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「就活を振り返って」―第2回キャリア講演会が開催されました(10月27日)

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 10月27日、60周年記念講堂において、第2回キャリア講演会が開催されました。6月に実施した「国際関係学部の学びと就職」に続く第2弾です。

 沓掛桂子さん、羽鳥浩史さん、松田宏美さん、中間堅太郎さん。「就職戦線」を潜り抜け、すでに内定を獲得している4名の4年生に登壇してもらいました。川瀬龍彦氏(東松山キャリア支援課)の講話「就職の流れ」の後、Q & A形式で体験談を語ってもらいました。

 「学生生活(課外活動を含む)のなかでもっとも力を入れたことは何ですか?」――「民族資料研究班」「地域研究学会」「留学」。
 学業面に関する質問の後には、キャリア形成に関する質問が続きます。自分の将来の仕事を決めるにあたってもっとも重視したことはどんなことですか?」――「自分の夢を叶えられる仕事かどうか」という意見。「やりたいことと生活の安定の矛盾に悩んだ結果、最終的には安定性を選んだ」という意見。「優先すべきは夢の実現か、それとも安定か」。数年後、1年生諸君も少なからずこのジレンマに直面することになるはずです。

 「就職対策としてどのようなことをしましたか?」――SPIと自己分析。特に「自分を知ること」の難しさと、自己分析のための工夫や努力を思い思いに語ってくれました。そういえば「秘書検定は就職の役に立つのか」をめぐるひと悶着(?)もありました。この問題に関して、東松山キャリア支援課の金子昌江氏には、説得力に富む有益なご助言をいただきました。

  「就職の面接で聞かれた質問で『もっとも答えにくかった質問』は何ですか?」――「あなたは、会社にとって必要な人間ですか」という意表を突く質問。いわゆる「圧迫面接」の実態も具体的に紹介されました。「就職するために一番大切なことは何だと思いますか?」――「自分で動く!」やはりこの一語に尽きるようです。

 最後に、1年生に向けて、激励を込めたメッセージが語られました。「関心がある授業は後回しにしないで、できるだけ1、2年生のうちにとってください。就職のときの話題の豊富さにも繋がってきます」(沓掛さん)。「いろいろな年齢や趣味の人と出会い、自分にないものを貪欲に吸収することが大事」(羽鳥さん)「単位を言い訳にしないこと。『楽単』(楽に単位が取れる授業)などもっての外です」(中間さん)。「今、自分は何をすべきかを考え、行動に移せるよう努力せよ。そのために、まずは自己管理を習慣化してください」(松田さん)。

 ところで、今回の講演会から、壇上のパネラーの発言に対して、フロアからリアルタイムで質問できるシステムが導入されました。国際関係学部事務室の三嶋啓仁氏が、このシステムを完璧に運営してくれました。はじめての試みでもあり、数件あればいい方ではないかと高を括っていたところ、70件もの質問が寄せられました(嬉しい悲鳴です!)。以下に、会場で取り上げることのできなかった質問の数々を紹介しておくことにします。

◆就活対策

・就職対策の失敗例を教えてください。

・就職活動の中でどんなことに妥協しましたか。

・先輩方は2年の秋から冬にかけて就職対策をはじめたと言っていますが、普通の生活から就職を軸とした生活にどのように切り替えたのですか。

・私は大学生活でインターンシップに参加したいのですが、インターンシップには申し込めば誰でも参加できるのですか。試験があるならば、どのような試験があるのか知りたいです。

・就職試験は、何社ぐらい受けるのが一般的なのですか。

・職種はバラバラでもいいのか、統一したほうがいいか。

・留学生が、特に注意しなければならないことがありますか。

・就職活動で楽しかったことはありますか。

◆就活の心構え

・会社を辞めない、辞めさせられない限り、人生で最も重要な30年なり40年なりを、先輩方は会社側から「利用される」形になります。個性も自由も会社のためだけに縛られてこれから生きていくことになります。どれほどの覚悟と自分の意思をもって就職をしようと考えたのですか。

・面接のために一番備えたこと、または何度も考えたことはどんなことですか。

・ポジティブになる方法が知りたいです! 緊張をほぐすにはどうしていますか。

◆資格・留学

・資格を取得する場合、自分の興味のある分野に絞らないほうがいいのしょうか。

・取得してよかったとお薦めできる資格がありますか。

・具体的にどんな資格を取得しましたか。

・4年生から一年間留学するとしたら、どんなリスクがありますか。

◆自己分析

・今、自分は、つきたい職業や何が自分に向いているのかが見つからないんですが、先輩達は自分に向いている職業をどうやって見つけたのですか。

◆言語習得の重要さについて

・就職には言語能力はあまり大事ではないと聞いたのですが本当ですか。

・英語の能力(TOEICやTOEFLなど)は就活に役立ちましたか。

・アジアの言語が役立つ機会はありましたか。

◆学歴について

・企業や社会での、大東生の評価はどうか。

・学歴フィルターを感じたことはありましたか。

 フロアからの質問の中には、次のような感想もありました。「就活なんてまだ早いと思っていた。今回の先輩方の話を聞いて、この時期からキャリアについて考えていけば、今後の自分の進路にすごくプラスになると思ったので早め早めに進路について考えいきたいと思った」。「自分について見つめ直すことはとても大事なことだと思った」等々。

キャリアセンターに行こう!

 今回のキャリア講演会を聞いて感じた疑問や決心をもってキャリアセンターに足を運んでみてください。必ず「ヒント」が得られるはずです。「自分で動くこと!」でしたね。キャリアセンターは、3・4年生の就職活動のためだけに存在しているわけではありません。

 卒業論文の準備で忙しい中、後輩のために快く登壇し、あたたかい激励のメッセージをくれた4年生のみなさんと、昨年以来、4回にわたってキャリア講演会の企画・運営に全面的にご協力いただいた東松山キャリア支援課「最強のK・Kコンビ」金子昌江氏と川瀬龍彦氏に、記して深く感謝の意を表します。ありがとうございました。