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2025年度 現地研修報告-インドネシア(ガジャマダ大学)

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はじめに

 今年はインドネシア語を履修する 2年生のうち男子3名、女子10名の計13名でインドネシアのガジャマダ大学にて現地研修を行いました。

 8月3日に羽田空港を出発してから21日まで大学に通い、残りの5日間はバリでの生活を 満喫しました。 

授業

 授業は文法、作文、会話、バティック、ガムランの 5 種類の授業があり、それぞれ異なる先生に教えてい ただきました。

 最初は現地の授業のレベルの高さについていけないことやネイティブの喋る速さについていけないこと、会話がスムーズにいかないことなど様々な課題が出てきました。 しかし、先生方のサポートや仲間と分からないところを教えあうことで、それぞれが自分自身の成長を実感できるようになりました。 

文化体験授業

 ガムランの授業では、サロン、ゴング、クンダンなどの楽 器を1人一つ演奏します。ガムランはインドネシアの地域によって種類や演奏方法が異なります。今回私たちはジャワ島ガムランを演奏しました。 各楽器のソロパートがあったり、インドネシア語の歌を歌う場面があったりと、みんなで一つの曲を完成させることにとても達成感を得ることができました。

 次に、バティックの授業です。ろうけつ染めという技法で作られる伝統的な染め布のことで す。ろうで模様を付け、その部分に染料を使って独特な柄を生み出すものです。 

 バティックの作品に今回参加できなかった人も含めたインドネシア語 2年生全員の名前を入れる学生もいて、インドネシア語選択者の仲の良さとインドネシア語を履修してよかったことを改めて実感できました。 

チューター

 毎日の授業の後はチューターに宿題を手伝ってもらったり、会話練習の相手になってもらったりしました。チューターとは学校以外でもカフェに行ってご飯を食べるなどして、インドネシア語を通じて仲を深めることができました。

 実際に会話をすることは、授業では教わらない単語やスラングを身につけることに繋がります。

世界遺産~ボロブドゥール遺跡群・プランバナン寺院群~

 授業の息抜きも兼ねて、週末には二つの世界遺産を訪れました。大きさと美しさに圧倒されただけでなく、植民地時代の歴史を垣間見ることができました。

 色や雰囲気から、この二つの世界遺産は同じ建築様式に見えますが、宗教が仏教とヒンドゥー教で異なるため、形や装飾が大きく異なります。その違いは是非、直接足を運んで確かめてみてください。

バリ

 大学の 先生方やチューターとの 別れを惜しみながら、バリへ向かいました。 バリでは様々なインドネシア文化の鑑賞・体験をしました。

-バリ舞踊教室-

 現地で有名な先生にレクチャーをして頂きました。私たちの学部で履修できるインド舞踊とは異なり、はっきりとした動きや大きい動作が少ない踊りですが、見た目以上に足腰を使うため、体力のいる難しい踊りでした。 

-ケチャックダンス-

 バリ舞踊の体験をした後に、ウルワッツ寺院という場所で鑑賞をしました。この寺院は夕日を眺めながらケチャックダンスを観ることができるため、バリで最も有名なスポットですが、頭の良い猿が多くいるので、持ち物を取られないように注意が必要です。

 このダンスは男性が火を囲み、「ケチャ」という掛け声をリズミカルに 唱和させて物語を表現します。

 数十名の男性の声の重なりや厚みがとても迫力があり、夕日をバックに物語が進んでいく様子はとても神秘的でした。

-料理教室、伝統衣装-

 代々王室の方々が経営されているレストランで、伝統料理のサテ・ リリットを作る体験をしました。日本料理とは大きく異なり、香辛料やスパイスの味を楽しめる料理が多いインドネシア料理ですが、一から作ることでその違いを再認識することができました。

 また教室の後には、バリの伝統衣装を着させてもらえる機会がありました。好きな色を選び組み合わせることができ、一人ひとり違う13通りの衣装を着て街を歩きました。 

おわりに

 はじめは一年間勉強した知識を上手く活かせず、聞き取りや会話に苦戦していましたが、 先生や学生だけでなく、タクシーの運転手さんや宿泊先で出会った方々との会話を通して、だんだんと聞き取れる、話せるようになったことは、これからの私たちの言語学習に良い 影響を与えてくれると確信しています。

 また、ほとんどの学生が「行って後悔はない」「とにかく楽しくて一生の思い出になる」等と 話しています。皆さんもぜひ、文化の体験や素敵な人達との出会いを求めてインドネシアに 行ってみてください。