Asia education

「社会人基礎力育成グランプリ2015・関東地区予選大会」で準優秀賞を受賞しました(12月7日)。

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 12月7日、拓殖大学文京キャンパスにおいて「社会人基礎力育成グランプリ2015・関東地区予選大会」が開催され、国際関係学部の取組が、準優秀賞を獲得しました。初出場での受賞は本学のみ。優秀賞に選ばれた創価大学経済学部と城西大学経済学部が、来年2月26日に開催される決勝大会(全国大会)に出場することになります。

 本グランプリは、社会人基礎力協議会の主催の下、経済産業省の共催、経済同友会や日本商工会議所の後援によって運営されています。取組の審査基準は「大学での主体的な学びを通じて、学生が『社会人基礎力』をどれだけ成長させることができたのか」。

 国際関係学部から出場したのは「国際関係特殊講義(地域文化の探求)」の「チームC」です。登壇者(発表者)は、藤井環さん(4年)、及川宥紀さん(3年)、小材千秋さん(2年)の3名と、新里孝一教授。タイトルは、最終報告会(7月18日)で発表した「歩く×繋がる-東松山から広がるウォーキングの輪-」です。学内の最終報告会とは異なり、グランプリにはスライドの枚数やプレゼン時間に厳格な制約があったため、内容を絞り込むのに一苦労でした。卒論やALSCやAsia Weekの準備などそれぞれが多忙な時期とも重なり、全員が集まれる昼休みの時間を利用して、ストップウォッチ片手にプレゼンの練習を繰り返しました。

 2レーンの5番目に登壇した「チームC」。制限時間ぴったりの堂々たるプレゼンでした。審査委員からは「M-lodgeでどんな議論をしたのか」「ジョギングにはないウォーキングの魅力は何か」「取組にかかわって自分のどんなところが成長したと思うか」などの質問が矢継ぎ早になされました。学生の応答は実に見事なものでした。
 プレゼン終了後は「交流セッション」が行なわれました。プレゼンを終えた解放感と熱気に溢れた会場で、学生たちは笑顔でこれまでの努力を称え合いました。

 審査委員(6名)全員の講評の後に、審査結果が発表されました。表彰されるのは、優秀賞(全国大会出場)2校と準優秀賞4校ですが、今回は、準優秀賞が5校に授与されることになりました。
 講評には、多くの傾聴すべきコメントがありました。参考までにその断片を記しておきたいと思います。


  • 「学生時代には、得意なことではなく、なるべく不得意なことにチャレンジせよ」

  • 「損か得か、損をしてでも成果を出せる人を社会は評価する(社会人基礎力GPに出場するための努力こそ評価したい)」

  • 「チャンスは忙しいときにしか来ない(忙しいからといって断っていればチャンスはめぐって来ることはない)」。

  • 「日本企業の課題は世界一の技術力をどうやって社会的価値にしていくかということ。そのためには、社会人基礎力GPのように、さまざまアイディアを出し、実際に“やってみるしかない”」。

  • 「よいプレゼンの秘訣は『感情の言葉』と『数字』のバランスにある」。

  • 「採用にあたって注目するのは『一番困ったときにどんなことをしたか』ということ。

  • 「世の中の仕事はすべてが『無理難題』。無理難題だといって避けていたのでは何もできない。無理難題に果敢に挑戦してもらいたい」。

 今回のプレゼンは特殊講義「地域文化の探求」の授業の集大成です。PBL型の授業実践ははじめてでしたが、何とか最終報告まで漕ぎ着けることができたのは、率先して授業運営にかかわってくれた国際関係学部事務室、M-Lodgeの特別利用を認めてくださった東松山管理課、PBL実現に向けて市役所との連絡調整に当たってくれた地域連携センター東松山分室、そして、課題出しから最終プレゼンのフォローアップにいたるまで気持ちよくご指導いただいた文化スポーツ課をはじめとする東松山市役所の方々のご尽力のお陰です。今回の受賞を喜ぶと同時に、あらためてご協力いただいた皆様に深く感謝したいと思います。

藤井環さん

 今回のPBLの授業で、チームとして課題を解決していく際の面白さと難しさを学びました。意見を潰さずに批判を行い、形にしていくことは、当初想像していたよりも困難なことでした。しかし、チームとして課題に真剣に向き合えたことで、最終的には、全員が納得できる答えを見つけ出せたと思います。この授業で身についたことは、単に社会に適応するための「社会人基礎力」ではなく、私達が生きているこの社会と向き合っていくための力であったと思います。今回の授業を支えてくださった、先生方、市役所の方々、ヒアリングに協力してくださった全ての方に感謝いたします。
 


及川宥紀さん

 PBLの授業を通して、私自身多くのことを学ばせていただきました。困難に対してグループ全体で乗り越えようと考える力や、1年から4年が混在するチームの中で自分の役割を理解し行動、発言していく力など、この授業でなければ学ぶことができないであろう事を自分の財産として手に入れることが出来ました。社会人基礎力育成グランプリに出場し、他大学のレベルの高いプレゼンの中で準優秀賞をいただけたことで、半年間かけてやってきたことが伝わり、自分たちが本当に成長できていたということを改めて実感しました。東松山市の皆さんのご協力や先生方のご指導のもとでさまざまな事が経験できとても勉強になりました。本当にありがとうございました。
 


小材千秋さん

 このPBLの取り組みを通じて先輩方の大きさ、困難を乗り越える力など、多くの事を学ばせていただきました。大会本番では、初出場ということもあり、他の大学のすごさに圧倒されましたが、今までやってきたことを私達らしく発表することができました。さらに、この大会を通して何事にもチャレンジすることが大切だと改めて感じさせられました。まだ始まったばかりですが、これからも社会人基礎力を培っていき、素晴らしい社会人になりたいです。
 


新里孝一教授

 三名の学生とも練習のときとは較べものにならないくらい、堂々としたすばらしいプレゼンでした。とりわけ質疑応答には、初出場とは思えない余裕さえ感じられました。国際の学生のがんばりしだいで「優秀賞」は射程範囲にあることも実感できた有意義な一日になりました。どんなにすぐれた企画でも「内輪の盛り上がり」で終わってしまっては無意味です。国際の学生には、Asia MixやALSCやAsia weekで発揮される抜群の行動力と企画力を生かし、どんどん外に出ていって他流試合をこなしてもらいたいと思っています。来年のグランプリが楽しみです。