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日本語学科

Rainbow Project(Japanese)

 
Rainbow Project 日本語版 監修者はしがき

 

本映像教材は、外国人日本語学習者を対象とした動画による聴解教材です。制作は、本学日本語学科の学生による課外活動の一環として行なっています。基本的なストーリーは、拙著『旅のお供に 今すぐ使えるトルコ語入門』(勉誠出版、2006)に基づいています。旅行の行程に沿って話が進んでいくので、学内や教室では撮影できない場所まで出かけて撮影しています。学生には、予算の都合上短時間で撮影しなければならない点と、現場で撮影できる場所に制約があるという点を経験的に学んでもらっています。カット割りについては試行錯誤の繰り返しですが、まだまだ至らぬ点が多く、今後改善していきたいと考えております。また、演技についてはプロの役者のような上手い演技はできず、学芸会の延長のような大根的要素が散見されます。これらについては学生による課外活動の一環ということでご海容ください。

それから、本教材の特徴として挙げられるのは、いわゆる「正しい日本語」や「美しい日本語」にこだわっていない点です。街の中では共通語や東京方言以外のさまざまな方言がとびかっています。それを受け付けない方もいれば、受け入れる方もいます。また、共通語を話していても、東京方言とは異なるアクセントやイントネーションであることはしばしばあります。世の中の人間全てがいわゆる正しい日本語を話しているわけではないという現実をそのまま表現しているのが、本教材の特色の1つとなっています。ですから、日本語学習者の日本語、大阪方言や岡山方言といった地方方言、東京方言としては不自然だがその人にとっては自然なイントネーションによる共通語など様々なことばが含まれています。したがって、本教材は共通語と方言および学習者の日本語が織りなす会話の聴解を主眼としています。

そんなこんなで手探りの中で進めておりますが、ご笑覧いただけると幸いに存じます。
 

大東文化大学外国語学部日本語学科
福盛貴弘

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