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【2022年度入学式】99年目の新入生2,747人、学び舎の門をくぐる

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 2022年度入学式が4月11日、埼玉県さいたま市のさいたまスーパーアリーナで挙行され、8学部20学科7研究科2,747人が入学した。

 学部別の入学者数は文学部559人、経済学部383人、外国語学部308人、法学部374人、国際関係学部179人、経営学部382人、スポーツ・健康科学部334人、社会学部189人。

 研究科別の入学者数は文学研究科12人、経済学研究科1人、法学研究科1人、外国語学研究科4人、アジア地域研究科2人、経営学研究科4人、スポーツ・健康科学研究科9人(博士課程前期課程・修士課程)。文学研究科2人、外国語学研究科4人(博士課程後期課程)

学長告辞・内藤二郎学長

内藤二郎学長

 新入生の皆さん、ご入学おめでとうございます。また、本日会場へお越しいただくことはできませんでしたが、今日に至るまでの長い年月、支えてこられた御父母、ご家族、その他関係の皆さま方にも、心からお祝い申し上げます。

 

 新型コロナウイルス感染症の拡大によって、世界は依然として大きな混乱の中にあります。日本でも、まだまだ先が見通せず厳しい状況が続いています。このような状況の中で、大学・大学院進学を目指して勉強を続けてこられた皆さん方は、様々な困難や不安に直面し、さぞ苦労されたことでしょう。それだけに、無事合格されたことは、大きな自信になったのではないでしょうか。また、こうして入学の日を迎えられた喜び、そして達成感も、より一層大きいのではないかと思います。

 

 大学・大学院に合格された、ということは、もちろん皆さんの努力の結果です。ただ、先生方やご家族、友人たちなど、皆さんの周りに多くのサポートもあってのことでしょう。私が申し上げるまでもなく、恐らくここにおられる全ての方がそのことを感じ、感謝の気持ちを持っておられることと思います。どうぞその気持ちを、今の気持ちを忘れないでいただきたいと思います。一方で、数ある大学の中で、大東文化大学に皆さんが来られたことには色々な背景や理由があるでしょうが、そこには理屈では説明できない「ご縁」もあってのことだと思っています。是非、この「ご縁」を大切に、していただきたい。自ら合格を勝ち取った自信、周囲の方々への感謝の気持ちと共に「ご縁」を大切に思う気持ちをもって学生生活を送っていけば、きっと様々なチャンス、好機に巡り合うことができると確信しています。

 

 さて、大東文化大学は、来年・2023年に100周年を迎えます。長い歴史と伝統のある大学です。皆さんはその一員になられるわけです。在学中に100周年という大きな節目に巡り合える、というのは、ある意味で非常に幸運なことでしょう。それは、母校のことを深く知る非常に大きな機会になりますし、また、長い歴史によって築かれてきた様々なネットワークに接するチャンスでもあるからです。それらは、将来長きにわたって皆さん方の財産になるでしょう。大東文化大学の理念は「アジアから世界へ―多文化共生を目指す新しい価値の不断の創造」です。また、来年100周年を迎えるにあたり、「文化で社会をつなぐ大学」というミッション、そして「真ん中に文化がある」というタグラインも策定しました。これらは、ともに生きる・「共生社会」で違いを認め、尊重し合う、ということにつながることだと考えています。私は、この「共生」ということを、いろいろな場面でよくお話ししています。3月の卒業式でも、卒業生に次のようなお話をしました。『「共生」については、一つは人間と自然とのかかわりにおいて、そしてもう一つは人間同士の関係においてです。経済、社会が発展し便利になり、人間が豊かな生活を送れるようになった一方で、激しい気候変動、地震や台風などの大規模な災害が頻繁に起こり、地球の存亡自体が危ぶまれるようになっています。人間が自然との共生に失敗した結果と言えるかもわかりません。さて、人間同士はどうでしょうか。令和の時代に入った今でも、世界では紛争や争いごとが絶えません。今回のロシアによるウクライナへの軍事侵攻は、本当に信じられないようなことですが、これが現実です。自らの利益だけを考え、正当化する不寛容な態度は厳に慎まなければいけません。ましてや、武力によって他を攻撃したり、侵略したりすることは、絶対に許されることではありません。また貧困や飢餓の問題も解決されず、それどころか益々深刻化しています。人間が、人間の都合で行ってきたことで、皮肉にも我々人間自身が危機に直面しているのです。このままでは、いずれ人間社会が持続不可能になってしまうでしょう。今こそ、「共生社会」の大切さを真剣に考え、行動しなければいけない。特に若い皆さん方への期待は非常に大きいです。また、共生社会で違いを認め、尊重し合うことと併せて、大東文化大学の一員である我々は、率先して違いを受け入れる「寛容な心」を大切にしたい』と。私が考える「共生」の大切さについては改めてお話しする機会があると思いますが、まずは思いを共有する第一歩として、新入生の皆さんにも私からのメッセージとしてお伝えします。是非心に留めていただければと思います。

 

 ところで、皆さんは目標や夢をお持ちですか。人生を生きていくうえで、より明確な目標や夢を持つこと、そしてその目標や夢に向かって日々努力を重ねていくことは、とても大切なことだと思います。しかし目標を持つ、ということはそう簡単なことではないですね。この中にも、今明確な目標や夢がなかなか持てないという人もおられるでしょう。ではそれではダメか、というと、必ずしもそうではないと思います。皆さんはこれから大学生あるいは大学院生になるのです。大学には様々なプログラムがたくさんあり、何よりも学生にはそれらを利用する機会や時間がたっぷりある、ということです。また、仮に万一うまくいかなくても再度チャレンジできる、ある意味失敗が許されるということもあり、学生時代というのは人生においても非常に恵まれた時期であると言えるでしょう。どうぞ、この限られた貴重な時間に色んなことに積極的に参加したり挑戦してみてください。そのなかで、色々な出会いや発見があり、目標が見つかるはずです。では、すでに明確な目標をお持ちの方はどうでしょうか。まずは、どうぞその実現に向けて頑張ってください。ただ、一つ申し上げておきたいことがあります。例えば将来の具体的なキャリアなどについてすでに決めておられる方もいらっしゃるかも分かりません。それはそれで良いことですし、是非目標達成に向けて頑張っていただければと思います。ただ他方で、何か一つに決めてしまうことで、行動の幅が狭まってしまわないか、ということを少し心配します。大学生・大学院生には、十分な時間やチャンスがあります。「自分にはこういう目標があるから、自分はもう決めているからそれだけでいいんだ」などといった頑なな考えは少し置いておいて、是非いろいろなことを試してみる、チャレンジしてみる、ということも大切だと思います。私がかかわった学生の中にも、機会を見つけて積極的に行動していく中で様々な出会いがあり、また経験を積んでいくうちに、入学の時には考えてもいなかった方面に進んで立派に自立して頑張っている学生も少なくありません。繰り返しますが、目標を持ち、それに向かって日々努力することは大切です。現時点で目標のある人もない人も、是非、大東文化大学で新たなことにチャレンジし、色々なことにトライし、経験を積んで、自分の進む道を切り開いていってください。若い皆さん方の可能性は無限大です。

 

 世界に目を向ければ、グローバリゼーションの課題や弊害が徐々に露呈しており、資本主義や民主主義の行き詰まりや限界、終焉とまで言われるようになり、色々なところで保護主義的な動きも強まっており、世界の不安定化が進んでいます。国際社会が益々複雑化するなかで、しっかりとした自分というものをもち、たくましい人間になるとともに自分を律し、支え、そして自ら考え、行動できる人間に、また「自分には厳しく、他人には優しく」という自己を形成すべく、自分を磨いてほしいと思います。我々は全力で皆さんをサポートします。また、大学で出会う新たな友人とも、お互いに助け合い、励まし合いながら有意義な学生生活を送ってください。学生時代にはたっぷりと時間がある、と先ほど申し上げましたが、時間の経過は本当に速いものです。大東文化大学の学生として、かけがえのない青春時代をどうぞ悔いなく過ごしてください。皆さんのご活躍、発展を楽しみに、そして大いに期待しています。本日は誠におめでとうございます。

理事長祝辞・中込秀樹理事長

中込秀樹理事長

 新入生の皆さん、学部、大学院への新入学おめでとうございます。保護者関係の皆様にもこの日を迎えられたことに心からお祝いを申し上げます。また、来賓の方々にも、お忙しい中、新入生の門出を共に祝って頂きますことを学園の代表者として心よりお礼申し上げます。新型コロナウイルスの災禍がまだ収まらず感染者数が一進一退を続けている昨今、皆様のこれまでの日常で様々な制約を受け、不便な思いを耐えてきたと思います。今後もこの状況はしばらく変わらないようであり、皆様には忍耐強くかつ身体の状況に気遣いながら学業を続けていくほかはありません。ご健闘を祈っています。

 

 さて、諸君は本日より、晴れて本学の一員である大東人となりました。ただいま学長の告示にありましたように、本学は、大正期に、当時の帝国議会の議決に基づいて設立された独自の教育理念を持つ学び舎であり、来年で創立100周年を教える我が国においても屈指の伝統のある大学です。これまで永きにわたり優秀な人材を輩出し、我が国において信頼を得てまいりました。これは諸君の先輩方の努力の賜であり、歴代の教職員の培ってきた土台による成果であります。諸君も今日からこの伝統ある本学の学生として責任と自覚をもって行動し、有意義な学生生活を送って頂きたいと思います。本学はスポーツの大東とも言われ、また、儒教をはじめとする中国文化、文献、書道などにおいて他に類を見ない業績、伝統を積み重ねてきました。東西文化の融合の見地から、西洋諸国語、諸文学、更に法学、社会学、経済学、経営学、スポーツ・健康科学、看護学等多様な分野における教育、研究を積み重ね、新たな価値、文化を創造すべく研鎖を積んでいます。このような本学において諸君は、勉学に励むのはもちろんですが、そればかりではなく、スポーツや文化活動も経験され、大切なものを学んで頂き友人・知己を得て大成されることを望みます。

 

 このようにして一歩一歩、目標に向かって努力をしていく諸君を我々教職員は一丸となって全力で支援します。諸君らの本学における学びの過程には、新型コロナウイルスの災禍のように辛いことや、苦しいことがこれからも起こるかもしれません。壁にぶつかったり、スランプになったり、ホームシックになったりすることもあるでしょう。諸君は、これら困難を克服していかなければなりません。常に、自ら学ぶ意欲を持ち、前進する気構えが必要です。どのような隘路があろうと、決して諦めずに挑戦し続けること。それが何より大切です。成長することに貪欲になってください。保護者の皆様ならびにご来賓の皆様にも、この若者たちが成長していく大切な時期に、ぜひともお力添えをいただきますようお願いをいたしまして、私からの祝辞とさせて頂きます。

新入生宣誓

第一部

国際文化学科 関澤晟一朗さん

新入生宣誓(国際文化学科 関澤晟一朗さん)

 零れ桜が春の陽光に映えるこの良き日に、私たち新入生のためにこのような素晴らしい式を挙行していただき誠にありがとうございます。
これから踏み出す新たな世界への大きな期待と共に、私たち新入生は大東文化大学に入学いたします。

 新型コロナウイルスの影響で、私たちの日常は一変いたしました。時には学校が臨時休校し、自宅に待機しなければならないなど厳しい状況に追い込まれることもありました。
そのような環境で受験勉強に励み、合格を勝ち取ることができた私たちは、これから訪れるかもしれない様々な困難にも果敢に立ち向かい、打ち勝つことができるでしょう。
 私は国際関係学部の学生として、世界規模の様々な問題解決に取り組むことが使命であると考えています。問題を解決には、物事に対する多角的な視点が必要不可欠です。
以前、とある企業の広告に、次のような文章が掲載されていました。
「大逆転は起こりうる わたしはその言葉を信じない どうせ、奇跡なんて起こらないもはや絶体絶命」
これだけ聞くとネガティブな文章に聞こえますが、この文章を下から読むと、次のようになります。
「もはや絶体絶命 どうせ、奇跡なんて起こらない 私はその言葉を信じない大逆転は起こりうる」
このように視点を変えることで、真逆の意味を持つ文章となります。
 今後私たちが取り組む課題に対しても、一つの視点に囚われず他の視点がないかを常に模索し、豊かな発想を持って挑んでいかなければなりません。
 新たな道を切り拓く人間へと成長するべく、教職員の方々や諸先輩方、これから出会う新たな仲間との出会いを大切にし、有意義な学校生活を送ることができるよう、精進することをここにお誓い申し上げます。

外国語学研究科 中国言語文化学専攻 宮沢有佳莉さん

新入生宣誓(中国言語文化学専攻 宮沢有佳莉さん)

 厳しい冬の寒冷を越え自然の新たなる生命の息吹を感じながら、今日私達は大東文化大学大学院の学生となることができ大きな喜びを感じております。
 また、本日は私達新入生のためにこのような素晴らしい式典を挙行して頂き、学長、理事長を始め、諸先生方、並びにご来賓の皆様に心より御礼申し上げます。 
 私は2019年3月に本学の外国語学部中国語学科を卒業しました。卒業から3年間、私は中国語を使う職業に従事していましたが、自身の技術を更に磨き、より精度の高い物を目指したいと考え大学院進学を決心しました。進学を相談した際に恩師から頂いたお言葉があります。それは「大学院は社会生活において、良いキャリアアップの機会」です。私にとって大学院へ通う意義、それは「中国語」という分野において、高度な知識を身につけ、その経歴を一層高めることにあります。

 私の研究分野は「翻訳」ですが、翻訳理論を熟読し研究して理解を深めることは必須です。また実践的な面では、中国語を読み解き、語彙量が多い日本語の中から言葉を紡ぎ選んで翻訳を行う能力も必要となります。そのために、多くの文学作品を読み、日本語の語彙力を増やす事に励みたいと思います。一度社会人を経験した私は、この研究出来る「環境」や「時間」、この2つは非常に貴重であると強く感じます。また「研究に励み、自己研鑽を行う時間」は人生の中で非常に価値のある物であり、自身の経歴を高めてくれると確信しております。私達大学院生は各々の研究分野に誇りを持ち、物事を追求し極め、学びの機会を恐れず、常に挑戦していきます。
 最後になりますが、本学の大学院での研究の機会を頂き大変光栄に存じます。私達の前に広がる研究者としての道には多くの困難もあることでしょう。しかし、そのような困難すらも糧に邁進してまいります。これまで支えてくださった多くの方々、またこれから出会う人々への感謝を常に忘れることなく、今まで以上に有意義な研究生活を送ることをお誓い申し上げます。

 

第二部

経営学科 山口翔矢さん

新入生宣誓(経営学科 山口翔矢さん)

 桜の花が舞い、小鳥たちのさえずりが聞こえ、春の訪れが感じられる今日、私たち新入生は晴れて大東文化大学の学生となりました。
 今、新たな世界に踏み出すことに大きな期待と喜びを感じています。本日は私達新入生の為に学長を始めとし、大勢の皆様のご臨席の下、このような盛大な式を挙行して頂きまして誠にありがとうございます。また、多くの方々より温かいお祝いの言葉を賜り、心より感謝申し上げます。
 今年で創立99年を迎えるこの伝統のある学舎でこれから起こるであろう様々な印象深い出来事、4年間を共にする友人との出会いに大きな希望を抱いております。
大学での学習では、自ら問題を発見し、自ら答えを見つける課題解決力が必要とされ、時には行き詰まってしまうことがあるかもしれません。そのような時でも互いに助け合い目標を達成することができるよう切磋琢磨してまいります。
 また、大学の理念である「アジアから世界へ―多文化共生を目指す新しい価値の不断の創造」に基づき、日々精進し、グローバル化の進む現代社会に貢献することのできる人間へと成長したく存じます。
 最後になりますが、私達新入生一同は、大東文化大学での生活を充実したものとすべく、素晴らしい教職員の方々や諸先輩方、4年間を共にする友人達との出会いを大切にし、自分自身が大きく成長していくことをここにお誓い致します。

 

法学研究科 法律学専攻 シュ ケイブンさん

新入生宣誓(法律学専攻 シュ ケイブンさん)

 厳しい冬の寒冷を越え自然の新たなる生命の息吹を感じながら、今日私達は大東文化大学大学院の学生となることができ大きな喜びを感じております。
 また本日は私達新入生のためにこのような素晴らしい式典を挙行して頂き、学長、理事長を始め、諸先生方、並びにご来賓の皆様に心より御礼申し上げます。
 私は法学に関するより深い学びを求め、中国から大東文化大学大学院法学研究科に進学することにいたしました。今、新型コロナウイルスの影響で世界中が混乱しています。感染防止のため、外出自粛になり、不自由な日々が続いています。私たちも突然学校に行けなくなりました。昨日まで当たり前にできていたことが次の日はできなくなるという経験をしました。この経験から大東文化大学では、学園生活や様々な行事に対して今この瞬間が恵まれているという自覚を持って、当たり前と思わず、一日一日を大切に精一杯取り組んでいきたいと思います。
 中国の詩人王之渙が詠んだ詩のなかに、「千里の目を窮めんと欲し 更に上る一層の楼」という有名な一節があります。私達新入生は先人達が築き上げた知の世界に参加し新たな知見を積み重ねて、それぞれ異なる専門分野における社会貢献となる研究をしてまいります。 
 最後になりますが、本学の大学院での研究の機会を頂き大変光栄に存じます。私達の前に広がる研究者としての道には多くの困難もあることでしょう。しかし、そのような困難すらも糧に邁進してまいります。これまで支えてくださった多くの方々、またこれから出会う人々への感謝を常に忘れることなく、今まで以上に有意義な研究生活を送ることをお誓い申し上げます。

 

写真撮影にご協力いただいた新入生のみなさんありがとうございました!