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レポート中国語圏

【中国】東北師範大学

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●外国語学部中国語学科吉田 峻さんからのレポートです●
自分は留学前Aクラスにいました。スポーツ推薦で入学し、今まで勉強したことはありません。もちろん、スポーツ推薦でなかったら入学もできていません。
そんな自分ですが現在東北師範大学に留学しています。
更に日本人会の副会長にもなり、大変充実した生活を送っています。
東北師範大学は吉林省の省都、長春市にあります。聞いた話によると、吉林省は全国の中で最も発展の遅れている都市で、街並みも汚いそうです。そして空気も最悪です。しかし、日本の田舎に比べれば大分発展していると思います。ただ汚さは否定できませんが、発展が遅れている分物価は中国の中でも比較的安いそうです。
 

大気汚染とキャンパス

都市部にくらべあまり魅力を感じなくなってしまいますが、この東北師範大学、全国の寮ランキング全国3位。学食も中国の中ではかなり高水準の味であるそうです。学力では師範大学の中で全国3位。全大学の中では30位前後に入るほどの名門校です。何といっても寮は本当にきれいで過ごしやすいです。大体の部屋が1人部屋で、大きさ的に高坂で一人暮らしをしている人とほとんどかわらないと思います。

部屋の様子

そんな部屋でありながらも寮費はなんと半年で6万5千円程度と格安で、光熱費も含まれていますし、エアコン、テレビまであります。テレビは日本の物も見ることができます。更に24時間お湯も出ます。当たり前のように思いますが、中国ではお湯の出る時間が決められているところも多いそうです….

そんな留学先での生活ですが、寮から1kmほどのところに繁華街があり遊ぶ場所はもちろん多くの飲食店まであります。

移動手段は徒歩かタクシーかバス。タクシーは初乗り100円、バスは20円と驚きの安さです。日本人ならめちゃめちゃリッチな生活ができることは間違いありません。
また、テーマパークやアジアで最も大きいと言われている森林公園などもあり、少し遠いですが連休も充実した日々を送れます。


森林公園の写真
 

また、北京や上海も時間はかかりますが電車1本で行けたりもします。もちろん飛行機なら短時間でいろいろな場所に行くことができます。
このように一見楽しそうな留学生活のように見えますが、そうでもありません。
現在日本人は25名前後。男子学生は2割もいません。そして神田外語大学と神戸市外大が新入生の半数以上を占めています。
そして、まず初めにクラス分けテストがあります。6クラスあり、高級2班が最上位クラスです。テストの結果では自分は中級2班でしたが、中級1班に落としました。聞き取りが全くできないからです。
ちなみに日本人の中で僕よりも下のクラスにいる人は中国語初心者のみです。日本人のレベルはかなり高く、聞いたところによると、日本で学んできた環境が明らかに違いました。大東文化大学は会話の授業でもほとんどが日本語、教科書のレベルも他大学に比べれば簡単すぎます。決して自分が日本での授業をまじめに受けていたわけではありませんが、もし留学を希望するのであれば、聞き取りの準備が必要だと思います。
そして交友関係です。特に重要なのは現地人との交流。現地人との交流はわずかしかありません。そんな現地人は話せる人と固まります。せっかく築いた人脈が一瞬でなくなってしまいました。そんなことから更に重要なのが現地人の友達を日本人同士で紹介しないことです。譲り合い・協力し合う精神は大切ですが、自分の語学力に自信がないなら密かに交流を深めて成長することです。
運動会の写真。このような時々あるイベントを使って現地人と交流します。
 

最後に学力は当然大切ですが、社交性、精神力はさらに大切だと思います。
上のクラスにいる子たちはホームシックになりモチベーションも下がっている人も何人かいます。留学は楽しいとみんな言いますが、すべてが楽しいわけではないと思います。最初はつらいことしかありません。女の子ならなおさら辛いものがあるのではないかなとも思います。
しかし、交流の中で日本の語学教育の水準が世界的に遅れていることを気づかされました。話せるようになりたいのであれば絶対に留学に行くべきです。自分は来てよかったと思っています。