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富士山女子駅伝、次に繋がる4位

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4位でゴールする主将・谷萩選手

2017年富士山女子駅伝が静岡県富士市・富士宮市で12月30日に行われ、本学陸上部(女子長距離)は総合4位だった。前日の会見で外園隆監督は「前回は7位、今大会の目標は6位以内。あまり駅伝経験のない2人の新人を起用している」とコメントしていたが、その采配が見事にはまった。特筆すべきは、全大学のエースが集まる5区で関谷夏希選手が区間賞を取ったことと、監督が意外性を期待して起用した新人が見事に期待に応えたことが挙げられる。次世代の選手が育ち、来年に期待が持てる大会となった。

 

本大会は、出場校21校でコースは富士山本宮浅間大社前をスタートし、富士総合運動公園陸上競技場までの全長43.4㌔を7区間で争う。本学は今回で5回目の出場となり、4連覇を誇る女王・立命館大学や杜の都駅伝で優勝した名城大学らに挑んだ。

 

レース全体の勢いをつけ全区間中2番目に短い区間(4.1㌔)となる1区には、杜の都駅伝でも1区を走った秋山祐妃選手(スポーツ科1年)が起用された。1区は前半上って、後半下る4.1㌔のコースで、出だしは各校ともにスローペースでけん制しあっていたが、後半一気にペースがあがる。17チームが27秒以内で第1中継所に入る大混戦の中、秋山選手は3位で2区の齋藤暁選手(英語3年)に繋ぐ。2区は約90㍍を駆け下りる下りの6.8㌔。先頭が入れ替わる展開で齋藤選手は懸命な走りをみせ、トップ差35秒で3区・坂内美月選手(スポーツ科1年)に襷を引き継ぐ。

 

3.3㌔の最短区間3区は、メジャー大会初起用の坂内選手。プレッシャーを跳ね除け、監督の期待に応える走りで区間2位の好走をみせる。2つ順位をあげて5位で第3中継所へ。4区を走るのは松村悠香選手(英語2年)。4区は短い区間ではあるが細かいアップダウンがあるコース。途中沿道から外園監督の激励を受けた松村選手は、初起用ながらも1つ順位を上げる力走で5区・エースの関谷夏希選手(英語2年)へと襷を繋ぐ。

 

エース区間の5区はレース最長の10.5㌔。先頭から1分7秒の4位で襷を受け継いだ関谷選手は杜の都駅伝の好調そのままに攻めの走りをみせる。中継所から700㍍の所で10秒差あった東洋大学を抜き去ると3位にあがり、5㌔の中間地点ではトップ差52秒と17秒、その差を詰める展開に。残り1㌔で前を走っていた東京農業大学に追いつく。喧嘩走法を見せつけた関谷選手は、区間賞の見事な走りで、トップ差なんと13秒の2位で6区・元廣由美選手(経営3年)へとリレー。杜の都駅伝で区間3位の走りをみせた元廣選手は、残り1㌔頃でハプニングに遭いながらも歯を食いしばる粘りの走りで、2位のままトップ差24秒でアンカーの谷萩史歩選手(スポーツ科4年)へと襷を渡す。

 

最終7区は、日本最大級の最難関区間「魔の坂の7区」。8.3㌔の内、3㌔地点からゴールまで高さ約170㍍を一気に駆け上がる登坂区間。ビルでいうと50階に匹敵する高さを上っていく。このコースを主将として谷萩選手は順位を落としながらも気力の走りをチームにみせ、ゴールテープを切った。本学は、総合タイム2時間26分38秒で大会を終えた。

外園隆監督の話

結果は想定通り。目標は杜の都(全日本大学女子駅伝)もそうであったが、怪我をしていない元気な選手を使う。皆に出場の機会を与える。来年は本当の意味で頂点を目指す。今回は残念ながら関谷の所で先頭に立てなかったが、前半の1から4区は頑張って関谷に繋げることができたと思う。今回は駅伝に出たことがない「新人」を2人起用したが、来年は「新人」ではなくなる。来年は注目選手、ではなくチーム全体に注目していて欲しい。

谷萩史歩主将(スポーツ科4年)の話

このチームで最後の駅伝だったので、笑顔でゴールするということをチームみんなで考えて走った。最後は史歩さんに楽しんで終わってほしいと後輩たちが襷を私の所まで繋いできてくれた。競技場に入って皆の顔が見えた時には涙が出そうになりながら最後、なんとか力を振り絞って走った。上り坂がとてもきつかったので、途中苦しくなって、スピードが落ちてしまった。
2位で来た順位をそのままゴールするという、それか抜かすというのが一番だと思うので、その面では後輩たちには申し訳なかったと思う。来年以降、頼もしい後輩たちが残るので私自身もすごく楽しみにしている。