし、見方を変えれば、みなさんはこの1年間で未来の仕事や生活の姿を体験したと
も言えます。コロナ禍で促進されたデジタル化社会は、感染状況が収束してもなお、止ま
ることはないでしょう。むしろ、この1年間に生じたさまざまな変化によって、デジタル
化の流れは加速化され、不可逆的なものになっていくことでしょう。みなさんは、その変
化に対応できる経験を大学生の時に得て、それを糧に新しい生活を迎えることができます。

 

 ただ、私のようなオールドタイプの人間は、そのような新しい生活や社会のなかで生き
ることに、不安を持ってしまいます。以前から、ただでさえ人間関係が希薄になっている
と懸念されていたのに、今後は在宅勤務やオンライン会議などで、ますます「人と会う」
機会が少なくなっていくのではないかという心配です。もちろん、物事にはプラスとマイ
ナスの両面がありますから、長時間の通勤をしなくてよい、生活費が安く環境も良い場所
に住めるといった利点も、多くあるのでしょう。

 

 私が学生の頃、社会学の授業で「タバコ屋でおばさんと話しながら煙草を買うのと、
自動販売機で煙草を買うのとでは、違う惑星にいるようなもの」と言われました。今や、
自動販売機どころの話ではありません。我々は、好むと好まざるとにかかわらず、距離を
保った人間関係のなかで、仕事のやりがいや個人の満足、幸福を感じる方法を見つけなけ
ればなりません。便利になって何かを失うというのは、仕方のないことかもしれませんが、
みなさんには「人と会う」ことで得られる何かも、大事にしてほしいと願っています。

 3月5日、第二研究棟第二会議室において、学部長賞の授与式が行なわれました。

 

◆最優秀賞

永尾 水俊さん(岡本ゼミ)

「中国の地域経済モデル―重慶と広東の比較分析」

 

◆優秀賞 

丁 紀梅さん(新里ゼミ)

「技能実習制度の実態と課題―技能実習生の自体験から考える―」

 

◆佳作

大島 彩花さん(古川ゼミ)

「韓国の徴兵制 —ジェンダー問題を中心に—」

 

西川 遥佳さん(飯國ゼミ)

「日本のアイドルオタク文化─「推す」心理と消費行動に関する考察─」

卒業生代表挨拶

 3月22日に東京都千代田区有楽町の東京国際フォーラム・ホールAで挙行された2020年度学位授与式では、国際文化学科の武田 彩生さんが卒業生代表挨拶を読み上げました。

 全文は以下から確認できます。