公開講座/Extention Lecture
2017年度公開講座
受講生募集は終了いたしました。
東洋研究所では1985年(昭和60年)から一般の方を対象とした公開講座を開催しています。「アジアの民族と文化」を共通テーマに毎年11月に3回講座を行っています。
本年2017年度も、夏休み公開講座として7月~8月に、公開講座を行なうことにしました。
2017年度 秋の公開講座
『アジアの民族と文化』
期間:2017年11月9日(木)・11月16日(木)・11月23日(木・祝日)
場所:大東文化会館 K-302
- 会場
- 大東文化会館 3階 K-302研修室
- 交通
- 東武東上線『東武練馬駅』下車 徒歩3分
- 受講料
- 1回 500円
- 定員
- 50名(先着順)
- 申し込み
- 受付期間 2017年11月6日(月)まで
ハガキ、FAX、メールでお申込みください。
※E-mail :<tokenji@ic.daito.ac.jp>
〒175-0083
板橋区徳丸2-19-10
大東文化大学 東洋研究所
秋の公開講座 係
電話:
03-5399-7351
FAX:
03-5399-8756
- 注意事項
- 受け付けは先着順とさせて頂きます。定員を超過した場合は、やむを得ずお断りの連絡を差し上げることになります。あらかじめご了承ください。
駐車・駐輪はできません。お車、バイク、自転車でのご来場はご遠慮ください。
(問い合わせ先:大東文化大学東洋研究所)
第1回 2017年11月9日(木)13:00~15:00
- 講師
- 東洋研究所 准教授 小林 春樹
- テーマ
- 現代日本に生きる古代中国の「遺産」―「年号」、その他を中心として―
「昭和」、「平成」など、現代の日本において使用されている「年号」は、いまから2000年以上も昔の紀元前114年に、前漢の武帝が、彼が即位した紀元前140年にさかのぼって「建元」という年号をたて、その年を「建元元年」としたことに始まる年代の数え方です。
今回は「年号」のように、現代に生きる私たちの生活と密接な関係を有している古代中国の「遺産」をアラカルト的に紹介することによって、日本と中国との深く、長い関係を再確認したいと思っています。
第2回 2017年11月16日(木)13:00~15:00
- 講師
- 東洋研究所 兼任研究員・大東文化大学名誉教授
- テーマ
- ペルシアの伝統技術ー沙漠の知恵、したたかに生きるイラン人ー
乾燥という厳しい環境のなかにあって、その厳しさを逆手にとりながら、したたかに生きるイラン・アーリア民族の歴史と文化について、在来生活技術に焦点を当てながら話したい。具体的には、地下灌漑用水路「qanat」、製粉水車「asiyab-e abi」、沙漠から吹くから120日の風を利用した製粉風車「asiyab-e badi」などをとりあげる。
その際、私の現地での生活や調査経験などを踏まえなが話す。それは、過去を懐かしむのでなく、未来に向かっての持続的再生可能エネルギー装置としての可能性を十分にふくんでいるからである。
以下の3冊の刊行物を参考とする。
原 隆一『イランの水と社会』(古今書院、1997年)
ハンス・E・ヴルフ著(原 隆一ほか共訳)『ペルシアの伝統技術ー風土・歴史・職人ー』
(平凡社、2001年5月)
原 隆一・南里浩子編『大野盛雄 フィールドワークの軌跡Ⅰ-50年の研究成果と背景ー』
(大東文化大学東洋研究所、2017年3月)
第3回 2017年11月23日(木)13:00~15:00
- 講師
- 安保 博史 先生 東洋研究所兼任研究員・群馬県立女子大学教授
- テーマ
- 李白伝説と蕪村の文事
蕪村の俳諧や文人画の世界は、種々の李白伝説に基づいて創作されている。月を捉えようと湖に死す李白、鯨に乗る李白、「一斗詩百篇」の李白、楊貴妃に墨をすらせ、帝の御前で詠作する「酔李白」など、枚挙に暇がない。本講座では、俳系の上で其角に繋がる蕪村グループの李白伝説受容の諸相に触れつつ、彼らの文事の豊穣を楽しみたい。
2017年度 夏休み公開講座
受講生募集は終了いたしました。
『中国史入門~歴史教科書の先に見えるもの~』
期間:2017年7月22日~8月5日
場所:大東文化会館 K-302
- 会場
- 大東文化会館 3階 K-302研修室
- 交通
- 東武東上線『東武練馬駅』下車 徒歩3分
- 受講料
- 無料
- 定員
- 30名(先着順)
- 申し込み
- 受付期間 6月1日(木)から7月20日(木)まで
(インターネットメールのみにて受付)メールに受講希望回・氏名・年齢を明記のうえ、下記のメールアドレスまでご送信下さい。(受講希望回数は複数の申し込みが可能です) ※E-mail : tokenji@ic.daito.ac.jp
- 注意事項
- 受け付けは先着順とさせて頂きます。定員を超過した場合は、やむを得ずお断りの連絡を差し上げることになります。あらかじめご了承ください。
駐車・駐輪はできません。お車、バイク、自転車でのご来場はご遠慮ください。
(問い合わせ先:大東文化大学東洋研究所)
第1回 2017年7月22日(土)10:00~11:30
- 講師
- 東洋研究所講師 田中良明
- テーマ
- 中国の文字と名前の文化史―名前にまつわる歴史的事件とともに―
漢字を用いて名前を書く。これは日本人にも当てはまることですが、漢字の本場中国では、この漢字で書かれた名前はどのように扱われてきたのでしょうか。本講では、歴史の教科書にも出てくる文王・武帝や太宗・玄宗、はたまた始皇帝や乾隆帝といった帝王の名前が持つ意味であったり、本名以外にも字(あざな)をつける習慣や、名前を漢字で書いているために起きた事件などについて紹介していきたいと思います。
第2回 2017年7月29日(土)10:00~11:30
- 講師
- 文学部中国文学科特任准教授 東洋研究所兼担研究員 小塚由博
- テーマ
- 中国文人と書簡―清初の交遊ネットワークを中心に―
旧中国(辛亥革命以前)において、国の中心で重要な役割を担ってきたのは文人(知識人)と呼ばれる階層です。ある時は国家の官僚として、ある時はその時代の文化の旗手として活躍した彼らですが、一口に文人といってもその有り様は多種多様です。彼らは様々な人物と交遊関係を結び、所謂交遊ネットワークを構築することによって活動していました。そのネットワークの重要なツールの一つが書簡です。現代のように、多様で高速な遠距離間の情報伝達技術が存在しなかった当時において、書簡は重要かつ貴重な伝達手段でした。しかし、当時は民間において現在のようなシステマティックな郵便制度は確立されておらず、その伝達は個々が親族・友人・商人・僧侶等に依頼して行わざるを得ず、不確実なものでもありました。本講座では、清初(17世紀後半)に活躍した文人張潮の事例をもとに、その書簡伝達の一端を垣間見ようと思います。
第3回 2017年8月5日(土)10:00~11:30
- 講師
- 東洋研究所教授 岡﨑邦彦
- テーマ
- 盧溝橋事件とは どのような事件だったのか ―盧溝橋事件80周年―
1937年7月7日午後10時40分、盧溝橋において夜間演習を行っていた日本の支那駐屯軍の背後から「第一発」、さらに数発の射撃があり、しかも兵士一名が行方不明となった。これが盧溝橋事件の始まりとされている。事件は、「中国軍29軍の兵士が発砲した」、また「日本軍が発砲した」偶発説もあり、計画的な謀略説もある。中国の教科書では、盧溝橋事件は日本軍の謀略によって引き起こされたことになっている。中国の研究者何立波は、日本の特務機関が中共系の学生へ教唆して起こしたもの、事件の責任は日本側にあると述べている。しかし、事件の陰に見える中共の謀略とは。