こんにちは!国際関係学部国際関係学科4年の奥田夏子です。私は、奨学金留学制度を利用して、インドネシアのスラカルタ市にあるスブラス・マレット大学(UNS)のインドネシア文学学科(FIB)に所属しています。留学期間は去年の8月から今年の8月の一年間を予定しており、現在、インドネシアでの留学期間が10か月経過しました。最終回となるこのレポートでは、スラカルタでの留学生活の様子についてお話していこうと思います。
<大学生活について>
大学では、学部の一般の学生と同じクラスで授業を受けており、実際のインドネシア語が常に身近にある環境で学習をしています。また、授業内容もインドネシアの文化に関するものが多く、例えばインドネシア文化の授業では、各個人でバティックの下絵を描き、作成を行いました。また、ワヤン概論という授業では、インドネシアの伝統芸能の一つである影絵芝居のワヤンについて学び、実際の鑑賞を通して分析・調査・レポート作成を行いました。
授業外では、大学内の施設でジャワ舞踊を学んでいます。練習は週に1・2回あり、芸術大学の卒業生である先生のもと、マンツーマンで徹底的に学んでいます。私自身、あまり覚えるのが得意ではないため、個人で練習できる環境はとても合っていると感じていまます。毎回習っては間違えの繰り返しですが、丁寧な指導のおかげで、自分自身のペースで少しずつ踊れるようになってきました。今では、習得した基礎の踊りをベースに応用的な踊りの習得に挑戦しています。
<日常生活について>
大学外や休みの日には、お気に入りのカフェでコーヒーを飲んだり、ジャワ文化のイベントがあれば見に行ったりしています。スラカルタは文化の街と呼ばれており、頻繁にワヤンや舞踊のイベントが行われているため、それらを通して、可能な限り多く文化に触れるようにしています。また、インドネシアには日本のように国民の祝日が多く、キリスト教やイスラム教関係の祝日もあります。特に、イスラム教の祝日であるHari Rayaには、イスラム教徒の学生が実家に帰省し、両親や親戚に会います。私も先日友人の帰省に参加し、友人の家族がやっている農業を手伝ったり、一緒に海岸へ遊びに行ったりしました。
<おわりに>
現地での生活を通して、日本の文化と比較しながら現地の文化を学ぶことができ、結果的に日本の文化についても改めて見つめ直すことができた、学びの多い充実した1年となりました。留学前は、初めての異国での長期滞在ということもあり、不安や心配事もたくさんありました。ですが、クラスメートや知人はもちろん、見ず知らずの方々のたくさんの温かさを感じ、日々その優しさに支えられてきたように思います。それは特別なことだけではなく、日々の挨拶ひとつ、ちょっとした表情や空気感の中にも感じられるものでした。そして、それは、静かで穏やかなスラカルタという土地だからこそ味わえた、かけがえのない経験でした。残りの2か月も悔いなく大切に、過ごしていこうと思います。