「国際協力・多文化共生フィールドワーク」科目(齋藤百合子特任教授)の一環で、2024年6月29日に東京の両国と八広でフィールドワークを行いました。
今回の「国際協力・多文化共生フィールドワーク」の目的は、101年前の1923年に発生した関東大震災直後から流言蜚語によって虐殺されたという朝鮮人虐殺の歴史を見つめることでした。まず、東京両国にある都立横網町公園の朝鮮人犠牲者追悼碑や復興資料館を見学しました。その後、墨田区八広にある一般社団法人「ほうせんか」を訪問し、理事の慎民子(シン・ミンジャ)さんに、団体の設立の経緯や活動内容などを伺いました。最後に、慎民子さんと参加者の全員で韓国・朝鮮人殉難者追悼之碑に手を合わせ、事件が起きた当時に遺骨が埋められていたという荒川土手を見学しました。今回のフィールドワークをふまえ、誰もが「殺さない、殺されない、殺させない」社会を作るため、命を大事にする未来を作るために、今の私たちには何ができるのか、考えるきっかけとなりました。
多文化共生は総務省により2006年に発表され、当時増加する日系南米人や東南アジア出身の外国人たちと互いを尊重しながら互いの文化を重んじ、共生していく意図がありました。しかし、そもそも日本社会には何世代にもわたって暮らしてきた在日コリアンの存在があるにも関わらず、その事についての認識が薄いため、我々はその人々や歴史の事をもっと知る必要があります。