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レポート中国語圏

【台湾】国立中山大学

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外国語学部中国語学科の木村です。私は3月から台湾の高雄市にある国立中山大学に留学しています。中国語圏の留学を考えている方の中で、台湾に行くか中国に行くか悩まれる方が多いかと思われます。本レポートでは台湾と中国の違いを纏めたので参考にして頂けたら幸いです。

 

1:漢字の違い
私達が大学で習ってきた漢字は中国で使われている「簡体字」です。しかし、台湾は中国とは異なり「繁体字」を使用しています。もし台湾に留学するのであれば1から「繁体字」を学ぶことになるでしょう。画数が多く複雑に見える繁体字ですが、漢字に慣れ親しんだ我々日本人ならばそこまで苦戦することはないかと思われます。

 

2:発音記号の違い
みなさん最初の授業で発音を表記する注音符号である「ピンイン」を学んだかと思います。ピンインは中国だけで、台湾では使用されていません。その代わりに「注音」という附合が使用されています。勿論ピンインが分る台湾人もいますが、それは中国語を専門的に学んできた人であり、一般人は基本ピンインを読むことや書くことができません。

台湾へ留学したら必ず「注音」を学ばなければならないのか、と疑問に思う人もいると思います。結論としては、学ばなくても大丈夫です。私自身台湾に来てから注音を独学で勉強しましたが、周りの留学生で注音を理解している人はほぼいませんでした。いたとしても台湾と日本のハーフの方だったりと、実際注音が分らなくても問題はありません。しかし、マスターしてしまえばピンインよりも早く文字が打てるため勉強しておいて損はないと思います。私の場合今では注音の方が打つ速度が圧倒的に速いです。

 

3:声調の違い
四声+軽声という構造は同じですが、単語によって声調が異なるものが多々と有ります。
例) 中国 ➡ 台湾
①成績     Cheng2ji4                   Cheng2ji1
②お辞儀 ju1gong1                    ju2gong1
漢字は同じでも発音自体が異なるものもあります。(漢字の字体の異なりは前提とする)
③カタツムリ wo1niu2                     gua1niu2
※中国では語尾が軽声になりがちですが、台湾では4声のまま発音されることが多いです。

 

4:最後に
このように同じ中国語でも中国と台湾ではかなり異なります。高校の頃から中国人の使う中国語を勉強してきた私にとって、台湾での語学勉強は新たな言語を学んでいるような感覚を覚えました。将来翻訳の仕事に就きたい方でしたら台湾でも留学をおすすめします。簡体字だけでなく繁体字を読めることは大きな強みとなるはずです。

 

~次回予告~
次のレポートでは、私が実際に留学している国立中山大学について紹介していこうと思います。中山大学は環境が特殊で他の大学では得られないような経験を得ることができます。お楽しみに!