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卒業生の坂下東士さんが、青年海外協力隊の任務を終えて帰国しました。

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 2016年度に国際関係学部を卒業した坂下東士さんは、2016年6月に、日本国際協力機構(JICA)の青年海外協力隊(JV)として、西アフリカのベナン共和国に派遣され、2年間の任務を終えこのほど帰国しました。

 7月24日、恩師のマーゲル先生への帰国報告のために久しぶりに東松山キャンパスを訪れた坂下さんに、新里学部長が、JVのOBである国際関係学部事務室の山田岳さんとともに、二年間のベナン共和国での体験の一端を伺いました。

◆坂下さんの任地である「ドンガ県バシラ市ペネスル区ボディ村」はどんなところでしたか?

 村とはいえ人口は4,000名ほどで、人口は増加傾向にあります。ほとんどの村人がイスラム教徒です。言葉は「アニ語」という現地語で、辞書もなければ文法書もなく、フレーズを耳から覚えました。とうもろこしの粉から作る主食の他、輸入米やパスタも食べることはできました。食事の大半は近所の家でお世話になりました。

 

◆協力隊として、この2年間に主にどのような活動をされたのですか?

 上司も同僚もいない環境で、一から自分で活動計画を立てました。1年目は、村のフィールドワークが中心でした。2年目にかけては、保健衛生改善の一環としてタバコの害に関する講演会を開いたり、また村民の収入向上のための施策を考えました。具体的には、自生しているバジルに注目し、バジルの栽培と販売を収入につなげるための指導を行ないました。しかし、栽培が緒に付いたばかりで、販売にまではいたりませんでした。

◆「帰りたい」と思ったことはありますか? それはどんなときですか?

 一度だけ入院をしましたが、過労等による発熱は多々ありました。しかし、病気や不便な暮しが辛いと思ったことはありませんでした。一番辛かったのは、歓迎ムードだった人々が、計画が進むにつれてなかなか言うことを聞いてくれなかったりして、計画が思うように進まずもどかしく感じたときです。

 

◆今後の坂下さんの活動について教えてください?

 いったん企業に就職をしたいと思います。近い将来、できればフランス語圏(フランスかベルギー)の大学院に進学し、卒業論文のテーマでもあった平和構築に関する研究を進めたいと考えています。

 近い将来、坂下さんをはじめ、今年度に青年海外協力隊の任務を終えた卒業生を招聘し、学部独自のJV講演会を開催することも検討しています。乞うご期待!