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オンライン授業の一例(活動紹介)

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前期オンライン授業では、国立国会図書館の電子展示会を活用した授業を行いました。
2年生の基礎演習では、「博覧会―近代技術の展示場」を、全学共通科目の日本史概論では、「中高生のための幕末・明治の日本の歴史事典」を使用しました。
ここでは、2年生の基礎演習の授業について紹介します。

 

5月は大学図書館が使用できず、学生の調べものはインターネットに頼らざるを得ません。そこで、図書館員が外部の専門家とともに作成した電子展示会を教材とすることで、少しでも確かな情報にアクセスできると考えました。

 

授業開始後1か月間は、CiNii-Articles(国立情報学研究所)やNDL-Online(国立国会図書館)を使った論文の探し方や出典の書き方をレクチャーするとともに、明治時代の万国博覧会について知識を共有するため、國雄行「博覧会時代の開幕」(松尾正人編『日本の時代史21 明治維新と文明開化』吉川弘文館、2004年)を購読しました。

 

その後、発表に入りました。学生は、「博覧会一覧(年表)」にリンクがある第1回ロンドン万博(1851)から第5回パリ万博(1900)までと、第1回から第5回の内国勧業博覧会、そして、電子展示会が扱っていない戦後の日本での万博(1970年の大阪万博や1972沖縄海洋博、1985つくば万博、2005愛知万博)を分担して、概要とトピック、調べた感想について、パワーポイントを作成し、毎回の授業で3人ずつ、報告と質疑応答を行いました。

 

学生は、電子展示会以外から詳しい情報を探すのに苦労している様子でした。戦後日本の万博については、写真などをうまく探せず、明治の万博や内国博のほうが、視覚に訴える資料となっていました。
後期は図書館も使えるようになりましたので、専門的な知識を図書館でどのように調べるかを教えていこうと思っています。

 

 

浜田久美子
国立国会図書館司書を経て、現在大東文化大学文学部教育学科教授。