Asia education

2016年度第1回キャリア講演会が行われました(6月21日)

  • Facebookでシェア
  • LINEでシェア
  • Xでシェア

 6月21日、チュートリアルの授業を利用して、60周年記念講堂においてキャリア講演会が開催されました。「ディプロマポリシーに基づく4年間を通じた体系的なキャリア教育」の第一弾となります。

 今回は、東松山キャリア支援課の川瀬龍彦氏、福田凌子氏のお二人に「国際関係学部の学びと就職」というテーマでお話いただきました。教務委員長の松本弘先生のお話に続き、川瀬氏より、国際関係学部が置かれている大学が全国でいくつあるかという質問が投げかけられました。国公立を含めた全国の大学で「国際関係学部」が置かれているのは8大学しかないことが伝えられると、意外に少ないことに学生たちは驚いたようでした。

 つまり、国際関係学部はどこにでもある学部ではないということです。就職活動の過程で、なぜ本学部を選んだのか、英語+アジア圏の10言語の中で「なぜその言語を選んだのか」が聞かれることは容易に考えられるでしょう。1年生の皆さんは今の時点で、これらの質問に明確に答えられるでしょうか?

 国際関係学部の2015年度の就職率はなんと希望者の97,7%(前年度比3,3%アップ)。サービス業が最も多く、次いで小売業、卸売業となっています。川瀬氏は、「サービス業」と言われてもピンとこない1年生に向けて、連想ゲームのようにイメージを膨らませていき、「英語+アジア圏」の言語を活かせる分野について具体的に紹介して下さいました。卒業生たちの実体験をふまえ、就職経路を①考え方・価値観 特化パターン、②言語力特化パターンに分けた説明は、国際関係学部の学生にきめ細やかなサポートを行ってきた川瀬氏ならではの分析です。

 まとめとして、川瀬氏は学生生活で考えてほしいこととして、「あなたが、どう考えたのか」「あなたが、どんな行動をしたのか」「あなたの、どんな成長があったのか」の3点を強調されました。1年生の夏休みまでは、高校の集団生活の感覚を引きずりがちですが、大学生活は一人一人がオリジナルにデザインしていくところです。まだ時間に余裕がある今こそ、自分と向き合う時間を作って有意義な大学生活を送ってほしいものです。

 次に、今年度3月に本学日本文学部を卒業された福田氏からは、つい最近までのご自分の就職活動体験に基づいたリアルなお話を頂きました。就職活動で絶対聞かれることは①学業で力をそそいだこと②学業以外で力を注いだこと③自己PR(あなたの強み)の3点。

 ただし、福田氏は、それらの話題作りに必要な準備は「誰かに言われて仕方なくやることなのですか?」と苦言を呈します。誰かに言われてやることは高校まで、大学は本人の意思で学ぶ場所であり勉強をさせられるところではない、という言葉に耳が痛い学生もいたのではないでしょうか。

 キーワードは 「知的欲求」を高めること。すなわち、言われるがままにやるのではなく、「自分が必要だからやる」「好きだから学ぶ」という姿勢が大切であ り、それが高められないと「4年間力を注げる何か」は見つからない、というのです。福田氏は、「なぜ大学に入ったのか」「自分の好きなこと、嫌いなことは 何か」を改めて考えてほしい、そして好きなことは4年間力を注げるくらいにもっと好きになってほしい、「もっと知りたい」と思うようになってほしい、まとめました。

 最後に、DBポータルのシステムを使った質問コーナーが設けられ、学生たちから沢山の質問にリアルタイムで川瀬氏と福田氏が答えていきました。

 お二人のお話に共通しているのは、「限りある大学生活を大切に過ごすこと」ではないでしょうか。国際関係学部の環境を活かして、自分が何をしたいのかに向き合い一生懸命に打ち込んでいけば、それは自然と自分のアピール・ポイントとなり今後の進路への道標となるはずです。