News

お知らせ

【2023年度入学式】記念すべき大学100年目の新入生2,979人、節目を越え輝く未来へ

  • Facebookでシェア
  • Xでシェア
  • LINEでシェア

 2023年度入学式が4月10日、埼玉県さいたま市のさいたまスーパーアリーナで挙行され、8学部20学科7研究科2,979人が入学した。

 学部別の入学者数は文学部593人、経済学部418人、外国語学部340人、法学部397人、国際関係学部193人、経営学部409人、スポーツ・健康科学部367人、社会学部222人。

 研究科別の入学者数は文学研究科13人、経済学研究科2人、法学研究科1人、外国語学研究科6人、アジア地域研究科6人、経営学研究科3人、スポーツ・健康科学研究科6人(博士課程前期課程・修士課程)。文学研究科3人(博士課程後期課程)

学長告辞・高橋進学長

高橋進学長
皆さん入学おめでとうございます。また、保護者の皆様方、本当におめでとうございます。3年を超える新型コロナウイルスの猛威を乗り超え、本日、ここに素晴らしい入学式を挙行させて戴きますことは、私たち教職員にとっても喜ばしい限りでございます。
 さて、皆さんもご存じのように、大東文化大学は、本年100周年を迎えることとなりました。皆さんは、今まさに、大東文化大学の新しい歴史に第一歩を踏み出した記念すべき入学生ということになります。
 さて、その百年の歴史の中で、大東文化大学が、どのような歩みを進めたのか。先ずは、簡単にその沿革を紹介することにしましょう。
 大東文化大学は、1923(大正12)年2月に創設された大東文化協会を起源にもっております。その研究組織としては、①漢学を中心とする東洋学術の研究部門である東洋研究部と②東西文化の融合による新しい文化の創造をめざした研究部門である比較研究部が設置されています。
ここで注目をして戴きたいのは、開学当初から、漢学振興の目的だけではなく、東西文化を研究し新しい文化を創造していくということが謳われていることです。
 また、大東文化協会の研究組織は、1953(昭和28)年、学校法人大東文化大学附属「大東文化研究所」に継承され、大東文化大学と改称されるに至りました。
 そして、1960(昭和35)年 法人名が「大東文化学園」と改称されるに至りました。
さらには、1961(昭和36)年四月には、「大東文化研究所」は「東洋研究所」として発足しております。
 先に述べましたように、大東文化大学のイメージは「書道と漢学」に強い大学として確かに発展を続けて参りましたが、今や8学部20学科と幅広い学びを展開する総合大学として、大きな魅力を有するに至りました。
近年では、人文・社会科学系の学部・学科だけではなく、「スポーツ・健康・看護」という人間生命科学系の学部も仲間入りし、正にUniversityとしての地位を揺るぎないものにしています。
さて、次に本学の特徴、魅力についても若干紹介をさせて戴きたいと思います。
皆さんにとっても、在学生にとっても、大東文化大学の大きな魅力の筆頭は、皆さんのこれからの進路に合わせて選べる科目の豊富さと、他学科の科目も選択できるカリキュラムにあります。
 そして、4年間の学びからさらに学問や専門知識・技術を追求したいという方のための7研究科、14の専攻を持った大学院、先ほど述べましたように「東洋研究所」を含む10の研究所の存在は、大東文化大学だからこそと、自負しています。  
そのような学びの環境を有しながら、教員1人あたりの学生数は12人。学生と教員の距離が近く、修学における深化が図れることは、他大にもない大きな魅力の一つです。
 ところで、大東文化大学は、地域に開かれた大学でもあり、この点も大きな魅力と確信しております。
 例えば、3.11東日本大震災以降、今日までの12年間、絶えることなく続いている東松島市への連携協定に裏付けされた学生主体の社会貢献活動。誇るべき本学の特色であることは過言ではございません。
 また、その精神は大学在学中の学生の社会貢献活動に留まらず、卒業後も社会貢献活動に従事している先輩たちが散見されます。
政治学科・法学研究科の卒業生で、難民支援のNPO法人で活動された「宮﨑淳氏」もその一人です。残念ではありますが、2011年11月、トルコ東部地震の被災者支援中に落命されましたが、忘れてはならない卒業生の一人でしょう。                    
そして、数ある本学の魅力の中でひと際輝かしさを放っているのが、言うまでもありません。運動部・文化部の活動です。
例えば、交響楽団は、このコロナ禍の中、決して歩みを止めずに、私たちに芸術のすばらしさを定期演奏会等を通じて、伝え続けてくれました。
また、スポーツでは、「駅伝の大東」「ラグビーの大東」と言われているように、陸上部やラグビー部は「スポーツの大東」を代表する活躍を遂げてまいりました。
近年では、男子の駅伝の活躍だけではなく、女子駅伝、バスケットボール、テコンドー、スケート、スキー、弓道と大学スポーツを代表するクラブ活動が多く見られるようになっております。正に「スポーツの大東」と呼ばれるに相応しい躍進ぶりです。
しかしながら、「強い大東スポーツ」を目指すことだけが大東スポーツの良さではないと考えています。
現在、1,400人にも及ぶ大東学生が、いわゆる体育会系のクラブに所属をしています。競技パフォーマンスだけに拘ることなく、経験の差異、競技力の差異を凌駕して、目標に向かって、部員一同練習に打ち込める環境。これも「ダイバーシティ」の実現への挑戦と言えるかも知れません。
次に、本学が求める人材像をお話しさせて戴きたいと思います。皆さんに期待することでもあります。
 大東文化大学は、先に述べましたように、東洋の文化を教授・研究するために創立された歴史ある大学です。そして、これまで10万人をこえる卒業生を社会に送り出してきました。また、アジアを中心に70をこえる世界の大学、研究機関と交流協定を結び、多くの留学生を受け入れ、皆さんの多くの先輩が海外にも留学しております。
 何度もお示ししますが「東西文化の融合」を建学の精神に掲げる本学です。従いまして、世界の歴史・社会・文化・健康・医療・スポーツに関心を持ち、日本文化への深い理解と異文化への共感をもって地域社会と国際社会に貢献したいという皆さんの思いを実現できる大学が、大東文化大学なのです。
 
ですから、入学後は、遠慮することなく、より主体的に自らの学びを深めてください。
大東文化大学の学びをとおして、豊かな人間性と深い学識をもって現代社会のさまざまな課題の解決に力を尽くすことができる人材になって戴きたいと切に願っています。
私たち大東文化大学の教職員と共に皆さんの未来を創造していきましょう。
最後になりますが、交流分析を提唱した精神科医エリック・バーン(Eric Berne)の名言でもある「他人と過去は変えられないが、自分と未来は変えられる」という言葉を皆さんにお伝えしたいと思います。
自分の人生が思ったようにいかないと過去を振り返ることは人間の常かも知れません。しかしながら、過去を嘆いて後悔しても、変えることは不可能です。「なんで失敗ばかり」と、しょげてしまうこともあるかも知れません。
是非、ここで発想の転換をして戴きたいのです。例えば、野球の好打者と言われている選手は、実は、たったの3割しかヒットを打てないのです。10打数で7打席、7割は思うようにいかないということになるわけです。客観的に自分をみつめると「You are OK」なことが多いのです。 
この大学で皆さんの未来を変えませんか。皆さんは、育った地域も、歩んできた道のりも、性格も全て違います。それが個性というものですが、皆さんは、それぞれ素晴らしい個性を持っているのです。大東文化大学は、設立当初より、様々な文化を受け止め、受け入れて、新しい文化として創造していくという姿勢を貫いて参りました。正にダイバーシティを実現してきたのです。皆さんの個性を尊重し、皆さんと寄り添って参ります。未来を変えることができる。それが皆さんなのです。
そして、皆さんにもお示ししたエリック・バーンの言葉のように、友をぜひ受け入れてください。皆さんが友を受け入れず、友を変えようとすれば、そこにあるものは分断です。それよりも、友を受け入れ、友とともに青春を、未来を創造してください。友を受け入れる大きな気持ちは、皆さんを変えることにもなるでしょう。そして、「I am OK」という気持ちが膨らんで、それが皆さんの有能感を醸成することにもなります。
これから皆さんは、文化の交差点で、様々な出会いがあり、学問にスポーツに友情に大きな花を咲かせることになります。そして、次の時代の社会の担い手として、新しい文化を創造されていくでしょう。只々期待をしています。本日は本当におめでとうございます。

理事長祝辞・中込秀樹理事長

中込秀樹理事長

 皆さまこの度はおめでとうございます。心からお慶び申し上げます。当学園の理事長の中込です。保護者の皆さまもさぞお慶びのことと存じます。心よりお祝い申し上げます。
こうして、皆様がご子息、ご息女をここまで育み、大学生になる日を迎えられるまで、大変お慶びのこと、また大変な苦労があったと思います。


先ほど学長の案内にもあった通り本学は創立100年を迎えます。今学長の告示にありました通り、当大学は大学院、大学教育と高等教育の場面において独自の確固たる地位を占めております。100年の間に輩出した卒業生は社会の様々な分野において活躍をしております。皆様はこれから大東文化大学の一員として学び、遊び、スポーツをしてそして時間を共有していくことになります。まだ、新型コロナウイルスは収まっていませんし、マスクを外せない状況は続いていますが、決して減っていないわけではありません。これから4年あれば、さらにプラスアルファで経験を重ね、無駄にならない時間であると思っております。

 私は裁判官を長くやっておりましてその中で、皆様にこれはぜひお願いしたい言葉があります。それは「愚直であれ」という言葉です。あまり聞きなれない言葉かもしれませんが、「愚」は「愚か」、「直」はまっすぐ、直線の「直」という言葉です。どういう言葉かというと、様々な物事をすっ飛ばして一つのことを頑張った、人生でなければいけないということです。一つ一ついろいろな知識、あるいは論理・考え方、こういった多数の要素が組み合わされてできている。一つ一つじっくり意味を考えていかなければ身につきません。時間をかけていけば、理解し、身に着けることができます。
 今は、「コスパ」や「タイパ」という言葉を多く耳にします。コストパフォーマンスやタイムパフォーマンスのことです。例えば、小説はダイジェスト版を読んで済ませるとか録画した映画を早送りして観たりする。これがタイパというものですが、映画はそれでもかまわないかもしれませんが、学問の世界においては「タイパ」という言葉は通用しません。一つ一つ時間はかかっても愚直に理解し、納得しないと身につきません。納得してください。どこまでも納得してください。
 「わかった」とそこに至るまでいくら時間がかかっても、とことん考えてください。このようなことを言うと時代遅れという方もいるかもしれません。しかし、決して変わるものではないのです。わかっていないのに「わかった」という人は身についていないのです。そういったことはある程度の社会人になると必ずわかります。うわべで分かった気になっている人は浅い生き方、浅い人格となってしまいます。
 皆さんにはそうなってほしくありません。人生、時間はいくらでもあります。4年で出来なくても構いません。5年、6年と過ごしていただいて構いません。時間をかけて理解をしてください。それをぜひお願いします。人生はいろいろな苦難が待っています。基礎がしっかりできている人はそこできちんと選択し、答えが出せるのです。後悔をしないそういった生き方、人格を形成していただきたい。誰よりも愚直にぜひ生きていただきたい。皆様は様々な人格があり、差異があり一人一人個性があります。そういったことをぜひ理解してください。
寛容であれというわけではなく、わかっているということです。そういうことについて、特別に嫌悪感を持つとかいうことはやむを得ないわけですから、ただ前提として理解してあげることが非常に大事になってきます。理解しないということがないように様々な人たち、生き方について、これはそういうことだと。先ほどいった愚直に理解していただきたい。そうしてお互いに理解しあって、共に生きていくという精神。これが非常に大事だと思っています。大変寛容でない民族文化がまだまだいっぱいあります。戦争もあります。ぜひ相手の立場、自分のことも理解したうえで、なるべく接するという精神で生きていくようにしてください。

 4年間という時間は非常に贅沢な時間が与えられていると思います。ぜひ有効にお使いください。文化を形成して社会貢献し、当学園も皆々様の場として十分にお使いできる、提供できるものと自負しております。皆様もぜひこれからも大きな志を持って愚直に生きていただきたいと、心から期待して私からの挨拶とさせていただきます。おめでとうございます。

新入生宣誓

社会学科 鬼形 瑠菜さん

新入生宣誓(社会学科 鬼形 瑠菜さん)

 春の訪れが感じられるこの良き日に、私たちは大東文化大学の学生となりました。この歴史と伝統のある大東文化大学に入学し、大学生活を送れることに、大変感激しております。また本日は私たち新入生のためにこのような盛大な式典を挙行していただき、心より御礼申し上げます。

 私たちは大学受験を乗り越え、少しの不安と大きな期待や希望を胸に、今新たな一歩を踏み出そうとしています。きっと私たちにとってこれから出会い、共に学ぶ仲間たち、指導してくださる先生方、先輩方、そして大東文化大学での大学生活、これら全てが人生の宝物となり、未来への糧となることでしょう。恵まれた環境で学ぶことへの喜びや、支えてくださる方々への感謝を忘れず、大学生活を実りあるものにします。
 私たちは新たな生活を送る日々の中で、勉学のみならず、スポーツや文化活動など、様々なことに励み、今年100周年を迎える大東文化大学の更なる発展に尽力いたします。また、多くの挑戦や経験を通し、自身が向上をすることにより、社会に貢献できる人間に成長することを目指しております。そのために、先生方を始め、これからお世話になる方々には、何とぞお力添えをいただきますよう、お願い申し上げます。

 最後に新入生一同、本学の「建学の精神」に基づいた学びへの姿勢と学則を遵守し、未来に向かって日々研鑽に励み、更なる発展のために精進していくことをここに誓います。

外国語学研究科 日本言語文化学専攻 陳徐鴻さん

新入生宣誓(外国語学研究科日本言語文化学専攻 陳徐鴻さん)

 暖かな春の風に自然の新たなる生命の息吹を感じながら、今日私達は大東文化大学大学院の学生となることができ大きな喜びを感じております。
また本日は私達新入生のためにこのような素晴らしい式典を挙行していただき、学長、理事長を始め、諸先生方、並びにご来賓の皆様に心より御礼申し上げます。


 日本語学科の卒業生でもある私の夢は、日本語教師になることです。その夢のために、日本語教育についての専門知識をより深く学びたいと思い、大東文化大学外国語学研究科に進学いたしました。
 数年間のコロナ禍の影響を受けてきましたが、自分の努力によって、大学院に入学することができ、非常に嬉しく素晴らしいことだと思っています。これからの新しい生活では、困難や不安なこともあると思いますが、何を前にしても、積極的に真剣な態度で立ち向かい、すべてのことを成長のエネルギーに転化していきます。未来の私にとって、大学院で一生懸命学習して、研究を行うという経験は、きっと人生の宝物になることでしょう。いつも初心を忘れることなく、求知心と研究者の情熱を持って、精一杯過ごしていきます。これからどのような成果と思い出が手に入れられるか、本当に楽しみです。


 最後になりますが、本学の大学院での研究の機会を頂き大変光栄に存じます。私達の前に広がる研究者としての道には多くの困難もあることでしょう。しかし、そのような困難すらも糧に邁進してまいります。これまで支えてくださった多くの方々、またこれから出会う人々への感謝を常に忘れることなく、今まで以上に有意義な研究生活を送ることを誓います。

写真撮影にご協力いただいた新入生のみなさんありがとうございました!