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レポート英語圏

【アメリカ】ワットカムコミュニティカレッジ

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 外国語学部英語学科に所属している四年生のA.S.です。私は今年の四月からアメリカのワシントン州ベリンハム市に所在する、ワットカムコミュニティカレッジに通っています。国際交流センターのあおぎり奨学金制度を利用しています。
 前回留学レポートを掲載していただいた日から早四カ月の月日が経ち、こちらでの暮らしぶりも板についてきたような気がします。現在は秋学期の授業を受けている最中ですが、ネイティブスピーカーの学生と同じクラスを受講することは未だに難しいです。英語の理解力だけに関わらず、歴史や一般常識などに違いがあるため、議論や発表会などをするたびに自身の見識が浅薄なように思えます。しかし実際に彼らが受けてきた教育や世間一般の考え方を一番新鮮に学べる機会でもあるので、同時に楽しいと感じています。授業のレベルが上がっていくたびに、課題の量や予習量も増えていくのですが、こちらに来た当初から学期ごとに段々と授業の位を上げて徐々に慣れていったことで、なんとか対応できている状態です。
学業面に関してもう少し詳細に書きますと、私は現在フランス語、英語系の授業二つを合わせ三つの授業を受講している状態です。体感ですが、多くのアメリカ人が、スペイン語、フランス語その他メジャーな言語のうち一つを高校で学習していたようで、第二言語系の授業は流れがとても速いです。また先生はフランス語と英語を話す割合が概ね5:5なので、予習をしないで授業に参加すると、私だけ取り残されたような感覚に陥ります。しかし少人数制のクラスのため生徒たちも先生もとても親切に教えてくれます。英語の授業に関してですが、難易度の高い、ネイティブ向けのライティング授業は先生によって大きく内容が変わっていきます。私が受けているものは歴史をメインに、記述方法は添える程度で教えられるのですが、友人が受けているものは100%ライティングに特化したものらしいので、同じ授業名でも先生によって全く違うようです。
 また悲しいことですが、授業内で差別を受けることもあり、時には勉強に力がはいらなくなってしまうこともあります。少人数のグループ内で、自分だけ参照プリントを回してもらえずに先生に返されてしまったり、彼らの議論に追いつこうと発言を試みても適当にあしらわれてしまったり、時には背を向けられグループ活動から省かれてしまうこともありました。ここにきてこのような問題を抱えるとは思ってもみなかったので、少し気持ちが落ち込むことがあります。
 またこの数カ月で多くの出会いと別れがあったため、私生活が安定することはあまりなく、毎日退屈しない新鮮な日々を送っています。留学中にしか体験できない多くの楽しいことを経験できると同時に、時には辛くて逃げだしたくなることもありますが、留学前に聴いていた音楽を聴くことで初心を思い出し、毎回気持ちを切り替えています。そんな時に普段支えてくれていた家族や、日本にいる友人たちに会えないことにももちろん堪えますが、こちらで出会った多くの人に鼓舞されここで勉強を続けられています。この留学生活も残すところあと二か月弱となりましたが、後悔なく最終日まで駆け抜けたいと思います。