研究内容

研究テーマ

危機管理研究

研究内容

少子化の進行は、社会全体に広汎かつ深刻な影響を及ぼす重大な問題であり、目下、国および自治体がその対策を最大の政策課題に位置付けて取り組んでいる。国ではこれまでの政策を見直した「新しい少子化対策について」(2006年6月20日)を決定し、また、区は次世代育成支援対策推進法による「次世代育成支援行動計画」を策定し、子どもを育てる環境を整備することを通じて子どもを産む気にさせる考え方をとっている。夫婦が安心して子どもを生むようにとの政策判断は意義あるものであるが、晩婚化・未婚化が合計特殊出生率低下の最大の原因ではないのかという問題認識にたち、既存の子育て支援策の重点化および有効な晩婚化・未婚化対策を中心に研究をおこなう。

研究員

板橋区 浅島 和夫 児童女性部参事
山口 鶴子 保健所長
太田 洋子 児童女性部男女社会参画課長
松田 玲子 健康いきがい部おとしより保健福祉センター所長
大東文化大学 東田 親司 法学部政治学科教授
山口 由二 環境創造学部環境創造学科助教授

研究活動

2006年度

第1回 2006/6/21(水)

於:大東文化大学 国際比較政治研究所会議室

  1. 運営委員会からの検討要請事項について
    • a. 夏季合宿について
    • b. 公開講座について
      • 公開講座は開催する方向
    • c. ブックレットについて
      • 1年目は無理に刊行しなくてもいいのではないか
  2. 今後の研究方向について(フリートーキング)
    • 子育て支援方策や少子化対策に関する資料
第2回 2006/7/19(水)18:30~21:15

於:板橋区保健所 会議室

  1. 今後の取り組み計画について(報告者:各研究員)
  2. 今後の研究方向について
    • 未婚化・晩婚化と夫婦の出生力の低下を前提に対策を検討
    • 「結婚する気になる」「複数の子供を産む」ことに成果を出す行政施策に結びつく研究を主眼
    • 先進自治体の調査や区民・学生を対象とした施策への要望の把握
第3回 2006/9/12(火)18:30~21:00

於:板橋区保健所 会議室

  1. 夏季合宿での連絡事項
  2. 先進事例や今後の進め方について(報告者:各研究員)
  3. 班の編成
    • 先進自治体視察企画班: 松田(班長)、山口鶴
    • 晩婚化・非婚化対策事業班: 太田(班長)、山口由
    • 若者アンケート企画班: 東田(班長)、浅島
  4. 公開講座について
    • 2006年12月8日(金)に開催
第4回 2006/10/30(月)18:30~20:30

於:板橋区保健所 会議室

  1. 公開講座について
    • 帝京大学文学部池助教授の講演(演題:「出生力低下(少子化)の要因と欧米の歴史的経過の検討」)
    • 12月8日(金)10:30~12:10に大東文化大学で実施
  2. 先進自治体の視察先について(担当:松田、山口鶴)
    • 福井県福井市、奈良県、兵庫県姫路市、茨城県等について検討
  3. 晩婚化・非婚化対策事業について(担当:太田、山口由)
    • 次の2方向で今後研究を進める
    • ①男女別に晩婚化・非婚化の原因を各種の調査結果から分析
    • ②晩婚化非婚化事業の実施自治体での有効性等の検証
  4. 少子化対策のアンケート調査について(担当:東田、浅島)
    • 学生の協力も得つつ調査票の設計、印刷、実査、集計、分析、報告作成、発表などの順で実施
    • 厚生労働省の全国調査をベースに独自項目を追加(結婚のきっかけ、出会いの場設営への評価など)
    • 次回会合で調査票を最終点検し、調査の実施方法も検討
    • 対象は、大東文化大学学生に加え板橋区の職員
第5回 2006/11/15(水)17:00~
  1. アンケート調査表の設計の検討など
公開講座 2006/12/8(金)10:40~12:10

於:大東文化大学板橋校舎 10301教室

講師
帝京大学文学部池助教授
テーマ
出生力低下の要因とその歴史的経過
第6回 2006/12/15(金)19:15~

於:大東文化会館 4階403会議室

  1. アンケート調査の集計日程
  2. 出張調査の日程の検討など
アンケート調査 2006/12中旬~下旬

対象:学生600名

  • 「少子化対策に関するアンケート調査」実施
アンケート調査 2006/12下旬~2007/1上旬

対象:板橋区職員

  • 「少子化対策に関するアンケート調査」実施
第7回 2007/1/15(月)18:30~
  1. 出張先の検討
  2. クロス集計項目の検討など
調査 2007/1/18(木)午後

調査先:茨城県「いばらき出会いサポートセンター」

  • 結婚相談事業
  • 結婚支援事業など
第8回 2007/2/21(水)
  1. 「少子化対策」アンケート結果の速報
    • 763人回答の単純集計結果のうち、主な結果の報告
    • 今後、クロス集計に力点を注ぐ
  2. 2007年度研究計画の検討
    • とりまとめ項目分担の仮決定/li>
    • 先進地域調査を5月~6月に奈良県で
    • 6月までに各項目ごとにとりまとめの輪郭を描き、7月頃に有識者と意見交換会を開催
    • 8月~9月に予定される合同合宿において意見交換結果を踏まえとりまとめ方向を検討
    • 11月~12月に開催予定の地域デザインフォーラムにおいてアンケート調査結果と報告内容の概要報告

2007年度

第1回 2007/4/11(水)18:30~21:00

於:板橋区保健所4階会議室

  1. 報告予定項目「少子化の実態と原因」について
    • 統計資料から板橋区の少子化の特徴や原因を検討
    • 「少子化対策」アンケート結果の速報
  2. 国における「少子化対策」の実施状況から国の対策の特徴を検討
  3. 福井市訪問結果から同市の「少子化対策」の特徴などを検討
  4. 「少子化対策」に関するアンケートの単純集計結果の説明
    • 今後、文章化とクロス集計を行う
  5. 2007年度研究計画の確認
    • 7月頃に予定の意見交換会の有識者候補を検討
第2回 2007/5/24(木)18:30~20:30

於:板橋区保健所4階会議室

  1. 今後の研究日程について
    • 地域デザインフォーラム総会(12月開催予定)までに報告書を完成
    • 報告書作成の前倒しに伴い、有識者との意見交換会は中止
  2. 項目別検討結果について
    • a. 23区及び板橋区の少子化対策の実施状況について(担当:浅島)
      • 東京都は平成10年の児童福祉法改正により、保育所入所について措置から契約へ変更。平成13年から認証保育所制度を創設
      • 23区の少子化対策は、一律横並びから、平成16年より区ごとの対応に特色が出てきた。全体的にはサービスや給付額の拡大傾向
      • 江戸川区、品川区、江東区、豊島区などで特色ある施策。この中から今後板橋区が前向きに取り組むべき施策を取り上げて提言につなげる
    • b. 少子化対策に関するアンケート調査の集計について(担当:東田)
      • 手作業のためクロス集計に時間がかかっている
      • これまでの集計結果から、「少子化対策」としては、やはり経済的支援や保育サービスの充実を求める声が大きい
      • 従来あまり施策を講じてこなかった出会いの機会提供を今回の特色ある提言にする
      • 先行自治体の調査結果もそれに結び付けていく
  3. 次回の日程について
    • 6月27~29日のいずれかの日で調整
    • とりまとめの輪郭(箇条書きや必要なデータなど)を用意すること
第3回 2007/7/10(火)18:30~21:00
  1. 研究結果について
    • a. 各研究員からの報告
      • ある研修医の少子化問題への対策のスライド(担当:山口)
      • 少子化問題のアンケート結果(単純集計、クロス集計)のデータと報告文案の説明(担当:東田)
      • 先進地調査結果の報告案文の説明(担当:松田)
      • 東京都の少子化についての都政モニターへのアンケート結果の説明(担当:太田)
    • b. 講演記録について
      • 昨年の公開講座の池先生の講演記録を太田が監修
  2. 今後の日程について
    • 8月中に各自分担項目の報告案文を作成
    • (合宿での検討を前倒し)次回分科会を9月1日に開催し、5時間程度集中的に検討