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2022年度 現地研修報告―中国(中央民族大学)

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 2022年度の中国現地研修はオンラインで行われ、8月7日から8月26日で合計8名が参加しました。

前期の事前研修

 コロナ禍により現地に渡航ができないため、前期の事前研修では鹿先生が中心となってオンラインなどの方法で現地の文化や人に触れる機会を作ってくださいました。実際に中国人留学生の方と対話したり、中国にいる大学院生から現地の様子を紹介していただき、質問をして交流をしました。また、昨年中国現地研修に参加した先輩との座談会も開催しました。そのうえ、中国の歴史、政治、経済、文化、言語などの基礎知識を学び、理解を深め、中国研究レポートのテーマを決めた上で8月の本番に挑みました。

中央民族大学による授業

 コロナ禍の影響を受け、今年度は中国版のzoom(VooV Meeting)を通してオンラインで行われました。授業は9時から11時の2時間で、中国語の会話と文法を中心に学びました。まず、先生が事前に指定した範囲を予習し、授業内で詳しく学習していきました。4、5文程度の本文を先生の発音を聴いてから暗唱をし、先生に評価してもらいました。間違った発音をしても先生が優しく丁寧に指導して下さいました。また、その場で先生に習った文法を使った文章の穴埋め問題を出していただき、口頭で答えていきました。課題は毎日出て、単語と本文をノートに書くという比較的に簡単なものでした。

参加してよかったこと

 私は最初、あまり乗り気ではありませんでした。夏休みという自分達の休みの期間を使って授業を受けるのは抵抗がありました。また、自分の中国語レベルに自信もなかったためついていけるか不安でした。ですが、実際に参加したら、毎日がとても充実したものになりました。大学の授業では中国語だけで授業をするという機会がなかなかありません。必要なら誰かが日本語で助けてくれます。それは心強いことかもしれませんが、なかなか言語は上達しません。オンラインではありましたが、授業では中国語しか通じないし、自力で言葉を伝えなくてはいけない環境でした。そのため、中国語が大幅にレベルアップしました。例え上手く伝えられなくても、参加している皆も、先生も責めることなく優しく丁寧に対応してくれ、失敗を恐れずに沢山の挑戦をすることができました。そのため、終わったあとは自信がつき、人としても成長できたと思います。

 

特に努力したこと

 発音にとても苦戦し、家で沢山発音の練習をしました。中国語の特徴でもあるのですが、声調や舌使い、息の出し方などの違いによって、同じように思えても正しくないと、全く違う言葉になってしまいます。中国語に慣れていないため日本語の癖が無意識に出て、先生に何度も発音の指導をしていただきました。何度も本文を音読したことで、発音だけでなく文章力もつき、研修が始まった頃とは比べ物にならないくらい、中国語の文章をスラスラ読み、話すことができるようになりました。

オンライン研修について思ったこと

 オンラインでは現地渡航での研修より刺激は少ないと思います。実際に現地に行った方が環境はガラッと変わるため沢山の経験を得られると思います。ですが、オンラインならではのよさもありました。まず、費用が安いため、参加しやすかったこと。次に、環境は特に変わらないためアルバイトやプライベートの時間も取りやすいこと。時間がある分、自分のペースで理解を深められるところです。オンラインの方がこれまでの生活に支障をきたさない点がとてもよかったです。

 

最後に

 今年度は残念ながら現地へは渡航できず、オンラインになってしまいましたが参加して本当によかったと思います。言語を学ぶ楽しさは、やはり、人との対話にあると私は思います。住む国が違っても、遠く離れていても、同じ言語を使えば言葉で通じ合うことができるということは素晴らしいです。その事を改めて実感できた機会でした。この報告をご覧になった方はぜひ、参加してみてください。絶対に充実すること、間違いありません!


【文責 齊藤圭保