Education & Research

No.12 新しい市民大学をめざして

概要

第4分科会は「コミュニティ・カレッジ」を研究テーマとしている。2003年度は板橋区と大東文化大学それぞれが行っている市民講座、公開講座、講演会、シンポジウムなどの基礎データを整理して、地域社会に対する知的資源の提供の実態を調査した。

2004年度は自治体の生涯学習システムの変遷や現状を調査するとともに、普通教育・職業教育を多様な形で提供しているアメリカのコミュニティ・カレッジのような「市民大学」の可能性を研究した。

前半では、板橋区の事例に加え、TAMA市民塾、清見潟大学塾(静岡市)、東松山きらめき市民大学の調査結果を盛り込み、後半では、アメリカ、カナダのコミュニティ・カレッジの概況、わが国におけるコミュニティ・カレッジ構想、短期大学の取り組み、特区制度による会社設置の大学のケーススタディ、設立収支予想シミレーションなどを扱った。

コミュニティ・カレッジは、たとえば短期大学の地域総合学科と自治体の生涯学習支援サービスとを結びつけることによって、現実的な可能性を広げるとも観察され、今後はこの点をさらに深めていきたい。

報告書

目次
第1章
  1. 自治体の生涯学習システム
  2. 板橋区における生涯学習の取り組みの変遷と現状
  3. 他の自治体事例
第2章
  1. コミュニティ・カレッジ先進国の現状と教育システム
  2. わが国におけるコミュニティ・カレッジへの動向
  3. コミュニティ・カレッジ設立収支予想シミュレーションモデル
結びにかえて