教育・研究/Education & Research
産業振興(新産業の創出支援)
研究内容
研究テーマ
産業振興
研究内容(背景─板橋区の現況と特色)
- 産業活力の危機的現状
傾向的に捉えれば、国内全体の中小企業数の推移を見ると、全産業(非農林業)では昭和61年をピークに減少している。特に平成3年から8年にかけては約13万件減少となっており、単独事業所が大半を占める個人事業所において廃業が開業を上回っている(平成11年版中小企業白書P26)。
この傾向を代表的な産業都市である東京都板橋区でみると、昭和56年に全産業(非農林業)で27940であったものが、平成8年には26434と1506件、5.4%も減少している。業種別でみると、製造業では、昭和56年に6114であったものが平成8年には4438となり1676件、27.4%減少し、商業(卸、小売、飲食店)では、昭和56年に11568であったものが平成8年には10389となり1179件、10.2%減少してきている(板橋区の統計より)。また、工業統計から板橋区の工業をみると、平成2年に1兆1338億円と過去最高の製造品出荷額を記録したものの、平成5年には1兆134億円と昭和58年の1兆71億円にほぼ均衡しつつ、平成10年には9168億円と下降している(工業統計調査より)。
このように、相対的な企業数の減少は、廃業と新設のアンバアランスに起因しており、バブル後の日本経済の低迷とともに、今日の中小企業がおかれている厳しい経営状況を物語っている。 - 産業別構成の特色
全製造業3349工場のうち、出版・印刷関連が929工場(27.7%)と最も多く、ついで一般機械、金属製品、精密機器、プラスチック製品が続いている。特に出版・印刷関連は出荷額の43.6%を占めている。
また精密機械の工場数は、東京都全体の14.7%を占めており、特に光学機器の割合が多いことを特徴としてあげられる。 - 従業員規模の特徴
1~3人規模の工場が1450工場(43.3%)、4~9人の工場が1145工場(34.2%)であり、9人以下の小規模工場が全体の3/4以上を占めている。
一方、出荷額では300人以上の大規模工場で44.9%を占めており、規模による生産力の違いが大きくなっている(板橋区の工業より)。
研究員
板橋区 | 佐々木 末廣 | 教育委員会事務局次長 |
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森 由子 | 資源環境部環境保全課長 | |
濱田 由美 | 総務部総務課法規係主査 |
- 所属は当時
大東文化大学 | 上遠野 武司 | 経済学部現代経済学科助教授 |
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首藤 禎史 | 経済学部経営学科助教授 | |
松尾 敏充 | 経済学部経営学科教授 | |
和田 守 | 法学部政治学科教授 | |
黒柳 米司 | 法学部政治学科教授
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小松 進 | 法学部法律学科教授
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- 所属は当時
研究活動
フィールドワーク
第1回 | 平成12年11月 成増商店街振興組合を訪問し、商業の実情について意見交換 |
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第2回 | 平成13年1月 産業支援施設付き賃貸型工場ビル「板橋区立生活産業融合型第一工場ビル」を訪問し、 大都市型工場ビルを調査。同時に、中小企業による共同受注グループ「イタテック」と意見交換
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第3回 | 平成13年2月17日 「藤沢産業センター」を訪問し、事業・施設内容及び藤沢市の産業振興策について調査 |
第4回 | 平成13年2月24日~26日 大阪、大垣、名古屋の商店街視察
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- この他、各研究メンバーの個別フィールドワーク
研究室におけるミィーティング
平成12年9月以来、月2回程度レポート・資料による研究会を実施
- 合衆国にみる現代小売フォーマットとショッピングセンター
報告:首藤/経営学部経営学科助教授