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2023年度前期学位記授与式行う

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前期学位記授与式が9月15日板橋校舎多目的ホールで行われ、43人が学部を卒業、ならびに2人が大学院博士前期課程、1人が博士後期課程を修了した。

学位記授与者の詳細は以下のとおり。
外国語学研究科博士課程後期課程日本言語文化学専攻1人

外国語学研究科博士課程前期課程日本言語文化学専攻2人

文学部教育学科2人、歴史文化学科1人
経済学部社会経済学科5人、現代経済学科9人
外国語学部英語学科3人、日本語学科4人
法学部法律学科6人、政治学科2人
国際関係学部国際関係学科3人
経営学部経営学科1人
スポーツ・健康科学部スポーツ科学科1人、健康科学科3人
社会学部社会学科3人

学長告辞・高橋進学長

卒業生の皆さん、保護者の皆さん、本日は本当におめでとうございます。先ずは、お喜び申し上げたいと存じます。
皆さんは、人生の中で一番多感で楽しい時期に、新型コロナウイルス感染症によって苦痛を強いられました。多くの皆さんが、この4年間で、あるいは大学院の生活でもっと自由に成し遂げたいことがあったに違いありません。その思いは、これから社会へ出て活躍をされる中で成就戴きたいと切に願っています。


一方、皆さんは、どの世代の方々よりも、この時代を経験したことで、より現実的に、より力強く時代をリードされると期待をしてもおります。時代の変化が激しく、何が起こるか予測がつかない難しい時代にあって、この難局を乗り切ったという自負と自信を常に持って次世代の担い手として活躍してほしいと思っています。
また、本学は創立100年を迎えます。皆さんは、その節目に卒業を迎えられたことにもなります。大東文化大学の歴史にその歩みをしっかりと刻まれたことも皆さんの記憶として生涯残っていくことでしょう。


さて、卒業する皆さん、「成功する」確率を考えたことがありますか?実は思っているほど成功の確率は高くないことがわかっています。例えば、MLBで活躍している大谷翔平選手の打率はどのくらいでしょう?3割を超えるかどうかというところです。あれほどの優れたバッターでさえも10打席のなかでたったの3本しかヒットが出ないというわけです。あとの7打席は結果としては失敗ということになりますが、実は失敗からも多くのことを学んでいます。もちろん何かものごとを成すときには、全てを成功させるつもりで事に当たる姿勢は大切であることは言うまでもありません。成功を見据えながら失敗の経験からも学んでいってください。


また、幕末の偉人、西郷隆盛のことは皆さんご存じだと思います。その西郷隆盛が次のような言葉を残しています。「間違いを改めるとき、自ら間違っていたと気づけばそれでいい。そのことを捨てて直ちに一歩を踏み出すべし。間違いを悔しく思い、取り繕うと心配することは、例えば茶碗を割り、その欠けたものを合わせてみるようなもので、意味がないことである」つまり、失敗は誰でもある。その失敗を素直に受け入れ、次に向かうことができるかどうかで未来が切り拓けるということでもあります。


ところで、失敗したときに脳のどの部分が動いているか知っていますか。実は脳の前頭前野で処理されていることがわかっています。また、この前頭前野は、失敗だけでなく思考や創造性も担っています。したがって、失敗をして嫌な感情を人のせいにすることではなく、なぜ嫌な感情なのかを明確にし、例えばそれを書き出し、「どうすれば自分は満たされるか」について考えてみる。自分が前に向かうべきことが明確になれば、嫌な感情はエネルギーへと変化することがわかっています。そして、西郷が言っているように、失敗を素直に受け入れ、次に向かうことができるかどうかで未来が切り拓けます。


話は変わりますが、冒頭で申しましたとおり大東文化大学は創立100周年を迎えます。その建学の理念のなかで、様々な文化を吸収し、新しい文化を創造していくことの大切さを唱っています。皆さんは、先生方からこの理念について多く学んだと思います。この姿勢は、多様性を受け入れることでもあります。皆さんはそのような校風のなかで、いわゆるダイバーシティの精神を培ってきたことは間違いありません。私たち教職員からみても、とても優しく、分け隔てなく交流する光景に心洗われることがたびたびありました。ぜひ、社会に出ても、皆さんの寛容な気持ちを持ち続けて戴きたいと思います。


恐らくは、今までもそうだったように、未曽有の事態に心悩まされることもあるかと思います。その時に、大東文化大学の卒業生という自負を胸に、その荒波を乗り越えてください。そして、皆さんの思いが必ずや達成されることを私たち教職員も信じ、皆さんがこの学び舎に戻ってくることを期待して止みません。

さあ、船出です。進むべき航路は見えています。大きな帆を張って大海原に漕ぎ出してください。
簡単ではありますが、皆さんの栄えある未来を期待して告辞とさせていただきます。