International

レポート中国語圏

【中国】東北師範大学

  • Facebookでシェア
  • Xでシェア
  • LINEでシェア

国際関係学部国際関係学科3年の倉邉玲夢です。私は長春にある東北師範大学に留学しています。昨日でこっちに来てからちょうど2ヶ月が経ちました。少しずつ生活環境にも慣れてきて快適に過ごすことができていますが、学習面に関しては何か成長できたかと言われれば頷けないのが正直なところです。
長春に直行便で行ける便は週1回しかありません。直行便は経由するより少し高いですが、直行便で行くことをおすすめします。上海経由で来た私の友達は大雪で上海から長春の便が欠便になり、約1日半到着が遅れました。慣れない地でのトラブルは精神的にも体力的にも大変なので、直行便で来たほうがいいと思います。大学が空港まで迎えに来てくれるサービスがあったのですが、直行便の日と被らなかったのでタクシーで大学に向かいました。去年東北師範大学に留学に来られていた先輩が私と他の大学から来る日本人を繋げてくださっていたので、2人で一緒にタクシーに乗りました。寮に到着したのは夜の7時頃でした。9月から来ている先輩方に寮の手続き等をしていただき、ものすごく助かりました。

<部屋>部屋は1人部屋です。とても綺麗でベッド・テレビ・ユニットバス・エアコン・勉強机・クローゼットなど生活に必要な家具はある程度揃っています。中国にある大学の中で3番目に綺麗な寮と言われるだけあるなと思いました。外はものすごく寒いですが、室内は暖かく、日本で使っていたモコモコのスリッパを持ってきたのですが暑くて履けませんでした。キッチンと洗濯機は1フロアに1つしかないのでみんなで共有です。キッチンはIHコンロ・電子レンジ・電気ポット・冷蔵庫・炊飯器・ウォーターサーバーがあってたまに自炊します。洗濯機は寮の手続きをするところで洗濯コインを購入して利用します。寮にはWi-Fiが完備されていてネット環境はいいです。寮費は約半年で4,896元です。光熱費やWi-Fiの料金は込みです。シャワーの水圧は弱いですが、お湯が出なくなることはありません。

<スーパー・食堂>
大学内にはスーパーと食堂が2ずつあります。スーパーでは食料品をはじめ、洗剤やシャンプー、ほうき等の生活用品、文房具、靴下やタイツなどの衣類も購入することができます。フルーツや野菜などの生鮮食品も購入することができます。物価は安く、わかりやすいもので言うと、コーラが2.8元です。スーパーの横にタピオカ屋さんがあって、とても安いのでよく飲みます。
 

食堂は北と南にあります。北の食堂のほうが綺麗で食べ物の種類が豊富です。食堂は2階建てで1階のほうが安いですが、2階のほうがおいしいです。ただ、2階はお昼の時間帯はとても混雑していて席を確保するのが大変です。南の食堂は寮から少し遠いのであまり利用しません。3階建てで1,2階が食堂で3階がレストランです。たまに気分転換で行ったりしますが、北の食堂の1階に似ています。

<銀行・携帯電話>
到着した次の日に先輩方にサポートしていただきながら中国銀行の口座を開設しました。大学内にATMがあるので、現金が必要な際はそこで下ろしています。
携帯電話は、日本で使っていた携帯電話のSIMを解除して、中国移动という携帯会社でSIM契約をしました。容量が細かく設定されていて、自分で好きな容量を選ぶ感じです。私は1ヶ月3GBを選びました。寮にはWi-Fiが完備されていますし、外でそんなにバンバン携帯電話を使わなければそんなに容量は必要ないと思います。日本と違って、容量に近づいたら通信制限がかかるのではなく、超えた分の追加料金が発生するので気をつけてください。

<お金・仕送り>
私は大金を持ち歩くのが怖かったので、カードと必要最低限の現金しか持って行きませんでした。カードは銀嶺・VISA・JCBです。あと送金用にセディナカードを持って行ったのですが、私の勘違いと手続き等のミスで送金できませんでした。中国銀行の口座を開設してからは、両親に日本のセブン銀行から自分の口座に送金をしてもらっています。ただ、セブン銀行の口座を開設するに2週間ほどかかりました。寮費を現金で持ってこなかった私は、しばらくの間払えず、友達のネオマネーという送金用のカードに両親に送金してもらいそれを引き出して払いました。送金をするのにとても便利なので、ネオマネーのカードを作ってくることをおすすめします。

<学外>
大学のすぐ近くに駅があります。最寄り駅から2駅乗ったところに人民広場という駅があります。そこにはセイユーや百貨店がたくさん建ち並んでいて、全ての生活用品が揃います。
交通の便は良くて、地下鉄の他にモノレールもあります。地下鉄の料金は2元~4元くらいです。地下鉄の料金も安いですがタクシーの料金も安いです。4人以内で出掛けるときはよくタクシーを利用します。地下鉄の終電は早くて、20時頃には電車がなくなってしまうので、どこかへ出掛けた帰りにタクシーを利用することが多いです。バスに20分ほど乗れば紅旗街というこのあたりで一番栄えている街に行けます。ショッピングモールはもちろん、ゲームセンターやボウリング場もあります。ショッピングモールの中には無印良品・shu uemera・ORBISなどの日本のお店も入っています。地下鉄に乗らなくても、大学から徒歩15分くらいの場所に桂林路という屋台や大型のスーパーが建ち並んでいる場所があります。中華料理屋さんや韓国料理屋さんもたくさんあってよく友達と行きます。他にも大学のまわりにはカラオケ・ネイル・美容室・エステ・ジムなどがあります。

<食事>
お昼ご飯は食堂で食べますが、夜ご飯は外で食べることが多いです。桂林路で食べるか、大学の裏にある文唱路という食べ物屋さんが建ち並んでいる通りでよく食べます。文唱路では、火鍋・焼き肉・ハンバーガー・ラーメン・韓国料理・中華料理などを食べることができます。1食だいたい30元~50元と少し高いですが、とてもおいしいです。他にもお手頃な屋台がたくさん建ち並んでいます。あとは、ワイマイというデリバリーをして部屋で食べることもあります。
 

<学習について>
到着してから1週間後くらいに、クラス分けのテストがありました。1日目は筆記テストで、2日目は面接でした。2日目の面接終了の際にクラスが言われ、そのまま教科書を買いに行きました。必修科目が3つと選択科目がいくつかあります。選択科目は好きなだけ履修することができます。ですが、あまり履修しすぎると必修科目の学習がおろそかになるので、あまり履修しすぎないことをおすすめします。私は必修科目と選択科目を1つ履修しています。授業開始はその1週間後です。なので、到着してから授業開始まで割と時間があります。授業開始から1週間以内はクラスの変更が可能です。授業を受けてみて合わなければ変更できます。私は1つクラスを上げてもらいました。また、選択科目の取り消しも可能です。
私のクラスメイトは韓国・アメリカ・イタリア・イエメン・マリ・ロシアから来ていてとても多国籍です。韓国人が一番多く、クラスの半分を占めています。日本人は私1人で、授業開始当時は少し心細かったのですが、今となっては色んな国の子たちと交流をもてるので1人で良かったなと思っています。
授業は毎回毎回ついていくのに必死です。私はリスニングがとても苦手なので、先生の言っていることは6割ほどしか聞き取ることができません。聞き取れないときは友達に聞いたり、先生も私があまり聞き取れないとわかっているので「大丈夫?わかってる?」と確認してくれます。予習と復習は欠かせません。宿題も毎回出ます。ですが、とても楽しいです。少しずつですが、先生の質問に答えられるようになってきました。毎日朝早くてつらいなと思うこともありますが、少しずつ身につけていけるようにこれからも日々努力していきたいと思います。

<時間割>
授業は週5日、1コマ90分で、必修の授業は1日2コマずつあります。
(月)8:00~9:30 听力 、10:00~11:30 汉语
(火)8:00~9:30 听力 、10:00~11:30 汉语
(水)8:00~9:30 口语 、10:00~11:30 汉语
(木)8:00~9:30 口语 、10:00~11:30 汉语
(金)10:00~11:30 口语、13:30~15:00 剪纸

<観光地>
この間の連休に、伪满皇宫博物院と东北沦陷史陈列馆に行ってきました。大学の最寄り駅から30分ほど乗ったところにあります。伪满皇宫博物院は溥儀又の名をラストエンペラーが生活・執務を行っていたところが当時のまま保存されている博物館です。日本語の解説も書かれており、溥儀と関東軍の関係がよくわかります。东北沦陷史陈列馆は、9・18と呼ばれている満州事変が勃発してから満州国崩壊までに、日本が満州国に対して行っていた残虐な占領や虐殺等の歴史が資料として保管されている博物館です。ここには日本の教科書では教えてくれない日本が加害者だったことを示す資料がたくさん展示されています。目を背けたくなるような資料もありましたが、とても勉強になりました。

 

<最後に>
来る前は、長春はものすごく田舎だと言われていましたが、生活面で不自由だなと思うことはないですし、田舎だと思ったことはありません。日本に地元のほうがよっぽど田舎です。生活に必要なものは揃えることができるし、遊ぶ場所もあります。北京や上海と比べてしまったら田舎なのかもしれませんが、その代わり物価はすごく安いです。学習面に関しても、この辺りの地域は訛りがなく学習にはもってこいの場所だと思います。冬の寒さは厳しいので少し大変かもしれませんが、夏は過ごしやすいそうです。食堂のおばちゃんやタピオカ屋さんのお姉さんはとても優しくて毎回声を掛けてくれます。道を尋ねたり、切符の買い方を尋ねたりすれば、リスニングが苦手な私が理解するまで何度も説明をしてくれます。長春はあまり認知度が高いほうではありませんが、とても良い場所だと心の底から言えます。このレポートを読んでくださった方が、少しでも長春に興味を持ち、いい場所だと思っていただけたら幸いです。残り10カ月程ですが、悔いの残らないように日々精進していきたいと思います。