Education & Research

2022年度 研究活動等報告

2022年度の本学教員の研究等活動等報告をいたします。

文学部

日本文学科

■研究テーマ
日本の洋楽系創作音楽劇に多用される「諸国漫遊」からの「芝居見物」というプロットについて

■具体的な研究活動
研究代表者として取り組んできた科学研究費助成事業の研究課題「明治・大正期のオペラ受容における日本語創作音楽劇の位置づけに関する研究」(若手研究、18K12224)の最終年度であった。この課題で取り上げた帝国劇場の女優劇と宝塚少女歌劇の両方に関わる問題として、両者の人気演目である、益田太郎冠者『唖旅行』(1914)と岸田辰彌『吾が巴里よ(モン・パリ)』(1927)のプロットの類似に着目した。さらに、両者に先行する作品で、やはり類似したプロットを持つ河竹黙阿弥の歌舞伎『漂流奇譚西洋劇』(1879)にも注目して補助線を引いた。台本や同時代評などの現存資料を読み直し、なぜ類似が起きたのかを推測するとともに、3作品の相違点にも注目して、演目ごとの特徴を明らかにした。国内2件、国外1件(オンライン)の口頭発表を行ない、来聴者から有益なフィードバックを得た。
この研究課題とは別に、鷗外没後100年のラウンドテーブルで戯曲に関する話題提供を行なった。日本の洋楽受容に関する話題で、一般向け講座の講師、演奏会プログラム掲載の曲目解説、専門書の書評などを手がけたほか、所属学科の初年次教育向け共通教科書に研究レポートの一例を執筆した。

■今後の課題、計画
今年度の研究成果を、論文にまとめて投稿する。口頭発表の来聴者から得たフードバックを踏まえて調査対象を広げ、さらに掘り下げを進める。

■成果の発表(学会、論文等)

■■口頭発表
“Let’s all meet up at the Opera: A plot repeatedly used by Japanese early adopters of Western music theatre.” Song, Stage & Screen XVI (Held online by the University of Portsmouth, UK), June 30, 2022

「戯曲のことばにおける実験」(古田島洋介氏、張偉雄氏とのラウンドテーブル「没後100年の鷗外像」の一部)、日本比較文学会東京支部大会(開催地早稲田大学文学学術院を基点とするオンライン開催)、2022年10月15日

「旅路の果てに見るオペラ──宝塚少女歌劇『モン・パリ』とその前史」、2022年度大東文化大学日本文学会秋季大会(大東文化大学東松山校舎)、2022年10月25日

「大団円はオペラ座で──日本の洋楽系音楽劇受容の初期において繰り返し使用されたプロットについて」、早稲田大学総合研究機構オペラ/音楽劇研究所2022年11月研究例会(オンライン開催)、2022年11月5日

■■Misc.
会議報告「大会印象記 第1日目」、『日本比較文学会会報』第223号、2022年8月19日

書評「通説を覆す確かな実証研究──浅草オペラの原作魔改造は、未熟ゆえの無理解によるものではなかった」、『図書新聞』第3570号、2022年12月10日(中野正昭『ローシー・オペラと浅草オペラ』(森話社、2022年)への書評)

エッセイ「共著書から単著へ、そして電子書籍へ(特輯「博士論文」)」、『比較文學研究』第108号、東大比較文學會、2023年1月20日

「研究テーマ」
1)安部公房の作家研究
2)三島由紀夫の演劇研究
3)国語教育におけるアダプテーション事例研究(科研費:基盤研究C研究課題として)
4)現代文学におけるアダプテーション事例研究(科研費:基盤研究C研究課題として)


「具体的な研究活動」
1.1)安部公房研究として、作家活動始発期の作家のセルフ・ブランディング的な身振りの過剰さについて研究を行い論文化した。
1.2)PARCO劇場からの依頼により、演劇『幽霊はここにいる』(安部公房原作)のパンフレットに作品解説を寄稿し、また資料提供および助言等を行った。
2.1)三島由紀夫の活躍を中心として1955年当時の新劇界の状況について包括的に研究し、成果の一部を論文化した。
2.2)戦後初期の三島戯曲「灯台」のアダプテーション状況について包括的に研究を行った。
2.3)三島由紀夫と安部公房のアダプテーションの特徴について包括的に研究し、成果を口頭発表した。
3.1)日本 文学の伝統としてのアダプテーションと国語教育の関係性 について研究を行い、成果の一部を論文化した。
3.2)国語教科書編纂会社へのインタビュー内容を精査し、教科書編纂過程の分析を行った。
4)脚本家奥寺佐渡子へのインタビュー内容を精査し、脚本制作過程の分析を行った。

「今後の課題」
前掲研究テーマの続行。

「成果の発表」
1:【論文】「安部公房の戦略的ポジショニング―〈貧乏作家〉という意図的な身振りと共産党入党―」(『日本文学研究』2023年2月)
2:【作品解説】『幽霊はここにいる』PARCO劇場オリジナルパンフレット所収「〈幽霊〉はここにいるのか?」(2022年12月)
3:【論文】「三島由紀夫『白蟻の巣』論―〈構成〉と〈虫〉表象からの接近―」(『国語と国文学』2023年4月)
4:【論文】「日本文学の〈伝統〉としてのアダプテーション―国語教育における連続史観へのパラダイムチェンジ―」(『日語教育と日本学研究』2022年12月)
5:【口頭発表】「三島由紀夫と安部公房、アダプテーションの特徴」(大東文化大学人文科学研究所研究報告会、2022年11月26日)

井伏鱒二の少年時代から青年時代にかけての調査および太宰治の戦時下の作品についての研究を行ないました。

1、研究テーマ
 地獄の思想史について研究を行った。
2、具体的な研究活動
 論文の執筆。寺院における仏像、絵画等の調査。国際日本文化研究センターにおける共同研究。
3、今後の課題、計画
 引き続き、地獄の思想史についての研究を行う。
4、研究の成果(論文)
  「子供の魂の行方 ―慈しみと悲しみの表象史―」、『日本文学研究』62号、2023年2月。
  「三途の川を渡る船 ―文学が生み出す俗信―」、『国語と国文学』(2022年12月審査、2023年12月掲載予定)

単著として『失格でもいいじゃないの 太宰治の罪と愛』(講談社)より2023年2月に上梓した。

研究テーマ:日本語の感動詞の意味分析、役割語の調査・分析

今年度の研究活動として、1「平安時代の和歌文学研究」、2「新学習指導要領における教科書及び教材の研究」、3「古典文学の教授に関する研究」の3つのテーマに沿って研究活動をした。具体的な成果として、1に関しては、論文「真静法師と信静」を『國語國文』(京都大学文学部国語学国文学研究室編)第91巻第8号に、2に関しては論文「教材としての「あづま下り」考―『伊勢物語』で考える古典の授業―」を『日本文学』(日本文学協会編集)2022年11月号に、3に関しては論文「『倭詞接木花』考―近世における『百人一首』享受の一様相―」を『日本文学研究』(大東文化大学日本文学会編)第62号に、それぞれ発表した。なお、『國語國文』及び『日本文学』に掲載された論文は、各学会の査読を通った論文である。

「研究テーマ」:曲亭馬琴の研究。「具体的な研究活動」:曲亭馬琴研究の一環として、『俳諧歳時記』「冬之部」(238丁オモテ)から同「雑之部」(251丁ウラ)まで翻刻した。「今後の課題、計画」:『俳諧歳時記』の翻刻を継続するとともに、これまで取り組んできた『南総里見八犬伝』の図像解析、馬琴の思想に関する研究も行う予定である。「成果の発表」:「翻刻『俳諧歳時記』(十五)」(「日本文学研究」第62号、大東文化大学日本文学会、2023年2月15日発行)

鷗外没後100周年のこの年は、主に一般向けの講演活動を行った:
「森鷗外とドイツ・ビール」(横浜日独協会)9月17日
「森林太郎の見たドイツ~鷗外の異文化体験」(足立区主催日本近代文学講座シリーズ)8月20・27日、9月3日
「森鷗外とドイツ美術~『うたかたの記』の世界(渋谷区郷土博物館)11月5日

なお、今後は、ザクセンにおける森鷗外をテーマとして研究を進める予定である。

・「研究テーマ」 従来から引き続き、夏目漱石・川端康成の研究を継続。昨年度から宮沢賢治の研究に着手。
「具体的な研究活動」 アーサー・バルフォアの「批評と美」を抄訳。『新校本宮沢賢治全集』を精読。
「今後の課題」 『吾輩は猫である』を再考。『新校本宮沢賢治全集』を再読し、次の課題を探究。
「成果の発表」 「漱石とバルフォア ―「自己本位」の転換」(「大東文化大学紀要」61号)、「「ポラーノの広場」 ―レオ―ノキューストとはだれか」(「日本文学研究」62号)

1.研究テーマ
(1)古典に表れた恐怖と倫理観
(2)人物に着目した『源氏物語』の指導-大学生の協働学習-
2.具体的な研究活動
(1)昨年度の『古事記』『日本書紀』に続き、今年度は『竹取物語』『伊勢物語』について、「日本文学研究」62号と「大東文化大学紀要」61号において各論文を発表した。
(2)「教職課程センター紀要」7号において、論文「桐壺更衣の人物像を探る-『源氏物語』桐壺巻と「長恨歌との読み比べ-」を発表した。また、中高の教員と教員志望の大学生向けに『有名古典の言語活動-「言語文化」「古典探究」における実践例-』(明治書院、2022年)を上梓した。
3.今後の課題、計画
(1)「『源氏物語』に表れた畏怖・恐怖と倫理観」「『源氏物語』に表れた恥の意識と倫理観」の各論文を「日本文学研究」「大東文化大学紀要」に発表予定である。
(2)論文「空蝉の人物像を探る-『源氏物語』帚木巻と白氏文集-」を「教職課程センター紀要」に発表予定である。

研究テーマ 日本上代文学の研究

令和4年 4月	「神」の苦悩と疫病─〈神身離脱説話〉を手がかりに─	「上代文学」第128号(上代文学会)▼ p1-14
令和4年 9月	『日本霊異記』と災厄としての疫病	「国語と国文学」第99巻第9号(東京大学国語国文学会、明治書院)
令和5年 3月	古代文学における石鎚山の信仰と伝説─『日本霊異記』下巻第三十九縁をめぐって─	「万葉古代学研究年報」第21号(奈良県立万葉文化館)
令和4年 4月	金剛般若経集験記注釈(四)▼ ※今井秀和・小塚由博・迫田(呉)幸栄・鈴木道代・堀井瑞生氏との共同執筆	「蓮花寺仏教研究所紀要」第15号(蓮花寺仏教研究所)

研究テーマ:石牟礼道子の思想と文学

具体的な研究活動:口頭発表および論文の執筆

今後の課題、計画:石牟礼道子の思想と文学に関する調査、検討の継続

成果の発表:

【口頭発表】
「風と記憶の物語――『幽明譚』と『ブラック・ノート抄』をめぐって」(科研基盤研究(C)「言語風景における〈視〉の制度:視点と移動」(代表:野田研一)2022年度第1回研究会(2022年10月2日))

「石牟礼道子の「声音」の思想」(科研基盤研究(C)「言語風景における〈視〉の制度:視点と移動」(代表:野田研一)2022年度第2回研究会(2022年11月13日))

中国文学科

「日本における中国語教育の歴史」というテーマの中で、とくに、戦前・戦中期に行われていた「時文」に注目し、その関連資料を収集するとともに、基礎的な研究の一環として、デジタル入力作業を中心に行った。今後は、教科書検定と時文教科書の関連も視野に研究を進めていく計画である。

研究テーマ:中国の文言小説
2023年3月発行の漢学会誌に「唐代小説『蘭亭記』札記」を掲載。これは何延之『蘭亭記』と言われる唐代の小説に関して検討を加えたものである。特に作者として伝えられる何延之、物語の中で重要な役割を担う蕭翼、蘭亭記を画いたとされる閻立本作と伝えられる賺蘭亭図について、文献をもとに検討した論文である。
今後も文言小説、特に唐代のものの未検討或いは検討不足と考えたれる部分を中心に検討を加えたいと考えている。

研究テーマ:六朝史、建康
具体的な研究活動および成果の発表:10月22日にオンラインで開催された2022年度大東文化大学中国文学科漢学会秋季大会において「梁代建康の発展について」と題する研究発表をおこなった。また、論文「梁代における建康の繁栄と仏教および寺院空間」を佐川英治編『多元的中華世界の形成―東アジアの「古代末期」―』臨川書店、2023年2月に公表した。

研究テーマ

 明末清初における文人の交遊関係や文化活動に関する研究

 張潮『虞初新志』の研究

  『金剛経』の霊験譚に関する研究

活動

 東洋研究所研究班(第2班、第9班[班長])に参加(ただし第9班については、2022年度は次年度再開に向けて準備期間中)。

 各テーマに関する研究、成果の執筆、発表等。

今後の課題・計画

 引き続き、上記テーマについて研究する予定。

成果

著書・論文:

  『藝文類聚(巻五十一)訓読付索引』(共著、大東文化大学東洋研究所編)

  「錢肅潤の交遊關係について―『十峰詩選』を手がかりに―」(『漢学会誌』62号)

今年度の研究テーマは、唐代から宋代にいたるまでの老子解釈史の展開についての考察を行った。このテーマに関しては現在論考を執筆中である。また、人文科学研究所「中国三教と景教の相互交渉」研究班に所属し、中国三教と景教の相互交渉を探るべく、「洛陽碑」の「大秦景教宣元至本經幢記」の後半部分を共同で分析した。計5回の研究会を行い、当該資料について、道家・道教分野の専門家として所見を述べた。ほか、東洋研究所第2班「類書文化研究-『藝文類聚』を中心にして-」に所属し、訳月一回の研究会に参加し、また担当部分について『藝文類聚』の読解、訳注作成を行った。その成果は、『藝文類聚訓讀付索引 巻50』(芦川敏彦 [ほか] 共著 ; 大東文化大學東洋研究所編 2022.2)として刊行されている。

研究テーマ:チベットの宗教伝統における儀礼研究

具体的な研究活動:チベット語文献の調査とチベット僧院におけるフィールド調査

今後の課題・計画:引き続き文献調査とフィールド調査を行う。

成果の発表:
・「チベット仏教における接触の諸相」『宗教研究』96(2)、pp.127-147、2022年9月
・An Annotated Translation: The Tenth Chapter of gZer-mig.『大東文化大学紀要61号』、pp.93-109、2023年3月

教育実践では、大学生が主体となり「主体的対話的な深い学び」の教育実践をまとめて製本して配布した。2021は主導して作成したが、2022は完全に学生主体の活動が可能であることを研究した。
国語実践報告では、「国語科授業方法28号」に、コロナ禍での、主体的・対話的な活動がいかに、言語活動の低下を及ぼしたかについて、資料を使って考察した。

『あ ゙-教科書が教えない日本語』 (中公新書ラクレ 772) 新書 – 2022/9/8
 『なんでもない一日の辞典』WAVE出版 2022/9/20
『てんまる 日本語に革命をもたらした句読点』 (PHP新書) 新書 – 2022/4/16

英米文学科

Daniel Donoghueによる、How the Anglo-Saxons Read their Poems (University of Pennsylvania, 2018)を精読し、当時のアングロサクソン人が写本に書かれた詩をどのように読み取っていったのかを探った。音読・黙読、orality・literacy、verse syntax、読みの行為における眼球運動など、Donoghueの新しい古英詩研究の考察を追った。なお、本書の詳しい紹介と解説をまとめ、『英米文学論叢』(2023,No.54)に投稿の予定である。

長年考察し論文として発表してきた、「古英語の本文批評とBeowulf」(1)~(15)が昨年度で完結した。改めて全体を見直し、内容を更新しながらまとめ直す計画である。

イギリスの中世英文学者、Raymond Wilson Chambers (1874-1942)の業績とその学風を追い、Chambersの視点がどこにあったかを探ってみる計画である。

「研究テーマ」
ビアトリクス・ポター研究
「具体的な研究活動」
イギリス、アメリカからビアトリクス・ポターの水彩画等の貴重品を借り受けての展覧会「出版120周年:ピーターラビット展」が、世田谷美術館、大阪あべのハルカス美術館、静岡市美術館で開催された。この展覧会の監修者ということで、ビアトリクスの原画、書簡等などを調査、研究することができた。また国会図書館での資料収集等を行った。

今年度の研究テーマは、20世紀末から現在に至るまで継続するモダニズムの「拡張」に潜む諸問題を、グローバル資本主義の空間性をふまえて、反省的かつ批判的に検討し、21世紀の今、英国モダニズムの文化空間とその位置づけを再考・再編する必要性とその意義を探究することであり、その研究成果は次の通りである。

(学術論文) 「“Artists, archaeologists, architects, etc. prefer Shell”――1930年代の英国文化と国際石油資本のシェル」 『ブライト・ヤング・ピープルと保守的モダニティ――英国モダニズムの延命』、高田英和ほか編、小鳥遊書房、2022年、193-211頁。

(学術論文) 「建築に魅せられたモダニストたちとグローバル資本主義」『ヴァージニア・ウルフ研究』 第39号、 2022年、85-97頁。

(その他) 「はじめに――New Modernist Studiesの拡張」『ヴァージニア・ウルフ研究』 第39号、2022年、67-71頁。

引き続きヴィクトリア朝期にアナーキストとして活躍した人物の研究をしている。そのアナーキスト研究の端緒としての論文はほぼ完成している(研究誌に投稿の予定)。次の課題は、そのアナーキストとヴィクトリア朝期の他の思想家、アナーキストとの対比を試みつつ、そのアナーキストの思想をさらに明らかにしていくこと、そこから19世紀イギリスのアナーキズム運動を見ていくことである。また、ユートピアとディストピアのあり方を研究することも課題にしており、その点についてもこれまでの主な研究対象であったウィリアム・モリスに加えて他の思想家・作家等を取り上げつつ考察したいと考えている。

2022年度は、現代ウェールズ語文法の調査を中心に進めた。具体的には、ウェールズ語で書かれた文法書Gramadeg y Gymraeg(著者:Peter Wyn Thomas, ウェールズ大学出版、1996年)の講読を継続して行った。また、ウェールズ語史研究の一環として、中期ウェールズ語散文の『聖ベイノ伝』の講読を行っている。

今年度は、日本アメリカ文学会(会場:専修大学)、日本ヘンリー・ジェイムズ協会大会(会場:同志社大学)等に参加し、専門であるジェイムズの研究に関して、議論し、情報交換をした。それも基に、論文に仕上げていきたいと思う。

2022年度は、主に2種類の研究を行った。

1. 第二言語を使用した相互行為における身体化と創造性の問題を探究した。
[学術論文]Multimodal Analysis on L2 Improvisational Drama: Ensemble of Speech, Gesture, and Movement. Daito Bunka Review 54, 55-68. 単著.
[学会発表]Exploiting Multimodality of Picture Books for Creative L2 Communication. 単独. 2022年6月9日. STEM/STEAM & Education Conference. 査読あり.
[学会発表]創造的アイディアの生成と表現におけるマルチモダリティ—言語テキストと視覚イメージの不一致を利用した絵本を用いて—. 単独. 2022年10月29日. 日本質的心理学会 第19回大会. 査読あり.
[学会発表]Simultaneous Creation of Movements, Utterances, and Contexts: Multimodal Analysis on Resources for Improvised Face-to-face L2 Interactions. 単独. 2023年1月5日. the 21st Annual Hawaii International Conference on Education. 査読あり.

2. インタビュー調査をもとに、コロナ禍における教師の行為主体性に接近した。
[学術論文]不測の事態における教師の行為主体性と転換的行為主体性―コロナ禍を生きる教師の語りから―. 『東京大学大学院教育学研究科紀要』第62巻, 408-417.単著.
[研究ノート]行為主体性と経験学習―歴史性と未来性の間のコロナ禍を生きる教師の語りから―. 『大東文化大学紀要』第61号人文科学, 73-93.単著.

I am continuing to do research into the short stories of Kenji Miyazawa. In the last twelve months I have published two papers. In them I have translated two stories and added a commentary to make the tales more accessible for a non-Japanese audience.

テーマ:
名詞句内に生起する所有を表す表現および場所を表す表現の獲得について

研究活動・成果:
“A Note on NP-no NP in Japanese-speaking Children's Spontaneous Speech,” 英米文学論叢54, 69-81, 大東文化大学英文学会.

「研究テーマ」:現代英語及び後期近代英語の文法研究/英語圏におけるナーサリー・ライムの研究。
「具体的な研究活動」:動名詞と現在分詞について、両者の融合状況と融合の接点について考察し論文にまとめて発表した。
「今後の課題・計画」:他の文法事項についても研究を進める。英語圏におけるナーサリー・ライムについては、文化的な観点と言語学的観点の両方から研究を継続する。
「成果の公表」:近代英語協会の学会誌『近代英語研究』第38号(2022年7月)に慫慂(論文)を受け、以下の論考を発表した。
《研究ノート》
「動名詞と現在分詞の融合とその接点 - 18 世紀のナーサリー・ライム集を用いて-」
“On Gerunds and Present Participles in the 18th Century Nursery Rhymes”

研究テーマ:アメリカ文学・文化における身体・医療・自由
研究活動:身体の現実と美の規範、および病と健康の規範の対立をテーマに現代のアメリカ小説を中心として、関連する批評やその他の文化テクスト・文化現象について調査を行った。
成果の発表: 『非日常のアメリカ文学:ポスト・コロナの地平を探る』(明石書店、2022年)に「身体の非日常――『ダイエットランド』と『ファットガールをめぐる13の物語』を通して考える」という論考が掲載された。

教育学科

1, 近現代日本における環境に適応した半水上生活の総合研究―「船乗りの村」の都市民俗誌
研究代表者:厚 香苗
研究期間 (年度):2022 – 2025年
研究種目:基盤研究(B)
審査区分小区分04030:文化人類学および民俗学関連

2, リンの物質循環からとらえる地域循環共生の統合的研究
研究代表者:野中 健一 *研究分担者として参加
研究期間 (年度):2021 – 2025年
研究種目:基盤研究(A)
審査区分中区分4:地理学、文化人類学、民俗学およびその関連分野

3,在来知識を再構築し生業道具を保存活用するための統合的研究
研究代表者:野中 健一 *研究分担者として参加
研究期間 (年度):2020 – 2022年
研究種目:挑戦的研究(開拓)
審査区分中区分4:地理学、文化人類学、民俗学およびその関連分野

(1)学術論文「防長教育会の歴史的性格に関する一考察─資本金に着目して─」(『大東文化大学紀要第61号』2023年2月。

(2)学術論文「文部大臣管理山口高等中学の『管理』に関する一考察」(『中等教育史研究』第30号、2023年4月。

(3)学術論文「私立尋常大村中学校の設立と性格に関する一考察」(『地方教育史研究』第44号、2023年5月刊行予定。

1研究テーマ 「動物園をフィールドとした生涯発達教育の検討」
2研究活動 主に文献収集と動物園でのフィールドワークを定期的に行った。また次年度実施予定の
質問紙作成、インタビューデータの作成をおこなった。
3研究成果の発表 第34回日本発達心理学会にてポスター発表を行った。

「研究テーマ」:
1、文化ツールとしてのダンスの役割 2、フランスにおけるパフォーマンス芸術批評の現在

「具体的な研究活動」:
1については、22年度は科研費の執行で3月に南仏のtoulouseにおける盆踊りの実態調査を行なった。現地に移住している日本人たちによる日本人会の企画ではあるが、日本文化に興味持つフランス人(しかも若い世代)が多くいることには驚かされる。2については、2月にパリから140km東に位置するREIMSという都市の大学で、言語学、芸術学における批評的な文献史料を時間をかけて調査した。特に、パフォーミングアートは隆盛を過ぎているとはいえ、まだまだヨーロッパは実験的な作品が多く、学ぶべき点にあふれていると感じさせられる。

「今後の課題、計画」:
今後は、引き続き南仏の日本祭りについて、調査をしていくとともに、祭りの維持をしている日本人会の困難などを、22年度に垣間見れたので、その辺りにも切り込んでいけたらと思っている。また、舞踊の美学的考察からのダンスの意味論について、文化や、パフォーミングアートを絡めて、論文の形にしていきたい。

「成果の発表」および「受賞」は残念ながらありません。

「研究テーマ」:1.人間の類的本質と教育、2.人種主義/植民地主義研究、「活動」「計画」原稿を準備中。

児童学のうち保育学領域に関するテーマに沿った研究 地域に親しむ保育(科研)  乳児保育の質向上 
保育学会及び保育士養成教育学会での発表 紀要論文執筆

論文
多文化共生保育実践における保育者の認識としての文化的コンピテンス
保育者の文化的コンピテンスに関する質的研究
『保育ソーシャルワーク学研究』(第8号)
学会発表
Colloque Acedle 2022 Conference in Universidade de Aveiro
Représentations de langues chez les personnels de crèches, et
choix de politique linguistique familiale des parents étrangers. Étude de cas au Japon.
多言語環境における保育士の関わり及び外国人の親家庭言語政策についての日本のケーススタディ

「地域との連携と子どもが口にするもの
―ある町内会の幼稚園での餅つきの取り組みから―」教育学研究紀要13号(2022年8月,51-68)

「保育者という仕事について考えるー表現活動場面の実践事例からー」教職課程センター紀要7号
(2022年12月)

「地域との連携と子どもが口にするもの
 ―ある町内会の小学校での餅つきの取り組みから―」大東文化大学紀要第61号(2023年2月)

「教育課程・保育計画総論ー乳幼児期から小学校教育へつながる計画」(戸田雅美・西本望編著,建帛社)
担当:第5章 乳児(0・1歳児)の指導計画立案の実際(校正済み・2023年3月発行予定)

◯昨年度に引き続き、多文化に配慮した性暴力・親密な関係における暴力の予防プログラムについての文献研究、および、日本における包括的性教育に関する文献研究を行った。
◯『マクロ・カウンセリング研究』第15巻の編集・発行を行った。

・研究テーマ
  協働学習の「評価」に対する教師の専門性の検討(JSPS科研費20K13881)

・具体的な研究活動
  本研究の目的は,協働学習において教師が行う学習中の評価(assessment)と学習後の評価(evaluation)に着目し,「評価」に対する教師の専門性を明らかにすることである。今年度は「協働学習に対して教師が抱く「評価」の困難さ」および「協働学習中におけるグループ内活動に対する即興的思考過程」を実施予定であったが。しかし、昨年度同様に、COVID-19の影響によって十分には進捗しなかった。そのため、研究費助成の延長申請を行った。ただ、2023年3月時点で、次年度の研究実施に向けた準備とその目処が立っている。
 上記の調査状況であったため、当該領域の総説論文1本執筆した他、過去に収集していたデータを再分析した論文を1本執筆した(掲載確定済)。また、現在審査中の論文が1本ある。

研究テーマ:コミュニケーションとしての英会話の分析 ・英会話教育の基礎
具体的な研究活動:英語の授業での指導、文献調査、研究範囲の設定など
今後の課題・計画 次年度に今までの資料や 自己の英語習得課程などから 総合的なまとめを予定予定

今年度も、引き続き学齢期にある「人工内耳装用児の社会・心理的発達」を自身の研究テーマに定め、(1)諸外国における新知見の整理と、(2)フィールドにおける調査を行った。これらの成果は日本聴覚医学会学術講演会等にて演題発表したほか、本学の大学院紀要に論文として報告した。

学校選択指導に偏らない、生き方の指導としての、進路指導のあり方を研究した。その研究については、書籍化し、高文研より出版した。

研究テーマ:主体的に学び合える算数の授業づくりを目指して
具体的な研究活動:小学校での授業研究への参加、算数数学の研究会・学会への参加
             算数に関する論文の雑誌への寄稿
成果の発表:全国数数学教育協議会の講座の講師、分科会での成果の発表
             北陸地区数学教育協議会記念講演の講師
        四国地区数学教育協議会での分科会での成果発表
        本質を学ぶ研究家での講演の講師
論文:数学教室6月号『競争原理を超えて比例の学習を楽しもう』
            数学教室2月号『数の概念を身につけることの難しさを再認識』
       雑誌『教育』6月・12月・5月・・・学校メガネを外してみたら

学会を通じた共同的平和教育研究の推進
A.心理科学研究会
(1)春の研究集会(22年4月24日)
歴史研究部会・平和心理学部会合同分科会「アンリ・ワロンの戦争体験と子どもの 発達研究― totalité(全体)の探究―」の企画・司会
(2)秋の研究集会(22年12月19日)
歴史研究部会・平和心理学部会合同分科会「両大戦間におけるアンリ・ワロンの人間発達研究と新教育運動への社会参加」の企画・司会
B.日本平和学会
(1)春季研究大会(22年6月19日)
平和教育分科会「平和教育の多様なアプローチ」の企画・司会
(2)秋季研究集会(22年11月27日) 
平和教育分科会「東アジアにおける平和教育の展開」の企画・司会

これまでの金属造形技法に加えて、表現領域の拡大をはかり、陶芸技法での制作を本格的に試行した。型成形で磁土による造形を行うと共に上絵付け彩色による磁土焼成部分と、鎚起成形による金属成形との組み合わせで作品化を試行。成果発表として「彫刻になった動物展」(名古屋高島屋百貨店・大阪高島屋百貨店美術画廊など)にて、「華兎」「ぼくはPetterじゃない」などを出品した。
 これまでの金属造形作品研究の延長としての成果発表は、「第70回埼玉県美術展」「第20回さいたま市美術展」「METAL ART  2023」にて行った。

「研究テーマ」  学校と地域における学びの共同体
「具体的な研究活動」  2022年度人文科学研究所で「グローカルな学びの変遷」班の班長として、インドネシアやマレーシア、アフリカ等でも研究を行っている班員と共に国際的な共同研究を行った。教育、福祉、医療などの連携を目指し、文系・理系の垣根を超えて多様な観点から共に研究を行った。個人的には学校と地域における学びの共同体の観点から総合的な学習の時間に焦点に当てて研究を行った。
「今後の課題、計画」  共同研究の成果をもとに多様な観点から考察し、報告書作成を行う予定である。
「成果の発表」 田尻敦子 2022.11.26  総合的な学習の時間における地域との連携:社会教育施設を活用した特別支援学級との交流及び共同学習 大東文化大学人文科学研究所報告会

山岳氷河の観察と調査に、涸沢カールに調査に出かけた。涸沢カールの下部に、沢によって、氷河痕(シリッケンサイト)のある転石が分布するところと、ない沢とがあることが判明した。この日本の山岳氷河の研究は今後も持続予定である。また、2月に、オホーツク海の海氷の生成状況の観察と(ハス状の海氷から、針状、さらに板状の海氷に)、海氷下の塩分濃度の高い海の観察を行った。
8月から9月に学文社「教師論」の本の一部を書き換え、第2版を出版した。
教職課程センターの紀要に、小学校理科「大地のつくりと変化」の教材および実験実習と後背地概念の深化(6pp.).

研究テーマ:総合学習論争と城丸章夫の教育課程構造論および学力論
具体的な研究活動:城丸章夫の当時の議論、またそれを取り巻く論争状況の文献の収集と分析。また各論に関する最新の文献の収集と分析。
成果の発表:日本教育方法学会に論文を投稿、掲載をみとめられた。

【研究テーマ】教育における臨床研究
【具体的な研究活動】教育現場に向かい、そこでのリアリティにふれながら、子どもや若者やその保護者の現在と出会い、同時に、それらと日常的に向かっている保育士や教師たちの実践的探求の文化的・政治的な意味に迫る探求を試みている。また、の奥行きの意味を深めている。

研究テーマ:日本古代の対外交流史
研究活動:8,9世紀の東アジアの対外交流と文化受容について研究を行った。
今後の課題・計画:引き続き、古代の対外交流と文化受容について検討を進める。
研究成果:
浜田久美子「書評 古畑徹著『渤海国と東アジア』」『歴史評論』867、2022.7、pp.93-97
浜田久美子「石上宅嗣・淡海三船」(新古代史の会編『人物で学ぶ日本古代史2奈良時代編』吉川弘文館、2022.10、pp.180-182)
浜田久美子「仁明天皇」「奝然」(新古代史の会編『人物で学ぶ日本古代史3平安時代編』吉川弘文館、2022.12、pp.50-56,182-185)
浜田久美子「書評 大日方克己著『古代山陰と東アジア』(同成社古代史選書 42)」『史学雑誌』132(2)、2023.2、pp.181-187
浜田久美子「古代日本の対外交流と美濃絁」『郷土研究岐阜:岐阜県郷土資料研究協議会会報』139、2023.3、pp.2-6

今年度のアウトプット(著書)は、「苦手意識が消える! 保育士・幼稚園の先生のためのピアノ克服法」(2022年5月 ヤマハミュージックエンタテインメントホールディングス 単著)、「この一冊でわかる楽典と音楽実技」(2023年3月 音楽之友社 深見友紀子・小林田鶴子 共著)であった。

https://www.ymm.co.jp/p/detail.php?code=GTB01100284

https://www.ongakunotomo.co.jp/catalog/detail.php?id=100520

今年度のアウトプット(論文)は、「小学校1年生を対象にしたオンライン作曲ワークショップ実践報告」(大東文化大学研究紀要 人文科学篇 2023年2月)。

上記2冊の執筆にかなり時間がとられ、新規で科研に採択されたにもかかわらず、ICT関連の研究がなかなか進まなかったが、汎用性の高い『ロイロノート』のような仕様をキープしつつ、音楽授業での使用に限定したアプリを開発したいと考えており、:現在、検討中である。また、バーチャルピアノなどの音楽系ウェブアプリの活用も継続して実践している。

音楽教室のICT活用の事例発表として、2023年1月29日、Artware hub KAKEHASHI MEMORIALにて、『PIANO&DRUM PARTY with digital 2023 New Year』を開催した(公益財団法人かけはし芸術文化振興財団、2022年度公演助成)。3年半ぶりに、音楽教室の演奏発表におけるデジタルの可能性を対面式で示した。

これまで同様、(1)戦後の職業技術教育の日本的特質の解明、(2)震災と学校ならびに被災地の子どものライフコースの研究、(3)低所得層家族の子育ての困難の析出などをテーマに調査研究を続けている。また、今年度から、水上生活者が数多くいた地域の戦後史に関する研究プロジェクト、学童保育士の専門性に関する研究プロジェクト、ならびに「帝国とジェンダー」をテーマにした学内の学際的な研究プロジェクトにも参加している。それ以外にも、生活指導や生活教育について、教師とともに教育実践研究を行っている。

 今年度参加した科研費は、以下の通りである。そのうち、コロナ禍で研究期間延長しているものが1つある。
(研究代表者)基盤C「教育機会拡大期における中等職業技術教育再編の日本的特質の解明」
(研究分担者)基盤B「ポスト工業化社会における地方の若者のライフコース形成と東日本大震災のインパクト 」
(研究分担者)基盤C「戦後日本の民間教育運動の社会史―教育実践をめぐる教師の協働性に着目して― 」
(研究分担者)基盤C「高校普通科におけるキャリア意識形成のプロセスとその影響要因の解明 」
(研究分担者)基盤B「学童保育指導員の「専門性」再考――多領域横断性と力量形成に焦点をあてて」
(研究分担者)基盤B「近現代日本における環境に適応した半水上生活の総合研究―「船乗りの村」の都市民俗誌」
また、大東文化大学創立100周年記念事業として、「多文化共生又は社会における多様性に関する総合研究」にも参加している。

 本年度公刊された成果としては以下の通りである。 
松田洋介「子どもの自治と校則―全生研の管理主義教育批判と集団づくり構想―」内田良・山本宏樹編『だれが校則を決めるのか : 民主主義と学校』岩波書店、2022年
松田洋介「時代の転換期に、自由と権利の進路指導をつくる」塩崎義明著『第2の進路指導』高文研、2023年,pp.186-215.
清水睦美・妹尾渉・日下田岳史・堀健志・松田洋介・山本宏樹「被災地の中学生の進学希望・進学期待への被災経験の影響(2)―岩手県陸前高田市・大船渡市の生徒・保護者調査の結果から―」『上越教育大学研究紀要』第42号, pp.65-82.
松田洋介「子どもと子どもの対話をつくる生活指導—特集 子どもの行為・行動のわけを読みひらく」『生活指導』762号、pp.38-41
(聞き手・編集/阿部英之助・福井庸子・松田洋介)「青年期教育の50年−大串隆吉氏と太田政男氏に聞く−」『高校におけるキャリア意識形成−現代の青年期教育を問い直す−』民主教育研究所、2023年

研究報告としては以下の通りである。
山田哲也・松田洋介・小澤浩明「生活困難層の教育社会学」第33回子どもの貧困研究のフロンティア定例学術研究会、主催:東京都立大学。子ども・若者貧困研究センター、2022年6月29日
松田洋介「高度成長期における中等技術教育の変容―「技術・家庭科」成立後の産業教育研究連盟の実践思想に焦点をあてて―」日本教育学会第81回大会 「B-8-1 戦後教育史の諸問題1」@zoom 2022年8月24日
松田洋介「教育機会拡大期における中学校技術教育の変容−1960-70年代の技術教育研究会の展開に焦点をあてて」日本教育社会学会第74回大会 「【I−2】教育の歴史社会学」@zoom、2022年9月10日

8月に、学内紀要に論文投稿。論文受領。題目「中学校における組織的対応の必要性-K君に対するコミュニティ・アプローチの事例から」。研究テーマは、スクールカウンセリング、コミュニティ・アプローチ、セルフ・ヘルプ・グループ等である。これらの研究テーマに関する論文を、現在2本、執筆中である。当該論文を、次年度以降、発表したい。

文科省が推奨する「個別最適な学び」と「協働的な学び」の一体的な充実、「主体的・対話的で深い学び」、ICTを活用した「データ駆動型教育」が国語科の授業に与える影響を、公開・発表されている実践報告や現場教師からの聞き取りをもとに考察し、その可能性と課題を明らかにすることを目指した。今後も情報収集と考察を続ける。
また、コロナ禍やウクライナ情勢といった混沌とした社会の中でいまを生きる子どもたちに、国語科教育でこそ育てたいのは、「言葉でつながり、言葉で思考を深める力」「人間や社会を認識し表現するための言葉の力」であることを、小学校の校内研修や研究会の講演で広く訴えた。

ここ数年の研究テーマは「1:生徒指導(特別活動・部活動等を含む)」「2:学校外教育(学習支援・生涯教育等を含む)」「3:未来教育論(教育DX、GIGAスクール等を含む)」の3種類であり、2022年度の成果は以下のとおりである。

「1:生徒指導」については編著書1、共著書1、雑誌論文1、WEBインタビュー1、学会報告等1、新聞報道8。計13である。非常勤講師として東京大学で「生徒指導・進路指導」、日本女子大学で「道徳教育論」を担当し、研究内容について社会還元を行った。

「2:学校外教育」については共著書1、テレビ報道1。計2である。また、自治体学習支援事業の事業者選定に関わった。

「3:未来教育論」については、今年度から3年間、科研基盤C「科学的根拠に基づくGIGAスクール実践論」が始まった。業績は、雑誌論文5(共著1含む)、学会報告等3、講演5、テレビ報道1、計14である。

全体の業績数は書籍3冊、論文6本、その他20本である。手元のデータでは2018〜2020 年度の3 年間の研究業績が書籍7 冊、論文8 本、その他(新聞記事・連載等)45 本であるので、比較的良好であろうと思う。

2023年度も、タスク管理に気をつけながら、引き続き3つのテーマの研究を並行して進めたい。

「多文化共生教育」と「地域社会と教育」の研究
沖縄名護市の教育委員会と連携し、小中学校の教育活動の今日的課題について深めた。
また沖縄戦や戦後政策について、聞き取り調査(フィールドワーク)を行った。

書道学科

書作:第9回 日展 入選  日展、読売書法展、日本の書展等に出品。

書学:『大東書道研究第30号』 「元永本古今和歌集」における割り書きについての一考察 大東文化大学書道研究所発行

第9回日展第5科書会員出品「兪受子詩」
第38回読売書法展常任理事出品「斎藤茂吉の文」
第85回謙慎書道会展常任理事出品「張承吉詩」

「研究テーマ」
・中国書学の研究
・書作品の制作

「具体的な研究活動」
・国内外の学術雑誌における論文発表および著書の執筆
・書学書道史学会の理事長として斯界の研究動向の把握
・国内外の展覧会での書道作品の制作発表
・国内の書道展の審査

「今後の計画」
著書(単行本)の執筆
国内外の展覧会での書道作品の制作発表

「成果の発表(学会、論文等)」
〔論文〕
・「比況にみる草書の美意識」、大東文化大学人文科学研究所、『人文科学』27号、2022年3月、130(1)-101(30)
・「書法藝術性相關術語和現代學者解釋之比較研究」、台灣桃園市立美術館、『橫山書法藝術館國際論壇文專刊』、2022年7月、50-91

〔著書〕
・ 『書画 美への招待 書画論』、(著)河内利治・河野道房・成田健太郎・(編集)桐生眞輔・塩見貴彦、京都芸術大学、藝術学舎、2022年7月、1-51 

〔刊行物〕
・ 『今井凌雪生誕百周年記念小品展』、第22回参和展特別展示、三戌会発行、風雅プランニング制作、2022年12月4日、全22枚 

〔その他〕
・ 制作論「跂跂翾翾(ききけんけん)」、大東文化大学書道研究所、『大東書道研究』29号、2022年3月、16-19

・ 李澤厚・劉綱紀著/河内利治監訳/梁開印・村田萌・李松樺訳注「漢代書論における美学思想 第一節・第二節訳注」、大東文化大学大学院書道学専攻発行、『書道学論集』19号、2022年3月、(13)-(18)

・ 葉朗著/河内利治監訳/王思暢・徳永清志郎・永田瞬・山田天斗・尹慶碩・陶坤・馮景一明・于含章・藤井一嘉・趙汗青・李源・袁方訳注「『中国美学史大綱』第二十四章 王国維の美学 第五・六・七・八節訳注」、大東文化大学大学院書道学専攻発行、『書道学論集』19号、2022年3月、(1)-(12)

〔展覧会(国内)〕
・第56回雪心会書作展(奈良県文化会館3月)
・第76回日本書芸院三月審査会展(未展示)
・第15回許我篆書展(茨城県古河市篆刻美術館6月) 
・第50回日本の書展東京展(国立新美術館6月)
・第37回読売書法展(国立新美術館8月)
・改組新第9回日展入選(国立新美術館11月)
・沈曽植翁没後百周年記念・日中国交正常化五十周年記念・日中書道交流展(中国文化センター10月)
・今井凌雪生誕百周年記念小品展--第22回参和展 特別展示--(有楽町交通会館ゴールドサロン12月)

【直近の研究テーマ】
1 「中国書跡における鐫刻実態」
2 「鉤摹がもたらす他者要素の実相」
3 「拓本に施される各種加工の実相」

【具体的な研究活動】
人文科学研究所にて研究班「中国書跡の鐫刻鉤摹研究」(研究員6名、代表は澤田)の設置を申請し承認され、研究班の活動を開始した。2022年度末に研究員3名の研究成果を収録した『碑刻題記・璽印陶文・印人学殖の基礎研究』を臨時刊行した。ただし澤田は成果を収録するに至らなかった。
本学オープンカレッジ「書を深める書の学」において、上記の研究成果の一部を反映した講義を実施した。

【今後の研究活動計画】
人文科学研究所「中国書跡の鐫刻鉤摹研究」班の研究員6名の研究成果を収録する研究報告書を2023年度末に刊行する。
次年度本学オープンカレッジ「創立百周年記念特別講座〈書学講座〉」を担当することとなり、上記の研究テーマの研究成果で構成する「こんな名品のこんな大問題~十七帖・九成宮醴泉銘・集字聖教序・泉男生墓誌~」の題目と梗概が2022年度末に公開された。実施は2023年7月14日。(同講義は録画され一定期間オンデマンドで配信)


1.「現代書道20人展」源氏をテーマにした展開作品3点出品
2.「臨池会新春展」小倉百人一首100首を展開形式(6尺×6尺)に収めた作品を出品
3.「日本書芸院展」西行歌一首をパネル(6尺×6尺)に散らした作品を出品
4.「読売書法展」西行歌一首を額(8尺×2尺)に散らした作品を出品
5.「日展」西行歌四首を額(3尺×8尺)に散らした作品を出品
6.「千葉県展」西行歌一首をパネル(8尺×4尺)に散らした作品を出品

上野アーティストプロジェクトに参加
 「2022 美をつむぐ源氏物語」に「源氏贈答歌」「月」「ふぢつぼのゆめ」「こひぢ」
 「源氏屏風(Ⅱ)」「うつせみ」「光源氏と藤壺中宮との贈答歌」の7作品を出品

江戸時代の書画における「うつし」に関する研究
『江戸の書画―うつすしごと』(生活の友社、2022年10月)の刊行
「尾崎邑鵬展」(成田山書道美術館)の企画運営および論考「書と礼節のあいだ―尾崎邑鵬の書」の執筆

研究テーマ
・古代文字変遷の整理

具体的な研究活動
・日展入選および展覧会役員の作品出品(読売書法展、謙慎書道展など)
・書道研究所紀要作品制作論投稿「岳麓書院蔵秦簡ー秦簡にみる書体過渡期の姿ー」

研究テーマ:前近代日本書道史における執筆環境の復元的考察
具体的な研究活動:執筆環境に関する資料の収集、分析
今後の課題、計画:継続的な関連資料および情報の収集等
成果の発表: 単著論文「飛来種子の開花ー王羲之書法の受容と和様への予感」『墨』280号・2023年1.2月号、芸術新聞社、2023年2月1日発行

研究テーマ: 篆書・篆刻の作品制作研究
具体的な研究活動:
      作品制作論  「虁憐蚿」 『大東書学』 第23号
     作品発表(篆刻) 
           第66回現代書道二十人展
              第46回埼玉書道三十人展
              第84回謙慎書道会展
              第50回日本の書展
           第38回讀賣書法展
           改組新第9回日展   
           その他5件

歴史文化学科

ロシア皇帝アレクサンドル1世によるフィンランド政策についてロシア史研究会例会でコメントし、フィンランド大公国成立とその地位についての調査結果を『大東史学』第5号で発表した。また、日本18世紀ロシア研究会大会で、エリザヴェータ・バロックの聖堂とエリザヴェータ帝の教会政策について発表し、会誌に、聖堂についての検討結果を投稿した。今年も外交と、文化と政策の関係史の両側面を取り扱いたいと考えている。

【社会における活動】
1.2022/07	週刊朝日「司馬遼太郎と鎌倉 頼朝・義経、北条家の人々(8)」
2.2022/07	NHK「ひるまえほっと」・「首都圏ネットワーク」出演。「れきしクンと行く!埼玉の'鎌倉殿'めぐり(比企一族編)」
3.2022/09 神奈川新聞	「大河ドラマ 鎌倉殿の13人で話題比企氏ゆかりの地をたどる ー比企一族と比企氏の乱の真実ー」
4.2022/09 東京都立雪谷高等学校模擬授業「鎌倉殿を支えた人と場」
5.2022/11 さいたま市立浦和南高等学校模擬授業「鎌倉殿を支えた人と場」
6.2022/12 週刊朝日「司馬遼太郎と鎌倉 頼朝・義経、北条家の人々(11)(12)」
7.2022/12 司馬遼太郎と鎌倉 (週刊朝日ムック)

【論文著書】
 1.「書評と紹介 齋藤慎一著『中世東国の信仰と城館』」( 『日本歴史』   吉川弘文館   (890),99-102頁  2022/06.)
2.「河越経重考」( 新井浩文編『旧国中世武蔵重要論文集成』   戎光祥出版   58-87頁   2023/03)

【講演】
1.2022/04	鎌倉殿と畠山重忠(SKIPシティ彩の国ビジュアルプラザ4階 映像ホール)
2.2022/05	鎌倉殿と武蔵武士-比企氏を中心に-(大東文化大学 地域連携センター)(大東文化大学東松山校舎)
3.2022/06	鎌倉時代の武蔵国と北条氏(熊谷市立勤労会館・ウェスタ川越・川口総合文化センター)
4.2022/08	鎌倉殿と畠山重忠(深谷市民文化会館大ホール)
5.2022/09	鎌倉殿と武蔵武士(東松山市民文化センター)
6.2022/09	鎌倉殿と比企の武士(フレサよしみ)
7.2022/10	入間川陣と平一揆(大東南公民館)
8.2022/11	比企地方の鎌倉時代(大東文化大学東松山キャンパス)
9.2023/02	鎌倉街道と畠山重忠(東松山市きらめき市民大学)
10.2023/02	地域の力を歴史にさぐる─中世の河越を例にして(ウェスタ川越)
11.2023/03	中世武蔵武士とその本拠 -平一揆を中心に-(日高市総合福祉センター「高麗の郷」1階研

【そのほか】
/学生ガイドと巡る「武蔵武士ゆかりの地」(主催:歴史文化学科 落合義明研究室)が2022年11月13日(日)に開催。

「研究テーマ」 徳川慶喜と政治行動に関する研究
「具体的な研究活動」 専門書の書評、出版社の幕末史入門の企画への寄稿・執筆準備の過程で、幕末史の研究史の整理と分析を行い、徳川慶喜関係の史料を調査・分析すべく、茨城県立歴史館の「一橋家文書」などの調査を、前年に引き続き行った。23年度も引き続き「一橋家文書」を中心とした調査・研究を継続し、成果を出すことを目標としたい。

researchmapで公開しています。
https://researchmap.jp/kak10757280en

「研究テーマ」: 「歴史文化資源を基にした地域ストーリーの異文化間インタープリテーション」及び「持続可能な観光地形成」の研究

「具体的な研究活動」:研究代表者として、科学研究費補助金による研究を行った。異文化間の評価特性を検討するため、対象となる歴史文化資源のインタープリテーションに関連する文献を精読した。また、持続可能な観光地形成に関してDMOの事例収集を進めた。

「今後の課題、計画」:
上述のテーマに関して、台湾、韓国でのインタープリテーション評価の調査を進める予定である。

(1)2022年度の上半期(4~9月)は、国内研究員として活動した(研究課題は「東北地方に伝世する仏像の災害史的研究3-その制作年の検討から-」。その成果は大東文化大学歴史文化学会の『大東史学』第5号[2023.3.発行]に発表済み)。
(2)古代東国の渡来文化研究を毎年継続しているが、2022年1月に刊行した私の編著『新羅郡の時代』(雄山閣)が、2023年3月に、(一社)日本高麗浪漫学会の高麗澄雄記念「第5回渡来文化大賞」の渡来文化研究啓蒙賞を受賞した(賞金10万円。表彰式は2023年5月)。

 大東文化大学人文科学研究所の第1研究班の研究代表者として、研究班をまとめて「中国三教と景教の相互交渉」の共同研究を行った。定期的に研究会を開催し、景教テクストの解読・解釈・間テクスト的読解を進めた。研究成果の一部は2022年6月23日に、ボローニャ大学で開催されたEuARe(ヨーロッパ宗教学会)の2022年次大会でZoomで口頭発表した"The Taoist and Christian Foundations for Diversity in Jingjiao in Tang China(唐代の中国景教における多様性の道教的・キリスト教的基盤)"で公表された。来年度も、今年度と同様の仕方で、読み残したテクストの読解を継続し、次のテクストの読解に進んでいく予定である。また、古代・東方キリスト教研究会の世話人の1人として、定期的に研究会を開催し、様々な観点から研究を進めた。

『『詩経』の形成』という中国語の研究書の翻訳活動を終え、出版準備を行った。
2023年6月に出版予定である。
今後はこの翻訳作業で得られた知見について論考をまとめたい。

経済学部

社会経済学科

Social capital in a time of uncertainty: A case study of COVID-19 in Maharashtra state, India

■「研究テーマ」
近代における地方企業家の経済思想
日本の食文化の歴史
大木遠吉の思想
■「具体的な研究活動」
福沢研究センタープロジェクト「ローカルリーダー研究会」
大東文化大学経済研究所プロジェクト「発酵産業と地域の経済、文化の関係性に関する研究」
地方企業家・発酵食品・大木遠吉に関する文献および史料収集
■「今後の課題、計画」
地方企業家に関する新史料調査
発酵産業に関する論文の作成
大木遠吉に関する論文の作成
■「(あれば)成果の発表(学会、論文等)」
報告「食文化、味噌・醤油・納豆」大東文化大学経済研究所プロジェクト第2回研究会、2022年6月24日
報告「慶應義塾出身者の地方企業家―明治期の経済思想と地域事業―」第3回研究会、2022年12月3日
論文「大東文化協会の初代会頭 大木遠吉」★★★『大東文化学院の人びと』学文社、2023年

【学会報告】
・Oura, Asuka, “Deregulation: Why we should sometimes welcome even scammers,” Western Economic Association International 97th Annual Conference at Hilton Portland Downtown, July 1, 2022.
・Oura, Asuka, “Deregulation: Why we should sometimes welcome even scammers,” Singapore Economic Review Conference 2022 at Hilton Singapore Orchard, August 1, 2022.
・Oura, Asuka, “Deregulation: Why we should sometimes welcome even scammers,” the XXXVI Jornadas de Economia Industrial at University of Las Palmas de Gran Canaria, September 2, 2022.

【論文】
・Oura, Asuka, Deregulation: Why We Should Sometimes Welcome Even Low-Quality Firms (March 20, 2023). Available at SSRN: https://ssrn.com/abstract=4393284 or http://dx.doi.org/10.2139/ssrn.4393284

思考力を促すタスク(英語)の作成

銀行の情報生産機能の研究
スモールビジネスと金融
地域外部性と金融
経済哲学
消費理論の社科学的研究と金融

【研究テーマ】
2021年度に引き続き、ベネズエラにおけるハイパーインフレーションや「オランダ病」の実態解明をおこないつつ、(ベネズエラに代表される)権威主義的な政治体制と(主要国の)民主主義的な政治体制を比較し、政治体制の違いが外国為替相場制度や外国為替相場に与える影響、ひいては通貨危機の発生をもたらす可能性について研究テーマとした。

【具体的な研究活動】
上記の研究テーマに沿って、先行研究をサーベイしつつ、権威主義的な政治体制と民主主義的な政治体制の指標に関するデータを整理した。

【今後の課題・計画】
上記のデータを整理し、分析を進め、論文を執筆する予定である。

島田は、これまで埼玉県ときがわ町をフィールドとして森林整備に関わってきたことから、現地の林業関係者、町や埼玉県の担当者、森林組合などから話を聞くととともに、林業のあり方、地域に相応しい森林生態系のあり方について調査・研究した。
 森林政策は、これまで森林の三割を占める国有林への施業と都道府県による施策によって行われてきた。都道府県の仕事は、2000年の分権改革が行われるまで機関委任事務(国の事務)であったから、ほぼ「国が行ってきた仕事」であったといってよい。それが、森林経営管理制度によって、突然、市町村の仕事となった。森林政策の大転換が起こったのである。しかし、全国市町村の約4割(2021年度)には、林業担当者はいない。このため仕事は、森林組合等外部への丸投げとなっている。
 また、樹木の育成には50~100年という長期的視野を持たなければならず、特に日本は急峻な地形が多く効率性など他の産業とは比較ができない。しかも、森は多くの動植物を育む存在であり生態系を含めた総合的な視野にたった政策が必要とされている。誰が植えて育てるのか、誰が伐るのか、誰が所有すべきなのか、さらにどのような樹を植えるべきか、すべてイチから考え直す必要に迫られている。

研究テーマ: コロナ禍において働き方・自宅での過ごし方が変化したが、それにより夫婦関係がどのように影響を受けたかというテーマについて実証研究を行っている。
具体的な研究活動:論文"Work, family life and wellbeing of couples during COVID-19"の執筆に取り組んだ。2022年8月にシンガポールで開かれた国際学会Singapore Economic Review Conference 2022にて研究発表を行い、多くのコメントをいただき、それを反映して改訂をおこなっている。
今後の計画:2023年度には上記の論文を学会で発表し、国際学術雑誌に投稿する計画である。
成果の発表: Singapore Economic Review Conference (SERC) 2022で発表した。

「研究テーマ」自己実現としてのライフスタイル・バランス
「具体的な研究活動」自己実現としてのライフスタイル・バランスに関して縦断的調査結果を用いた検討
「今後の課題、計画」同テーマの研究を引き続き行う

 韓国における外国人労働者にかかる研究を継続したとともに、文在寅前大統領の労働政策について成果をまとめた。

業績:
高安雄一(2023)「文在寅政権の労働政策」(安倍誠編著『韓国文在寅政権の経済政策』アジア経済研究所, 
pp21-44. 
高安雄一(2023)「韓国の外国人短期季節労働者制度の一考察」(『経済研究』大東文化大学経済研究所)、近日刊行

研究テーマ1:近世石見銀山領における生産と流通の展開過程についての研究
 ・具体的な研究活動:廻船問屋史料の収集・読解
 ・今後の課題・計画:史料収集と読解を継続する。
研究テーマ2:近世越後国における港町と城下町の展開過程についての研究
 ・具体的な研究活動:御用留など町政・村政史料の収集・読解
 ・今後の課題・計画:読解の進展と、これを基にした地域内・地域間関係の検討を進める。

1レベルKオークション理論を用いて即決可能なオークションにおける買い手の戦略を分析した。研究の成果は第49回EARIE Annual Conferenceで報告した。また、2023年3月20日に公立はこだて未来大学で開催されるコンファレンスで報告予定である。現在はSSRNにおいてディスカッションペーパー(Tsuchihashi and Okada 2022, SSRN 3799393)を公開するとともに、改訂版の論文を国際学術雑誌に投稿中で、審査を受けている。

2上記の研究を発展させるべく、新たに学外(公立はこだて未来大学)の研究者と実験研究に関する共同プロジェクトを開始した。プロジェクトは現在進行中である。

3水平的に差別化された2種類の財を供給する独占企業の価格戦略についての理論研究を開始した。現在進行中である。中間的な成果を、学内の研究セミナーで報告した。

継続的に、現代中国経済の諸問題、特に財政や地域開発を中心に取り組んでいる。現在学長の職にあり、またコロナ禍の影響もあって、研究の基礎となる現地調査はもとより、学会活動等がなかなか行えな状況にある。月一回開催されている国際情勢研究所・中国研究会において、中国の内政、外交、経済等について幅広く研究、議論する場があるので毎回参加している。12月研究会で「中国経済の現状と課題」をテーマに研究発表を行った。22年度は日中国交正常化50周年にあたり、中国研究所と笹川平和財団共催の連続講演会の第4回においてシンポジウムの司会を担当した。また、2月には現代経営技術研究所の依頼により、「習近平3期目で加速する中国社会の変容」と題した講演を行った。次年度以降は中国現地調査を再開し、資料・情報の渉猟と分析を加速させたい。

「人的資本投資システムの制度分析」、「日本の政府間関係の制度分析」

社会言語学から見た中国の言語に関する図書を翻訳中である。
インフォメーション・ギャップを使った会話練習用の新たな教材を作成中である。

大東文化学院草創期の人びとのなかから初代「経済学」担当者である平沼淑郎について研究をおこない、学会で報告した。報告は以下の通り。

学会報告
中村宗悦(2022)「大東文化学院初代『経済学』担当者・平沼淑郎についての一考察」日本経済思想史学会第2回例会、慶應義塾大学、2022年10月8日

・研究テーマ
地域の持続性に関する研究を人口の面から行なっている.

・具体的な研究活動
地区人口の維持と関わる若者の定着と移動動向の変化等に関して空間的に分析をしている.

・成果の発表
研究成果を論文としてまとめた.

「研究テーマ」:子育て支援策に関する研究、生活困窮者自立支援制度に関する研究

「具体的な研究活動」:支援策の資料収集と実態調査を行った。

「今後の課題、計画」:本年度の研究を引き続き行う。

研究テーマ:用法基盤アプローチに基づく文法研究
具体的な研究活動:認知言語学の用法基盤アプローチで、インターネット上の「打ち言葉」における新しい文法構造の組織化のメカニズム、および、子どもの第一言語習得のプロセスについて分析を行った。
今後の課題、計画:インターネット上の「打ち言葉」における、新たな文法構造の組織化のメカニズムを、より多様なデータを使い、他分野の研究者とも協業しながら多様な観点で分析する。
成果の発表:2022年6月に、神戸大学国際文化学研究推進インスティチュート(Promis)主催セミナーにて、前置詞の意味をテーマとした講演会とディスカッサントを交えた議論を行った。また、前置詞の習得プロセスを論じた論文(査読あり)が、論文集『コーパスからわかる言語変化・変異と言語理論3』内に収録され2022年11月に出版される。

「研究テーマ」
ロシア国軍第2軍とデカブリスト反乱
1.「具体的な研究活動」
(1) 基礎的研究文献の私訳作成
 以下の文献の全訳を完成した。現代ロシアにおけるデカブリスト研究の第一人者、モスクワ大学教授キーヤンスカヤの代表的著作である。
О. И. Киянская, Южное общество декабристов Люди и событие, Москва, 2005.
(2) 1820年代前半のロシア国軍第2軍に関する一次資料の分析
 1820年から1825年までの第2軍の命令書のうち、士官の任用、昇進、退役に関する命令を整理し、統計的分析を試みた
2.「今後の課題、計画」
(1)2023年度は一次資料の収集にかかる予定である
(2)2024年度はこれまでの研究を一冊の書籍にまとめる予定である
(3)2025年度はデカブリスト反乱200周年にあたるので国内外の複数の学会で報告を実施する予定である
3.「成果の発表(学会、論文等)」
(1)報告
2022年9月23日、ペテルブルグで開催されたスペランスキイ生誕250周年記念国際学術会議で報告「1820年から1825年までの第2軍士官の階級昇進」を実施。
学術会議名称:МЕЖДУНАРОДНАЯ НАУЧНАЯ КОНФЕНЕНЦИЯ ВЕЛИКИЙ РЕФОРМАТОР РОССИИ: К 250-ЛЕТИЮ СО ДНЯ РОЖДЕНИЯ МИХАИЛА МИХАЙЛОВИЧА СПЕРАНСКОГО (1772 – 1839)
報告題名:Чинопроизводство офицеров 2-й армии в 1820–1825 гг. 
(2)論文
Такэси Мацумура, Преступления и наказания русских офицеров в эпоху декабристов, Вестник Новосибирского государственного университета. Серия: История, филология, т. 21, No 8, 2022 (松村岳志「デカブリスト時代のロシア軍士官の罪と罰」『ノヴォシビリスク大学紀要:歴史、心理学』第21巻第8号、2022年)
(3)講演
「1820年代前半のロシア第2軍将兵の処遇」(鈴木直志氏(中央大学)が代表者を務める科研研究課題「軍事扶助事業から見るプロイセン軍隊の近代化」で2022年12月17日(土)午後2時より、中央大学多摩キャンパス2号館 2564号教室で実施)

現代経済学科

・研究テーマ
企業のR&D活動と適切なIPR保護について
・具体的な研究活動
企業のR&D活動と適切なIPR保護について、垂直的製品差別化モデルを用い検討をおこなった。
・今後の課題
より一般的な条件の下で適切なIPR保護水準を考察する。
・成果の発表
2022年度日本応用経済学会春季大会セッション1-4B「産業組織II」において、論文”Intellectual Property Rights Policy Against Imitations of Product Innovations Under Vertical Product Differentiation”の報告を行った。

現在の研究テーマは「日英語の証拠性について」である。証拠性の定義を見直し、その中心的な意味を明確にし、記述的研究に留まらない証拠性の説明モデルの構築を構想している。今年度は、その説明モデルの中核的なアイディアとなり得る研究を行っているヘルシンキ大学のスプロンク教授と、ライデン大学のルーリック教授の助言を得ながら、モデルの構想を進めた。

「研究テーマ」
自然・社会における数理現象の解析
「具体的な研究活動」
(1)連星系の惑星運動と制限3体問題
(2)高校地学「天文分野」の教育内容の問題点
(3)2つの遺跡の共同展示施設の最適立地について
「今後の課題、計画」
上記課題の継続

1. 「見られる」ことが決定権の内発的に与える影響に関する実験研究
2022年11月から2023年2月にかけて、関西大学経済実験室の施設を貸借し経済実験を実施した。
2023年6月に関西大学ソシオネットワーク戦略研究機構主催のセミナーで報告予定。

2. 即決価格付レベルkオークションに関する理論研究
共同研究者が2023月にはこだて未来大学で行われたセミナーなどで報告を行った。
現在、海外学術誌に投稿中である。

3. 即決価格付レベルkオークションに関する実験研究
2023年1月から23年2月にかけて、オンラインで実験を実施した。
共同研究者が2023月にはこだて未来大学で行われたセミナーで報告を行った。

4. オンラインRCTを用いたインターネットリテラシー向上方策の検討
2020年から2022年にかけて行ったアンケート調査研究について、分析を行った。
共同研究者が第27回進化経済学会全国大会で研究報告を行った。

今年度の研究テーマ: 労働市場におけるモノプソニーの計測について
具体的な研究活動:Manning (2003) Monpsony in Motion の精読と、実証分析に適応可能なデータの渉猟
今後の課題:本年度の活動はいまだ道半ばであるため、これをさらに推し進め、モデル構築や推定を行う。
成果の発表ままだである。

 本年度より経済研究所プロジェクト「発酵産業と地域の経済、文化の関係性に関する研究」を開始した。他の研究協力者4名と研究報告会をほぼ隔月で開催し研究活動を進めている。各研究員のテーマを第1回研究報告会において決定し、それにもとづき各自報告をしている。次年度も継続する予定である。

正規性の検定に関する考察・研究を行った。

開く角度を一般化したドラゴン曲線に対して,開集合条件が成り立つような角度の範囲を研究している.

 今年度は伝統的金融政策の効果について研究を行った。具体的には、マクロ経済学でよく用いられるベクトル自己回帰(VAR)モデルではなく、Shift-Share regressorや操作変数を用いたパネルデータ分析によって検証した。今後は、この成果を国際的な学術雑誌で公刊することを目標とする。また、forthcomingであった論文が公刊されたことを付記する。

Aono, Kohei, Hiroshi Gunji, and Hayato Nakata (2022), “Did the Bank of Japan’s Purchases of Exchange-Traded Funds Affect Stock Prices? A Synthetic Control Approach,” Applied Economics Letters, Vol. 29, Issue 20, Taylor & Francis.

【学術論文】
学術論文2本公刊いたしました。
顧濤(2023)「中国における住宅投資の要因分析」、pp121-152、『マクロ経済構造の分析—時系列分析手法とその応用』、森田裕史編、日本評論社。「中国における住宅投資の要因分析」、pp121-152、『マクロ経済構造の分析—時系列分析手法とその応用』、森田裕史編、日本評論社。

Gu Tao (2023) “R&D expenditure in China: A structural change analysis,” Daito Bunka Economic Review, 36, pp21-40.


【学会発表】
国内外学会にて3回研究報告を行いました。

Gu Tao, “Segmented labor markets, financial frictions and capital accumulation: The case of China,” The CEA (Europe)(UK) 2022 Annual Conference, Durham University (Virtual), November 12, 2022.事前審査あり

Gu Tao, “Segmented labor markets, financial frictions and capital accumulation: The case of China,” The CES 2022 Annual Conference, Guizhou University (Virtual), June 25, 2022.事前審査あり

顧濤 “Segmented labor markets, financial frictions and capital accumulation: The case of China,” 2022年度日本経済学会春季大会、横浜国立大学、オンライン、2022年5月28日。事前審査あり

2022年10月に大東文化大学で開催された第40回経済シンポジウムにて発表。

「研究テーマ」: 制度制約下のマクロ経済変動の分析。
 Researchmap URL:  https://researchmap.jp/read0109333
「具体的な研究活動」: コロナ禍での行動制限の地域間波及効果に関する分析枠組の構築とデータ収集。
「今後の課題、計画」:上記実証分析を継続する。

研究テーマ:  中小企業税制と企業行動

具体的な研究活動:  今年度は次の3つの研究に取り組んだ。(1)中小企業経営強化税制が中小企業の設備投資と生産性に及ぼした影響に関する実証研究、(2)中小企業税制が大手企業の減資行動に及ぼした影響に関する実証研究、(3)外形標準課税の導入が大企業の減資とその後の企業規模や資金調達に及ぼした影響に関する実証研究。このうち、(1)については国際誌に投稿して採択され、近々公刊される予定である。(2)については論文を執筆し、現在国内誌に投稿中である。(3)については論文の修正をほとんど終えており、近々再投稿する予定である。

今後の計画:  この3月から、次の2つの研究に取り組んでいる。(1)所得拡大促進税制が企業の所得分配・雇用・生産性に及ぼした影響に関する実証研究、(2)近年の税制改正が法人の税負担に及ぼした影響に関する分析(税務データを利用した分析)。これらについては、来年度も継続して実施する。

研究テーマ 1.交通需要予測に関する研究 2.コンピュータによる画像・映像分析に関する研究

具体的な研究活動 1.データの収集及び分析方法に関する検討 2.実データの作成及び授業などで応用できる成果物の作成。

今後の課題、計画 1.予測データと実際のデータとの乖離をどう埋めるかという手法の開発 2.実データのストックをどのように行うか、手法をどのように成果物=論文に結びつけていくか。

基本的に2021年度の継続案件である。

研究テーマ
1水産加工残滓のゼロエミッション化―日本型フードシステムの経済性・先進性の検証―(科学研究費補助金19K06213)について共同研究を実施中であり、研究会を開催して研究成果を発表した。
2太平洋島しょ国の海底ケーブル敷設による社会経済変容(指定寄付金)について研究を実施した。ただしコロナ禍においてフィールドワーク研究は中断した。
3発酵産業と地域の経済、文化の関係性に関する研究(大東文化大学経済研究所研究、代表上遠野武司)において発酵水産物について調査研究し、研究会において研究成果(中間報告)を発表した。
今後の課題、計画
上記研究を継続するとともに、学内研究費が採択されれば1を発展拡大した水産食品ロスについての研究を開始する。
成果の発表:今年度は以下の「その他論文 雑誌」を発表した。
その他論文:山下東子「魚離れのすすむ日本の消費者と展望」『生活協同組合研究』Vol.557、2022年6月、pp.22-30
雑誌:山下東子「養殖にスポットライトを―漁業権と陸上養殖―(ベーシック経済学と水産マーケット 22)」『全水卸 2023年3月号』vol.396、(一社)全国水産卸協会、2023年3月、pp.16-21.
山下東子「サバを事例にIQ(個別割り当て)について考える(ベーシック経済学と水産マーケット 21)」『全水卸 2023年1月号』vol.395、(一社)全国水産卸協会、2023年1月、pp.16-21.
山下東子「水産物貿易へのノスタルジー~地産地消か、輸出促進か~(ベーシック経済学と水産マーケット 20)」『全水卸 2022年11月号』vol.394、(一社)全国水産卸協会、2022年11月、pp.16-21.
山下東子「水産GDPの伸びしろはあるか―付加価値を上げて成長産業化する方法を考える―(ベーシック経済学と水産マーケット 19)」『全水卸 2022年9月号』vol.393、(一社)全国水産卸協会、2022年9月、pp.22-27.
山下東子「物価上昇を歓迎すべきか―水産関連品目を中心に―(ベーシック経済学と水産マーケット 18)」『全水卸 2022年7月号』vol.392、(一社)全国水産卸協会、2022年7月、pp.16-21.
山下東子「マクロ経済と水産業の課題―家計・企業・政府の相互関係―(ベーシック経済学と水産マーケット 17)」『全水卸 2022年5月号』vol.391、(一社)全国水産卸協会、2022年5月、pp.12-17.
受賞:なし

外国語学部

中国語学科

研究テーマ:中国語結果構文の認知言語学的研究
具体的な研究活動:北京語言大学のコーパスを利用し、データを収集する。1動詞1+動詞2、2動詞1+形容 
 詞の組み合わせパターンの中で、1の動詞2は“敗””爆””崩”“綳””病””残廃””徹””沈””成””成功”、2の形容詞は”矮””安穩””暗””安静””白””薄””扁””瘪””飽””残””惨””差””長””潮””成熟””遅””臭””純””聡明””脆””錯”まで収集済みである。
 今後の課題・計画:引き続きデータを収集しつつ、来年度は論文または口頭発表を行う予定である。

「研究テーマ」:(1)中国語学修者を対象とした中国語の修得状況に関する調査分析 (2)現代中国語における状語の研究
「具体的な研究活動」:(1)中国語学修者を対象とした中国語の修得状況について分析結果をまとめ考察を加えた。  (2)現代中国語における状語について、先行研究および用例を収集しまとめた。
「今後の課題、計画」:現代中国語における状語について、先行研究をふまえ、日本語の連用修飾語との比較も視野に入れ考察する。
「成果の発表(学会、論文等)」(1)単著論文「コロナ禍前後における中国語学修修得状況の比較」(『大東文化大学紀要第61号』<人文科学>2023年) (2)共著書『中国語学辞典』日本中国語学会編 岩波書店2022年(執筆箇所:数詞、基数詞、位数詞、序数詞、序数、概数)

研究テーマ:主体移動表現と認識的変化表現に関する研究、新入生アンケートの分析など。
具体的な研究活動:主体移動表現と認識的変化表現に関する文献収集、例文の採集などをおこなった。また、新入生アンケートの分析に関し、外国語学習に関する文献の収集、報告書の執筆などをおこなった。

(1)第23回学術シンポジウム(大東文化大学大学院外国語学研究科中国言語文化学・外国語学部中国語学科共催)にて口頭発表「中国語における空間の文法化の関する研究(初稿)―“了1、了2”の文法的意味を中心に―」
(2)『大東文化大学紀要<人文科学>』第60号「学習成果の可視化に関する試案(2)―中国語初級段階における語彙習得を中心に」
(3)大学院外国語学研究科中国言語文化学専攻『中国言語文化学研究』第11号「『新刻官音彙解釋義音註』(乾隆十三年重鐫本)序文訳注をめぐって」

研究テーマ:「現代中国語疑問詞と範囲副詞の連用問題」
学会発表
1.(査読付)「“都”、“全”、“也”与疑问代词连用的诸问题」2022.11日本中国語学会 第72回大会
2.(国際学会)(査読付)「为什么“也谁来了?”不能说?」2022.8 東アジア言語文化学会 第3回夏季大会
学術論文
1..(査読付) 「为什么“也谁来了?”不能说?」 『東アジア言語文化研究』5号(『研究会報告』49号) 2023年1月
今後の課題、計画
今後は範囲副詞だけではなく、すべての副詞を視野に入れて、疑問詞と共起する場合に起きる諸問題を検討していきたい。

「研究テーマ」1中国古典文学。2楽府文学。3名取新宮寺本一切経の「続高僧伝・玄奘伝」研究(文学と宗教の関係)。4中国人研究者の研究論文翻訳と紹介。
「具体的な研究活動」上記の1については、シンポジウム発表と招待講演を行い、2については、共著の訳注稿を発表し、3については、科研費研究発表を行い、4については、紹介文を書き、また共訳を上梓した。
「今後の課題、計画」上記の1から4を継続する。
「成果の公表(学会、論文等)」2022/05/21(土)シンポジウム発表「玄言詩と山水詩における「哲理」と「情」」第66回国際東方学者会議、シンポジウムI「哲理と自然――六朝山水詩の成立」。2022/11/12(土)招待講演「中国の女性と文学―紀元前から12世紀まで―」中京大学文学会:名古屋市中京大学名古屋キャンパス4号館431教室。2022/12/25(日)研究会発表「名取本「玄奘伝」の字形についての一考察――「正字」、異体字、誤字――」、JSPS科研費「名取新宮寺一切経本を中心とした『続高僧伝』の総合的研究」第五回研究集会「日本における高僧伝の継承と展開」。単著「翻訳書紹介 袁行霈著『陶淵明影像』」一般財団法人文人画研究会『読画塾』第13号2022年11月PP60~62。共著「『宋書』楽志二訳注稿(四)」林香奈・狩野雄・佐藤大志・釜谷武志・柳川順子との共著、『未名』40・41合併号2023年1月、全体はPP49~151、担当部分はPP96~110。共訳『血と涙の大地の記憶』集広舎2023年3月、土屋紀義・小林一美・多田狷介との共訳、全体は575頁、担当部分は「自己紹介」PP9~19、第二篇・第三篇・第四篇PP69~254、第十篇ほかPP449~468。

「研究テーマ」:中国語教科書における語彙の研究。「具体的な研究活動」:中国語教科書内の語彙の収集と分析。「今後の課題」:習熟度別の中国語学習法

1920年代の「初期白話文法群」の文法について引き続き研究を進めました。
今年度は補語の分析や日本語の文法体系を受容した点が見られる陳浚介について特に取り組みました。
今後は「初期白話文法群」の中国語が均一なものなのかということを考えて行くつもりです。

研究テーマ:言語類型論の視点から見える中国語方言 

具体的な研究活動及び成果の発表:
2022年度は主に中国語方言における進行形に関して、通時的に考察しました。また中国語初級テキストの編集・出版がきっかけで、中国語初級段階における形容詞述語文の副詞問題について研究しました。具体的には以下の通りです。

一、著書の修訂版を出版しました。
 1,『武漢方言語法研究・修訂本』 中国社会科学出版社 2022

二、学術論文3本を雑誌・論集に掲載しました。
1.试论列举构式“X什么的”的构式化过程   
   『外国語学研究』(24),1-8頁 (大東文化大学大学院外国語学研究科)2022/10  
2.中国語諸方言における進行を表す文末「在」 
   『言語の類型的特徴対照研究会論集』(5),25-40頁 日中言語文化出版社 2022/12
3.教材编写角度再议形容词谓语句之“很” 
     『大東文化大学紀要』<人文科学> (61),123-139頁(大東文化大学)2023/02

三、以下の学会やシンポジウムに参加し、口頭発表や司会をしました。
1. 教材编写角度再议形容词谓语句之“很”
	(大東文化大学2022年度中国語分野教育研究会 2022/09/03)
2. 处所结构的存在用法——《朱子语类》后置“在这里/那里”的使用特点
(大東文化大学中国言語文化学専攻第24回学術シンポジウム、2022/11/19)

今年は主に中国元朝の文学を中心に研究を進めてきました。

「研究テーマ」は「中国の食糧輸入の動向分析」とした。「具体的な研究活動」としては海外調査ができないため、関連するデータ、政策、文献を整理、分析した。「今後の課題、計画」は、海外調査を実施し、より実態に近付く分析を行うこと計画である。「成果の発表」は論文2本(1森路未央「国内供給不安定下における食糧輸入戦略に関する考察」アジア研究所・アジア研究シリーズ NO.110『中国 異例の長期政権はどこに向かうのか』 亜細亜大学アジア研究所2023年3月、2森路未央「第7章 経済 世界最大の経済大国にむけた発展の軌跡と展望」川島真[編]シリーズ地域研究のすすめ『ようこそ中華世界へ』 昭和堂2022年8月)、学会報告1本(森路未央「食糧貿易の動向と今後の見通し」中国経済経営学会2022年度全国大会共通論題・国際シンポジウム「世界的な穀物価格高騰の下での中国農業の現状と対応」2022年11月5日)、研究会報告1本(森路未央「食糧輸入とその担い手の現状」(一般財団法人霞山会「中国のグローバルな農業戦略研究会」2023年2月13日)、メディア寄稿1本(森路未央「中国 19年連続で食糧増産も輸入量は高水準続く」『食品産業新聞』2023年2月6日版食品産業新聞社)である。

研究テーマ:21世紀中国人の服飾意識変化について
2001年以降、中国社会の変化と服飾意識の変化にどのような関連があるのかを分析しており、本年度は「民族服」と「国服」に関する一連の動きを検証し、その動きの裏にある服飾意識の変化を捉えていくことを中心に研究を進めた。今後は西洋文化の受容と服飾意識の変化にどのような関連があるのかを中心に研究を進める予定である。研究成果として「『民族服』と『国服』、期待と奮起―21世紀中国人の服装意識変化の研究」(『大東文化大学紀要』第61号)を発表した。

昨年施行版で出版した中国語テキストを正規版に向けて改訂作業を行った。
2023年5月13日の九州中国学会第71回大会での発表に向けて、発表原稿を作った。「中国語初級段階における文法学習の意義――品詞と文成分の知識」

今年は主に法言語学の分野における日中法律用語の対照研究、歴史交流などを中心に研究を進めてきました。

英語学科

ウィーンで19世紀末から20世紀初めにかけて活躍した詩人フーゴ・フォン・ホーフマンスタールの作品について研究を進めている。今年度は、この詩人が北イタリアについて書いた文章を中心に調べを進めて、以下の論文を発表した。
論文:一回性と循環 ― ホーフマンスタールの『夏の旅』が描く自然享受と芸術創造―
(ワセダ・ブレッター第30号、7―24頁、2023年2月)

1)デジタル教科書の活用方法について、その効果や問題点などを指導場面の観察や教員への聞き取り調査などに基づいて研究する。その成果は、デジタル教科書調査研究委員会の研究報告書に発表する。
2)フィンランドの教員養成について、2019年度の在外研究で得られた知見をさらに掘り下げ、引き続き現地視察などを行い、日本との比較等を行い、研究する。昨年度までは新型コロナの流行によって行き来が困難であったが、可能になり次第、現地調査や、日芬の教員間の相互分析等を実施する予定。

Sidney Sheldon, 2000, The Sky Is Falling(全398ページ)における前置詞forのすべてに関して用法を分類している。2023年度に発表を予定している。

2023年度は、World EnglishesおよびELFに関する日本人大学生向け教材の開発に取り組んだ。具体的には、ゼミナールIII・IVの学生を中心に文献講読、データ収集/分析の指導を行い、適切と思われる個所を抽出して教科書形式のチャプター作成を試みた。学生と作業を行うことにより、日本人大学生の当該分野に関する知識や関心の所在を明らかにすることができた。また成果物は、実際に授業で使用し、よかった点、改善すべき点を確認した。

今年度は、昨年度に引き続き、命名論、および、言語と笑い・ユーモアに関して顕著な研究の進展があった。また、以前より文学・藝術(特に映画)における名称・表現の言語学的探究を行なっているが、今年度の特筆すべき業績として、論文“iS THE MAN WHO ASKS [iF THE MAN WHO is TALL iS HAPPY] HAPPY?- A Note on Michel Gondry’s film about Noam Chomsky –”を挙げることができる。

 ノーム・チョムスキーについての監督ミシェル・ゴンドリーによるドキュメンタリー映画『iS THE MAN WHO is TALL HAPPY? AN ANIMATED CONVERSATiON WiTH NOAM CHOMSKY』(2013)は、インタビューを受ける人物の客観的な描写というよりは、監督自身の映画表現の可能性追求のための作品である。分析を通して、この映画が、シュールレアリスム絵画で使用される典型的な2つの手法を使っていることを見出した。すなわち、一つは、(a)不条理な世界の現実的な描写、非論理的な並置で、もう一つは(b)意識的な制御を抑制した条件下での無意識世界の象徴化である。ゴンドリーは前者を主として活用しているが、両者のハイブリッドと呼ぶべき手法も使用している。さらに、ゴンドリーはこのようなシュールレアリスムの手法に加えて、独自の手法(「ポジネガ反転」)も使っていることを明らかにした。そして、藝術表現の本質が視聴者[読者]の心に産み出す効果にあることを踏まえて、この映画の趣旨に関する仮説を提示した。

 今後も、引き続き、命名論を始めとするテーマを追究し、着実に理論的かつ実証的な研究の成果を上げてゆく所存である。

研究テーマ
英語と日本語の語形成について、語彙意味論の観点から研究する。
具体的な研究活動
名詞から動詞をつくるプロセスに事象統合という意味の合成過程が広く関与することを実証的に明らかにすることを目指して、名詞を基体とする接辞化、名詞から動詞への転換などについて研究を進めた。
今後の課題、計画
今後は、生成語彙意味論を理論的基盤とし、語の創造性を支えるしくみを意味の共合成やタイプ強制といった観点から説明することに発展させることを目指す。

日本学術振興会  科学研究費助成事業 基盤研究(C) 「ドイツ語圏を中心とするヨーロッパにおける抒情詩の『話者』概念の展開」の研究代表者として研究会を開催し、研究分担者の研究を支援した。今後は各種シンポジウム開催を中心に研究を進める予定である。また、個人的には以下の業績をあげた。
【論文】
抽象的な作者をめぐるリュリコロギーと審級理論のあいだの論争について (『ワセダ・ブレッター』第30号、25ー47頁)
【発表】
抽象的な作者をめぐるリュリコロギーと審級理論のあいだの論争について (大東文化大学語学教育研究所2022年度第4回研究発表会 、2022年12月12日、オンライン)
河流の隠喩―ドイツにおける詩的言語力育成についてのヘルダーリンの省察 (日本ヘルダー学会夏季研究発表会 、2022年7月31日、オンライン)
【書評】
『ダンテ論―『神曲』と「個人」の出現』 原基晶著 (『世界文学』第135号、111ー114頁)

2022年度中以下の論文がイギリス・アメリカの出版社の論文集の中に発行しました。
Christian W. Spang, “The German East Asiatic Society (OAG) in Shanghai, 1931-45”, in: Kevin Ostoyich, Yun Xia (eds.), The History of the Shanghai Jews. New Pathways of Research, London – New York: Palgrave Macmillan, 2022, pp. 43-73.

2023年 5月は以下の本が出版します。2022年度はその出版に多忙でした。三人の著者がいるのですが、三人の研究会会長(Vorsitzender)は私でした。https://oag.jp/about/arbeitskreise/ 
Christian W. Spang, Rolf-Harald Wippich, Sven Saaler, Die OAG. Die Geschichte der Deutschen Gesellschaft für Natur- und Völkerkunde Ostasiens 1873-1979. München: Iudicium, 2023. https://oag.jp/books/goag/ 

2022年度中、ドイツ東洋文化研究協会(OAG)では三つの発表しました:
1)	Christian W. Spang (with Josko Kosic), „Der Chichibu Pilgerweg – OAG-Exkursionsreihe 2022-24”, 2022年10月26日(発表). https://oag.jp/events/oag-exkursionsreihe-der-chichibu-pilgerweg-2022-2024/ 
2)	Christian W. Spang (with Kerstin Potter) „Werner und Wiltrud Preibisch in Yamaguchi, 1936-45”,2022年6月8日(発表). https://oag.jp/events/kerstin-potter-und-prof-dr-christian-w-spang-werner-und-wiltrud-preibisch-in-yamaguchi-1936-1945/ 
3)	Christian W. Spang, Vorstellung der neuesten OAG-Publikation
Die OAG 1873-1979. Die Geschichte der Deutschen Gesellschaft
für Natur- und Völkerkunde Ostasiens, 2023年3月22日(発表). file:/C:/Users/chrsp/Downloads/Programmheft.pdf 

以下の論文のドラフトを提出しました。
Christian W. Spang, “The German-Jewish Business Community in Tokyo-Yokohama and the Relief Efforts for Refugees from Europe”, in: Joanne Cho, Eric Kurlander, Doug McGetchin (eds.), Shelter from the Storm? German Jews and Asians in the Shadow of the Holocaust, 1930-1950, Indianapolis: Indiana University Press, 2024. 

最近準備している本は以下の本です。
Kerstin Potter, Christian W. Spang (eds.) Wiltrud Preibischs Yamaguchi-Tagebuch 1937 – 1944. Der Alltag einer jungen Deutschen in der japanischen Provinz, München: Iudicium, 2023/24.

研究テーマ:古英語の統語・語彙・文体

具体的な研究活動:古英語散文作家であるÆlfricが執筆した説教と聖人伝の語彙や統語を研究し、またラテン語原典との比較を行いました。

今後の課題、計画:Ælfric作品を中心に古英語研究を続ける計画です。

日英バイリンガルトーク英語部分書き取り作業におけるEFL学習者の誤りからの示唆, 大東文化大学 外国語学研究 23, 9-17頁

Zoom による高校生対象の発音指導: ビデオオフ&氏名非表示が情意面に与える効果, 大東文化大学 教職課程センター紀要 7

VELC Test® Onlineは90問版と120問版のどちらを選ぶべきか 〜プラス15分/30項目がプレイスメントに与える影響〜, 大東文化大学紀要 <社会科学> 61

舞台芸術の研究

舞台芸術としてのフィギュアスケート

フランス演劇の日本への受容について

音楽劇・ミュージカルの研究

日英翻訳: 
『Mischief of the Gods』 Kawase Itsushi. Translator Jeffrey Johnson. Awai Press, April 2023. 
翻訳の契約期間:2022 8月から2022 11月まで
原書:『ストリートの精霊たち』川瀬慈著 2018年発行
エチオピアの音楽家、詩人たち、吟遊詩人の短編小説集
川瀬氏は国立民族学博物館・総合研究大学院大学 准教授

出版詩集:
Tokyo Poetry Journal: 
Spring 2023 Volume 13: Calamity, Disaster, Pandemic. Jeffrey Johnson Editor-in-Chief.  
Winter 2022 Volume 12: Contemporary Japanese poetry in English translation. Jordan Smith Editor-in-Chief.  
Winter Special Issue 2022: Black Diaspora focused on Black writers in Japan
2015年にBarbara Yates氏(大東文化大学退館された教授)ともにこの詩集シリーズが設立しました。

研究テーマ:古英語詩The Phoenix(イタリック)の語順研究
具体的研究活動: 調査と電子データベースの作成を行った。電子データベースは過去において基盤研究(C)で助成を受けたテーマに沿った内容である。
今後の課題、計画: これまでの研究成果と併せて2023年度日本中世英語英文学会で会長講演として発表する予定である。

研究テーマ:ヴロンスキ研究
論文:ヴロンスキのメシアニスム(大東文化大学紀要61号、2023年2月)
今後の課題:ヴロンスキのメシアニスムとミシェル・アンリの現象学

(1)科研費に関する活動
1 代表を務める科研費の研究について、デュパティのイタリア旅行記に関する研究調査を開始した。一次文献および二次文献の収集と調査を進めている。その結果として、本学語学教育研究所論叢に論文一本を投稿し、また語学教育研究所研究会にて口頭発表を行った。今後は文献調査と分析を進め、その結果を外部学会等で発表していく。

2 分担者を務めるフランス語教育関係に関する2つの科研費の研究について、a) 高等学校におけるフランス語学習の異文化間能力を目指す授業活動の作成、b) そうした授業活動の評価方法の検討、構築、そしてその方法の効果検証を行った。今後は異なる授業活動をとおして評価方法を検証し、学習評価や学習者へのフィードバックの方法を改良してくことを目指す。

3 分担者を務めるオンライン学習コミュニティ形成に関する科研費の研究について、オンラインコミュニティの企画と運営を担当し、15回実施した。秋には対面型の学生交流イベントを開催し、コミュニティ形成に関するデータ収集を行った。3月にはその成果を公表するワークショップを1回実施した。さらに、サードプレイスとしての学習空間構築のために、他大学に所属する学生間の交流を促す既存の研究活動を視察した。今後はこれららの成果を外部学会へ発信していくとともに、コミュニティの運営および参加者の拡大を図っていく。

(2)文部科学省委託事業に関する活動
共同研究者および研究拠点校である3つの高等学校とともに、教科横断型の授業活動を作成、研究授業を4つ実施した。そして、その効果検証を行った。さらには、『フランス語の学習指針』に基づいたフランス語学習教材の開発を行い、作成した教材試行版を事業活動報告書とともに文科省へ提出した。また、これらの研究成果を共有する目的でワークショップを2回実施した。本研究活動で作成しているフランス語の授業活動および評価方法について、本学外国語学部FD委員会で口頭発表を1回行った。
本活動の一環として、日本フランス語教育学会にて口頭発表1本、パネルディスカッション1本、日本外国語教育推進機構オンラインシンポジウムにて口頭発表1本を行った。また、日本外国語教育推進機構会誌に論文1本を投稿した。今後は新たな研究授業を行いながら、教材試行版の拡張を図っていく。

論文等
「教科書と教師のメタ言語」共著, Etudes didactiques du FLE au Japon  PEKA (Association des didacticiens au Japon) 31, pp.45-58.
「多文化共生保育における保育士の意識と実践」共著, 語学教育研究論叢(大東文化大学語学教育研究所)40, pp.87-101.

研究発表等
Représentations de langues chez les personnels de crèches, et choix de politique linguistique familiale des parents étrangers. Étude de cas au Japon.(共同発表)(11月18日, Colloque Acedle 2022 Didactique(s), plurilinguisme(s), mondialisation(s))

FMI, French-medium instruction dans une université anglophone au Canada: mobilité, dilemmes et plurilinguisme. (共同発表)(11月18日, Colloque Acedle 2022 Didactique(s), plurilinguisme(s), mondialisation(s))

研究テーマ:ウラジーミル・ナボコフの英語作品の研究
具体的な研究活動:語学教育研究所主催の研究会にて「亡命、モビリティ、カイロス——ウラジーミ 
   ル・ナボコフ自伝『記憶よ、語れ』について」を発表した。
今後の課題および計画:今年度の発表をもとに論文を投稿する予定である。また、新しい研究課題の大
   枠が定まり次第に科研費に応募したい。

◆研究テーマ
a)戦後ドイツ司法と「過去の克服」
  :第二次世界大戦後のドイツ司法が実施してきたナチ犯罪追及、およびナチ体制下で
   司法が演じた役割と戦後ドイツにおけるナチ司法の検証を究明する。

b)再統一後の東西ドイツ地域の統合と戦後ドイツ史をめぐる歴史認識
  :1990年の再統一後の東西ドイツ地域の政治的、社会的統合の発展と現状、今後の展望を追究する。

◆具体的な研究活動
1. a)について、とくに連邦司法省とナチの過去の関わりを考察し、論文を執筆中。論文は今年度末に提出 
   し、2023年秋に刊行される論文集に掲載予定。

2. b)について、再統一から32年を経た東西ドイツ地域の統合の現状と今後の展望を考察し、
   論文を執筆した。

3. 史学会の依頼に基づき、『史学雑誌』の「回顧と展望」(ヨーロッパ 現代 ドイツ・スイス・ネーデルラント)を 
   執筆中。今年度末に提出し、2023年5月号に掲載予定。

◆成果の発表(学会、論文等)
<論文>
1. 福永美和子(単著)「再統一から32年―東西ドイツの『内的統一』の現状とその行方」、学習院女子大学紀 
   要、第25号、2023(近刊)。

<その他>
2. 叢書 『現代ドイツへの視座』 完結記念シンポジウム(東京大学ドイツ・ヨーロッパ研究センター(DESK)主
   催、2021年12月12日、オンライン開催)で、第1巻『想起の文化とグローバル市民社会』の編者として行っ 
   たリプライ。「シンポジウム記録『現代ドイツへの視座』完結記念シンポジウム、第二部 リプライ&ディスカ
   ッション」、DESK紀要『ヨーロッパ研究』、第22号、2023、131-132頁。

<コメンテーター>
3. 第38回日本ドイツ学会大会「フォーラム2 研究報告フォーラム」(オンライン開催、2022年6月25日)、   
   新山正隆氏の報告「ドイツ福音主義教会の改心と刷新―ラインラント州教会会議決議に見る反ユダヤ主
   義の克服―」に対するコメント。

◆今後の課題、計画
a)について、とくに1970年代以降の展開に重点を置いて考察する。
b)について、とくに歴史認識や「想起の文化」を中心に究明する。

「研究テーマ」1)教育史:在外フランス学校の歴史(日本の場合);2)ジェンダー問題から見た外国語教育(日本のフランス語教育の場合)
「具体的な研究活動」1)フランス外交史料館で集まった資料から研究;2)日本で出版された教材(テキスト、検定試験問題)の分析。
「今後の課題、計画」1)在日フランス人学校の歴史をより詳しく研究;2)最新の教材の分析。
「成果の発表(学会、論文等)」1)日本仏学史学会の学会誌に論文投稿;2)日本フランス語教育学会での口頭発表(2022年5月)。

今年度の研究活動は大きく二つに分けられる。
まずは、昨年度より助成を受けている科研費課題『自然言語における定形節のフェイズ性に関する理論的・実証的研究』(基盤研究(C))の研究計画に基づき、英語における受動虚辞構文の統語構造に関する研究を実施した。その研究成果については、今年度末に日本英文学会の学会誌"STUDIES IN ENGLISH LITERATURE 64"に掲載される予定となっている。
また、日本英語学会と近代英語協会からそれぞれ慫慂を受けReviewの執筆に従事し、学会誌に掲載された。

時事英語をテーマにした大学英語教科書はタイムリー性に欠ける、互いに無関係な単発のニュース(記事)を使った語彙、読解、聴解練習に終始しているものが多い。現在この状況の改善に向け継続性のあるテーマを深く掘り下げる時事英語教材の開発を進めているが、今年度は資料、データの収集を行い初期的な問題点の洗い出しを行った。

「研究テーマ」「即身仏の文化史」と「日本近世思想史」について研究を行った。
「具体的な研究活動」比較思想の方法を使用しながら、近世、近代と現代の世俗文化における即身仏の受容史について資料調査と分析を行った。分担者として、日本学術振興会 科学研究費助成事業 基盤研究(B)「日本近世思想史の見直しと国際共同研究の試み」(2018年4月 - 2023年3月)に参加した。
「今後の課題」サブカルチャー論に基づいて現在日本文化における即身仏の描写と受容を分析する。成果については以下を参照。

論文等
Morris, Jon “The Sokushinbutsu in Modern and Contemporary Japan: A Pilgrimage of Reception and Rediscovery” in Perez, Manuel Hernandez, Jessica Sugimoto, Danesin, Maxime, Eds. ‘Japanese Pilgrimage’ Brill 2024(未公開)

モリス・ジョン「上田秋成の即身仏と木食の理解―『春雨物語』の「二世の縁」と『胆大小心録』を中心に―」『日本文化研究』第14号101-124頁 令和3年3月(4月公開)

モリス・ジョン「文化史としての即身仏―その受容史についての試論」『日本文化研究』第15号1-24頁 令和4年3月

モリス・ジョン「書評Bernard Faure, Rage and Ravage: Gods of Medieval Japan, Volume 3 Honolulu: University of Hawai'i Press 2021」『日本仏教綜合研究第』20号129-139頁 令和3年9月

学会発表
Morris, Jon ‘The Social and Institutional Roles of Mokujiki as Portrayed in the Mokujiki Yōa Shōnin Eden’ ASCJ Conference 2022 オンライン・上智大学 令和4年7月2日

Morris, Jon ‘Sokushinbutsu in Contemporary Gaming Culture’ 9th International Conference “Japan: Pre-modern, Modern, and Contemporary,” オンライン・ディミトリエ・カンテミル・キリスト教大学 令和4年9月4日

Morris, Jon ‘The Intercultural Reception and Representation of the Sokushinbutsu in Post War Japan’比較文明学会 第40回大会 令和4年11月27日 

招待講演
モリス・ジョン「国際的人文科学研究に向けて」2022年度 在日モンゴル人留学生向け進路サポートセミナー 令和4年6月5日

2022年度は科学研究費に新規に採択された(2022年度 基盤研究(C)、「(英語学習における語彙的特性の効果: ネイティブライクイングリッシュの聴取力醸成」、2022年度~2025年度、4,290,000 円)。

2022年度における発表は以下のとおりである。
Vowel reduction by speakers of a non-stress language: A preliminary corpus analysis of
Japanese-accented English (Keiichi Tajima, Mafuyu Kitahara and Kiyoko Yoneyama), 10th International Symposium on the Acquisition of Second Language Speech (Barcelona, April 20-22, 2022)

様々なSN 比におけるポップアウトボイスの検出(北原 真冬(上智大),田嶋 圭一(法政大),米山 聖子(大東文化大),北村 達也(甲南大),河原 英紀(和歌山大(名誉教授)),天野 成昭(愛知淑徳大))、日本音響学会第148回(2022年秋季)研究発表会(2022年9月14日-16日)

日本人大学生による英語母音弱化の音響特性:発話実験と辞書データの比較による予備的分析 (米山 聖子(大東文化大学),北原 真冬(上智大学),田嶋 圭一(法政大学))、2022年度第36回日本音声学会全国大会(神戸学院大学、2022年9月24日,25日)

・研究テーマ: 英語の関係節の研究。
・具体的な研究活動: 述詞関係節に生じる関係詞の生起に関する論考を執筆中。
・今後の課題、計画: 述詞を先行詞とする関係節の研究。
・成果の発表: 2022年に『英語の補部の関係節の統語論・意味論と先行詞の問題』をひつじ書房より出版した。
これは、2021年度の大東文化大学特別研究費(刊行助成)を受けている。

日本語学科

「研究テーマ」:とりたて詞バカリの意味に関する研究。「具体的な研究活動」:とりたて詞バカリについて、遊離数量詞と共起した場合の現象に着目し、「限定」の意味との関係を分析した「今後の課題、計画」: バカリが形成する(と考えられる)「主観的集合」の形成方法について分析を深める。公表論文等については以下を参照。
Researchmap URL: https://researchmap.jp/otsuka_takashi

研究テーマ:言語政策研究の方法論

言語政策研究の方法論について検討した。今日、個人の談話行動から、国家機関における言語使用をめぐる組織行動までを、ひろく言語政策であるととらえることがある。このようにとらえることは、ミクロの現象である個人の談話行動をめぐる政治性をあきらかにできる一方で、それぞれのレベルがもつ「言語政策」の特徴をとらえきれなくなるおそれがある。そこで、狭義の言語政策が、広義の「言語政策」に拡大して解釈されることになった経緯を、言語政策研究の確立期の文献をもとに分析した。その結果、狭義の言語政策のモデル化にもちいられた、意思決定モデルが個人の談話行動の分析にあてはめられたことが、言語政策概念の拡大につながったことをあきらかにした。この結果は、2022年12月に開催された日本言語政策学会特別セミナーにて発表した。日本言語政策学会で企画中の言語政策の教科書にこの成果をもりこむことが今後の課題である。

「研究テーマ」
伝・賛と肖像の生成と出典・翻訳翻案のクロスメディア―日中古代寺院のネットワーク(JSPS課題番号:20K00321)
江戸の絵入り百科辞典『茶譜』『箋注倭名類聚抄』

「具体的な研究活動」
・大東文化大学東洋研究所研究班「茶の湯と座の文芸」、『茶譜』巻十三の注釈研究。
・大東文化大学東洋研究所研究班「類書文化研究-『藝文類聚』を中心にして-」
・水門の会、水門の会翻訳論出典論研究会伝・賛と肖像の生成と出典・翻訳翻案のクロスメディア―日中古代寺院のネットワーク(JSPS課題番号:20K00321)
・水門の会『箋注倭名類聚抄』研究会

「今後の課題、計画」
上記の研究を継続すると共に、下記の学会で研究発表を予定。
・和漢比較文学会台湾特別例会で研究発表予定。
・ヨーロッパ日本研究協会大会で研究発表予定。
・東アジア比較文化国際会議三国大会で研究発表予定。

「成果の発表(学会、論文等)」
【編著】
・藏中しのぶ編、相田満・安保博史・オレグ・プリミアーニ・菅野友巳・笹生美貴子・高木ゆみ子・布村浩一・フレデリック・ジラール・松本公一・三田明広・矢ケ崎善太郎共著『『茶譜』巻十三注釈』(大東文化大学東洋研究所、研究班「茶の湯と座の文芸」の研究成果による刊行物、pp1-188、2023年2月25日、ISBN978-4-904626-49-8/頒価¥9,000(税別))
【共著】
・大東文化大学東洋研究所「藝文類聚」研究班(代表 田中良明)、共著:芦川敏彦・藏中しのぶ・小塚由博・小林敏男・高橋睦美・田中良明・中林史朗・成田守・浜口俊裕・宮瀧幸二『藝文類聚 (巻51) 訓読付索引』(大東文化大学東洋研究所研究班「類書文化研究-『藝文類聚』を中心にして-」の研究成果による刊行物、pp1-65,pp1-47、2023年2月25日、ISBN978-4-904626-47-4 C3001/頒価3,000円(税別)
【学術論文】
・藏中しのぶ「冤の連環―『南総里見八犬伝』「対牛楼の仇討ち」と「赤岩庚申山の妖猫退治」の照応―」(『東洋研究』226号、2022年12月25日、大東文化大学東洋研究所、JSPS基盤研究(C)「伝・賛と肖像の生成と出典・翻訳翻案のクロスメディア」(課題番号:20K00321)の成果、以下同)。
【研究発表】
・藏中しのぶ「『日本霊異記』の伝と賛―氏族の伝と大安寺の「碑文」体の伝―」(令和四年度上代文学会大会、2022年5月22日、於信州大学長野キャンパス、ハイブリッド開催Zoom使用、JSPS(課題番号:20K00321)の成果)。
・藏中しのぶ「冤(無実の罪、うらみ、あだ・かたき)の連環―『南総里見八犬伝』から―」(日本文化学会AI第39回例会、2022年12月10日、神戸女子大学三ノ宮キャンパスJSPS(課題番号:20K00321)の成果)。
【招聘講演、その他】
・藏中しのぶ「茶の湯の掛物の和と漢―変化観音の「賛」と肖像―」(大東文化大学東洋研究所100周年記念リレー講座「東アジア・日本関係」、2022年5月28日、於大東文化会館、JSPS(課題番号:20K00321)の成果)
・藏中しのぶ「大祓と仏教の「戒」 ―日本人の「罪穢れ」の清めとその方法―」(台湾国立政治大学台湾史研究所・台灣與近代東亞跨領域學分學程講演、2022年10月27日、ハイブリッド開催Zoom使用、JSPS(課題番号:20K00321)の成果)。
・藏中しのぶ「古代日本の高僧伝の成立と玄奘・道宣」(JSPS科研費「名取新宮寺一切経本を中心とした『続高僧伝』の総合的研究」第五回研究集会「日本における高僧伝の継承と展開」講演会、2022年12月25日、東北大学オンライン研究会、JSPS(課題番号:20K00321)の成果)。
・藏中しのぶ「「廻国の頭陀」攷―『宝物集』と『南総里見八犬伝』―」(水門の会神戸・東京合同例会 創立60周年記念日仏伊共同国際シンポジウム「伝・賛と肖像の生成と出典・翻訳翻案のクロスメディア」、パリ国際大学都市日本館、ハイブリッド開催Zoom使用、JSPS(課題番号:20K00321)の成果)。
・藏中しのぶ「禅の伝・賛と肖像―古代から、中近世へ―」(水門の会神戸・東京合同例会 創立60周年記念日仏伊共同国際シンポジウム「伝・賛と肖像の生成と出典・翻訳翻案のクロスメディア」、2022年2月21日、パリ国際大学都市日本館、ハイブリッド開催Zoom使用、JSPS(課題番号:20K00321)の成果)。
・藏中しのぶ「ジョルジュ・レスコヴィッチ コレクション葛飾北斎画『百人一首姥がゑとき』の意匠と配列」(水門の会神戸・東京合同例会 創立60周年記念日仏伊共同国際シンポジウム「伝・賛と肖像の生成と出典・翻訳翻案のクロスメディア」、2022年2月21日、パリ国際大学都市日本館、ハイブリッド開催、Zoom使用、JSPS(課題番号:20K00321)の成果)。
・藏中しのぶ「『南総里見八犬伝』庚申山・犬村角太郎の和歌賛」(水門の会神戸・東京合同例会 創立60周年記念日仏伊共同国際シンポジウム「伝・賛と肖像の生成と出典・翻訳翻案のクロスメディア」、2022年3月7日、於ナポリ東洋大学アジア・アフリカ地中海学科、ハイブリッド開催Zoom使用、JSPS(課題番号:20K00321)の成果)。

研究テーマ:現代日本語のアスペクトなど
具体的な研究活動:東アジア国際言語学会において日本語文法研究会を毎月開催。
今後の課題、計画:動詞の連体形のアスペクト・テンスについて
成果の発表:「シテイル形の表すパーフェクト的な意味」『大東文化大学紀要第 61 号』

【研究テーマ】
 アカデミック・ライティング、場面によるスタイルの使い分け
【具体的な研究活動】
 ・文章表現(作文・レポート等)のデータ収集・分析
 ・アカデミック・ライティングの資料収集・分析
 ・科研費 (研究分担者) 
  「日本語アカデミック・ライティングの学習および教育を支援するポータルサイトの構築」
【今後の計画】
 ・スタイル差のある類義表現の収集・分析、論文執筆等
【成果】
 ・論文:「学習者用チェックリストを用いた自己修正の傾向(【特集】ライティング評価の新潮流)」
     『早稲田日本語教育学』33:15-24,早稲田大学大学院日本語教育研究科  2022年12月
 ・発表:「品詞別にみた学術的文章における不適切な文体」
      東アジア国際言語学会シンポジウム「論文における間違いやすい日本語表現」
      2022年9月10日 オンライン開催
以上

研究テーマは外国語によるリーディングにおける音声の果たす役割について、流暢さ(reading fluency)、黙読速度、理解度との関係について研究を進めています。現在、学術誌への掲載に向けて論文の草稿を書き上げ、共著者と編集作業をしています。投稿までしばらくかかりそうです。今回は過去の研究を援用した考察が中心となる論文ですが、次の実証研究に向けても準備を進めています。

【研究テーマ】
・日本語母語話者と非母語話者のコミュニケーションの談話分析
・日本人学生と留学生の共修教育の内容・方法の開発
【具体的な研究活動】
・日本語母語話者と非母語話者のコミュニケーション場面のデータ収集と分析
・共修教育の実践とその分析
・上記の研究成果の論文発表
【研究成果】
研究論文
・「共同作業における不同意表明の中日比較ー構成要素の分析を通して」
 『日本語教育と日本学』18, 22-24.  
・「不同意談話の形成に関する中日比較ー協働作業における配慮の観点から」
 『日本語教育と日本語研究-大学日本語教育研究国際検討会論文集2021』213-218.

テーマ:トルコ語や大阪方言のアクセントの分析、諸言語の鼻音化率の基礎研究 他
活動:大阪方言については、8桁までの数字のアクセントの概要を示した。
今後の計画:トルコ語の数字のアクセント体系を示す。
論文:「大阪方言における数字のアクセント ―自然数の1桁から8桁まで―」『語学教育研究論叢』

「研究テーマ」
日本の教室における外国語(英語)学習者の「やりとり」と「認知的過程」の関係(日本学術振興会 科学研究費助成事業 若手研究 (2021年4月 - 2024年3月) )

「具体的な研究活動」
上記の研究課題関連の活動(発話の文字起こし、学会参加・発表、論文執筆、ほか)

「今後の課題、計画」
・上記の研究課題関連の活動(発話の文字起こし、学会参加・発表、論文執筆、ほか)
・国内外の教育現場におけるアセスメントに関する情報収集

「成果の発表(学会、論文等)」
・学会(口頭発表): 
Fujii, S. (2022, November). Test performances of B1-level university CLIL course students in Japan. Paper session presented at the meeting of JALT, Fukuoka.
・論文: 
Fujii, S. (2023). Students' initial level of vocabulary and their CLIL course test performances: The case of CEFR A2-level university students in Japan. The Journal of the Institute for Language and Education Research, 40, 131-144.

法学部

法律学科

【研究テーマ】(1)法(特に刑事法学)と政治における論理と哲学。(2)論理学の学習方法。
【具体的研究活動と成果発表】(1)法的推論について研究会発表その報告を公開。(2)古典的テキストの読解。
【今後の課題・計画】(1)『法概念史』を翻訳しつつ古典的テキストの読解も深める。(2)情報工学・行動経済学・科学哲学等の研究も参考にして論理と推論の働き方とその学び方を研究する。

(1)研究テーマ「サステナビリティ・ガバナンス」

(2)具体的な研究活動

・金融庁の審議会における情報開示制度に関する改正動向のフォロー
・コーポレートガバナンスとサステナビリティの関係性についての文献収集
・査読誌への論文投稿

(3)今後の課題
・サステナビリティが会社法制に与える影響について、より各論的な掘り下げた議論を展開したい。
(例:取締役会におけるダイバーシティの実現、ビジネスと人権と会社法上の内部統制など)

(4)成果の発表(論文)
「取締役会とサステナビリティ」証券経済研究118号55頁以下(2022年6月発行)

■研究テーマ

訴訟物の研究

■具体的な研究活動

今年度は、昨年度の研究活動の延長として、令和4年度(第53回)日本交通法学会定期総会シンポジウムにおいて定期金賠償に関する報告の機会を賜った。また、博士学位論文を中心として、昨年までの研究活動の成果を書籍(論文集)としてまとめることに取り組んだ。それから、訴訟物に関する帰納的考察の一環として、新たに登記請求訴訟の訴訟物に関する研究活動に取り組んだ。更に、管轄に関する近時の下級審裁判例の評釈にも取り組んだ。

■今後の課題、計画

今後の課題としては、更なる個別事案における訴訟物に関する問題に取り組んでいくことが必要であり、かかる研究を通して、訴訟物に関する帰納的考察を図っていくことを計画している。目下、登記請求訴訟の訴訟物に関する研究活動の延長として、登記請求権と他の物権的請求権との関係に着目した、包括的な物権的請求訴訟に関する考察を図っていくことを計画している。それとともに、体系的概念としての訴訟物に求められる機能、特に既判力との関係についても考察を図っていくことが必要である。

■成果の発表

・「登記請求訴訟の訴訟物」越山和広=髙田昌宏=勅使川原和彦編『手続保障論と現代民事手続法―本間靖規先生古稀祝賀』(信山社、2022年8月)49-69頁

・「定期金賠償に関する民事訴訟法的視点からの考察―令和2年判決を契機として」日本交通法学会編『定期金賠償に関する理論的・実務的課題 交通法研究第50号』(有斐閣、2023年3月)44-68頁(ディスカッション:101-115頁)

・「判例評釈 訴え提起時に管轄権のない事件について、訴え提起後に管轄権のある事件との併合上申及び併合決定がされた場合、民訴法7条の適用又は類推適用により管轄権は発生するか(消極)[福岡高等裁判所令和2年11月27日決定(LEX/DB25590689)]」新・判例解説Watch32号(2023年3月予定)

・「訴訟物と損害賠償請求訴訟」(成文堂、2023年3月予定)

■受賞

なし

研究テーマ:行政手続法
具体的な研究活動(成果の発表を含む。):行政手続研究会で収集した、行政手続法に関する実務上の問題点、課題などについて、分担して検討し、成果を執筆をした(行政手続研究会編『明解行政手続の手引』(追録65・67号)(新日本法規)(加除式のため、分担部分は明示できない。)。また、行政手続に関する判例解説を執筆した(「会議の公開」(斎藤誠・山本隆司編「行政判例百選I」(別冊ジュリストNo260)(有斐閣)226~227頁所収)。
今後の課題、計画:次年度も継続する予定である。
研究テーマ:経済行政法
具体的な研究活動:本年度は資料収集を行った。
今後の課題、計画:今後は、地方公共団体の経済行政を中心に、資料収集、研究と成果の公表を行う予定である。

・昨年度に続き、近現代社会の法主体の様態について社会学的視点から考察し直す研究を行っている。法主体を個として尊重する法個人主義について研究を進めていたが、諸般の都合により2022年度に成果発表ができなかったため、2023年度に改めて発表したい。

・法学研究所の共同研究の一環として、Mary Lyndon Shanley, Feminism, Marriage and the Law in Victorian England (Princeton: Princeton University Press, rep. 1993)の翻訳作業を通じて、19世紀英国のジェンダーと法の関係についての研究を行っている。

国際人権法と国際環境法を研究テーマとする。このなかで先住民族の権利とジェンダーとの関連についてカナダでの事例、2019年の殺害・失踪された先住民族女性・少女に関する全国調査報告書を翻訳して内容を国際人権法の視点で考察した。
成果は、『大東法学』32巻1号(2022年12月)と32巻2号(2023年3月)に分けて発表した。

少年法、特に改正少年法に関して、少年保護手続きを担当されていた方(元裁判官)に教えを請いながら研究している。

「研究テーマ」
演劇上演の政治性を観客受容の観点から考察する
「具体的な研究活動」
17世紀にイギリスで上演された劇の政治的意義を考察する
「今後の課題、計画」 
清教徒革命と演劇上演の関係性を考察する
「成果の発表」
研究論文「トマス・ミドルトンの『チェスゲーム』の政治性とエリザベス・ステュアート」
サウンディングズ英語英米文学会誌第48号掲載(査読あり)

研究テーマ「短編アニメーション作家・山村浩二の作品とその背景」
具体的な活動・中国の広東省CantonのAncient Times International CinemaとホノルルのHonolulu Museum of Art美術館、それからパリのLe Grand Rexで作品を発表致しました。

今後の課題、計画は「コロナ渦の人の命の優先と言う考え方について」についてインタビューを行い、研究する予定です。
それから、ウェールズの詩人 Dafydd Ap Gwilym の詩の翻訳も同時にする予定です。

 本年度の主な成果は、2022年6月4日に開催された第85回比較法学会ミニ・シンポジウムA「「フランス法・ドイツ法の狭間で育った日本民法―契約概念の再考を中心に―」において「双務契約・片務契約概念と有償契約・無償契約概念」を担当したことである。このミニ・シンポジウムの趣旨は、これまで民法研究においてはその母法とされるフランス・ドイツのいずれか一方との比較法的研究が試みられることが通例であった。しかし仏独いずれも日本民法の母法であることから、双方との比較検討をすることが望ましいとして、ミニ・シンポジウムでは各報告者がそれぞれのテーマに沿って研究をし、報告をした。ミニ・シンポジウムでの報告に向けた検討・研究自体は数年前から行われていたが、それが今年度の学会報告として結実したことからここに報告する。なお、報告の一部は日大法学88巻4号(2023)301頁以下に掲載されている。
 個人的な研究としては、今年度も引き続き追完請求権(民法562条)に関連する研究を試みた。まずは一昨年度に公表した拙稿(「追完請求権の射程と買主の救済に関する一考察―契約不適合のある物の取付事例を素材として―」(大東法学31巻1号(2021)71頁以下))において検討しきれなかった部分があったため、その検討を試みた。それは、ドイツにおいて2011年の欧州司法裁判所(EuGH)判決ののち、2018年にドイツ民法典(BGB)の一部改正に至るまでの判例学説の動向である。その成果については2022年12月14日の法学研究所研究会にて報告をし、また法学研究所報43号(2023年3月刊行予定)に原稿として掲載予定である。また、次年度にもまたがる研究となるが、ドイツにおける売主求償権の問題についても取り組んでいる。これは、売買の目的物について契約不適合があった場合、第一次的には売主がその責任を負うところ、売主が買主に対して追完(修補や代替物の引渡しなどによって費用を負担することがある。この費用は売主がその責任として負担する費用であるが、そもそも目的物に瑕疵がなければ生じなかった費用である。そうすると、瑕疵が生じ原因が売主以外の者、例えば製造者にあるとすれば売主はこうした費用を製造者に請求するべきことになる。しかし現実問題法律規定としてそのような措置を可能とする規定はない。一方ドイツでは、BGBにおいて売主が買主に対して売買目的物の瑕疵によって費用を負担した場合、この費用を契約連鎖における前の売主(供給者。例えば卸売業者)に求償できるとする規定がある(BGB445a条など。消費者契約に関してはBGB478条)。日本においても売主が契約不適合物について責任を負うべきとする制度設計となっているが、本来であれば瑕疵を生じた者に責任を負わせるべきである。そのような制度を実現するための参考として、まずはドイツにおける売主求償の問題について整理検討を進めている。可能であれば来年度中にその成果を大学紀要で公表したい。

下記の研究テーマで、論文執筆、学会報告をおこなった。

論文「生命権の変容,自己決定の仮構,〈人格〉権――憲法環境と環境憲法の一視点」〔特集/社会の変容と憲法〕論究ジュリスト38号(2022年)99頁

学会報告「国法とSDGsは持続可能か――経済憲法に対峙する環境憲法のタクソノミー」全国憲法研究会 秋季研究総会(2022年10月31日)

今後、2023年度に、学会報告の公表、2022年度に執筆してきた単著と編著書の公刊をおこなう計画である。

1. 「研究テーマ」:日本における産業別労働組合の団体行動の正当性の研究/「具体的な研究活動」:産業別労働組合の団体行動の正当性(刑事免責)に関する学説・判例を批判的に検討し、そこで得られた知見を基に関西生コン支部の団体行動の法的に分析した。/  「研究成果」は下記の通り。
(1).学術論文(単著)大阪高等裁判所第1刑事部2係宛「令和4年(ウ)第469号威力業務妨害並びに強要未遂控訴事件(和歌山広域協組事件事件控訴審)鑑定意見書」(2022年7月23日付)
(2).学術論文(単著)「(巻頭言)労働と法/私の論点:民主主義は工場の門前で立ちすくむ-関西生コン事件の刑事裁判について考える-」(労働法律旬報2013号、2022年8月)
(3)連帯ユニオン編著『検証・関西生コン事件 第2巻-産業別労組の団体行動の正当性はどのように判断されたか』(旬報社、2023年3月予定) *関西生コン事件に関する2本の既発表論稿を転載・収録。

2. 「研究テーマ」:労働契約法と労働基準法の相互関係の研究/「具体的な研究活動」:労働契約法と労働基準法の相互関係を考察し、労働契約法の労働立法上の意義・位置づけを探り、同法の果たすべき役割・課題について検討している。なお、研究成果の公表は、2023年度中を予定している。

本年度は、従来から続けている暴利行為論に関する研究について、「法と文化の制度史」創刊第2号111頁以下に、「18世紀後半のオーストリアにおける高利規制についてー国家による高利の禁圧とその理論的根拠ー」を投稿した。本稿では、18世紀後半のオーストリアにおいて、官房学の最大の使命であった「人口の増大」と高利の規制がどのように関係したのか、そして、その法学的位置づけはどのようなものであったのかを検討した。

研究テーマ
1共同不法行為の理論的研究
累積的競合事例に対する719条1項後段の類推適用の可否をドイツ民法の立法史的視点から論じた。
その成果は、今年度7月刊行の『環境法の開拓線』(第一法規)、10月「法と制度の文化史」(信山社)に掲載される予定である。

2交通事故賠償の研究
国土交通省交通事故相談員総合支援事業編集委員として、研究者、実務家とともにハンドブックjの作成を行った。その成果は『交通事故相談ハンドブック〔事例編)』(国土交通省)として2023年3月に刊行された。

3看護関連法規の研究
成果として2022年9月に松原孝明著(単著)『看護・医療を学ぶ人のためのよくわかる関係法規【第2改訂版】』(学研メディカル秀潤社、2022年)として刊行された。
その他に、「社会資源と法律」ナーシングキャンバス10巻12号をはじめとして10本の連載記事を同紙に掲載した。また、慶応大学深堀浩樹教授が代表を務める科研の研究グループで身体拘束に関する民意責任の研究を継続している。

研究テーマ:
(1)財政調整法制度(地方税財政立法権、地方税法、地方交付税法など)
(2)所有者不明土地法制度
(3)公共交通政策の法制度
(4)行政のデジタル化と情報システムに関する法制度
具体的な研究活動
(1)地方自治総合研究所における地方自治関連立法動向研究の一員として、地方税法、地方交付税法、所有者不明土地法制度に関する研究報告を行い、論文を執筆(2023年度に刊行予定)。
(2)有斐閣刊行「行政判例百選I』〔第8版〕の分担執筆
今後の課題、計画:
(1)地方税法、地方交付税法の改正を追い、分析するとともに、財政調整制度の在り方について研究する。
(2)地域公共交通の活性化及び再生に関する法律および交通政策基本法の研究。
(3)地方自治関連立法動向研究の一員としての研究。

研究テーマ;消費者契約法、共同親権
具体的な研究活動;頻繁に改正されるようになった消費者契約法の改正内容を精密に分析し、教科書の補遺に掲載した。共同親権については、その是々非々について分析を行った。

1. 研究テーマ
 経済法(独占禁止法)と商事法の交錯する領域における諸問題の検討
2. 研究活動
経済法(独占禁止法)に関連する学会、研究会に参加した。
6月18日 経済法判例研究会 報告 (公正取引委員会令和4年3月30日排除措置命令)
1月21日 東京経済法研究会 報告(販売店契約における優越的地位の濫用)
3. 成果の公表
「JCHOが発注する医薬品の入札における卸売業者による談合」『ジュリスト』1576号134-137頁
4. 今後の課題
 経済法と商事法の交錯する領域における諸問題について、研究を継続する

2022年には、判決紹介(東京高判令和2年7月28日判時2471号129頁) (単著) が年報医事法学37号114頁、判例研究(最決令和3年6月28日刑集75巻7号666頁)が法学新報  129(1=2)39頁、ヴァルター・グロップ『刑法総論』(第4版、2015年)(16) 龍谷法学55(1),477頁が公刊された。2023年2月には、「大災害と過失犯論」と題する論稿が『実務と理論の架橋』(成文堂、2023年)71頁に掲載された。

本年度は
・ハンス・ケルゼンおよびカール・シュミットの憲法保障
・穂積重遠の障害者離婚
を扱った。

政治学科

・ 研究テーマは、これまでに引き続きアジア太平洋地域の国際関係と、国内政治社会とのリンケージを研究しました。特にグローバル化の中で、東ティモールの政治文化がどう変わるのかに関心を持ってきて研究してきました。また研究の方法論についても関心を持っています。
・今年度の具体的な研究活動としては、2022年5月に東ティモールの独立20周年を記念するシンポジウムで講演を行いました。またポスト実証主義の研究の方法に関する英語書籍の翻訳許諾をいただき、翻訳を進めています。
・今後課題・計画としては、来年度中にしばらくできていなかったフィールドワークを行いたいと考えています。またこれまでの研究を書籍として出版することもできるだけ早期に実現します。

「研究テーマ」心理学の知見をまちづくりに応用する、
「研究活動」現地調査(埼玉県小川町等)
「今後の課題、計画」現地調査の範囲を拡げること

科研費の課題および授業科目に関係する研究を行った。

研究発表「奴隷制廃止をめぐるエマソンの視座――変貌する社会と知識人の役割」初期アメリカ学会第87回例会(オンライン開催)令和4年(2022) 4月30日
海外の学会における研究発表“Emerson’s Changing Perspective on the Problem of Slavery,”Thoreau Society Annual Gathering 2022, Concord, Massachusetts. 令和4年(2022) 7月8日

 研究テーマとしてカナダにおける政教分離に関する理論的考察、および州レベルにおける英仏両言語による公教育の進展と1982年憲法23条、という2つについての資料収集を進めた。この2つは相互に関連するところもあり、どのように整理するか難しい課題があったが、次第に解決できる見通しとなった。
 政教分離については、カナダを軸として他国の事例との比較、そして英仏両言語による公教育の進展については詳しい資料や論文を手掛かりとしてまとめることができることになり、理解を深めることが次第に可能になってきた。論文としてこれまでの研究成果をまとめたいと考えている。

今年度は、「冷戦期の中華人民共和国の政治と外交路線の模索」を大テーマとして、1950年代から60年代にかけての中国の対ソ連・東欧関係を研究した。「中国共産党とポーランド・ハンガリー事件1956年の教訓」『大東法学』(32-2、2023年3月31日)はその成果の一端である。今後の課題・計画は、この研究を継続し、中ソ論争と文化大革命の解明へとつなげて行き、2023年度から主任を務める東洋研究所第1班の中国共産党史・中華人民共和国史の共同研究の一環とする予定である。

研究テーマ:アメリカにおける初等中等教育改革の分析
研究活動・成果:今年度は、2000年代のアメリカにおける教員政策の改革動向(主に成果主義的業績評価と業績給の導入など)の研究を課題とし、同改革をめぐる政府および教員組合(NEA/AFT))などの諸団体の資料を収集、分析した。その成果は、紀要論文(「アメリカ教員政策をめぐる政治-『付加価値モデル』言説の登場とその影響(一)-」)にまとめ、『大東法学』第32号第2号(2023年3月刊行)に掲載した。
今後の課題:上記論文の後半部分を2023年度中に同紀要に掲載予定である。

研究テーマ:松村謙三研究、重光葵研究、大河内一男研究、通史研究、外交とはなにか
研究成果:
・武田知己、討論「合評会 河野康子・村上友章・井上正也・白鳥潤一郎編 『朝海浩一郎日記』(千倉書房、2019年)」占領・戦後史研究会、2022年1月22日、オンライン開催
・武田知己 論説「第11章小泉内閣期の外交政策決定の歴史的位相 ――「強い首相」の外交のかたち――」奥健太郎・黒澤良編『官邸主導と自民党政治――小泉政権の史的検証』吉田書店、2022年
・武田知己「A-3 国際交流分科会I 文化外交官柳澤健の学際的研究 戦前・戦中・戦後日本の国際交流ネットワーク形成」2022年10月28日(金)15:45‐17:45、日本国際政治学界(仙台国際センター)
・武田知己「『政治学の基礎』の改訂と政治学基礎教育について」2022年9月21日、第3回研究会(政治学科FD研究会と共催)
・武田知己 討論者 2022年度国際比較政治研究所シンポジウム:「個人的なことは国内そして国際政治的なこと――国内政治と国際政治の交錯における女性」、2022年10月25日(火)13:15~16:30
・武田知己「変動期の日本の政治外交を巡って――戦前と戦後――」2022 年 11 月 18 日、於国際問題研究所

・武田知己「解説」石ノ森章太郎『新装版 マンガ日本の歴史25 大日本帝国の成立』中公文庫、2022年
・武田知己「解説」 石ノ森章太郎『新装版 マンガ日本の歴史26 大正デモクラシーと政党政治の没落』中公文庫、2022年
・武田知己「解説」 石ノ森章太郎『新装版 マンガ日本の歴史27 太平洋戦争から高度成長時代まで』中公文庫、2022年
・武田知己「東亜新秩序から大東亜共栄圏、そして戦後秩序へ 近代日本のアジア新秩序構想をたどる」『中央公論』2022年8月号
・武田知己「研究ノート アクティブラーニングは政治学教育にどのように役立つか(1)-大東文化大学法学部政治学科の事例(2015-2022)を通して-」『大東文化大学教職課程センター紀要』第7号、2022年12月・武田知己「大河内一男の沖縄訪問(1965年1月)とその周辺ー「大河内文庫原史料の部」の史料紹介を兼ねて」『年報 国際比較政治研究』32号、2023年3月
・武田知己「『巣鴨日記』「巣鴨日記」(底本)解題」『大分県先哲叢書 重光葵資料集 第一巻」大分県先哲史料館、2023年
・武田知己「松村謙三日記(明治編)解題」『松村謙三資料集1』松村記念会館、2023年3月
・武田知己「松村謙三日記(大正編)解題」『松村謙三資料集2』松村記念会館、2023年3月
・武田知己「松村謙三日記(昭和編1)解題」『松村謙三資料集3』松村記念会館、2023年3月
・武田知己「第6章 戦前派の描いた「進歩的保守」のかたち――松村謙三と重光葵」増田弘編『戦後保守政治家の群像』ミネルヴァ書房、2023年
・武田知己・金子貴純「資料紹介 大東文化大学図書館「大河内文庫」原史料の部 仮目録 第一部(1)(『大東法学』79号、2023年1月)
・武田知己・金子貴純「資料紹介 大東文化大学図書館「大河内文庫」原史料の部 仮目録 第一部(2)(『大東法学』80号、2023年3月)

研究テーマ: ハンナ・アーレント革命論と持続性 具体的な研究活動: 国際比較政治研究会2022年度第1回研究会において報告(「アーレント革命論と持続性の課題」)をおこなった。また、博士論文の刊行に向けて準備を進めている。 今度の課題、計画: 引き続き博士論文の刊行準備を進めると共に、アーレントの革命概念がどのように形成されたかについて分析し、論文として発表する。

 本年度も引き続き科研費に関連する研究活動を行った。その成果の一つとして、2022年6月に開催された日本比較政治学会での報告(論題:「20世紀前半におけるチェコ人リベラル・ナショナリスト勢力の模索と政治変動」)が挙げられる。
 また、現代史関連では、昨年度に引き続きチームで翻訳に取り組んでいる。アウトリーチ活動に近いものとしては、2022年3月末刊行の『東欧史研究』に掲載する新刊紹介を執筆した。
 来年度は、科研費による研究成果を出すことにより多くの力を注ぐとともに、分担研究者として参画した研究にもよりいっそう取り組んでいきたい。

研究テーマ
・近代日本の右翼思想について、保守主義、アジア主義との関係性から分析。
・日本の知識人の中国論(1910~30年代を中心)についての研究。

具体的な研究活動
上記に関する資料調査、論文の執筆。

成果の発表
「国家改造論とアジア主義」(山口輝臣・福家崇洋編『思想史講義【大正編】』ちくま新書、2022年8月)
ほか、大東文化大学国際比較研究所の研究会(2023年2月17日)において、1920年代の中国関係雑誌の論調を整理する報告を行った。

・研究テーマ
 「基礎物理学」
 「物理学史」
「 数理教育」
・活動及び成果
 「TECUM 数理教育研究会」における口頭および論文発表

哲学・倫理学および関連領域において研究活動を行った。訳文の検討作業を進めたほか、所属学会では、年次大会での個人研究発表の司会、投稿論文の査読、学会企画の立案などに携わった。所属研究会では、例会での会員諸氏の研究発表に関する討議に参加した。学内では、法学部附置国際比較政治研究所の運営委員会に参加し、研究会において研究報告を拝聴した。引き続き、哲学・倫理学(とりわけイマヌエル・カントの思想)を軸として関連領域に目配りしつつ研究を継続する予定。

研究テーマ:戦後日本の行政と政策に関する実証研究。

具体的な研究活動:これまでに行ってきた政策史研究の成果を単著としてまとめ、出版した。また近年の気象庁による地域への防災対応の取り組みを検討し、論文化した。加えて行政組織史研究に向けた資料収集を行った。

「今後の課題、計画」:これまでに行ってきた気象行政に関する研究成果をまとめること。さらに政策史や行政組織史に関して引き続き資料収集を行うこと。

「成果の発表(学会、論文等)」:『戦後日本政策過程の原像―計画造船における政党と官僚制』吉田書店。
「気象庁による地域への防災対応―地方気象台と自治体の連携を中心に」『都市問題』第113巻第12号。

国際関係学部

国際関係学科

「研究テーマ」:タイにおける生鮮青果物の生産・流通に及ぼすGAP認証の影響について
「具体的な研究活動」:英語圏の先行研究を広範にレビューしつつ、前年度までの現地調査の成果を英語論文としてまとめて英文学術誌に投稿した。現在、査読中。
「今後の課題、計画」:投稿中の原稿に対し必要に応じて加筆修正を施す一方で、上記の研究テーマを引き続き探求する。

現在中国の人口と経済の関係について研究を行っている。今年度は,その成果として以下が主なものである。

岡本信広(2022)「都市化の推進と抑制」丸川知雄・徐一睿・穆尭芊編『高所得時代の中国経済を読み解く』東京大学出版会
岡本信広(2022)「新型都市化計画の進展と課題」『中国経済経営研究』第6巻第1号,pp.14-24
岡本信広(2022)「中国経済の混乱と見通しーチャイナ・リスクの再考」『CISTECジャーナル』No.202(2022年11月号)一般財団法人安全保障貿易情報センター,pp.154-163
https://www.cistec.or.jp/journal/page/2211index.html
岡本信広(2023)「中国の人口減少がもたらす不安的な国際秩序」『日中経協ジャーナル』No.349(2023年2月号)一般財団法人日中経済協会,pp.26-29

なお,中国経済経営学会の理事として,情勢分析研究会を運営するとともに,環太平洋産業連関学会の運営委員長として,学会の研究活動をサポートしている。

  研究テーマは「ベトナムにおける中越戦争の史実公開と中越関係」です。これまでこのテーマで論考を書いてきましたが(拓殖大学海外事情研究所『海外事情』など)、今年度は中越戦争と対で研究すべきである「ポル・ポト軍とベトナム軍の戦争」(いわゆる「カンボジア侵攻」)について参戦経験者(参戦後、作家になった2名他)へのインタビューをすることができました。これら2つの戦争に関する資料公開は秘密であったものが、中越戦争に関しては2014年ごろから少しずつ始まりました。ゆえに、そのプロセスを追うことが中越関係を理解する一つの手がかりでもあり、歴史の空白を少しでも埋めることにも繋がると考えています。ポル・ポトとの戦争は史実公開は進んでいないため、今回のインタビューを足掛かりに今後も継続して進める所存です。

「研究テーマ」
芸能と社会(インド地域研究)

「成果の発表」
1.口頭発表
東洋音楽学会第73回大会(2022年11月13日) 於:国際基督教大学
共同発表『インド音楽世界における音楽家と演奏記録の統合的データベース構築とそ第可能性」
発表タイトル:マドラス音楽アカデミーMadras Music Academyコンサート・プログラムにみる作曲家と作品

2.口頭発表
国際シンポジウム
 「The Politics of Body and Sound in the Indian Diaspora: Globalization of Indian Performing Arts and Multiple Agencies」(2023年3月18日) 於:京都大学 
発表タイトル:Aradhana of Music Saints in the South Indian Diaspora:Tradition, Community, and Identity

3.オンラインデータベース構築
基盤研究(B)「独立後のインド音楽世界を文化資源化する知の統合研究」(代表者:田中多佳子)
Integrated Database for Indian Classical Music and Musicians as Cultural Resources 「Madras Music Academy」を担当
https://idim-jp.org/

「今後の課題、計画」
・2023年度中に上記2の研究を基に英語論文を執筆し学術誌に投稿予定。
・上記3のデータベースを公開すると共に発表・論文執筆を行う。
・新規採択された科研費でインド映画の中の古典音楽について調査を行う。

「研究テーマ」
韓国市民社会をめぐる社会的基盤

「具体的な研究活動」
韓国の女性運動、労働運動を中心に組織化や大衆動員ができる基盤として、制度や運動の歴史、団体の間における人的交流について調査を実施

「今後の課題、計画」
フィールドワークで収集した資料を中心に学会発表や論文を準備する

I combined three projects within my academic year research work.
These focused upon:
1 Oceans Governance and International Relations
2 Japan’s Free and Open Indo Pacific (FOIP) Vision
3 The defence and security of Japan, primarily through the Japan Self-Defense Forces (JSDF), as a continuation of my book, Defenders of Japan (London/New York: Hurst/OUP, 2021).

I travelled to St Andrews University, Scotland 6-9 April, for a research workshop launching a combined international project on Oceans Governance, and followed this with a visit to Newcastle University 11-12 April, before returning to Cambridge. 

I was able to attend an Indo-Pacific Workshop of the Centre for Geopolitics (King’s College), and a session by the Centre on China-Korea relations in June 2022. I participated in a workshop of the ongoing Oceans Governance project in The Hague, Netherlands, with Leiden University 5-9 July, and also attended the British Association for Japanese Studies annual conference 7-9 September at Manchester University, making a presentation on Japan’s FOIP Vision.

I presented at the Faculty for Asian and Middle Eastern Studies (FAMES, 10 October) regarding Japanese defence and the JSDF, and gave an online lecture to the Australian Defence College (21 October) on the subject of Japan, the FOIP and future conflict scenarios within the context of ‘Future War’ studies. I made presentations at the Foreign, Commonwealth, and Development Office (FCDO 14 November) regarding Japan’s FOIP Vision and UK-Japan relations, and at HMS President, London for the Oceans Governance project (28 November). 

I made further presentations at Warwick University (7 December), the Cambridge Centre for Geopolitics (17 January 2023), the Royal Navy Future Maritime Strategists Group, Cambridge (23 February), and the Wilberforce Society, Cambridge (6 March), all on the issues of Japan’s FOIP Vision and mainly on the effects upon UK relations and the stability of East Asia. I gave further presentations at St Andrews University (9 March), and the University of East Anglia, Norwich (16 March) both on Japanese defence, the JSDF, and the FOIP Vision.
My final presentation of the academic year was on 20 March 2023, giving a presentation on the risks involved with the FOIP Vision for Japan and UK-Japan relations and the general peace of the East Asian region, to the Permanent Joint Headquarters of the UK armed forces, Ministry of Defence, Northwood, London.

Publications completed included a book chapter on Japan-UK security relations since 1945 (publication due March 2024), a journal article for the Oceans Governance project to International Affairs (publication due January 2024), and a working paper to St Andrews University (publication due October 2023).

1 人身取引に関する研究
 筆者が長年研究してきた人身取引研究と社会開発の接点に関する内容を、「人身取引研究から定住外国人研究へ社会開発の視点から PatientでなくAgentとして捉える」の講演を日本福祉大学大学院国際社会開発研究科創設20周年記念セミナーで行った(11月5日)。
 また、労働搾取型人身取引の調査研究を、タイのNGO、L P Nでここ数年実施してきた。タイ漁船に乗せられてインドネシア沖で強制労働させられていたタイ、ミャンマー、カンボジア、ベトナム人労働者の強制労働の実態を描いたドキュメンタリー「ゴーストフリート 知られざるシーフード産業の闇」が日本で2022年に公開されたことを契機に、映画公式Google H Pの解説を執筆した。さらに、映画公開初日と翌日に上映後のトークにゲストとして、映画の背景を伝えた。また公益財団横浜YMCAのグローバルセミナーで、「食から考える人権 シーフード産業と人身売買」の講演を行った(11月19日)。今後もこのテーマをフォローする。
 またコロナ禍の中、SNSなどデジタル化の発展を背景とするサーバートラフィッキングが急増しているのでその調査研究を文献調査及びタイでの現地調査を行った。JICAと国立女性教育会館(NWEC)が主催した「2022年度課題別研修 アセアン諸国における人身取引対策協力推進」事業において英語で「Cyber Trafficking」を抗議した(2023年1月17日)。今後は、日本国内の若年層を対象とされるサイバートラフィッキングや困難を抱える若年女子の人身取引防止について調査や研鑽を深める予定である。

2 難民に関する研究
 2022年度は、大学の全学プロジェクトで難民問題アクティブラーニングを実施したため、授業で難民支援NGOや映画監督、難民の方々にご登壇いただき、パレスチナ、ウクライナ、クルド、ミャンマー(ビルマ)、インドシナ難民に関する理解を深めることができた。また難民研究フォーラムにも参加し、研究活動を進めている。今後、難民問題アクティブラーニングとボランティア意識の変化をテーマに、学会での発表や論文執筆を進める。

3 移住女性・ジェンダー研究
 国際ジェンダー学会ラウンドテーブル「在日タイ女性とつながるーオリエンタリズム批判の再検討を通じて」(2022年9月3日)を企画し、自身の研究発表も行なった。ラウンドテーブルを共に企画したメンバーとは今後「定住外国人女性の生活史の研究ー日本在住のタイとインドシナ出身者の事例から」で共同研究を実施する。
 また科研の国際共同研究事業の一環で「移民女性の妊娠・出産:留学生、技能実習生らの受け入れ担当者のためのオンラインセミナー」を、北海道(11月2日)、愛知・岐阜(11月17日)に関わった。

4 東南アジア研究
  東南アジア地域やそれぞれの国に関する歴史、政治、経済、社会変化に関する文献や資料研究を継続しており、毎年「ブリタニカ国際年鑑」の東南アジアの現況に関する文章を執筆している。
 2022年度は、特に東西交易時代から東南アジアそして琉球(沖縄)を経て日本本土に伝わる衣服や染織に関する技術や人々の暮らしに焦点を当てた調査研究を開始した。その成果の一部は、東松山市きらめき市民大学の講座で「アジアから見る日本文化のルーツ」について講演した(2023年1月25日)。今後も継続して研究を進めたい。

1.「バングラデシュの農村における新型コロナウィルス感染症拡大の影響」についてバングラデシュの農村で調査を行い、大東文化大学紀要に発表した。
2.出稼ぎと農村経済というテーマで、バングラデシュおよびインドで現地調査を実施(3月実施予定)。

「研究テーマ」:欧米茶書の研究、18世紀スイスの画家リオタール研究、昔話と子どもの本の研究
「具体的な研究活動」 :茶文化資料の読解(17・18世紀フランスの茶論、特にドフュールとスポン、ブレニーなど)、子どもの本の研究会に参加、比較思想研究会に参加
「今後の課題、計画」:欧米茶書の研究を続けて茶書の系譜をまとめる。リオタール研究を進展させて、評伝としてまとめる。日本の茶の湯と食文化に関する研究を継続する。定期的に京都 野村美術館
を訪問し、日本文化と美術工藝、日中韓の比較などについて学ぶ。
「(あれば)成果の発表(学会、論文等)」:
・『茶の文化史―英国初期文献集成―』日本語解説(前半)
A Collection of Early English Books on Tea: Notes in Japanese (Part I)

・『茶の文化史―英国初期文献集成―』日本語解説(後半)
A Collection of Early English Books on Tea: Notes in Japanese (Part II)

・欧米茶書の中の東洋———ニコラ・ド・ブレニー『茶論』研究———
East meets West in Early Books on Tea: Nicolas de Blégny, Le bon usage du thé, du caffé et du chocolat (1687)

・リオタールへの旅 ジュネーブ・コペー・エディンバラ
〜「ある婦人の肖像」(1761)をめぐるフィールド・ ワークの記録〜 
L’ âme voyageuse, Jean-Etienne Liotard et un portrait d’une jolie fille inconnue

1 研究テーマ
ケア論

2 具体的な研究活動
2008年以後に発表した論考の刊行に向けた作業を行った

3 今後の課題・計画
ケア論、「政治教育論」に関する調査等

研究テーマ:キャリア教育 若年者のキャリア開発 インターンシップの効用についての研究
愚弟的な研究活動:大学生の低学年におけるキャリア教育の効果について、オリジナルテキストを使った教育の実践とその効果について授業アンケートから分析。
インターンシップの効用については、現状では主に行われている企業主体のインターンシップではなく、教育機関が主体となって行う教育的アプローチのインターンシップを実施し、実証実験報告として日本インターンシップ学会第21回研究大会にて発表した。

 研究テーマは、エジプト近代史。特に、1922~52年の立憲君主制期エジプトにおける政治家たちを研究している。その成果の一部は、集英社刊『アジア人物史』の第10巻『民族解放の夢』のなかの「サアド・ザグルール」として、2023年2月に出版される予定である。

研究テーマ:
パンデミックの中のインドネシア社会

具体的な活動:
2022年2~3月にインドネシアのジャワ島各州、バリ州、西スマトラ州、東ヌサトゥンガラ州で行ったインタビュー委託調査の結果に基づいて、特にワクチン接種、国民への支援、オンライン教育とデジタル化推進の3つに注目しながら、パンデミックがインドネシアの国家と社会との関係にどのような影響をもたらしているのかを探るものであった。
インタビュー調査では、100人の回答者に対して、自身や地域の感染状況、医療体制・感染防止策、ワクチン接種状況や接種証明書、オンライン教育を含む社会のデジタル化の実態、職業・雇用・収入の変化と政府による支援、心の支えや宗教実践のあり方など103項目の質問を行った。
また、2023年3月にデジタル教育を中心に追加インタビューを行った。

成果の発表:
1.アジア政経学会 2022年度研究大会(2022年6月11日)自由論題4 
(増原綾子、ミヤ・ドゥイ・ロスティカ)
パンデミックの中のインドネシア社会―ジャワ、バリ、西スマトラ、東ヌサトゥンガラのインタビュー調査の結果から―
2.亜細亜大学 国際関係紀要第32巻1号 研究ノート
(Ayako MASUHARA and Mya Dwi ROSTIKA)
 “Indonesian Society in the COVID-19 Pandemic: The Result of an Interview Survey”

今後の計画:
2023年度はインドネシアの婦人解放の英雄であるカルティニの再評価について研究をする予定。

国際文化学科

This academic year I will be concentrating on both publishing and research. My aims are threefold:
1) To publish the research which I have concluded. The primary vehicles for this are the Bulletin of Daito Bunka University, The Journal of Asian Areas Studies, and the 東洋研究 journal. The themes explored in these publications will continue to pertain to my main area of Visual Culture, but also my peripheral field of Contemporary Japanese Studies,
2) To continue to develop new research for publication, and
3) To seek a publisher for a book I have written in the area of Film Studies.

In addition to these major aims I am also in the process of conducting research to further the content of my classes, 専門演習. and 卒業論文

・研究テーマ:  ミャンマーにおける福祉と宗教に関する人類学的研究
・具体駅な研究活動:  SNSを介したミャンマーの政治情勢に関する情報資料収集のほか、国内高齢者の生活・日本における民主化支援活動に関する聞き取り調査を行った
・今後の課題・計画: 対面での調査・可能であれば現地への渡航を計画
・成果の発表: 2022「忘れられた『アジア最後のフロンティア』:クーデターから20か月を経たミャンマーの現状と今後」『神奈川大学論集』101:160‐163.
2022”Constructing Relationship and Networks; Case Studies of CBOs in Manadalay and Pyay” in Anthropological Studies of CBO and NGO Activities in Myanmar. Tokyo University of Foreign Studies, Graduate School of Global Studies

昨年度までの科研費に基づく研究成果である「南インド、タミルナードゥ州の政治・宗教・芸能」というテーマで、2022年11月12日に東洋研究所100周年リレー講座第4回において講演を行った。また、さらに詳細な研究内容について、12月25日に音楽学同人会の研究会で報告を行った。来年度は特別研究期間となるため、「古代日印交流」「インドの女性舞踊家」「アジアのポピュラー音楽」の三つのテーマによる論考の執筆準備を進めている。また、現在進行中のプロジェクトとして「音楽と政治経済学」をテーマとする論文集を編集中である。

研究テーマ:現代中国語研究 具体的な研究活動:主として現代中国語の語彙・文法についていくつかの考察を加えた 今後の課題、計画:研究の対象を現代に限らず、近世語まで広げていきたい

研究テーマ:初期イスラム史研究。具体的な研究活動:G・ファン=フローテン著『ホラーサーンにおけるアッバース朝の勃興』の翻訳。今後の課題・計画:上記翻訳の継続。成果の発表:上記の一部を大東文化大学紀要に投稿。

【研究テーマ】
科研費(若手研究)で採択されている「グローバル化、ヒンドゥーナショナリズム、新自由主義下インドのカーストとダリト運動」を中心として、ほか複数の科研プロジェクトに取り組んでいる。

【具体的な研究活動】
本研究は主に文献調査と現地調査からなる。コロナウイルスの影響が続くことから、海外出張が制限されているため、前期は主に文献調査と執筆活動を進めた。夏季休暇の後半に11日間インドで現地調査を行った。短い滞在だったが、最新の文献収集とインタビュー調査を行うことができた。また、3月に約3週間の現地調査をインドで再び行う。北インドのほかに、西インド(プネー、ムンバイ)でも参与観察とインタビュー調査を行い、ダリトコミュニティによる運動事例を検討する。英語論文を1本投稿済みで、現在査読の結果待ちである。そのほか、日本語の書籍も執筆を進めている。

【今後の課題、計画】
2023年度も引き続き、代表科研を中心に研究を進めていく。
新規に採択されたプロジェクトもあり、時間を調整しながら計画的に研究を進めていきたい。

【成果の発表】
・鈴木真弥「第4章 関係性に埋め込まれたカースト」、小磯千尋・小松久恵編『インド文化読本』丸善出版、2022年11月:48-61.
・鈴木真弥「北インドのatrocity事件にみるカースト対立と抗議のかたち」、大東文化大学東洋研究所 2022年度第1回研究会、22年10月8日(オンライン開催).

●研究テーマ
プロテスタント・キリスト教との接触を通じたローカルな人々の人間観の変容について、東南アジア大陸部山地に居住するカレン民族を事例に明らかにすること
●研究活動
7月に産休育休から復職したため、目立った研究活動はできていない。これまで収集したデータをもとに
タイ北部のキリスト教徒カレンの事例を中心に、以下の点について考察を行った。
1.経済活動との関りからの考察:キリスト教受容がもたらす人間観の変容が、イチゴ栽培を中心とする資本主義経済への包摂との相互作用の中で、カレンの人々の日常生活の再編にどのように影響するのか。
2.教会活動の中で強調される言葉について:それが形而上学的な側面のみならず、人々の日常生活の中でどのように規範化しているのか。
上記1・2について、非キリスト教徒と比較・対照すること。
●今後の課題・計画
まずは教育、学務と育児、家事とのバランスをとりながら、研究時間の確保に努めること。23年度か遅くとも24年度にはタイでの現地調査を再開すること。研究成果のアウトプットに務めること(活動1,2の点について論文執筆をすすめる)。
7月には日本タイ学会でパネルの発表(上記1について、特にイチゴ栽培の観点から)

著書『レオナルド・ダ・ヴィンチの源泉ー様式・文学・人物表現ー』(全190頁、春風社、2023年3月刊行予定)
論文「レオナルド・ダ・ヴィンチと古典古代ー東方との関連についてー」、『東洋研究』第225号、1-9頁、大東文化大学東洋研究所、2022年11月25日発行
エッセイ「レオナルド・ダ・ヴィンチとビアトリクス・ポター」、"News Letter"vol.22、大東文化大学ビアトリクス・ポター資料館、3頁、2023年1月21日
講演「レオナルド・ダ・ヴィンチと古典古代ー東方・東洋との関連についてー」、大東文化大学東洋研究所秋季公開講座『アジアの民族と文化』、2022年11月17日
オンライン講演「レオナルド・ダ・ヴィンチと山水画」、『天才・レオナルド・ダ・ヴィンチに学ぶ緊急講座』、(株)エイチ・アイ・エス主催、2022年11月25日

  ○研究テーマ

 香港基本法、香港国家安全維持法および香港法

○具体的な研究活動

 2022年度は、以下の成果を得た。

 【論文】
廣江倫子「香港L G B T判例の動向―香港国家安全維持法下の人権保障とは―」『華南研究』第8号、2022年12月、1−18頁。(査読あり)
廣江倫子「香港国家安全維持法の視点から−公正な裁判を受ける権利と法の支配−」『比較法研究』第83巻、2023年2月、142―148頁。
廣江倫子「香港国家安全維持法の概要−曖昧な条文とその射程-(後編)」『大東文化大学紀要<社会科学>』第61号、211―230頁。

【学会報告】
廣江倫子「香港国家安全維持法の視点から」比較法学会第85回総会 ミニシンポジウムB「香港国家安全維持法下における『法治』の姿」2022年6月4日。

【その他】
廣江倫子「香港LGBT判例の動向――香港基本法から香港国家安全維持法へ」特集/LGBTQ・性的マイノリティと法——東アジアにおけるLGBT法政策の現状と課題、Web日本評論、https://www.web-nippyo.jp/26170/ (2022年4月20日公開)

○今後の課題・計画

 2023年度は、以下の論文・共著の刊行および国際シンポジウム報告を確定している。このほかにも、執筆および研究報告を行なっていく。

(論文)廣江倫子「全人代常務委の香港国家安全維持法解釈権」
(論文)廣江倫子「香港における煽動罪の合憲性―羊の村事件および裁判傍聴師事件を事例として―」
(共著)廣江倫子「第1章 1970〜80年代の香港 −高度経済成長から香港返還へ−」
(国際シンポジウム報告)廣江倫子「香港国家安全維持法下のL G B T判例の動向(仮題)」国際シンポジウム「東アジアにおけるL G B T法政策の現状と課題」青山学院大学、2024年2月。

研究テーマ:朝鮮近代における社会・教育研究
具体的な研究活動:『原典朝鮮近代思想史4 植民地化と独立への希求 保護国から三・一独立運動へ
』(岩波書店、2022年12月発行)の編集協力者として、原典諸資料の翻訳・解題および論説を執筆するとともに,
諸論考のとりまとめを行った。

・研究テーマ:「前近代カイロにおける都市インフラ整備と水施設」

・具体的な研究活動:本年度は、現在受託している科研費に基づく研究を中心に活動を行った。国内での研究会報告の他、海外での国際ワークショップに参加し報告を行った。また、研究成果の一部を論文として刊行した。

・今後の課題、計画:来年度は本年度に引き続き、前近代カイロにおける水資源の管理をテーマとして、研究をおこなう。昨年度口頭で報告したエジプト国立文書館所蔵の文書史料の解析を進め、和文・英文の論考としてまとめる予定である。

・成果の発表
論文
1. 吉村武典「前近代カイロにおける水供給―給水施設「サビール・クッターブ」をめぐって」『東洋研究』227号(2023年1月)、87−114頁

口頭報告
1. 吉村武典「西アジアの都市と水施設の諸相—前近代のカイロを中心に」2022年度 第3回 大東 西アジア研究会、2022年9月25日(日)(於:Zoomオンライン)

2.吉村武典「前近代カイロの都市水利と行政慣行 ――エジプト国立文書館所蔵「水利請願書‘arḍḥāl」に見る運河整備を中心として――」東洋史研究会大会、2022年11月6日(日)(於:京都大学文学研究科 第3講義室)(口頭報告、単独)

3. Naoko Fukami, Susumu Sato, Yuta Arai, Takenori Yoshimura, Yuko Abe, Wakako Kumakura, "Morphological Analysis of Nineteenth-century Cairo", The First international conference of Remote Sensing and Space science Applications (Innovative Vision) (1st ICRSSSA), 10 Dec., 2022 (at Continental Hotel in Hurghada, Egypt).  (口頭報告、共同発表) 

4. Takenori YOSHIMURA, "Inheritance of urban housing through historical legal documents: A comparative analysis of Tunisia and Morocco" International Workshop: North African cities past and present; legacies from the past to the present,   28 Dec., 2022 (at Dar Ben Gacem, Tunis).
(口頭報告、単独)

5. "Last Days of the Premodern Cairo: An aspect of the water canals in the urban area in the early nineteenth century" International Workshop: Designing Urban Multiple Layering: Transformation in Modern Cities in West Asia, 15 Feb., 2023 (at University of Tsukuba). 
(口頭報告、単独)

その他
1.「地域ごとの祝祭(アラブ)」『イスラーム文化事典』丸善出版、2023.1(事典項目)

    2021年度の研究を踏まえて、科研費課題と結び付けて、1930~40年代における「防共」と「容共」、「抗日」と「反ソ」をめぐる日本・中国・ソ連の間に展開された複雑な競合の究明を続けている。2021年に採用内定を得た原稿を修正・充実させて、単著論文「日独防共協定から中ソ絶対密件に至る期間における多国間競合とその影響(1936.11—1937.8)」として学術誌(『抗日戦争研究』總第123期、2022年3月)に掲載したほか、更に下記の成果を獲得した。
    (1)単著論文「中ソ不可侵条約締結後、国民政府における路線対立の展開と終結(1937.8~1938.1)」、『抗日戦争研究』總第125期(2022年9月)。
    (2)学術報告「“防共”スローガンをめぐる日中間の攻防」、中国社会科学院近代史研究所主催の第8回近代中外関係史国際シンポジウム「近代国際秩序的変遷与中外互動」(2022年10月29日、オンライン)。
    (3)上記の学術報告を基とした単著論文「“防共”スローガンをめぐる日中間の攻防:1937年7-9月間のある史実の考察」、『南開史学』2022年第2号(2022年12月)
    (4)共著書『抗日戦争と中國の運命』(『重探抗戰史』第3卷,郭岱君主編,スタンフォード大学フーバー研究所國際共同研究項目)、臺北:聯經出版事業股份有限公司、2022年、ISBN 978-957-08-6650-6。
    これからは、2023年3月における中国での現地調査を契機に、コロナ禍で3年間中断した研究テーマ「中国の歴史施設における展示から見た日中関係の歴史と現状」を再開し、その成果を担当講義および論文などに反映したいと思っている。

経営学部

経営学科

   研究テーマ   経営におけるエンパワーメント
   具体的な研究活動   『現代的エンパワーメント経営研究』(共著)を執筆
   今後の課題・計画    エンゲージメント、スライヴィングの研究
   成果の公表  上記の『現代的エンパワーメント経営研究』の出版予定

研究テーマ: 広告やマーケティング・コミュニケーションと消費者の受容

具体的な研究活動: 年度内に論文2点、研究ノート1点(印刷中)、書評3点を発表し、学会全国大会での発表を1点実施した。今年度10月より日本広告学会の常任理事(本部事務局担当理事)に就任し、学会を中心的に担う立場から自らの研究を位置づけ直したいと考えている。また、6月より日経広告研究所客員に就任し、研究プロジェクトや研究所運営に関して発言している。日本広報学会理事としての委員会活動にも引き続き努めている。

今後の課題、計画: 進行中の複数の研究プロジェクトに引き続き取り組むほか、個人研究も並行したい。

研究テーマ
1、台湾における日系企業の現地人材活用に関する研究
2、トラックドライバーのディーセントワークに関する研究
具体的な活動内容:下記成果を参照のこと。
「成果発表」
【論文】
1. 國府俊一郎「和洋織り交ぜた台湾的雇用慣行の探索」『労務理論学会誌』, 第30-31合併号, pp.33-48, 2022年3月.

2. 國府俊一郎「道路貨物運輸業における雇用の現状分析-コロナ禍による労働市場の変化の中で-」『大東文化大学紀要<社会科学>』,  第60号, pp. 1-17, 2022年2月.

【学会発表】
1. 國府俊一郎「台湾に進出する日系企業の変化についての考察-コロナ禍による変化を踏まえ-」九州経済学会第72回大会、(於九州産業大学)2022年12月3日.

【依頼講演等】
1. 國府俊一郎「研究者のキャリアと外部資金」労務理論学会第32回全国大会ワークショップ基調講演(於拓殖大学)、2022年7月30日、

2. 國府俊一郎「これからの人材育成のあり方-ジョブ型と在宅勤務の導入と
コロナ後学生の意識を踏まえて-』(於としま区民センター)2022年11月21日.

3. Kokubu, Shunichiro, ‘Economic cooperation Japan and Taiwan’, in The Dialogue between Japan and Taiwan 2022 at Nakasone Peace Institute, 2th December, 2022.  

今後の研究課題・計画
1、ホテル業界における台湾企業の雇用制度と日本企業の制度の共通点と相違点を明らかにする。
2、日本のトラックドライバーの働き方に関する研究を継続する。
3、インターンシップがジョブ型雇用とどう関わるのかについて研究する。

「ビジネスと技術の融合は企業・個人の行動にどう影響するか」という研究テーマを中心に研究活動を行っています。今年度は、ブロックチェーン技術の採用に関する研究はまだ継続中ですが、個人レベルの理論的モデルの構築に関する研究成果の一部は国際会議でフルペーパーとして発表され、掲載されています。また、「ライブコマースによる購買行動への影響に関する研究も実施しています。

「研究テーマ」:19世紀英国における異文化の表象

「具体的な研究活動」:日本の装飾デザインに対する評価に関して、オスカー・ワイルドとウィリアム・モリスの観点を比較研究し、論文化した。

「今後の課題、計画」:「オリエンタリズム」との関連においてヴィクトリア朝ジャポニスムを理解する。

「成果の発表」:『経営論集』へ論文を投稿した。

研究テーマ:効率的なロジスティクス、大規模マンションにおける荷さばき駐車対策
具体的な研究活動:上記テーマに関して研究助成などを受け、研究を実施。また、他大学等の有志の研究者とともに「物流史研究会」に参加
今後の課題・計画:引き続き、効率的なロジスティクス、大規模マンションにおける荷さばき駐車対策、物流史について研究を推進
成果の発表:「受取人の特徴からみたネット通販等における自宅以外の受取場所の利用意向の分析」査読付き日本物流学会、「大規模マンション等における荷さばき(配送)の実態に関する研究 報告書」を発表

学会報告:
「日本経営診断学会2023年度第2回(第231回)関東・東北部会
日時:2023年2月18日(土)13:30~16:20
主催機関:拓殖大学
テーマ;「マーケティング倫理とスポーツ・ビジネスに関する倫理マネジメントと診断」

実データを用いたデータ分析手法の開発と実証,深層学習による自然言語処理解析,社会シミュレーションに関する研究を行っている.2022年度はジャーナル論文1件(社会シミュレーション関連),国際学会論文1件(社会シミュレーション関連),全国大会等 7件(SNSの投稿データの分析,スポーツデータ解析,ECサイトの購買履歴等を対象とした研究成果)の発表を行った.
次年度以降も引き続きデータ分析手法の探求を行うが,主にはテキストデータとネットワーク構造の関連性に基づき,アンケートデータの信頼度解析手法の提案を検討している.

「幕末明治の財政と複式簿記」という研究テーマで資料収集,検討を重ね経営研究所リサーチペーパーにて発表。
今後の課題、計画としては発表した論文の続編を作成。

During the 2022 academic year I continued my research into predatory conferences and creating a list of criteria to identify predatory conference companies. Through a series of email and Zoom interviews and discussions as well as acting as a reviewer, I also assisted the USA-based organization The Interacademy Partnership complete their research report called Combatting Predatory Academic Journals and Conferences published in 2022.

In February 2023 I presented some of my research findings at the Cambodia TESOL international conference.

In the 2023 academic year I plan to continue my research into predatory conferences as well as open new research projects into teaching listening reduced speech to low level students and the impact of extensive reading on reading speeds.

研究テーマ: Discourse participation in business English by Japanese professionals
具体的な研究活動: I collected discourse data, analyzed it, and published the results
今後の課題、計画: I will continue to analyze my discourse data and publish the results as they develop
成果の発表: I published a paper in the Daito Bunka 経営論集42/43 and a paper in Business and Professional Communication Quarterly 85(4) (査読). I presented a paper at the 13th International Conference of English as a Lingua Franca (online).

研究テーマ: 希土類含有ペロブスカイト型光触媒のカチオン置換による可視光応答化

具体的な研究活動: 希土類含有ペロブスカイト型酸化物BaCeO3に,異なる希土類イオンであるPr3+を置換させた固溶体BaCe1-xPrxO3に疑似太陽光を照射して光触媒活性を調べたところ,メチレンブルー色素を分解することができている。Pr3+以外の異なる希土類イオン(La3+, Gd3+など)を置換した場合でも,同様に光触媒活性を示すことを明らかにした。

今後の課題、計画: 希土類含有ペロブスカイト型酸化物BaCeO3へ希土類イオンを置換した場合に,なぜ可視光応答化するのかの原因を探るために,試料の拡散反射スペクトルおよびエックス線回折パターンを詳細に解析し,結晶構造と光触媒活性の関連を明らかにする。 

成果の発表(学会):
・溶液法を用いた希土類含有複合酸化物の合成とその光触媒活性 
 第8回関東磐越地区化学技術フォーラム 2022年12月11日
・希土類含有ペロブスカイト型光触媒のカチオン置換による可視光応答化 
 令和4年度 日本化学会関東支部群馬地区 研究交流発表会 2022年12月3日

成果の発表(論文):
・廃ガラスを再利用したゼオライト複合体材料の吸着特性
 2022(令和4)年度大東文化大学紀要第61号,印刷中

 
   研究テーマ

     東アジア諸国のファミリービジネスの税務に関する研究

   具体的な研究活動

     東アジア諸国のファミリービジネスの税務を研究テーマとして、著書や論文を作成し口頭発表した。
     また、コロナ渦のため、海外での現地調査は控えたが、那覇市、名護市、八重山諸島(石垣島)等で
    現地調査を行い、定額人頭賦課型年貢制度(人頭税)について研究した。

   今後の課題と計画

      コロナ渦が収束すれば、東アジア諸国のファミリービジネスの代表的な存在である「財閥企業」に
  ついて韓国や台湾での現地調査を行いたい。

   研究成果

      1. 著書

        髙沢修一『韓国財閥のファミリービジネス(第2版)』財経詳報社,2022年

      2. 論文

         髙沢修一「ベトナム特需が東アジア諸国の税財政に与えた影響」『税制研究』No82,pp.65-75,2022
     年9月.

         髙沢修一「明治期の沖縄税制に対する儒教思想からのアプローチ ー宮古島及び八重山諸島の定
      額人頭賦課型年貢制度(人頭税)の分析ー」『経営論集』No44,pp.43-54,2023年3月.

      3.  口頭発表
 
        髙沢修一「東アジア諸国の付加価値税におけるインボイス制度の分析」大東文化大学経営学会,2022
    年11月5日.

今年度は、主として三つの研究テーマに並行して取り組んだ。

一、オーストリア=ハンガリー帝国における弩級戦艦の建造

主に本学経済研究所研究員としての活動であり、今年度開催の経済シンポジウム(松村岳志、田中淳一、篠永宣孝、高田茂臣、藤村哲史「欧州諸国近代化の群像」大東文化大学経済研究所第40回経済シンポジウム、2022 年 10 月 28 日)に向けて、ガンツ=ダヌビウス社による戦艦セント・イシュトヴァーン建造の事例を手がかりに、オーストリア=ハンガリー帝国における弩級戦艦の建造について、前年度に引き続き検討してきた。その成果については当日配布した報告レジュメを参照されたい。今後は2023年3月のオーストリア・ハンガリーでの資料収集を踏まえ、当該レジュメで示された残された研究課題について取り組んでいく予定である。

二、大日本帝国のアジア太平洋政策(中国を中心に)

主に本学東洋研究所研究員としての活動であり、本年度は前年度に引き続き、文献の収集と整理に尽力し、今後論文を書くための知識の豊富化に努めた。

三、メルセデス・ベンツの経営史

主に本学経営学部教員としての活動であり、本年度は前年度に引き続き、資料収集とともに、当該研究成果を随時、学部・大学院のゼミや講義で学生に還元した。次年度以降も継続して取り組み、成果がまとまり次第、論文化に努めたい。

「研究テーマ」 
岩石・石造物の風化,地形の成り立ち

「具体的な研究活動」
岩石の風化速度に関する室内実験,岩石の風化に関する野外実験

「今後の課題,計画」
岩石の風化速度に関する室内実験(継続中),岩石の風化に関する野外実験(継続中)

(1)2022年度に始まった共同研究プロジェクト「Setting the stage for EEO and diversity in Japan: The case of Japanese women managers 2000-2010」のテーマにて、2023年度で研究の枠組みの整理をし、枠組みに関する研究論文を作成する。
このプロジェクトの関係でguest lectureを行いました:
McDonald, Darren M. (2022) “Diversity Management in Japan: How Personal Experience Matters in Research”, Guest Lecture at Tokyo International University, Saitama, Japan. Thursday, 1st December.

(2)2022年度に始まった共同研究プロジェクト「ダイバーシティ・マネジメントと居場所」に関する「居場所」の概念(working definition=作業用定義)を提案する。

(3)2023年度からの新たな研究テーマとして「日本企業におけるLGBTのアライ=Allyの実証研究」を始める予定です。2023年度では研究文献と情報を集めながら、歴史背景についての研究論文の作成準備をします。そして、本件を行うための研究枠組みを作成します。

(研究テーマ) 

システムの失敗を捉える共通基盤(システムの失敗を捉える共通言語としての方法論、メタ方法論)を開発し、現在の日本を取り巻く各種社会問題(例えば、高齢化、社会インフラの老朽化、食品・医薬・公共交通機関の安全、金融のグローバル化への対応、年金財源の確保、持続可能な電力の創生、サイバーセキュリティー等)へ適用する方法論的共通基盤の整備を試みる。

(具体的な活動)
失敗学会や他大学と連携して失敗分野の事例をSOSF (System of system failures:システムの失敗を捉える共通言語としてのメタ方法論)で理解、分析し対策を明らかにする活動を推進中。

(成果の発表)
1.「システムの失敗を克服するメタシステムアプローチ」の学術図書刊行(2022年10月)、(株)ナカニシヤ出版
ISBN978-4-7795-1680-1 C3050

2.T. Nakamura, PROMOTING SYSTEM SAFETY AND RELIABILITY THROUGH RISK QUANTIFICATION/VISUALISATION METHODOLOGY, WIT Press, DOI 10.2495/ssr220121

SAFE (Safety and Security Engineering)学会(ローマ、リモート開催)、Zoomでの口頭発表。2022年10月14日

3.「システムリスクの定量化に対する考察」『経営論集』第44号、pp.127-144、2023年3月

4.「システムの失敗を理解するメタ方法論の提案と数値化/可視化の取り組み」

失敗学会総会FORUM190回、5月

5.「システムの失敗を理解する方法論~システムダイナミクス~」

失敗学会総会FORUM193回、11月

6.その他

アメリカのオンライン雑誌(Authority Magazine)で活動などに関するインタビュー記事が紹介された。

https://medium.com/authority-magazine/professor-takafumi-nakamura-of-daito-bunka-university-on-how-to-go-beyond-your-comfort-zone-to-grow-4db987310182

 基本的な研究テーマは次のとおりである。
  1会計基準(会計ルール)に関する研究
  2会計基準の形成メカニズムに関する研究
  3監査ルール(監査基準)および監査メカニズムに関する研究
  4管理会計および公会計に関する研究
 これらはすべて研究を継続しているが、最近は、特に戦前期の基準設定を
 2に焦点を当てて研究を進めている。
 この成果の一部は、論文(中村文彦「基準設定活動に関する戦前戦後の連続性」
 『會計』第202巻第3号,pp.27-40, 2022年9月)として公表した。
 また、日本簿記学会における実務部会委員として研究活動を継続している
 4に関して、口頭発表(中村文彦「国公立大学法人の簿記」大東文化大学 
 経営研究所,2022年5月24日)を行っている。

研究テーマ:情報セキュリティ全般,言語処理を取り入れたデータ分析
具体的研究:情報セキュリティe-Learning教材の多言語化,WebSiteの言語データ分析と改善策,
        情報セキュリティポリシー自動生成システムの考察
発表論文
 1.「多言語対応情報セキュリティe-Learningシステムと自然言語処理」 (単著)   国際ICT利用研究学会論文誌   国際ICT利用技術学会   第5巻(第1号),47-59頁   2022/08
 2.「Term-based Website Evaluation Applying Word Vectors and Readability Measures」 (単著)   Proceedings of the 18th International Conference on Web Information Systems and Technologies   Scitepress   pp.241-248   2022/10
今後の課題:オントロジーを使った言語処理の研究,誤り訂正符号生成システムの耐量子暗号への応用

法改正が頻繁になされる会社法の各制度・規定が、現代社会に適合し、うまく機能しているのかを検証すること。    
企業不祥事を予防するには、どのようなコーポレート・ガバナンスを実現すべきかを考察すること。
多数派株主、あるいは、多数派株主の支持を背景に持つ取締役の横暴から、少数派の株主を保護すること。

下記の通り、国際学会にて共同発表を行いました。
2022.12.10
“WLB vs. Promotion as Success -In case of Japanese Female Employees-” 48th EIBA Annual Conference, European International Business Academy (Norwegian Business School, Oslo Norway)

個人が充実した生活を行うことにより、生きがいを持つためのリスクマネジメントに興味を持っている。企業はリスクマネジメントにより、地域社会の課題を解決し、経営理念を実現している。急激な社会や経済の変化により、個人も様々なリスクに直面しているが、こうしたリスクを過度に恐れることなく、適切にリスクマネジメントを行うことにより、やりたいことを実現できると考えられる。個人が地域社会において他者と協力しながらやりたいことを実現できることにより、地域社会が元気になり、住みやすくなると考えられる。こうした問題意識から、少子高齢化社会を迎え、全世代が不安を抱える中で、安心して生活できるほか生きがいを感じられるために、どのような地域社会を目指していくのかについて、研究を行っている。老後も安心して生活できる仕組みを維持しながら、地域社会において、いろいろな世代の生活の質を向上させていくための課題を解決していく必要がある。例えば、高齢者がやりがいを実感できるための生活の質を向上するほか、高齢者が安心して生活するための健康づくりや介護の仕組みのあり方、出産・子育てを支えていくことが重要となる。今後も、個人が他者と協力しながら、夢ややりたいことを実現することにより、生きがいを実感できるためのリスクマネジメントのあり方について、研究していきたい。

以下の2点に関する研究をした。第一は高校おけるキャリア意識に関する研究、第二は戦後青年期教育の整理である。一つ目の研究はA県B高校における質問紙調査の分析とそのまとめ、二つ目の研究においては、青年期教育を牽引してきた研究者への聞き取り調査とその取りまとめを実施、論文・記録集としてそれぞれ文章にまとめた。

研究成果:
(論文)
Josune M. Albizuri, Satoshi Masuya, Jose M. Zarzuelo, "Characterization of a value for games under restricted cooperation", Annals of Operations Research, vol. 318, pp.773-785, 2022.

桝屋 聡, "不完備情報協力ゲームの下限ゲームに対するShapley値の公理化", 経営論集, (42・43), 123-130頁, 2022.

(口頭発表)
不完備情報協力ゲームの近似Shapley値(日本オペレーションズ・リサーチ学会2023年春季研究発表会)2023年3月.

An Extension of the Shapley Value for Partially Defined Cooperative Games in Partition Function Form(43rd Annual Meeting of the Association of Southern European Economic Theorists), 2022年10月.

An Extension of the Shapley Value for Partially Defined Cooperative Games in Partition Function Form(The 33rd International Conference on Game Theory), 2022年7月.

女性を対象としたリーダーシップについて研究を行っている。
来年度、企業組織などで女性のリーダー、つまり管理職が少ない要因について検討するため、質問紙調査を実施する予定である。2022年度はそれらの質問紙調査の質問項目作成のため、関連する研究のレビューを行った。また、昨年度に実施した大学生におけるリーダーシップに関する調査について、さらに分析を行い、産業・組織心理学会第37回大会でその成果について発表を行った。

(研究テーマ)
折りたたみ列の研究
タイリングの数理
生成系AIと知識に関するギリシャ哲学
(今後の課題と研究)
2024年度データサイエンス科目教育の動向調査
AI入門と深層学習に関するテキスト作成
ニューラルネットワーク関数解析

査読付き論文の執筆( 「企業のライセンス戦略と自発的開示」『現代ディスクロージャー研究』第19巻第1号, pp. 33-51.)
博士論文の執筆(「経営者の自発的開示行動についての理論的研究」)

公益的な組織の経営・財務の研究を進めている。今年は昨年に続き、公的病院の経営状況の分析を行った。具体的には、新型コロナウィイルス禍の労災病院の比較分析を行い、一部は学会発表等で公表した。そのほか、プラット・フォームビジネスの分析を共同研究として進めている。

研究テーマ::コーポレートガバナンスとコーポレートガバナンス・コード改革の検討
具体的活動:資料収集
今後の課題、計画:論文執筆

「研究テーマ」:DXイノベーションの創造と「両利きの経営」におけるミクロ的基礎づけに関する研究。「具体的な研究活動」:DXイノベーション創造を支える両利きの経営実現に向けたメカニズムの解明を推進した。理論面での研究活動として、個人レベルでの両利きの行動、その促進基盤となる従業員エンゲージメント、両者の関係に影響を及ぼす個人のストレス対応力および職場の心理的安全性の役割、双面的リーダーシップと個人のイノベーション創造の成果とを媒介する職場の心理的安全性の役割といった点を解明するために、アンケート調査を実施し、そこから得られたデータの分析を基盤に学会発表を行うと共に論文化した。さらに、新たな実証研究として、1個人レベルでの両利きの行動に負の影響を与える要因(仕事における役割の曖昧性、仕事のストレス)との関係、2個人レベルでの両利きの行動と個人の役割統合志向の程度との関係(モデレータ要因としての部門横断的活動の役割)、3個人レベルでの両利きの行動とイノベーション創造の段階ごとの成果(アイデアの創出、普及促進、実現段階に分割)といった複数の関係性解明に向けたアンケート調査を実施し、データの収集・分析を行った。さらに、以上のような個人研究以外に組織的イノベーション創造に向けた職場の心理的安全性の役割解明に関する共同研究、職場メンバーの非同期的な働き方が中心となるリモートワーク時代における企業倫理確立のメカニズム解明に向けた共同研究、経営学と東洋の”道”に関する共同研究も並行して進め、それぞれアンケート調査から得られたデータ分析を基に学会報告や叢書執筆を行った。「今後の課題、計画」:個人レベルでの両利きの行動と組織レベルでの両利きの経営との連動、両者の関係に影響を及ぼす個人的要因および組織的要因を含めた分析を行い、両利きの経営におけるミクロ基礎づけに関するより精緻な理論を構築する。各種共同研究の成果についても学会報告および論文執筆を進めていく。「成果の発表」:公表論文、学会報告については以下の通りである。
【書籍】『経営学と東洋の“道”に関する多角的研究』大東文化大学経営研究所叢書No.37(近刊)
【論文】
・山田敏之「個人レベルの双面性とイノベーション創造:従業員の双面的行動と双面的リーダーシップの役割」『実践経営』, No.58, pp.7-20., 2022.
・山田敏之「個人レベルの双面性メカニズムとイノベーション創造:組織文化、双面的リーダーシップ、内発的モチベーションの役割」『経営論集』, 42・43合併号, pp.131-152, 2022.
・山田敏之「個人の双面性メカニズムにおけるクロスレベル分析:先行要因、媒介要因、モデレータ要因、成果要因の解明」『実践経営』, No.59, pp.7-22., 2022.
・十川廣國・山﨑秀雄・遠藤健哉・山田敏之・周 炫宗・横尾陽道「イノベーション創出の組織マネジメントと心理的安全性との関係」『武蔵大学論集』, 第70巻,第1号, pp.21-38., 2022.
・山田敏之「双面的リーダーシップとイノベーション創造:心理的安全性の媒介効果」『経営論集』, 44号(近刊).

【学会報告】
山田敏之「個人の双面性と従業員エンゲージメント:モデレータ要因としての心理的安全
性、ストレス対応力の役割」実践経営学会第65回全国大会(於:八戸学院大学(八戸プ
ラザホテル プラザアーバンホール)), 2022年8月28日.
遠藤健哉・山﨑秀雄・山田敏之・周 炫宗・横尾陽道「共創の能力によるイノベーション創造と組織マネジメント:心理的安全性に注目して」2023年度組織学会年次大会(於:武蔵大学), 2022年10月1日.
・山田敏之「リモートワーク時代の企業倫理確立に関する研究」日本経営倫理学会2022年
11月度研究交流例会(オンライン開催), 2022年11月19日.

研究テーマ:業績管理システムと医療従事者の目標達成に対する動機づけの関係
研究活動:研究テーマに関する文献調査およびレビュー,医療従事者を対象としたウェブ調査と分析
今後の課題:調査結果の分析と考察,学会などへの研究成果報告
成果の発表:日本医療バランスト・スコアカード研究学会第19回学術総会での報告
      渡邊直人, 「複数目標の同時追求を支援するBSCの利用方法—文献調査に基づく検討」       『医療バランスト・スコアカード研究』18(1-2), 43-48.

スポーツ・健康科学部

スポーツ科学科

研究テーマ
超高齢社会のなかで子どもから高齢者まであらゆる世代が健康的な生活が送れるように、個人、グループ、地域、環境など多面的なアプローチを研究

2022年度は新型コロナの感染状況が落ち着いてきたこともあり、地域住民に対しての健康講座や健康運動を再スタートした。2023年度から介入研究を進めるため、多職種による研究メンバーで実施に向け、準備をしている。

戦間期の子どもの権利に関する本を石原俊時氏(東京大学)と福澤直樹氏(名古屋大学)と作成すべく、研究会を数か月に1度実施しており、2023年度には形にできるように努力を続けている。

また2022年度中に、昨年度国内研究員中に調査を進めた戦間期東京の子どもの問題について、『環境創造』(環境創造学部紀要)に掲載する予定で、研究を進めている。

さらに『歴史と経済』(政治経済学・経済史学会)において、飯田直樹『近代大阪の福祉構造と展開―方面委員制度と警察社会事業―』、部落問題研究所、2021年の書評の掲載を依頼されており、既に提出済である。

体操競技におけるジュニア選手の基本トレーニングについて

産前産後休業、育児休業のため研究活動は控えた。
本学100周年記念事業の研究として、明治から大正期の日本における美人観の変化について調査をしており、2023年度にシンポジウムで報告予定である。

「研究テーマ」
1.動作への錯視の影響から検討する視覚情報認識-動作生成の過程
2.反応時間の限界に挑むスポーツ動作方略についての実践的検討

「具体的な研究活動」
以下、2件の科研費(学術研究助成基金助成金)基盤研究(C)による研究の継続中
(1)上記テーマ1についての研究期間の最終年度として、最終実験を実行しデータ分析中
(2)上記テーマ2についての研究期間の2年目として、実験結果をとりまとめて論文を作成し、関連分野の国際誌に投稿中

「今後の課題、計画」
現在投稿中の論文の査読結果に応じて論文の発表について対応を検討する。
テーマ1については、コロナ禍で実験実施のため被験者の実験参加の実現に苦労した。研究期間としては最終年度であるが、ここまでのデータの分析結果から追加実験の必要性や論文作成の可能性を検討する。
テーマ2については、複数の実験を組み合わせてテーマについての結論を得る計画であり、次の実験計画に基づいた実験パラダイムの構築および必要な実験セットアップの準備に着手する。

「成果の発表(論文)」
Hiromu Katsumata, Mikihiro Yamamoto, and Fumiya Kunikata (2022, April) Coordination of Elbow, Shoulder, and Trunk Movements in the Backswing Phase of Baseball Pitching to Throw a Fastball, International Journal of Kinesiology & Sports Science, 10(1),

バレーボール競技におけるサーブについて研究を行った。
具体的には、サーブ速度、サーブコースに着目し試合での効果を分析した。
今後も継続して行っていきたいと考えている。

ゼミ活動として取り組んだインターンシップ実習が、学生の成長にどのような影響を及ぼしているのかについて、自由記述をもとにテキストマイニング手法で分析を実施した。

「研究テーマ」
サッカーを中心としたスポーツバイオメカニクス
「具体的な研究活動」
実験データの分析、論文執筆、学会での成果公表を中心として研究活動を行った。
「今後の課題、計画」
執筆最終段階にある論文の投稿を予定している。また、サッカーの技術分析に関する新たな研究に取り組む予定である。
「(あれば)成果の発表(学会、論文等)」
<学会発表>
・サッカーにおける異なるスピードのパスに応じたインサイドでのボールストップに関するバイオメカニクス的研究(日本フットボール学会 20th Congress, 筆頭, 2023年)
(日本フットボール学会 20th Congress, 筆頭, 2023年)
「(あれば)受賞」
・大学女子サッカーにおける審判員の身体活動量(日本フットボール学会 20th Congress, 共同研究者, 2023年)

第77回国民体育大会冬季大会(栃木県/秋田県)スポーツボランティア調査(日本スポーツ協会共同調査)
第19回マスターズ甲子園ボランティアフィード調査
スポーツコンプライアンス発表「学校運動部活動のコンプライアンス違反の背景と予防教育」

運動の特性から検討した体育授業づくりのあり方

2022年は下記の題材について研究を実施した。陸上競技以外の種目における体力要因を調査することが主なテーマであった。

・利き脚と非利き脚のアジリティ能力およびジャンプ能力の差異について
・柔道競技者における視覚、聴覚反応速度時間と ウォーミングアップの関係性について
・相撲の立ち合いと関連する体力的要因

「研究テーマ」
研究課題:唾液アミラーゼ計測によるストレス反応と Drop Jump 着地動作との関連性 ~スポーツ外傷歴のある大学生アスリートを対象にして~(東京体育学会若手研究助成) 

「具体的な研究活動」
東京体育学会若手研究助成を頂き、研究を進めている。現在は本実験中であり、データを収集中である。
これからデータをまとめて学会発表、論文執筆に向けての準備を進めていきます。

「今後の課題、計画」
現在、被験者9名の測定を終了している。20名を目標に被験者の測定を進め、データの解析に移っていく予定である。

「簡易型低酸素システムを用いた効果的トレーニング法の確立」
本研究の実験は、大東文化大学スポーツ・健康科学部所有の施設・装置を用いて実施する。
移動可能な低酸素ガス発生装置および低酸素テントで、トレーニング用の自転車エルゴメータを低酸素テント内に設置してトレーニングを行う。基礎的検討として、トレーニングプロトコル考案のための急性低酸素曝露下での運動時生理的応答を評価し、基礎的検討に基づいて低酸素環境で実施することが有効と思われるプロトコルでのトレーニング実験を行う。トレーニング以外の生活は環境を変えずに常酸素環境で過ごす。被験者は、年齢、競技 レベル、生活環境、食事内容が近い者の集団から選出し、常酸素環境でトレーニングを行う群と 低酸素環境でトレーニングを行う群の 2 群に分けてトレーニングを行わせ、その効果を検証する。コロナ禍で研究活動に大幅な遅れが出ている。

新しい指標を用いたアスリートの心理的能力の確立に向けての基礎的な調査を実施している.

2022年10月 日本野外教育学会第25回大会  口頭発表 於:鹿児島大学
「安全トレーニングに関するチェックシート試案 ー質的データ分析法SCATを用いたセイフティ・パターンの作成ー」

1 「.心肺停止時における心肺蘇生(心臓マッサージ+人工呼吸)の習熟度曲線(learning curve)の授業方法による差についての比較検討」を 継続中。
2.超高齢者が大腿骨近位部骨折後にも歩行能力を維持しQOLを下げないための歩行量について分析を行い、第10回日本転倒予防学会(2023年10月15日京都市)にて演題「 外出機会が多い超高齢者は大腿骨近位部骨折後のQOL低下予防に有利となる」発表エントリー中。
3.第13回国際エクササイズサイエンス学会学術大会・第126回理学療法科学学会学術大会(2022年6月25日東松山市)にて演題「スポーツ整形外科医として37年間で経験したこと」にて招待講演を行った。

研究テーマ:マスク着用が運動時の生理応答に及ぼす影響
学会発表:第24回日本健康支援学会学術大会にて成果発表
概要:日常的に運動習慣のある健康な男子大学生を対象に、1マスク身着用、2運動用布製マスク、3不織布マスク着用の3条件で運動を行わせ、その際の生理応答を調べた。運動は、トレッドミルを用いたランニングとし、時速12km、時速14km、時速16kmの3段階の走速度で走行させた。その結果、不織布マスク着用条件での運動時には、他の2条件での運動時と比較して、同一走行速度での運動時に動脈血酸素飽和度が有意に低下し、主観的運動強度は有意に上昇した。運動時の心拍数、酸素摂取量、換気量、血中乳酸濃度は条件間で違いがみられなかった。以上のことから、運動時に不織布マスクを着用することは、トレーニング効果を得る ために重要な強度を低下させることにつながる上、体内の低酸素状態を招いて健康被害をもたらす可能性が 示された。

「GPSによるスノーボード滑走中の移動距離と移動速度について」をテーマに研究を進め、本学の紀要第61号にまとめた。
また、大学院生との共同研究で「暑熱環境下における高強度間欠的運動時の身体冷却が認知機能に及ぼす影響について」をテーマで研究を進め、日本フットボール学会20th Congressで学会発表を行った。

「研究テーマ」
 ・スポーツにおける紛争解決制度のあり方
 ・学校安全における教師・学校の役割
 ・部活動の地域移行における環境整備
「具体的な研究活動」
〇学会活動
  ・日本教育法学会 学校安全とこどもの人権に関する研究特別委員会委員長として、研究会(2022.8.6、こども基本法の意義と課題/喜多明人)を主催。
  ・日本体育・スポーツ・健康学会 体育・スポーツ政策専門領域事務局長として、運営委員会、総会等を運営
〇執筆等
 ・論文提出:国際的なスポーツ政策の動向(単著)、体育の科学
 ・原稿提出:教師論(第2版)(共著)、学文社、(担当)4.4-学校の安全、6.4.3-保健体育科教員としての専門性
 ・原稿提出:『新時代の地域クラブ活動と運動部活動』(大修館書店)、(担当)スポーツ事故をめぐる指導者の法的責任と注意義務
「今後の課題、計画」
 ・現在、執筆中の『スポーツ政策学』(成文堂)、担当:第5章第2節 1.スポーツにおける人権の保障、2.スポーツの紛争解決制度、の原稿提出
 ・現在、編集中の『武道必修化とリスクマネジメント』(信山社)の発刊
 ・現在、執筆中の『逐条解説・スポーツ基本法』(大修館書店)の原稿進展
 ・日本体育・スポーツ・健康学会 体育・スポーツ政策専門領域事務局長として、運営委員会、総会等の運営
 ・日本スポーツ法学会 紛争解決機関研究専門委員会委員長として、研究会等の主催
「成果の発表」
論文:国際的なスポーツ政策の動向(単著)、体育の科学 vol.72(6)
出版:教師論(第2版)(共著)、学文社、(担当)4.4-学校の安全、6.4.3-保健体育科教員としての専門性

アスリートの足趾筋力と運動能力の関係について検証しており、現在関連する内容について論文執筆中である。

「研究テーマ」:バレーボールにおけるバックアタックの戦術変遷と有用性に関する研究〜大学トップリーグを対象として〜
「具体的な研究活動」:論文執筆中

「研究テーマ」:スパイクスピードのグレーディングとコントロール能力に関する研究
「具体的な研究活動」:先行研究の調査および論文構成の検討

健康科学科

「研究テーマ」
・生活習慣による血液検査値との関連性についての研究
「具体的な研究活動」
・生活習慣がおよぼす血液検査値をはじめとする生体情報の変化に関する内容および嗜好品が関わる内容の文献検索をおこなった。
・各種学術集会や研修会に参加して情報収集をおこなった。
「今後の課題、計画」
生活習慣(嗜好品含)と血液検査項目かわかる項目について生活習慣の改善や健康維持につながる取組みを明確にできる手法を検討する。

研究テーマ 1.光硬化樹脂による重合反応を利用した、共重合実験教材の作成
        2.発光を伴う化学変化を用いた、反応速度および活性化エネルギー測定用教材の開発

論文 「光硬化樹脂による重合反応を利用した、共重合実験教材の開発」
    日本科学教育学会発行 「科学教育研究」 vol46. No.4 pp411-419 (2023年1月).
    著者:植田幹男、杉山広夏、橋本明音、阿久津雄亮、屋形英範

受賞 第53回 東レ理科教育賞(佳作) 2022年3月15日

糖鎖に着目した肥満予防・改善策の探索~シアル酸が肥満予防及び脂肪細胞機能に与える影響の解析

ヒト癌細胞株におけるγ-glutamyltranspeptitase(γ-GTP)とHexosaminidase Subunit Beta(HEXB)の発現経路と意義の検討

研究テーマ ⓵:大学生の生活習慣と皮膚カロテノイド量の解析に与える影響
本学大学生を対象に、野菜摂取量と相関が非常に高いことが知られている皮膚カロテノイド量と、生活習慣の関連性を解析した。その結果、運動頻度の多い学生で皮膚カロテノイド量が低いことが示されたことから今後は運動負荷による皮膚カロテノイド量変化について検討していく予定である。

研究テーマ2:脂肪細胞機能を調節する食品成分の探索
マウス由来前駆脂肪細胞3T3-L1細胞を用いて、肥満により誘発される脂肪細胞機能異常を抑制する成分を探索した。今後は、さらに機能制御機構について解析していく予定である。

成果の発表(学会、論文等)
◎論文
Kaburagi T et al. Anti-obesity effects of N-acetylneuraminic acid with enhancing antioxidative capacity in mice fed a high-fat diet., J Med Food, in press.

◎学会発表
・ ​(第77回 日本体力医学会大会)男子大学生の運動習慣が皮膚のカロテノイド量に与える影響
・ (日本スポーツ栄養学会 第8回大会)鶏肉抽出物イミダゾールジペプチドの摂取が男子大学バスケットボール選手の主観的疲労感と視覚機能に与える影響

「研究テーマ」
   1.学習指導要領の学習指導要領の構造的変容に関する総合的研究
   2.高大接続改革
   3.観点別評価

「具体的な研究活動」
 1.科研「学習指導要領の学習指導要領の構造的変容に関する総合的研究」
   1弘前調査  2022年8月29日~9月1日 弘前市立文京小学校、平川市教育委員会、弘前大学
   2京都府立乙訓高校訪問調査        10月28日
   3稚内調査 2023年3月7日~3月10日 稚内市立稚内南中学校、潮見が丘小学校、稚内教育委員会他 
 
2.教育課程研究
   1長野県箕輪進修高校授業づくり研究会講師 2022年12月7日
   2名護調査 2023年2月1日~3日 名護市立真喜屋小学校、羽地中学校


「今後の課題、計画」
1.学習指導要領の構造的変容に関する総合的研究
  科研4年目に入り、学校経営チームのまとめ役として研究の充実に努める
2.観点別評価について学校現場の実態を把握し、理論研究を深める

「成果の発表」
1.「長野県内の大学・短大生の総選挙アンケート  学生は身近な課題から憲法をどうとらえているか」 
   単著  2022長野子ども白書 長野子ども白書編集委員会編 
2.「学力崩壊を引き起こす国語新科目の迷走 ー観点別評価が招く矛盾と混乱」
   単著 『教育』 No.921 2022年10月1日 旬報社
3.「高大接続「改革」とキャリア教育 ー政策分析と進路指導に関する一考察」 
   単著 大東文化大学教職課程センター紀要 2022年12月
4.「観点別評価と学力形成の課題 ー新学習指導要領が高校教育に与える影響-」
   単著 『大学評価学会第20回全国大会予稿集』 2023年3月1日  
5.大学評価学会第20回全国大会 自由研究 2023年3月4日
   「観点別評価と学力形成の課題 ー新学習指導要領が高校教育に与える影響-」 単独

1. 神経線維腫症1型の腫瘍形成に於け色素細胞はたす役割
2. 神経細胞や細胞の生存に関わる量子効果について
2022年度 日本遺伝学会 BP賞(Best Paper Award) 共同受賞

「研究テーマ」
循環器疾患と酸化ストレス応答について

「具体的な研究活動」
循環器専門クリニックでの循環器疾患の検査方法について検討

「今後の課題、計画」
酸化ストレス応答について患者試料を用いて検討したいと考えている。

「研究テーマ」:埼玉県における森林帯区分に関する研究。
「具体的な研究活動」:暖温帯域と冷温帯域との推移帯に発達する森林の実態を精査した。
「今後の課題、計画」:植生調査データの集積。群落の種組成と構造の分析および更新の持続性について検討する。

研究テーマ:各凝固因子に対する循環抗凝血素の免疫学的測定法(ELISA法)による定量測定に関する検討
成果の発表:第11回血栓止血検査研究会-Tokyo:ELISA法による抗FVIII抗体定量系の基礎的検討
また共著者ではありますが、第44回日本血栓止血学会学術集会 口演発表:糖質コルチコイドはヒト肝類洞内皮細胞における凝固第VIII因子mRNA産生を直接亢進する
第44回日本血栓止血学会学術集会 ポスター発表:糖質コルチコイドはヒト肝類洞内皮細胞における凝固第VIII因子mRNA産生を直接亢進する

1.今年度実施した研究活動

 研究テーマ・成果の発表
1) 「COVID-19 蔓延禍におけるオランダの柔道指導実態 」:埼玉武道学研究 第12号 令和4年3月15日発刊。

2)「埼玉県鳩山町における高齢者の体力とQOL の実態(その1)-大東文化大学スポーツ・健康科学部版高齢者体力・運動機能テストの妥当性—」:大東文化大学 第60号 令和4年3月発刊。

 2.今後の計画・課題
★研究テーマ1)に関しては調査対象国をアメリカ、ドイツ、オランダに広げて2023年1月にアンケー ト実施予定。

★研究テーマ2)については、コロナ禍の収束が見られない状況の中で、高齢者の体力測定の実施が捗らず、予定データサンプル数が収集できなかった。2023年度についても継続研究課題としたい。

★その他:2023年度「中学校部活動の地域化に対する、中学校部活動指導者の意識調査」を実施予定。

1.ELISA法による抗FVIII抗体定量測定系の基礎的検討(第11回 血栓止血検査研究会Tokyo);2022/6/4
2.糖質コルチコイドはヒト肝類洞内皮細胞における凝固第VIII因子mRNA産生を直接甲信する(第44回 日本血栓止血学会);2022/6/25
3.トロンビン生成試験を用いた糖質コルチコイド治療時の凝血学的変化に関する検討(第44回 日本血栓止血学会);2022/6/25

研究テーマ: イオン交換カラムを用いたHPLCによるアミノ酸分析条件の検討

具体的な研究活動: 前年度までの研究でODSカラムを用いたプレカラム法によるアミノ酸分析条件を確立したが保有HPLCに反応試薬の自動分注機能がないことから、サンプリング順序が後ろになるほど蛍光力価が低下してしまう問題が発覚した。そこで、ポストカラム法によるHPLC分析条件を策定を試みた。なお、ポストカラム法を適用するにあたりイオン交換カラムを適用した。19種混合のアミノ酸標準液について分析したところ、ピーク検出数は9であった。

今後の課題、計画: 19ピーク検出できるよう送液条件、イオン交換カラムに充填されているイオン交換樹脂の種類について、さらなる検討が必要である。

スマホを用いた事後学習の効果の検討

鶏肉中のCampylobacterの保菌率について
要説Cの評価と国家試験合格との関連性についての検討

研究テーマ
・新型コロナウイルス感染症対策
・ワクチンの安全性及び効果に関する研究
・感染症危機管理やワクチン安全性におけるリスクコミュニケーション
・感染症危機管理・パンデミック対策
・実地疫学

大学生の健康診断(標準12誘導心電図)再検査における二次診断の検討
心電図検査で再検査となった大学生に対して標準12誘導心電図・心臓超音波・加算平均心電図(LP)の循環器領域の検査を行い、様々な角度から状態を確認する。

野菜のカルテノイド含有量の比較

研究テーマ:中部地域の森林内で発生する土壌動物(多足類)の生息調査

具体的な研究活動:長野県・岐阜県等の森林で大発生するキシャヤスデ類の中で、過去の発生状況から2022年に発生することが予測される地域において、生息状況の実態調査を行った。山梨県内の生息地において、このヤスデ類の生息数が極端に減少していることが示唆されていたが、今回の調査によって他地域でも減少していることが確認できた。

今後の課題・計画:2023年、2024年に発生が予定されている地域でも引き続き生息調査を行う。かつては汽車を止めるほどに線路上に群がって発生していたが、近年ではほとんど大発生が見られず、ごく限られた地点での発生にとどまっている。地域の森林において、数年に一度のこの生物の大発生は、土壌中の物質循環を促進し、森林全体の物質循環にも影響をもたらすとされてきたが、この生物の減少により物質の循環速度が遅くなっている可能性もある。
今後はこの生物の生息状況の調査をさらに詳しく進めるとともに、減少の要因について分析を進める。

科学研究費補助金で採択された「細胞診における迅速で簡便な蛍光プローブ法による甲状腺癌検出法の確立」について引き続き研究を行った。前回Thyroid Researchで報告した蛍光プローブ法の有効性は甲状腺乳頭癌についてであったが、今回の研究対象は甲状腺濾胞癌あるいは濾胞腺腫である。特に甲状腺濾胞癌で蛍光プローブ法の有効性を示したい。甲状腺濾胞癌は乳頭癌と比較して検体数が少ないため、検体の入手が比較的困難であったが、近年複数の甲状腺腫瘍の検体を入手できたので、今後はそれらについて蛍光プローブ法の有効性について検討する予定である。また、細胞診検体のついても検討していく予定である。

研究テーマ: 
1)大学生の食生活・生活習慣調査(ネスレ日本との共同研究)
2)大学生の肌シミの発生と生活習慣に関する研究(科研費研究活動スタート支援)

具体的な研究活動/今後の計画/発表予定:
1)学生を対象にWEB調査を実施。大学生のポリフェノール摂取量が一般成人より少ないことを示した。日本栄養・食糧学会にて発表予定。
2)学生を対象に肌の非侵襲的測定と生活習慣調査を実施、現在結果の解析中。次年度は2年目フォローアップと追加被験者募集による対象の拡充を行い探索的検討を継続する予定。

「研究テーマ:生殖補助医療技術の習得
具体的な研究活動:モデル動物を用いた生殖補助医療技術の習得 - Veeck分類による形態的評価の試み -
成果の発表:第50回埼玉県医学検査学会(大宮ソニックシティ)で発表
内容:モデル動物を用いた体外受精および顕微授精の実技指導を通じて、ヒト受精卵の形態的評価であるVeeck分類が可能であるかを検証した
受賞:第50回埼玉県医学検査学会奨励賞受賞

・初期近代ヨーロッパ、とくに17世紀イングランにおける「生と死」の表出を、同時代に出版された文献から読み解く。研究対象とする文献は、キリスト教神学、自然哲学、医学、演劇や随筆、抒情詩、叙事詩など、幅広い分野をカバーする。

・17世紀英国における食文化の研究。(現在、基礎研究に着手している。)

・サー・トマス・ブラウンの著作の現代日本語への翻訳。(23年度以降、順次発表し、2030年までに全著作の訳出と出版を目指している。)

研究テーマ: 生物の老化メカニズム解明および寿命延長物質の探索
具体的な研究活動: 
今後の課題、計画: 
成果の発表(学会、論文等): 
■著書(分担執筆)
1. Yanase S, Sasahara H, Nabetani M, Yamazawa K, Aoyagi K, Mita A, Honma Y, Chiba Y (2022) Quantitative real-time RT-PCR systems to detect SARS-CoV-2 at a clinical laboratory in Japan. In: Multiplex Biomarker Techniques: Applications to COVID-19 (ed: Guest PC), Chapter 25
■学会発表
1. 簗瀬澄乃, 鈴木芳代, 秋山(張)秋梅, 坂下哲哉 (2022) 短期γ線照射は高濃度酸素とともに線虫C. elegansの寿命延長を誘発する, 日本放射線影響学会第65回大会(大阪)
2. Yanase S, Sato Y, Suzuki M, Yasuda K, Ishii N (2022) Recovery of lifespan on the impaired programmed cell death in a C. elegans premature aging model, C. elegans Metabolism, Aging, Pathogenesis, Stress, and Small RNAs Meeting (Madison, WI)

看護学科

サービス付き高齢者向け住宅入居者の生活満足度と義歯使用および嚥下機能との関連
 共著 応用老年学   16(1),108-118頁   2022/08

研究テーマ:地域在住の高齢者の口腔機能向上を目指した支援の検討

具体的な研究活動:
1昨年度より継続して取り組んでいる。口腔機能向上に向けた、在宅において実施可能な具体的な方策について検討を行った。
2研究協力者として、コロナ禍における健康診断の受診控えが起きた要因について検討を行った。

成果の発表:
第81回日本公衆衛生学会総会において、「新しい生活様式における健診受診控えの要因の検討」「新しい生活様式におけるオンラインを用いた検診に関する意識調査の研究」の学会発表を行った。

テーマ:手術翌日に退院した児の家族が1週間で抱える不安・困難感と対処行動
研究活動:質問紙法による調査
課題:発達段階と家族・児の生活に合わせた指導
発表:日本看護協会にて発表

「精神障がい者にも対応した地域包括ケアシステム」に関する研究を計画している。

「研究テーマ: 保育所における母乳育児支援プログラム開発と介入効果の検証(基盤C)」
保育所へのアンケート実施をし、母乳育児支援プログラムの開発につなげていきたいと考えている。

「具体的な研究活動」
共同研究として産後女性のメンタルヘルス向上を目指したセルフトレーニングに関する研究を進めており、次年度以降も継続していきたいと考えている。

「今後の課題・計画」
・保育所における母乳育児支援プログラム開発と実施、介入効果の検証をしていく
・産後女性のメンタルヘルス向上を目指したセルフトレーニングについて、さらなる検証を進め、効果の検証を進めていきたいと考えている。

論文:

1.王, 志霞, 呂, 玉泉, 周, 粤闽, 謝, 海棠, 王, 麗華, カルデナス, 暁東, 清水, 房枝, 呉, 小玉:交替制勤務看護師の中医体質と疲労感・睡眠質に関する在日中国人看護師と中国国内看護師の比較、京都光華女子大学京都光華女子大学短期大学部研究紀要 59 83-106, 2022-04

2.落合佳子,桑野美夏子,田中照美,王麗華:要介護1の認知症在宅療養者に対する訪問看護の導入の実態~介護支援専門員の視点から~:国際医療福祉大学学会誌 2022;27(1);103-112

3.秋葉喜美子,落合 佳子,王 麗華: 神経難病療養者への複数の訪問看護ステーションによる訪問看護師の連携の構造、 日本在宅ケア学会誌 Vol. 25,No. 2 182-190  

4.桑野美夏子,落合佳子,石澤正彦,王麗華: 「介護支援専門員が訪問看護師に期待すること―軽度認知症者を担当する介護支援専門員に焦点をあてて―」日本保健医療行動科学会雑誌, 第37巻第1号 2022.7  

5.王麗華 磯山優: 看護実習受け入れが訪問看護ステーションに与える影響-教育と経営の視点から-、大東文化大学紀要. 自然科学 61 33-41, 2023-02


国際学会発表
Wang lihua  ほか: 「Practice of Disaster Preparation at Home-Visiting Nursing Stations in Japan 」. the 7th WANS .2022.10.18-19 TAIPEI.

「訪問看護師が捉えた要介護1の認知症者の特徴~在宅療養者に焦点を当てて~」第42回日本看護科学学会学術集会 広島 2022.12.3-4

学会発表
・情報過多時代における療養環境の再構築ーヒト・モノ認証のこれからー 「情報技術を扱うヒトについて」 第61回日本生体医工学会大会2022(2022年6月30日)
・基礎看護学実習におけるバーチャルシミュレーション教材とシミュレーションを組み合わせた代替実習に関する実践報告 第4回日本看護シミュレーションラーニング学会学術集会(2023年2月18日):優秀演題賞受賞

論文
・COVID-19流行下における基礎看護学実習の自己評価-臨地実習群と代替実習群の比較-,大東文化大学看護学ジャーナル,5(1),3-19

テーマ
乳幼児の在宅医療的ケアを行う母親に関する研究

今年度の活動
テーマセッション:子どもが力を発揮できる、ディストラクション・プレパレーション	
日本小児看護学会第32回学術集会(2022年7月)

研究テーマ:在宅医療、精神科アウトリーチ、伝統医学、多文化間精神医学、医学・看護教育
具体的な研究活動:これらについての実践を重ねながら論文および書籍の執筆を行っている
今後の計画:看護における伝統医学のテキスト執筆を計画している
成果:アウトリーチをテーマとした単行本が近日刊行される。ヘイトスピーチをテーマとした論文が国際誌でアクセプトされ、近刊予定。

研究テーマは、看護師の職場環境に関することである。2022年度は、日本医療経営学会誌(16巻1号)に原著論文として、特定機能病院に勤務する看護師のベッドコントロールの認識と職場環境評価―スタッフ看護師と管理者の比較―」を発表した。

 高齢者施設における感染症対策の体制整備についての検討

研究テーマ:子ども虐待予防
具体的な研究活動:昨年度保健師、家庭相談員に行った質問紙調査の結果をまとめ、発表した。
今後の課題、計画:質問紙の分析を再度行い、内容から新たな知見を導き、具体的なインタビュー調査の実施へつなげていく。
今年度の成果発表:
第11回日本公衆衛生学術集会ポスター発表「保健師による_x000B_子どもネグレクトへの支援」
第42回日本看護科学学会学術集会ポスター発表「ネグレクト対応における保健師の家庭相談員に対する連携の必要性」
日本健康福祉政策学会令和 4(2022)年度 WEB 大会ポスター発表「保健師の子どもネグレクト対応における困難感」

研究テーマ
「地域在住高齢者のACPに関する行動変容プロセスの検証」

具体的な研究活動
地域在住高齢者に対し、ACPに関する内容のインタビュー調査を行った。収集したデータの分析を行っている。

今後の課題・計画
収集したデータの分析を進める。

成果の発表
学会発表:「地域で暮らす高齢者の人生の最終段階における医療やケアの選択に対する思い」 日本老年看護学会第27回学術集会

科学研究費助成事業(学術研究助成基金助成金)基盤研究(C)の研究課題である「在宅難病児(者)の移行期支援とコーディネートにおける役割に明確化」において、福祉施設および難病児(者)本人とお母様へインタビュー調査を実施した。その一部を「乳幼児~学童期における遺伝性希少難病児の母親の体験と在宅支援の課題」として、第69回日本小児保健協会学術集会で、「Changing physical condition of children with hereditary rare diseases with growth and use of at-home services」として、26st East Asian Forum of Nursing Scholarsで発表した。また、公益財団法人 フランスベッド・メディカルホームケア研究・助成財団の助成金を受け、「難病児の父親役割獲得と機能的家族への移行支援の検討」において難病児(者)の父親へインタビュー調査を実施した。その一部を「在宅難病児(者)の父親の体験と役割が抱える問題」として、第47回日本重症心身障害学会学術集会で発表し、報告書を作成した。

EAFONS学会ポスター

一年目で論文作成や、学会発表、参加等できませんでした。来年度は積極的に学習し、参加していきたい。

研究テーマ「脳神経疾患患者に対するアロマセラピーの有効性について」
ニューロサイエンス看護領域である脳血管疾患、脳神経難病患者への論文や文献を熟読し、自己の研究に役立てた。

また、第10回日本ニューロサイエンス看護学会、第25回日本アロマセラピー学会学術総会に参加。

今後は、大学院でニューロサイエンス看護学の学びを深めるとともに、引き続き文献検討を実施し、いずれは対象者への介入研究を実施予定。

<競争的研究費獲得>
研究代表者
1.厚生労働省厚生労働科学研究費補助金 令和3〜5年度「新しい生活様式における適切な健診実施と受診に向けた研究」
2.日本学術振興会 科学研究費助成事業 基盤研究(C) 令和2〜4年度「子どものヘルスリテラシー(健康リテラシー)とQOL(EQ-5D-Y)の研究」
分担研究者
1. 令和2〜5年度「我が国における公衆衛生学的観点からの健康診査の評価に資する研究(20FA2101)」分担研究者
2. 令和3(4)年度厚生労働行政推進調査事業費補助金(厚生労働科学特別研究事業「妊産婦のニーズに適合した産科医療機関の選択に必要な情報の内容と提供方法の検討のための研究」分担研究者

<学 会>
日本公衆衛生学会「緊急企画_x000B_「このままで良いのか?ーVUCA(予測不能の時代)における健診・保健指導ー」令和4年度厚生労働科学研究費補助金循環器疾患・糖尿病等生活習慣病対策総合研究事業
「新しい生活様式における適切な健診実施と受診に向けた研究(21FA1005)」
座長:
     杉森 裕樹 (大東文化大学スポーツ・健康科学部看護学科 教授)
     中山 健夫 (京都大学医学研究科社会医学系専攻健康情報学 教授)
ディベート参加者:
   立道 昌幸(東海大学医学部基盤診療学系衛生学公衆衛生学 教授)
   原  聖吾(株式会社MICIN CEO)
   武藤 繁貴(聖隷福祉事業団保健事業部聖隷健康診断センター 所長)
   高谷 典秀(医療法人社団同友会 理事長)
   福田  洋(順天堂大学先端予防医学・健康情報学講座 特任教授)

<論 文>
1.Sugimori H, Hirao M, Igarashi A, Yatsuhashi H, Ikeda S, Masaki N, Yotsuyanagi H, Yoda T, Odajima T, Takura T, Hirao T. Health state utilities of patients with hepatitis B and C and hepatitis-related conditions in Japan. Sci Rep. 2022 Oct 13;12(1):17139. doi: 10.1038/s41598-022-21470-3.
2.Maeda E, Hiraike O, Sugimori H, Kinoshita A, Hirao M, Nomura K, Osuga Y.Working conditions contribute to fertility-related quality of life: a cross-sectional study in Japan. Reprod Biomed Online. 2022 Dec;45(6):1285-1295. doi: 10.1016/j.rbmo.2022.07.006. Epub 2022 Jul 16.
3. Maki Hirao, Kohei Yamazaki, Kentaro Watanabe, Kiyoshi Mukai, Shigemichi Hirose, Makoto Osada, Yuiko Tsukada, Hisako Kunieda, Ryunosuke Denda, Takahide Kikuchi, Hiroki Sugimori, Shinichiro Okamoto, Yutaka Hattori.  Negative E-cadherin expression on bone marrow myeloma cell membranes is associated with extramedullary disease.  F1000Research 11 245-245 2022年  
3.  Kinoshita R, Ishibashi M, Handa H, Sasaki M, Imai Y, Tanaka N, Ito S, Sunakawa-Kii M, Kaito Y, Asayama T, Komatsu N, Tanaka J, Odajima T, Sugimori H, Yamaguchi H, Inokuchi K, Tamura HThe levels of serum soluble CD86 are correlated with the expression of CD86 variant 3 gene and are prognostic indicators in patients with myeloma. Exp Hematol, S0301-472X(23)00029-2, 14 Feb 2023
4. 吉村直仁, 伊勢野明美, 高原円, 児玉栄一, 杉森裕樹, 野崎裕之大規模震災における精神科病棟の災害時の実態と災害時感染症対策に関する研究報告. 医療創生大学研究紀要 = The Research Bulletin of Iryo Sosei University 3 (36), 37-45, 2023-02
5.半澤, かおり, 杉森, 裕樹, 鹿野, 晃  ふじみの救急病院における埼玉県在住のPCR検査受診者の実態.大東文化大学看護学ジャーナル 4 (1), 80-86, 
6.簗瀬澄乃、杉森裕樹.「A book chapter : Prevalence of COVID-19 and the continued citizen-based control in Japan, 刊行にあたり」大東文化大学看護学ジャーナル 4 (1), 15-23

「研究テーマ」
 高齢者のアドバンス・ケア・プランニングに関する研究

「具体的な研究活動」
共同研究者として、 地域で生活する高齢者の人生の最終段階における医療者ケアの選択に対する思いを
質的分析を行った。 

「今後の課題、計画」
介護老人保健施設におけるアドバンス・ケア・プランニングの現状について、介護老人保健施設に勤務するケアマネジャーのアドバンス・ケア・プランニングに実践に焦点をあて質的研究実施予定であったが、新型コロナウイルス感染拡大に伴い調査を中止した。今後、再度倫理審査を申請し、実施予定である。

「(あれば)成果の発表(学会、論文等)」
原著(研究)
地域で暮らす高齢者の人生の最終段階における医療やケアの選択に対する思いの質的分析
郷原 志保, 須佐 公子
2022 年 45 巻 4 号 p. 108-115

研究テーマ:がん患者における体力維持・回復に関する研究                                                    具体的な研究活動:科研費活用による調査可能団体などの獲得のため対応施設を検討した
今後の課題・計画:研究計画を見直し、聞き取りの調査を行う方向とした

◆研究テーマ;労働者への効果的な健康教育、指導を研究することを計画中です。
◆学会;第30回日本健康教育学会 ポスター発表 「ウエアラブル端末を用いた睡眠不足感と高血圧改善への試み」

「死の疑似体験」によるスピリチュアルペインの認知:

Recognition
of Spiritual Pain by “Simulated Experience of Death''

「研究テーマ」
災害に向けた支援について
「具体的な研究活動」
高齢化・過疎地域で行った災害対策について調査を行い、今後の災害準備のための支援方法について分析を行った。
「今後の課題、計画」
保健医療職が捉えた現状を明らかにし、災害時の対策を検討していく。
「成果の発表(学会、論文等)」
EAFONS2023で学会発表
Current understanding of disaster countermeasures among public health nurses in a depopulated area that experienced the Kii Peninsula Great Floods

援助規範について論文作成し、学会発表した。

研究テーマ「父親になることを困難としている要因について」の調査結果の分析・考察を継続的に進めている。
今後、1回目の調査結果の考察から示唆されたことを踏まえ、2回目の研究調査の検討と実施を進め、論文作成をする。

研究テーマ:災害経験のある地域の災害文化と住民の防災行動の関連
具体的な研究活動:2020年にデータを収集し、災害文化の構造、生活に根ざした防災行動の内容や、防災行動に影響する要因について分析をしている。
今後の課題・計画:分析結果をさらに詳細に検討する。
成果の発表:「山間の過疎地域に居住する要配慮者・家族の防災情報収集行動の実態」
        国際医療福祉大学学会誌に投稿し、28巻1号に掲載された。

「新しい生活様式におけるオンラインを用いた健診に関する意識調査の研究」
第81回 日本公衆衛生学会 
(2022.10.7~9)

共同研究(ポスター)
日本国民を対象にオンライン健診に対する意識調査を把握し、新しい健診方法の可能性について検討

研究テーマ
・「働く者たちの健康」をキーとし「ジェンダーに基づくアンコンシャスバイアスに関わる調査」、「ひとり親家庭における実態調査と支援」をライフワークとして活動


具体的な研究活動,今後の課題、計画
・「親子で始める幼児期、学童期、思春期における性教育とピア育成」

成果の発表(学会、論文等)

 Chinatsu MIZUNO, The Association Between Psychological Sense of Place and Negative Life in Adolescence, EAFONS 2023

  Chinatsu MIZUNO, Research on Significant Others who Induce a Psycholigocal Sence of Place in Adolescent Women, EAFONS 2023

1.研究テーマ : 
①精神看護学における代替実習の効果と課題について
②統合失調症患者の睡眠に関する研究
③精神科長期入院患者の退院支援に関する研究

2.具体的な研究活動 : 
①精神看護学における代替実習に関する文献レビュー
②統合失調症患者の睡眠に関する研究で収集したデータ分析と論文の作成
③精神科長期入院患者のインタビューのまとめ

3.今後の課題・計画 : 
①精神看護学における代替実習についてのアンケート調査
②統合失調症患者の睡眠に関する研究論文の投稿
③精神科長期入院患者の退院支援に関する研究論文の投稿

4. 成果の発表 : なし

研究テーマ:「地域協働型介護予防・健康教育支援プログラム(協働ゼミ)の効果検証‐社会人基礎力の発達との関係‐」について今後、学会報告および論文発表を予定している。

新型コロナ感染症流行下における成人看護学実習での学生ストレスに関する調査計画を立案した。

「研究テーマ」
 テーマ1「高齢難聴患者の対処行動を支援するための患者・看護師への研修の開発」
科学研究費助成事業(学術研究助成基金助成金)基盤C課題番号18K10617
 テーマ2「多職種連携教育におけるSA(Student Assistant)の思いの本質」

「具体的な研究活動」
 テーマ1については、本年デンマークの高齢者に対するインタビュー調査をもとにデンマークにおける難聴対策と日本の課題を図式化し,補聴器からの離脱と離脱防止の方策、難聴高齢者によるピアサポートの重要性と可能性などについて論述し、論文として投稿・掲載されることができた.
 また、上記の知見などをもとに、研究分担者らとともに病院職員に対する難聴と患者対応に関する研修会を4回1シリーズとして実施することができた。具体的には、第1回を7月14日テーマ「加齢性難聴の理解」134名、第2回7月28日「難聴者への支援制度と補聴器」97名、第3回8月4日「医療現場での難聴患者への対応1」79名、第4回8月18日「医療現場での難聴患者への対応2」55人の参加によりオンラインで実施することができた。しかし、病院内でのCOVID-19のクラスター発生により、事前アンケート49、事後アンケート14であった。
  テーマ2は、2022年度論文としてまとめることができた。現在学会に投稿・査読中である。

「今後の課題、計画」
  テーマ1については、保健医療福祉に従事する職員に対する研修会、研修教材の開発について、継続して取り組む。2022年は、研究分担者らと月に1回程度難聴研究会を行い、研究活動を行ったが、2023年度は耳鼻科医医師もメンバーに加わり、更に研究会の内容の充実に向けて、継続的に活動する。
  テーマ2は査読結果を受けて、論文の推敲を行い、論文掲載を目指す。

「成果の発表(学会、論文等)」
森田恵子,佐野智子,杉崎きみのほか:デンマークの高齢者に対する難聴対策と日本の課題-聴こえのボランティアによる高齢者ピアサポートの重要性(査読有).日本応用老年学会, vol.16(1);119‐127

2019年に実施した看護研究を論文化し、『大東文化大学看護学ジャーナル』に掲載した。
テーマ:医療観察法病棟に於ける『医療観察法病棟クリニカルラダー』の使用の有無による想いの違い

研究テーマ:「看護学士レベルの英語教育:臨床現場へのスムーズな適応」
具体的な研究活動:医療現場で看護師が必要とする英語語彙力(専門および一般)と英語コミュニケーションのインプットおよびアウトプット力強化に必要な内容と方法の特定。
今後の課題・計画:英語の語彙力とインプットおよびアウトプット力強化の方法の実践と評価。

研究テーマ:「グローバル看護で使われる英語の特徴」
具体的な研究活動:グローバル看護で定評のある論文や記事を選び、英語テキストを分析する。
今後の課題・計画:現在の研究活動を継続する。

社会学部

社会学科

本研究は、専門高校における「職業教育の高度化とその実用性」に焦点をあて、専門高校で進められている大学進学に重点化した取り組みや総合学科の高校における教育内容の調査分析を行っている。後者の総合学科については、「総合学科の現状とその果たしてきた役割」『民主教育研究所』,第22号,2023年、としてまとめた。

研究テーマ:  地域福祉の実践に関する実証研究/  地域の公共施設の再活用に関する研究/  醸造文化と地域の産業振興に関する研究

具体的な研究活動:  地域福祉向上のために活動するNPOおよび社会福祉法人へのヒアリング調査/  地方都市の公立小学校等の公共施設の再活用および跡地活用の視察/   醸造文化と地域の産業振興の関係等についての視察とヒアリング調査

今後の課題・計画:今年度の3つの研究テーマについて研究を継続継続し、データの蓄積を行う。

「研究テーマ」
(1)大規模漢字字形データベースの運用
(2)プログラミング教育支援システムの開発
(3)ITを活用した語学教材の作成

「具体的な研究活動」
(1)グリフウィキ(https://glyphwiki.org/)のサイト運用と機能拡充を継続中。前年度に引き続きSPAM投稿を自動的に排除する機構の検討を試行中。
(2)システムが完成し、紀要にて報告した。
(3)外国語学部の教員と共同研究中。プロトタイプの実装まで完了した。

「今後の課題、計画」
(1)SPAM投稿自動排除機構について、効果的な方法が確立できればIPSJ SIG-CH定例研究会への事例報告を行いたい。
(2)システムの本格的な実証試験を行いたい。
(3)教材の完成を目指す。

「成果の発表」
(2)上地 宏一(2023)「ファイル共有サービスを利用したプログラミング教育支援システムの開発」『社会学研究所紀要』(4), pp.47-58.

これまで「階層とエスニシティ」をテーマとしていたが、2010年代以降のアメリカにおける人種およびジェンダー差別をめぐる非寛容化の動向と、その日本への波及に興味を持ち、文献や情報を収集している。ひとことで言うなら、仮に「日米における感情的非寛容主義の台頭についての研究」としておく。発表予定はないが、学生との対話や共同研究を試みるつもりである。

・研究テーマ:日本企業における従業員の技能形成と処遇についての研究。
・具体的な研究活動:戦後日本における技術革新、技能形成、およびそれに対する処遇の関係を歴史的に分析している。2022年度は、1950・60年代の日本鉄鋼業の技能形成と、職務給導入との関係を考察した論文を執筆した。
・今後の課題、計画:技術革新の進行と技能形成のあり方の変化、処遇(賃金)との関係について、諸産業において歴史的に検討することが今後の課題である。
・成果の発表:上記の「具体的な研究活動」に対応する論文を、『大東文化大学紀要(社会科学)』第61号に投稿し、2022年度末までに刊行予定である。

これまで観光政策・観光税の研究著作物をだしてきましたので、本年度は、その内容を発展させるべく観光研究を中心に活動しました。とりわけ、観光と自転車の関係について、調査や研究をすすめました。

■研究テーマ
 企業におけるSDGsおよび気候変動対策
 
■具体的な研究活動
気候変動および持続可能性に関わる企業活動について研究活動を行った。

■今後の課題、計画
2023年度は以下の2つの課題を中心に研究活動を行う。
気候変動シナリオプランニングの実践における課題の抽出とシナリオプランニング・プロセスの簡易化
サイクルツーリズムに関する概念、定義、理論、政策の整理。

■成果の発表(学会、論文等)
(講演等)
令和3年度環境カウンセラー研修「カーボンプライシング導入の国際的動向」オンライン配信,20220116.
(ネット記事)
東京商工会議所,2022,【インタビュー】SDGsで「持続不可能」から「持続可能」な世界へ(前編),tosho antenna,20220427.
東京商工会議所,2022,【インタビュー】SDGsで「持続不可能」から「持続可能」な世界へ(後編),tosho antenna,20220628.

■受賞
なし

以上

研究テーマ:「デンマークの学習福祉と青年教育政策に関する研究:予備的基礎教育の創設を中心に」(科研費研究課題 2020~2022年度)
具体的な研究活動:上記課題の最終年度の研究を中心に研究活動を進めた。9月にはデンマークに出張し,予備的基礎教育の創設について,関係者への聞き取り調査を行った。
今後の課題:本年度の調査研究をふまえ,研究成果を学術論文にまとめ発表する。
今年度の研究成果
〈論文〉豊泉周治「学校経験の分断を超えて」『教育』(教育科学研究会)No.918,pp.13-20, 2022
〈学会発表〉豊泉周治「生産学校から予備的礎教育の創設へ」,
 唯物論研究協会 第45回研究大会(東京都立大学),2022.11.12

「研究テーマ」
儀礼の変容過程についてのコロナ禍以前と現在の比較研究

「具体的な研究活動」
コロナ禍による2年間の中止期間を経て再開された儀礼の状況を把握するために、以下のフィールドワークを実施した。調査対象地は、コロナ禍前からの継続である。

(1)福岡県北九州市小倉北区(小倉祇園太鼓・2022年7月
(2)宮城県牡鹿郡女川町(おながわみなと祭り・2022年7月)
(3)埼玉県川越市(川越まつり・2022年10月)
(4)石川県小松市(6月)

(1)(2)(3)については、感染対策の方法、それに伴う儀礼全体の変化の有無、関係者の意識変容等を知るために、地域全体の様子を確認した。そのうえで、まつりの関係者、参加者から聞き取りを行った。当日、配布された資料等も収集した。本調査は来年度以降も継続予定である。
(4)は、『小松市史』関連の調査の一環として、過去の大災害後(水害と火災)の町の復興の様子を、感染症対策の観点から資料収集した。

「今後の課題、計画」
調査対象地のおかれた状況によって、いまだ調査に入りにくい地域もある。長野県の中山間部に位置する栄村小滝は、高齢化が進み医療機関が近くにないことから、2022年の状況では現地滞在が難しかった。2023年以降は滞在可能になることが予想される。都市部ではない地域の暮らしの変容を継続調査する予定である。

「成果の発表(学会、論文等)」
中野紀和「コロナ禍での祭り・イベント素描-2022年の小倉祇園太鼓とおながわみなと祭り-」現在学研究会『現在学研究』第10号, pp.1-13, 2022年9月
Kiwa Nakano,(Discussant), Comments to “Japanese Social Movements in Difficult Times,” Association for Asian Studies(AAS), March 26, 2022, AAS 2022 Annual conference (online).

「自転車とまちづくり」について研究し、社会学研究所紀要4号に「台湾のシェアサイクルはなぜ成長を続けるのか」を発表しました。今後さらにこのテーマを深めていく所存です。
 台湾問題については、7月に単著『新中国論 台湾・香港と習近平体制』(ちくま新書)を刊行しました。また、「台湾で他者となる中国」『アステイオン』97号,を発表しています。
 メディア研究については、論考「朝日新聞の日中戦争取材~「報道報国」と「報道挺身」の末に~」『新聞が伝えた通州事件 1937-1945』を執筆しました。

●研究テーマ
1.浸水想定区域に暮らす住民の防災意識に関する研究
2.遊びながら防災について学べる防災教育ゲームに関する研究開発
3.異方性触感素材を用いた触感による避難誘導装置の研究開発
4.板橋区高島平地域をフィールドとした地域学の研究
5.サイクルツーリズムの研究

●具体的な研究活動
テーマ1については,これまでの成果について学会発表を行ったほか,新たにアンケート調査を実施した。
テーマ2については,過去に開発した防災ゲームを用いて地域住民を対象にWSを開催した。また,VRやARを用いた防災教育を地域住民を対象に実践した。さらに,研究室の学生と新たなゲームの開発に取り組んだ。
テーマ3については,特に進展なし。
テーマ4については,地域住民や学生らと共に高島平学を標榜するジャーナルを執筆・編集し刊行した。
テーマ5については,共同研究者と研究会を立ち上げて,シンポジウム参加など情報収集を行った。

●今後の課題,計画
今後もまちづくりに関わる様々なプロジェクトに関与しながら,各研究テーマに積極的に取り組んでいきたい。

●成果の発表(学会,論文等)
(学会発表)
飯塚裕介「浸水想定区域内の住民の防災意識に関するアンケート調査 その 2 浸水想定区域外の住民との比較」日本建築学会大会(北海道科学大学)2022年9月7日.
(講演)
飯塚裕介「新河岸地域の水害リスクを知る」主催:国土交通省ほか,会場:板橋区新河岸一丁目集会所,2022年12月15日.
飯塚裕介「マイタイムライン作成のすすめ」主催:国土交通省ほか,会場:板橋区新河岸一丁目集会所,2022年12月15日.
飯塚裕介「拡張現実(AR)による洪水模擬体験」主催:国土交通省ほか,会場:板橋区徳丸ヶ原公園内集会所,2023年1月18日.
(コラム)
飯塚裕介「飯塚裕介の時空間分析コラム:高島平地域の高齢者はどうやって災害情報を得るか」『高島平学 : 高島平を思考する地の知』,第8号,pp.34-35,2022年12月.

  Tax Expenditure に関する研究(翻訳本の出版準備、社会学研究所への論文投稿)

「研究テーマ」
イングランド国教会宣教活動とジェンダー;「憧れ」と近代

「具体的な研究活動」
2022年度の主な研究活動は、1共編著書『憧れの感情史』(近刊)の編集活動。2大東文化大学100周年記念多文化共生プロジェクトの責任者として、2022年2月にオンライン・シンポジウムを開催。3ミネルヴァ書房〈論点〉シリーズ『論点・ジェンダー史学』(近刊)の編集作業である。

「今後の課題」
上記2の記念事業の一環として、国際シンポジウムの開催と論文集の刊行。

「主な成果」
論文
山口みどり「アラクニーの娘たち――『マンスリー・パケット』誌の参政権論争にみる参政権意識の「大衆化」」『史潮』,新91号,pp. 45-65, 2022.

コラム
山口みどり「異教徒への伝道を夢見て」、岡真理・後藤絵美編著『記憶と記録にみる女性たちと百年(イスラーム・ジェンダー・スタディーズ5)』明石書店、2023年

山口みどり「古典を読み継ぐ――研究指導のなかの『家族の命運』――」『女性とジェンダーの歴史』, 第9号,pp. 21-24, 2022.

研究報告
山口みどり「「帝国の教会」と女性宣教師――「ミッションボックス」が探る支援の形」大東文化大学100周年記念シンポジウム1  ≪「帝国」を再考する―ーコンタクトゾーンの文化とジェンダー≫、大東文化大学、2023年2月25日

書評
山口みどり「書評 トロイ・ビッカム 著、大間知知子 訳『イギリスが変えた世界の食卓』原書房2022年」『図書新聞』3571号,2022年12月17日、4面

新聞記事コメント
山口みどり「新旧の価値観、体現していた(女王の献身広く慕われ)」『日本経済新聞』35面、2022年9月10日朝刊

解説動画
山口みどり「サフラジェットたちが変えたもの――映画『未来を花束にして』(原題サフラジェット)に寄せて(解説動画)」『未来を花束にして—SUFFRAGETTE—フィルムフェスタ』練馬フォーラム2022男女共同参画の集い(練馬文化センター)、11月19日

Web体験授業
山口みどり「Web体験授業 ヴィクトリア時代の家族―ケーススタディからフェミニズムの背景を探ろう」大東文化大学、2022年5月10日公開

山口みどり「趣旨説明・司会」イギリス女性史研究会 第38回研究会シンポジウム「『女教師たちの世界一周――小公女セーラからブラック・フェミニズムまで』(2021.2)と「女性史」までの寄り道・回り道・迷い道」、青山学院大学、2022年12月10日

研究テーマ:BLとライフキャリア、マンガ・アニメのプロモーションについて
具体的な研究活動:学生へのアンケート調査、マンガ家へのコンタクト、イベント視察、展示会視察
今後の課題・計画:次年度はマンガ・ビジュアル研究会のメンバーとBLとLGBTQ+に関する研究を行う
成果の発表:社会学研究所紀要4巻 「大学生の結婚観と性役割認識についての基礎的研究
―BLを読む者と読まない者の視点―」 pp.103-108

【研究テーマ】
社会心理学に関わる諸研究を行った。具体例として、以下の研究を行った。
・社会的ジレンマなど、人々の協力行動に関する研究
・漫画の背景に関する研究
・いじめの社会的影響に関する研究
・ゲームが社会的ネットワーキングに与える効果に関する研究
・化粧行動に関する研究
・遺伝子と社会的行動に関する研究

【具体的な研究活動】
学生を対象にした心理学調査や心理学実験を行った。また、これまでの先行研究などをまとめ、学術論文を執筆した。
心理学調査や心理学実験を実施するにあたり、人権の保護、インフォームド・コンセント、個人情報の守秘、研究倫理に関連する法令や学内規定などの遵守、安全に関連する法令の遵守、倫理審査委員会における承認などを行った。
また、新型コロナウイルスに対する対応も適時行っている。

【今後の課題、計画】
今後も変わらず、社会心理学に纏わる諸研究を行っていく予定である。具体的には以下の研究を進め、それぞれ、心理学調査や心理学実験を行っていく予定である。
・社会的ジレンマなど、人々の協力行動に関する研究
・文化の移行に関する研究
・化粧行動に関する研究
・説得的コミュニケーションに関する研究
・認知バイアスに関する研究
・絵本など社会的表象に関する研究

【(あれば)成果の発表(学会、論文等)】
学術論文(査読なし)
・小野田竜一「高齢者における主観的ウェルビーイングに関わる要因の関連性の検討~東京都板橋区の調査事例に関して~」『地域デザインフォーラム・ブックレット』, vol 28,  pp. 52-66, 2022.
学会発表
・小野田竜一 「社会的ジレンマにおける罰行動が引き起こす集団間の代理的な報復行動」 日本人間行動進化学会第15回大会(北海道大学)  2022年12月10,11日.
・小野田竜一 「間接互恵状況における感情的な非合理的利他主義者の評判」 日本社会心理学学会第63回大会(京都橘大学)  2022年9月14日.

【(あれば)受賞】
なし

■研究課題名:英語教師の教授発話と自己効力感の関係:専門性向上のための日本語評価CanDoリストの開発
■具体的な研究活動: 英語の授業を英語で行うよう求められている今日の学校現場の現状に鑑み、教育効果を最大限に上げる教育方法を探る調査を行った.具体的には教師の英語行使には自己効力感や専門性向上と関わりがあることに基づき、本研究では学習者のスキル向上へ向け、近年のAI技術の進展も踏まえつつ教師の日本語行使をどう減らすべきか教師の授業内発話を回収して分析した.
■成果の発表(論文)
1. 表 昭浩・川上綾子 (2022). 英語授業の教授言語:過去30年の日本語使用と英語使用の傾向. 『英語学論説資料』 第54号,6巻, pp. 249-254.
2. 表 昭浩 (2022). 英語教師の教授発話行動と教師自己効力感の関係―教職経験年数の違いに 焦点をあてて―. 『日本教育工学会論文誌』 46巻1号, pp. 79-90. 
3. Omote, A. (2022). Instructional Speech and Teacher Self-efficacy: The Emergence of Instructional Satisfaction Through Vicarious Experiences from A's Two Classes in 2010 and 2020, Asia TEFL Conference 2022 at Indonesia, p. 315.

「新型コロナウイルス感染症と学校等における学びの保障のための取組等による児童生徒の学習面、心理面等への影響に関する調査研究」に参画し、コロナ禍における学校の対応、教育委員会の取り組みと管轄の学校における休業時の学習課題について分析した。前者については、日本教育社会学会第74回大会のI-1部会「コロナ禍における学校教育と格差」にて「コロナ禍に学校はどう対応したのか―学校行事に注目して―」として報告し、さらに、結果の一部は中央教育審議会初等中等教育分科会(第138回)にて報告を行った。後者については、報告書論文として公表予定である。

「研究テーマ」 Are New Residential Areas Cooler than Older Ones?

「具体的な研究活動」 この研究は、受動的冷却技術がバンコクの商業供給された新しい住宅地に実装されているかどうかを調査し、古い住宅地と比較して地表面温度 (LST) に有意差があるかどうかを観察するために実施された。 竣工年が異なる62の宅地間でLSTの値を比較した。 2013 年以降に完成した最新の住宅地の平均 LST は、他の古いカテゴリの平均 LST よりも大幅に低く、新しい住宅地では受動冷却効果が大幅に機能していることを示唆した。 公営住宅プロジェクトの古い建物の屋根の処理は8年後にまだ有効であった。このことから、 古い住宅地の冷却機能が劣化している可能性が示唆され、 劣化の可能性を定量的に調査した。 結果は、受動的冷却機能の定期的メンテナンスの重要性を強調した。正確な基礎研究の延長として、商業的に供給された住宅地への受動的冷却効果を定量化した最初の研究である。

「今後の課題、計画」 本研究の明確な制約は、ユーザーが正確な気温を取得できないことである。LST と気温は大まかに相関してはいるが。 この不確実性のため、電力消費の削減などの受動的な冷却効果を正確に判断することは困難である。 ただし、この制約は、LST と住宅地や部屋の実際の気温の値を組み合わせることで克服できると予想される。 各居住地域に最適な受動的冷却技術は、電力消費量または人間の健康に大きく関連する同様の手段の観点から導き出されそうである。 この情報に基づいて、経験的アプローチを採用することで、衛星を利用した観測により、受動冷却効果をより正確に評価できる可能性は高いと考える。

「成果の発表(論文)」 Doi (2022) Are New Residential Areas Cooler than Older Ones? Emerg Sci J (Cite Score 4.4), 6 (6) 1346-57.  doi.org/10.28991/ESJ-2022-06-06-08

「研究テーマ」マンガを文化史の視点からの研究・ユーモアの研究
「具体的な研究活動」主に3つのプロジェクトを進めてきた。一つはニューヨーク市立大学准教授CJススキと共著した本「Manga: a Critical Guide」を完成して10月にBloomsburyによる出版された。もう一つはおオーストラリアの政治漫画におけるアジア人の表象研究をオーストラリアのフリンダース大学教授Robert Phiddian と一緒に論文にまとめて、来年刊行する論文集に発表する予定である。もう一つは 来年ケンブリッジ大学出版による出版される本「Cambridge Guide to Manga」のため4コマ漫画についての論文を単著した。これらの研究プロジェクトに加えて、グループで科研費を申請した。研究テーマは植民地の視覚文化における表象である。
「今後の課題、計画」今後、上記した本「Manga: a Critical Guide」の追加資料、史料と教材のあるウェブサイトの作成を取り組む。上記した科研費を受け取ったら、その研究を始まる予定である。そして、日本初の漫画家と言われている北澤楽天の誕生150周年(2025年)の大規模漫画展向けて楽天についての史料を整理して、新しい研究観点を模索する。

国際交流センター

研究テーマ: 日本語教育における方法論に関する研究
具体的な研究活動: これまで科研費等を通じて行ってきた日本語教育プログラムにかんする論考を本学紀要に投稿した。
「今後の課題、計画」: プログラムレベルでの方法論の共同研究と合わせて、大学教育における留学生への日本語教育の方法について、プログラムの観点を含めた、総合的な観点から整理する研究を進めたい。それに向けた、今年度は、自身の授業研究を兼ねた準備期間としたい。

研究テーマ:留学生と日本人学生の協働的な学習の実践
研究活動:前年度の同科目で提出されたリフレクションシートを分析し効果的な授業の実践
今後の課題:2023年度も同様の研究を継続する

研究テーマ:スポーツ留学生に対する日本語教育とは何か
研究活動:現在ある課題の洗い出し
今後の課題:本学、他大学のスポーツ留学生の実態調査とニーズに沿った授業に向けての基礎研究を行う

東洋研究所

研究テーマ;「中国共産党100年史」(年表の完成)
論文;(10月現在、執筆中『東洋研究』へ掲載予定)、タイトル「習近平政治」(習近平政権成立以来の各政策の変遷について)
研究会(東洋研究所共同研究活動)今後の予定;中国共産党100年史年表(成立から現在まで)の公表。

研究テーマは、「前近代におけるインド洋貿易物産の研究」、「ポルトガル来航以前のアラブのインド洋航海技術」です。具体的な研究活動としては、同分野の研究をしている人たちとグループを組み、上記のテーマに類する研究会を数次開催しました。今後の課題・計画は、とくにポルトガル来航以前のアラブのインド洋航海技術について、15世紀末に執筆されたアラビア語の航海技術書の訳注をすすめてゆくつもりです。

【研究テーマ】中国天文思想・災異説
【具体的な研究活動】1初唐前後に於ける三家簿讃の影響を確認するため当該時期の資料数件の星の相対位置情報を整理中。2天文知識の専門性を確認するため『天地瑞祥志』に於ける星官名に対する音注反切の由来を調査中。3唐代に於ける災異観の変化について経書に記された呪術的災異解消法への解釈とともに検討中。4唐の李淳風の乙巳占の基礎情報の整理と、後世、特に日本の諸道勘文に見られる引用とその特徴に関する考察(共同科研B・C)。5『天地瑞祥志』第七内官の翻刻・訳注の作成(共同科研B)。6中国天文占基礎資料の解題作成(共同科研C)。7十八世紀の日本の各藩における天文占知識の受容を調査するため、萩・一関・仙台に史料調査(私費)。他に大東文化大学東洋研究所共同研究部会である第2班(課題:類書文化研究-『藝文類聚』を中心にして-)と第4班(課題:唐・李鳳の『天文要録』の研究(訳注作業を中心として))に参加。又、共同科研、基盤研究(C)・研究課題「東アジアにおける天文占知識の形成と伝播」(2019/04~2023/03・研究代表者)	と基盤研究(B)・研究課題「5~12世紀の東アジアにおける〈術数文化〉の深化と変容」(2020/04~2023/03・研究分担者)に参加した。なお、公費の関わらない私的な読書会・勉強会については略す。
【今後の課題、計画】上記1~3の資料整理及び論文化、並びに5の原稿整理・発表。
【成果の発表(学会、論文等)】1上記4について「唐の李淳風の『乙巳占』」(陰陽道史研究の会編『呪術と学術の東アジア―陰陽道研究の継承と展望』(アジア遊学278)勉誠出版、2022年) 2上記5について「京都大学人文科学研究所所蔵『天地瑞祥志』第七翻刻・校注―内官(二)」(『大東文化大学紀要』第61号〈人文科学〉、大東文化大学紀要編集委員会、2023-3予定) 3上記6について『天文占文献二十一種解題(稿)』を作成し、関連・近隣分野の研究者に配付。他に上記共同研究部会の成果として、第2班共著『藝文類聚巻五十一訓讀附索引』(大東文化大学東洋研究所、2023-02)と第4班共著『『天文要録』の考察[四]』(大東文化大学東洋研究所、2023-02)が有る。

書道研究所

1
「研究テーマ」宇野雪村文庫拓本の基礎調査
「具体的な研究活動」2018年~2020年に伊藤滋氏、亀澤孝幸氏と実施した宇野雪村文庫拓本の基礎調査の整理。
「成果の発表」大東文化大学100周年記念事業 大東文化大学蔵『宇野雪村文庫』デジタルアーカイブス公開記念シンポジウムを企画し、座談会「拓本資料のデジタル化について」において、大東文化大学のデジタルアーカイブスの利用方法や国内の他大学が有するデジタルアーカイブスとの比較をし、それぞれの特徴について説明を行った。
『大東書道研究』30号に「宇野雪村文庫」拓本調査報告書IIとして『宇野雪村文庫拓本目録』(2004年刊行)の修正版を、冊No1~No200まで掲載した。


2
「研究テーマ」
楷書による小作品の制作
「具体的な研究活動」『張猛龍碑』、『九成宮醴泉銘』といった名品を基に、小作品に生きる楷書の表現を追求し、実作を試みた。

3
「研究テーマ」日本の文字文化における朝鮮の影響に関する調査。
「具体的な研究活動」日本の文字文化の黎明期における朝鮮の影響について、各分野の先行研究を整理した。
「成果の発表」静岡県高等学校書道教育研究会(2022年6月14日(火)於 静岡労政会館 第4会議室)にて講演。同研究会誌に講演資料を掲載。

大東文化歴史資料館

論文執筆(大学の歴史・思想史・制度史など)、書評、査読などを行った。
『大東文化学院の人びと』(2023年、学文社)の刊行ほか。

研究テーマ:地域と高等教育機関の関係史、とくに旧制の高等教育機関や新制の大学を中心に。
具体的な研究活動:教育者からみる高等教育機関の実態、とくに地域性や専門教育と教養教育の交錯模様。
今後の課題、計画:旧制の実業専門学校や旧制の私立専門学校などを対象にしていく予定。その研究知見については、担当する本学の全学共通科目の講義授業で積極的に活用していく構想である。