Education & Research

2024年度 研究活動等報告

 

2024年度の本学教員の研究等活動等報告をいたします。

 

文学部 日本文学科

研究テーマ
近代日本における西洋系音楽劇の受容と展開
オペラ/音楽劇におけるオリエンタリズムと、それに対する日本の反応

具体的な研究活動 科学研究費の助成を受けた研究課題「20世紀初頭の欧米音楽劇におけるアジア人表象に対する日本の反応の事例研究」(若手研究、23K12045)の実施2年目に当たり、ギルバート&サリヴァンの喜歌劇『ミカド』の材源に関する調査結果を論文にまとめ、学会誌に投稿して掲載された。この喜歌劇については、長門美保歌劇団による1948年の日本初演についても調査を行なっており、論文を執筆中である。この作品をはじめ、東アジアのステレオタイプな表象を含む舞台芸術作品について、国内外での上演機会をとらえて鑑賞するようにしている。 この研究課題の実施に加えて、日本語音楽劇、翻訳・翻案などのテーマに広く関心を持ち、情報収集を欠かさないようにしている。昭和戦前期に流行した外国曲がNHKのドラマで繰り返し歌われて話題になったことから、歌詞の内容とドラマでの位置付けを分析して論文を書き、学内学会の雑誌に発表した。この論文の執筆には、流行した話題に便乗して自分の研究分野への一般の関心を惹きつける意図のほか、映像作品でレポートや卒業論文を書きたい学生に向けて、引用の仕方や分析の仕方などを例示する意図もあった。 その他、関心の近い研究者との意見交換を欠かさず、複数の共同研究に参加中である。
今後の課題、計画 科学研究費の研究課題に関しては、現在2本の研究論文を準備中である。25~26年度中の発表を目指している。 この研究課題の他にも、複数の共同研究に関与しており、共著や分担執筆の形での成果発表を目指している。
成果の発表(学会、論文等)、受賞 雑誌発表論文 ・大西由紀「ドラマ『虎に翼』における挿入歌「モン・パパ」の意味──女性法曹のパイオニアはなぜ、〝強い女〟を揶揄する歌を歌うのか」、『日本文学研究』第64号(大東文化大学日本文学会、2025年2月)、113~127ページ ・大西由紀「喜歌劇『ミカド』に引用された日本の旋律について ──鷗外『独逸日記』の記述を手がかりに」、『鷗外』第115号(森鷗外記念会、2024年7月)、2~21ページ 分担執筆 ・大西由紀「比較演劇──歌舞伎の国の外国演劇受容」、今橋映子・井上健(監修・編)『比較文学比較文化ハンドブック』(東京大学出版会、2024年8月)、86~89ページ 口頭発表 ・大西由紀「山本のイギリスでの観劇体験とその影響」(パネル「日本洋楽史における帝国劇場:初代支配人・山本久三郎(1874-1960)旧蔵資料をもとに」)、日本音楽学会第75回全国大会(於静岡文化芸術大学、2024年11月) ・大西由紀「「イエローフェイス」をめぐる議論と実践の現在地──《ミカド》の事例を中心に」、大東文化大学人文科学研究所 研究班「日本文学における歴史的事象の研究-近代文学の再検討」研究発表会(オンライン、2024年5月)
研究テーマ
2024年度は、大きく以下の3点のテーマから研究を行った。
①1960-1970年代の日本の都市文化(主として新宿文化と渋谷文化)の研究
②科研費研究課題の一環として、高校国語教科書に掲載されてきた文学教材の歴史的研究
③日中の文化交流史研究の一環として、夢枕獏の総合的研究

具体的な研究活動 ①1960‐1970年代の都市文化研究の一環として、新宿アングラ文化と渋谷パルコ文化の比較、演劇・映画・漫画・ファッション等の文化の特徴を調査研究し、成果の一部を論文化した。 ②科研費研究課題(基盤研究C「国語教育におけるアダプテーション」)の一環として、高校国語教科書に掲載されてきた文学教材の歴史的研究を行い、成果の一部を国際学会(中国寧波)で口頭発表した。 ③日中文化交流史研究の一環として、1990年代以降の立役者の1人である小説家・夢枕獏の基礎的・総合的研究を行い、成果の一部を論文化した。
今後の課題、計画 ①戦後の「登山および山岳小説」ブームの基礎的研究とその論文化 ②日中文化交流史研究の一環として、戦前の「西域」ブーム、戦後の「シルクロード」ブームの基礎的研究 ③日中文化交流史研究の一環として、夢枕獏『陰陽師』の日中アダプテーション研究とその論文化 ④三島由紀夫の初期演劇研究とその論文化
成果の発表(学会、論文等)、受賞 ①論文(単著):「演劇人、安部公房—芸術全体の表舞台の闊歩—」、『現代思想』2024年11月臨時増刊号 ②口頭発表(単独):「芥川龍之介「羅生門」のアダプテーション課題」、第6回東アジア日本学研究シンポジウム,2024年9月21日,中国寧波 ③論文(単著):「日中を架橋する『沙門空海 唐の国にて鬼と宴す』—玄奘、空海、そして夢枕獏の旅」、『東アジア比較文化研究』第24号(2025年6月発刊)に掲載予定
研究テーマ
井伏鱒二および太宰治を中心とした日本近代文学

具体的な研究活動 井伏鱒二の評伝である『井伏鱒二 ハナニアラシノタトヘモアルゾ』(ミネルヴァ書房)を刊行した。また、太宰治の戦後作品に関する研究を進めた。
今後の課題、計画 太宰治に関する書籍を刊行することを計画中。
研究テーマ
1、無常観の研究
2、安倍晴明の出生譚に関する研究

具体的な研究活動 1、国際日本文化研究センターにおける、共同研究。「無常の表象」をテーマに、描かれた無常観について研究した。古代インドに源泉のある「黒白二鼠の教え」が、西は中東(イスラム教圏)、ヨーロッパ(キリスト教圏)に、東は中国、朝鮮半島、日本(仏教圏)へと広がりを見せたことを、絵画を手がかりに分析した。 2、安倍晴明の母親が、信太の森の白狐であるという伝承について、「恋しくは訪ね来てみよ和泉なる信太の森のうらみ葛の葉」という歌を手がかりに、分析、考察を行った。
今後の課題、計画 「閻魔」に関する、総合的な研究を行いたい。古代インドの神である「ヤマ」が、中国で閻魔と音写され、冥界の王として日本にもたらされた経緯、さらには、それがどのように日本で受容されていったのかを考えてみたい。
成果の発表(学会、論文等)、受賞 1は、国際日本文化研究センターの論文集、2は伏見稲荷大社の学術雑誌に、それぞれ論文として掲載される予定である(2025年3月)。
研究テーマ
比較文学研究

具体的な研究活動 在外研究中に、坂口安吾における母なるものについて研究を行った 宮沢賢治研究
今後の課題、計画 坂口安吾の評伝を執筆 宮沢賢治と大島
成果の発表(学会、論文等)、受賞 「絶対の母を求めて 小林秀雄・江藤淳・坂口安吾」(論文)
研究テーマ
日本語の感動詞、応答詞、終助詞、役割語の分析

具体的な研究活動 研究テーマに関わる調査、分析。および以下の論文の執筆を行った ・論文「不確定性標識としての「なんか」」(『日本文学研究』64) また、日本語分析の一環として、以下の書籍の監修を行った ・監修『日本全国 なるほど都道府県の名前由来辞典』(金の星社)
今後の課題、計画 ・個々の感動詞、応答詞の意味記述を進める ・日本語の感動詞・応答詞の体系を構築する
研究テーマ
①平安時代和歌文学の研究
②古典教材を中心とした教科教育法の研究
③古筆切研究

具体的な研究活動 「平安文学の会」の開催と研究会への参加、全国大学国語国文学会役員、日本文学協会委員
今後の課題、計画 古筆切資料と和歌文学研究を融合したテーマとして取り組んできた、「如意宝集」の再検討をさらに進める。 『源氏物語」の和歌についての研究を進め、まとめる。 定番教材を中心とした教材論の研究を進める。
成果の発表(学会、論文等)、受賞 「『源氏物語』の「読み比べ」授業を考える-「桐壺巻」を中心に-」(『文学・語学』第242号(全国大学国語国文学会編)2024年12月)
研究テーマ
ザクセン滞在時の森鷗外の実証的研究

具体的な研究活動 森鷗外が滞在していた都市、ライプツィヒ、ドレスデンの文化史的背景を調査した。商業が発達したライプツィヒでは、市民文化が栄え、一方、首府ドレスデンでは、ザクセン国王のお膝元で宮廷文化花開いていた。鷗外は、その両文化を享受し、それを彼の日記や文学作品に反映させている点を検証した。
今後の課題、計画 小説『文づかひ』論を執筆し、地方貴族の日常から、宮廷舞踏会まで、鷗外と王宮というテーマを論考する。
研究テーマ
近世会話体文芸における表記・表現の再検討―十返舎一九の著作を中心に―

具体的な研究活動 十返舎一九の著作の中でもとりわけ大きな位置を占める会話体形式の作品を対象とし、表記・表現面における特色とその変遷について調査・検討を進めてきた。その結果、一九がきわめて早い時期から同時代の戯作者とは異なる、一貫した編集意識をもって筆を執っていたことを明らかにすることができた。この成果を踏まえ、現存が1点しか確認されていない謎の多い噺本『於呂志はなし』(寛政12年〈1800〉刊)を検討し、本作の序者「十字亭」がじつは、「十返舎一九」の別号であった可能性を指摘した。
今後の課題、計画 これまでの研究で明らかになった十返舎一九の編集手法を踏まえ、彼の代表作でもある『道中膝栗毛』をあらためて見直すと、これまですべて一九の自筆と考えられていた『膝栗毛』のうち、初編に関しては、一九本人による自筆板下ではない可能性が浮かび上がった。そこで今後は、これらの研究を発展させ、『膝栗毛』成立の背景を探るとともに、一九の膨大な著作の原本調査を進め、文体や表記・表現に表出する彼の編集意識が、当代においてきわめて先進的なものであったことを明らかにする。
成果の発表(学会、論文等)、受賞 論文「噺本『於呂志はなし』小考」(『日本文学研究』第64号、2025年2月)
研究テーマ
夏目漱石、川端康成、宮沢賢治、芥川龍之介などの研究

具体的な研究活動 引き続き、漱石がイギリス留学中に発行された新聞の記事を翻訳。 芥川龍之介の「海のほとり」と「蜃気楼」に関する論文をまとめる。
今後の課題、計画 『漱石の読んだ大英帝国』という本を出す準備をする。 宮沢賢治や芥川龍之介に関する論文を書く準備をする。
研究テーマ
各時代の古典に表れた畏怖・恐怖と倫理観

具体的な研究活動 ①(昨年度まで『古事記』『日本書紀』『竹取物語』『伊勢物語』『源氏物語』)今年度は、『平家物語』『雨月物語』の各古典における畏怖・恐怖を表す古語「かしこし」「おそろし」「はづかし」等の形容詞や形容動詞・動詞・名詞に注目して、誰が何に対してどのようなことに畏怖・恐怖を感じているのかを明らかにした。 ②その上で、各古典にどのような倫理観が表されているのかを明らかにした。
今後の課題、計画 倫理観という大テーマからまた専門分野に戻り、来年度は『源氏物語』と仏教の関係について「『源氏物語』における罪と救済」というテーマで追究していく。
成果の発表(学会、論文等)、受賞 ①2024年度日本文学科・日本文学会秋季大会にて講演「『源氏物語』における罪と救済」序章 ②2025年5月「古典の畏怖・恐怖と倫理観」新典社 出版予定
研究テーマ
日本上代文学の研究

具体的な研究活動 『日本霊異記』の研究。上代日本における文学と宗教の関係。
今後の課題、計画 中国仏教説話と『日本霊異記』との比較研究
研究テーマ
石牟礼道子の思想と文学

具体的な研究活動 論文の執筆、発表
今後の課題、計画 石牟礼道子の思想と文学に関する調査、検討の継続
成果の発表(学会、論文等)、受賞 【論文】 「石牟礼道子の自然と記憶」辻和彦、浜本隆三、青田麻未(編)『環境と文学の彼方に』彩流社、2025年。

文学部 中国文学科

研究テーマ
文言小説(書き言葉で書かれたエピソードや記録)

具体的な研究活動 唐代の文言で書かれた説話に関して、唐代の意味を考察する。ただ、文言小説の範囲は広く、そのなかには説話的要素の有るものに限らず、単なる記録も含まれる。加えてそれらは資料が散逸しているものも多い。研究の段階として、まず文献を整理して解釈する必要がある。目下の所、解釈と同時に文献整理を行っている。
今後の課題、計画 文言で書かれた説話性のあるものの内容は多いが、この中から資料が比較的整っているものを整理・解釈したいと考えている。
成果の発表(学会、論文等)、受賞 今年度は中国文学科の内部学会である漢学会誌で、学生への還元を考えている。
研究テーマ
六朝史、建康

具体的な研究活動 六朝建康に関わる歴史史料および考古資料の収集と分析を継続的におこなうとともに、中国南京において建康関係史跡の実地調査をおこなった。また他方で、当時の東アジアの国際情勢の実情とそれに連動する中国都城制の日本への影響を探究すべく日本国内の調査をも実施した。
今後の課題、計画 六朝の歴史史料と考古資料の収集・分析、中国および日本における学術調査の実施と研究成果の発信。
成果の発表(学会、論文等)、受賞 2024年5月28日(火)に、中国の南京師範大学において、「建康都市空間再考―基于北郊区域的探討」と題する講演をおこなった。また、2024年10月19日(土)に開催された2024年度大東文化大学漢学会秋季大会において、「墓域より見た六朝建康の諸特徴」と題する研究発表をおこなうとともに、2024年12月21日(土)に、自身の科研による国際研究集会「建康研究の過去と現在」(於大東文化大学)において、「建康の都市空間の成り立ちとその特徴―墓域と僑郡県の検討から」と題する研究発表をおこなった。さらに、「墓域より見た六朝建康の諸特徴」と題する論文を、『大東文化大学漢学会誌』第64号、2025年3月に公表した。
研究テーマ
〈道〉字の研究

具体的な研究活動 数年前から漢字の〈道〉の成り立ちや変遷、異体字について研究しているが、本年度は甲骨文にみえる〈首〉字の用例を検討した。その結果、同字が仮借字として、すなわち表音的用法として、〈道〉をあらわしていた可能性が浮かび上がり、ここから〈道〉は会意字ではなく、形声字であるという暫定的結論に至った。
今後の課題、計画 甲骨文において〈首〉が仮借字として〈道〉の意味に用いられ、〈道〉字は後起の形声字だとすると、音韻学的検証が必要となる。複数の説がある上古音を整理して、音韻面からも持説が成り立つかどうか検証したい。
成果の発表(学会、論文等)、受賞 ・(研究発表)「〈道〉は会意字か?」大東文化大学人文科学研究所2024年度研究報告会、2024年11月30日 ・(監訳)「何琳儀『戦国文字通論(訂補)』訳注稿(1)」『中国美学範疇研究論集』第十二集、大東文化大学人文科学研究所、2025年
研究テーマ
明末清初における文人の交遊関係や文化活動に関する研究
張潮『虞初新志』の研究
『金剛経』の霊験譚に関する研究

具体的な研究活動 東洋研究所研究班(第2班、第9班[班長])に参加 各テーマに関する研究、成果の執筆、発表等
今後の課題、計画 引き続き、上記テーマについて研究する予定
成果の発表(学会、論文等)、受賞 『『虞初新志』訳注② 巻四~巻六』(監修、共著、大東文化大学東洋研究所編) 『藝文類聚(巻五十三)訓読付索引』(共著、大東文化大学東洋研究所編)等
研究テーマ
近代日中書法交流史についての研究。

具体的な研究活動 「河井荃廬における中国璽印篆刻の受容と展開」について論文を執筆するとともに、近年に発表した論文を博士論文としてまとめ、筑波大学に提出。今月末に博士(芸術学)の学位を取得見込み(論文博士)。
今後の課題、計画 上記の博士論文の一部分を派生させ、新たな論文を執筆するとともに、博士論文全体を加筆修正し、書籍化を目指す。
成果の発表(学会、論文等)、受賞 『芸術学論集』(2024 年 5 巻 p. 41-50、芸術学研究会)に下記の論文を発表した。 「河井荃廬の篆刻における中国古典の受容と展開-晩年の作風を中心として-」(査読あり) 下記の展覧会にて篆刻作品を発表した。 ・第36回全日本篆刻連盟展 役員出品(2024年5月) ・第52回日本の書展 招待出品(6月) ・第40回読売書法展 役員出品(8月) ・第11回日展 入選(11月) ・第7回北斗文会展 役員出品(11月) ・第66回有山社書展 役員出品(2025年1月) ・第50回記念埼玉書道三十人展 選出(3月) ・第87回謙慎書道会展 役員出品(3月)
研究テーマ
老子解釈史の展開の研究
中国の思想と景教の交渉に関する研究

具体的な研究活動 今年度の研究テーマも、昨年度に引き続き唐代から宋代にいたるまでの老子解釈史の展開についての考察を行った。このテーマに関しては現在論考を執筆中である。加えて、 王弼「老子指略」の訳注(共著)の続編を作成した。 また、人文科学研究所「中国三教と景教の相互交渉」研究班に所属し、中国三教と景教の相互交渉を探るべく、「洛陽碑」の「大秦景教宣元至本経」の内容を共同で分析した。計4回の研究会を行い、当該資料について、道家・道教分野の専門家として所見を述べた。ほか、東洋研究所第2班「類書文化研究-『藝文類聚』を中心にして-」に所属し、月一回の研究会に参加し、『藝文類聚』の読解、訳注作成を行った。
今後の課題、計画 引き続き、上記の研究テーマに取り組んでいく予定である。
成果の発表(学会、論文等)、受賞 『藝文類聚訓読付索引(巻52)』(共著、大東文化大学東洋研究所編) 訳注 王弼「老子指略」(共著、大東文化大学中国学論集 第40号、2025-3)(刊行予定)
研究テーマ
中国中世宗教

具体的な研究活動 1.中国唐代の浄土教文献である道綽『安楽集』の訳注作成と検討作業ならびに思想的問題の検討(グループおよび個人) 2.中国唐代の景教文献である『大秦景教宣元至本経』(碑文および敦煌写本)の訳注作成と検討作業ならびに思想的問題の検討(大東文化大学人文科学研究所研究班および個人) 3.講義科目新担当に伴う「中国哲学史」概論ノート作成
今後の課題、計画 1.道綽『安楽集』訳注作成と検討作業を完成し、研究成果報告書を公刊する(2025年度中を目標とするが、延期可能性あり) 2.『大秦景教宣元至本経』の訳注検討(継続) 3.『大秦景教宣元至本経幢記』と仏教(浄土教)との思想比較研究【IAHR2025パネル発表予定】
成果の発表(学会、論文等)、受賞 ・2024年度漢学会秋季大会講演:「仏を見ることについて――大乗仏教、特に中国浄土教の「瞑想」――」
研究テーマ
国語教育研究、漢文教育研究、教員養成研究

具体的な研究活動  中学校・高等学校の漢文教育を中心に、国語教育全般の指導内容・方法について研究している。 今年度は、高等学校で扱われている漢文教材について、日本文学への影響を中心に研究し教材化した。具体的には、中国文学(漢文)・日本文学それぞれについて、作品内容については勿論、各詩人・文人の生涯や人生観、時代背景についての調査研究を行った。研究例を挙げると、芭蕉作品に見える杜甫の影響、『源氏物語』における白楽天「長恨歌」の影響、また白楽天の「新楽府」を日本人がどのように受容し、どのように作品に反映させているかなど。そして、これらの研究成果を基に、中学校・高等学校の漢文教育、国語教育に役立つ「生きる力を伸ばす指導法」を考究。 今年度は、研究成果の一端を「大東文化大学中国文学科秋季講演会」にて講演した。
今後の課題、計画  中学校・高等学校の漢文教育を中心に、国語教育全般の指導内容・方法について研究している。  来年度は、今年度の研究テーマ〔高等学校で扱われている漢文教材を中心に日本への影響を考える〕を継続し深めてゆく。具体的には、中国文学(漢文)と日本文学との関係について多角的に調査研究し、中学校・高等学校で使用するための国語教材を開発したり、漢文教材の指導法を提案したりするための研究を行う予定である。現行の『学習指導要領』にも、「我が国の言語文化の特質を理解するに当たって、中国などの外国の文化との関係が重要」と述べられているが、その教材開発・指導法の研究は、現在それほど多くはない。そこで、『学習指導要領』を踏まえ、生徒の立場に立った効果的な指導法(生徒の生きる力を伸ばす国語教育・漢文教育〉を考えてゆきたい。長い高等学校教員としての経験を活かし、教師の授業実践を意識した研究にしたいと思っている。今考えているのは、『論語』章句(子路篇)の内容と関連がありそうな森鷗外の作品研究である。森鷗外が『論語』の思想をどのように作品に取り入れているのか、鷗外の中国文学(漢文)受容の様子を明らかにして、授業教材として提示したい。研究成果は、来年度6月に行われる全国漢文教育学会大会にて口頭発表する予定である。その後、論文としてまとめたい。更に数年後を目標に、「漢文教育」に関する研究成果を集約し、国語教育に資することができるようにと考えている。一方、大学生に対する効果的な「中学校・高等学校 国語科教員養成法」についても少しずつ考究してゆきたい。
成果の発表(学会、論文等)、受賞 2024年10月19日(土)「大東文化大学中国文学科秋季講演会」にて講演 題名「高等学校の古典教材開発ー『主体的・対話的で深い学び』の実現に向けてー」

文学部 英米文学科

研究テーマ
CEFRのCAN-DOリストを補完するCAN-BEステージの提案ーgood language learners の内省的学習ストラテジーに焦点を当ててー

具体的な研究活動 CEFRやそのCAN-DOリストの成り立ちや利点の確認を通し、そのさらなる利便性を高めるためには、どのような学習者になる必要があるかを提案する。
今後の課題、計画 8つのCAN-BEステージの詳細な説明やCEFRとステージとの補完性、さらには各ステージの相互関係を明らかにする。
成果の発表(学会、論文等)、受賞 すでに、その一部は一般財団法人語学教育研究所主催の講習会で発表し、中高大の英語教員より貴重なご意見を頂戴している。また、同研究所報『語研だより』に4回シリーズで発表中である。
研究テーマ
英米児童文学:特にビアトリクス・ポター研究

具体的な研究活動 *「ピーターラビット:キルト」(アシェット刊)の「ピーターラビットの世界」への10回の連載執筆(継続中) *「ピーターラビットの世界:イングリッシュ・ガーデン&ハウス」(アシェット刊)の「ピーターラビット・シリーズ」全作品翻訳:2024年4月から現在まで:現在89号(継続中) *「Peter Rabbit:Cross Stitch」(英国Hachetter刊)の「The Story of Peter Rabbit」への32回の連載執筆(継続中) * 川上未映子訳:「ピーターラビットシリーズ」全23冊の監修(終了) *「The Beatrix Potter Society」:「News from Japan」執筆:164号May 2024、165号September 2024
今後の課題、計画 これまで執筆したビアトリクス・ポター、ピーターラビット・シリーズのテキストを利用して1冊の研究書として出版を計画している。
研究テーマ
英国モダニズム文学の表象戦略に関する研究

具体的な研究活動 オメガ・ワークショップを起点として、英国モダニズム文学と建築思潮の関係性を考察し、論文を投稿した(近日刊行予定)。また、ヴィタ・サックビル=ウェストの旅行記を起点として、英国とイランの緊張情勢を文化的・経済的・政治的背景を踏まえて考察し、論文化した(こちらも、近日刊行予定)。
今後の課題、計画 英国モダニズムと空間表象の問題をヨーロッパやユーラシアという大きな空間ネットワークに位置づけながら考察を続けてきたい。
研究テーマ
19世紀イギリスの思想史・文化史

具体的な研究活動 昨年に引き続き、『フリーダム』誌をクロポトキンとともに創設したシャーロット・ウィルソンについての考察をしており、これまで主に研究してきたウィリアム・モリスの思想との比較研究を行い、論文を執筆した(2025年3月発行の紀要に掲載予定)。
今後の課題、計画 今後も社会主義、アナーキズムに関する研究、さらにはイギリスの思想史、文化史の研究を行っていきたいと考えている。モリスやウィルソンを中心に見ていきたいと考えるが、他の人物や文化的側面にも目を向けながら考察を行いたい。
成果の発表(学会、論文等)、受賞 シャーロット・ウィルソンとウィリアム・モリスの思想についての論文を執筆(2025年3月発行の紀要に掲載予定)
研究テーマ
文章語の標準ウェールズ語の発達:15世紀-16世紀の聖書のウェールズ語訳の研究

具体的な研究活動 現代ウェールズ語の標準的な文章語の発達は、ウィリアム・モルガン(1545-1604)によるウェールズ語訳聖書(1588年)が始まりであるとされている。しかし、モルガン訳の聖書は、少なくとも新約聖書と詩篇の部分は、モルガンより前のウィリアム・セイルズベリ(c1520-c1584)による聖書(新約聖書)や詩編(共に1567年)のウェールズ語訳を踏襲しているとも言われている。今年度の研究活動として、モルガン訳聖書の詩篇の一部をセイルズベリ訳のそれとの比較対照を行った。綴り字の面では、セイルズベリは発音ではなく語源を重視したものを使用しており両者はかなり異なるが、語順や文構造の面では、両者に大きな違いはないことが分かった。
今後の課題、計画 モルガンだけでなくセイルズベリの聖書訳その他の著作で使用した言葉遣いを、文章語の標準ウェールズ語の発達の出発点と考えることができる。今後、研究の焦点をセイルズベリの言葉に移し、セイルズベリの言葉遣い(文法、綴り、発音)が何に由来しているのかを追求したい。また、セイルズベリ/モルガン訳の聖書ウェールズ語を現職の聖職者の朗読を採取し、当時の聖書がどのように朗読されたのか、どのようなリズムで読まれたのかを調べたい。
成果の発表(学会、論文等)、受賞 日本ケルト学会 第43回研究大会(2024年10月19日20日:於 中央大学(多摩キャンパス))での研究発表「モルガン/デイヴィス訳聖書(1588年/1620年) の言葉遣いの記述:モルガン訳聖書のウェールズ語とセイルズベリ訳聖書(1567年)との比較を通して」
研究テーマ
ヘンリー・ジェイムズ研究

具体的な研究活動 9月7、8日に九州産業大学で開催された日本ヘンリー・ジェイムズ学会に参加し、個人発表での議論や集団討論に積極的に取り組み、さまざまな意見や新たな知見を得た。
今後の課題、計画 ヘンリー・ジェイムズ学会等で得られた知見を論文や「ニューズ・レター」において、近いうちにまとめられれば、と思う。
研究テーマ
宮沢賢治の童話を英語圏の読者に紹介するため、童話を英語に翻訳することが研究テーマです。

具体的な研究活動 『山男の四月』、『洞熊学校を卒業した三人』、『どんぐりと山猫』、『オツベルと象』を英語に翻訳しました。
今後の課題、計画 『楢ノ木大学士の野宿』を英語に翻訳する予定です。
研究テーマ
名詞句内に生起する所有を表す表現の獲得について
WH移動に関する島の条件の習得について

具体的な研究活動 所有表現の自己埋め込みの獲得に関する実験結果に対して先行研究で提案された2つの分析のうちのどちらがより妥当かについて、英語児の自然発話を分析することにより検討し、論文にまとめた。また、WH移動に関する島の条件を日本人英語学習者が理解しているかどうかを調べるパイロット実験を行い、その結果を論文にまとめた。
今後の課題、計画 上述のテーマおよび他の言語事象に関するテーマについて、調査・分析を行う
研究テーマ
【英文法研究】現代英語及び後期近代英語の統語論研究(構文研究を中心にして)
【伝承文化研究】英語圏におけるマザー・グースの唄と日本のわらべ唄、および、世界の
民族音楽の研究。

具体的な研究活動 【英文法研究】1.英語のthere構文について3種のthere構文の特徴とそれぞれの派生課程を考察した。            2.分詞構文・独立分詞構文の基本形と派生形を考察する。 【伝承文化研究】3.マザー・グースのうたと日本のわらべ唄のリズムとメロディーの共通点と相違点の考察
今後の課題、計画 1.2.3.について研究を継続・発展させる。 2.については論文にまとめる予定。
研究テーマ
ハワイにおける英語文学における環境意識、「豊かさ(abundance)」をめぐる環境文学、環境批評

具体的な研究活動 前年度、出版をした翻訳作品カワイ・ストロング・ウォッシュバーン『サメと救世主』について、出版社ポッドキャスト(今後公開予定)、学会ニューズレターなどで解説を行った。ちなみに、この作品は、大手新聞や書評新聞などにおいて書評も掲載された。また、この作品と関連する研究として「豊かさ(abundance)」をめぐるアメリカ環境文学、環境批評の状況を俯瞰する論考の執筆に着手し、第一弾として、『英文学論叢』に論文を執筆した。また、アメリカを代表する小説家、ドン・デリーロのデビュー小説(未邦訳)『アメリカーナ』の翻訳に取りくんでいる。
今後の課題、計画 ドン・デリーロ作品の翻訳に継続的に取り組みつつ、「豊かさ」をめぐる環境文学、環境批評についての研究、論文執筆を行う予定である。
研究テーマ
ナサニエル・ホーソーンの晩年作品における内乱の表象と語り

具体的な研究活動 上記テーマでホーソーン作品の考察を継続している。2024年度は、2023年度に投稿した論文が研究誌に発表されたほか、2025年7月に開催される国際学会での口頭発表に応募し、発表者として選出された。2025年3月上旬には、アメリカで上記テーマに関する調査・研究を実施する予定である。
今後の課題、計画 2025年7月の口頭発表に向けて準備する。国際学会で他国の研究者と積極的に意見交換を行いたい。その結果もふまえて、研究成果を英文でまとめることを目指す。
成果の発表(学会、論文等)、受賞 “Beyond Two Endings: The ‘Septimius’ Manuscripts and Hawthorne’s Perspective of Civil War America.” Nathaniel Hawthorne Review, vol. 49, no. 2, pp. 200-19. (雑誌の記載上は2023年12月発行、実際の発行は2024年5月)

文学部 教育学科

研究テーマ
1, 近現代日本における環境に適応した半水上生活の総合研究―「船乗りの村」の都市民俗誌
2, リンの物質循環からとらえる地域循環共生の統合的研究
3, 在来知識を再構築し生業道具を保存活用するための統合的研究

具体的な研究活動 1,大分県臼杵市、兵庫県神戸市、広島県三原市で調査を実施した。 2,ラオスにおける精霊(ピー)信仰について研究をおこなった。 3,フランスの博物館における生業道具の扱いについて調査を実施した。
今後の課題、計画 1,2026年度に研究成果を纏めて書籍にする。 2,研究成果を2025年度中に大学紀要に投稿する。 3,2025年度中に課題を絞ってフランスの博物館との共同研究を計画する。
研究テーマ
明治期における中学校設立の研究

具体的な研究活動 これまでの研究成果をまとめ、『明治前期の国家と地域教育』(吉川弘文館)という学術書を刊行した。
今後の課題、計画 引き続き、中学校設立関係の研究を進める。
研究テーマ
①動物園への遠足を想定した模擬保育の検討、②動物園と連携した調査研究

具体的な研究活動 ①については、数年来行っている保育士課程4年生の「保育実践演習」の授業内で、動物園での遠足を想定した模擬保育を実施する活動を記録し、授業終了後にデータを収集し、過去の授業実践との比較検討を行なった。それらの成果を論文にまとめた。②については、動物園に依頼し次年度以降の具体的な研究計画案を提出し担当者と相談検討を行なった。
今後の課題、計画 ①のテーマについては、次年度も継続しデータ収集を行う。②については、2025年度より「動物園におけるガイド研究」を行う予定である。
成果の発表(学会、論文等)、受賞 <論文> 飯牟礼悦子 2024 「動物園への遠足を想定した模擬保育の検討」 教育学研究紀要 第15号 37-67.
研究テーマ
舞踊の美学的研究

具体的な研究活動 表現する身体において、ヴァーチャルリアリティは今後どのように関わり、展開することができるかどうかの可能性を理論面と実践面の両方から考察する。VRゴーグルがこの何年かで製品化してきているので、今後、アーティスト達はそれらを表現ツールとして取り込んでくることが予想される。それに対して、メタバースで行われることが、果たして、身体表現なのかどうか、また、仮想身体という概念は身体の定義を変えうるかどうかなどを検討する。
今後の課題、計画  まず、理論面においては、一般的なヴァーチャルリアリティ学なるものが、今現在、どこまで進んでいるのかを、文献からまとめる作業をスタートとする。この作業だけで、かなり多くの時間と労力が必要である。同時に、芸術(特にダンス)論において、VRが導入されているかどうかを検証し(現段階では身体論においては、かなりVRは議論されているが、舞踊学においては、その応用は皆無と言ってよい)、仮想現実における舞踊論、あるいは、身体パフォーマンス論のモデル理論を構築する。  次に、実践面であるが、V Rゴーグルを複数人間で用い、実際にメタバース内で何ができるのかを、実験することが必要である。VRチャットなどで、容易にシミュレートしうる可能性は感じているが、その協力者を募ったり、それを行うメタバースでの場所を確保するなど、いくつかの手順が求められ、それに対する、特別な経験や知識も得ていかなければならない。いずれにせよ、メタバースを開拓し、自らの経験を積み重ねることからのスタートである。
研究テーマ
近代市民革命と反ユダヤ主義
平和教育とナショナリズム

具体的な研究活動 長期在外研究としてマルタ大学人文学部歴史学科客員教授
今後の課題、計画 「近代市民革命と反ユダヤ主義」研究の成果発表 「平和きょぷいくとナショナリズム」研究成果の発表
成果の発表(学会、論文等)、受賞 「平和教育とナショナリズム」教育科学研究会編『教育』No.949
研究テーマ
乳児保育 (環境と遊び)  
多文化保育について

具体的な研究活動 保育所職員との園内研究で乳児保育の環境の在り方について探究 生活教育研究の全国大会において現場の保育の状況から討議 アメリカにおいて多文化保育について観察とインタビュー
今後の課題、計画 引き続き、乳児保育の環境と遊びについての探究  多文化保育についての文献研究等
成果の発表(学会、論文等)、受賞 生活教育2月号に幼児(乳児も含む)の根っこを育てる保育において遊びについての検討の論文を発表
研究テーマ
1)「要支援(保護)子ども・家庭への支援」研究の一環としてフィンランド、韓国、日本の予防的かつ家族中心的の取り組みについて調査研究を行なっている。
2)外国にルーツを持つ子ども家庭への支援に着目した保育士専門性について研究を行なっている。

具体的な研究活動 1)昨年度からフィンランドのオープンケアの支援についてインタビュー調査を行なっている。 2)日本、韓国の要保護児童の子ども及び家庭支援の予防的ケアについて文献研究を行なっている。
今後の課題、計画 2025年度夏季休暇中にフィンランド(ヘルシンキ市)にてあインタビュー調査、NPO訪問等の調整を行なっている。
成果の発表(学会、論文等)、受賞 1)Expériences plurilingues des personnels d’accueil en crèche : communication avec les parents allophones nouvellement arrivés et les enfants bilingues émergents. Étude de cas au Japon. 保育士の多言語経験:新しく来日した異言語を話す保護者とバイリンガルの子どもたちとのコミュニケーション。日本の事例研究。HIMETA Mariko. OH Jaehee. L’association des chercheurs et enseignants didacticiens des langues étrangères (Acedle) 外国語研究者・教師協会ACEDLEの特集号 pp1-12 2)社会環境フォーラム21 社会環境学会会報 特別寄稿 子ども家庭を取り巻く環境〜家庭支援を中心に〜
研究テーマ
「幼稚園等における食、子どもが口にするもの」
特に今は、2023年度長期海外研修で滞在したイタリアピエモンテ州ブラでの観察記録をもとに整理していきたい。

具体的な研究活動 2023年度長期海外研修で観察した記録をもとに、少しずつ整理を行っている。 今年度は、成果物として手始めに、食教育に焦点化した。 2023年度長期海外研修の帰国間近に知ることとなった他の園は管轄は同じでもそれぞれ違った保育が展開されていた。それぞれに魅力的で見残した感が大きく、今後の活動の中で丁寧に追いたい。幸いにして管轄機関の了承は取れている。今年度は、手始めにスローフード協会との関わりもあるブラの分離集落BANDITOに焦点化してみた。 ※滞在地ブラは、スローフード運動発祥の地であり、スローフードインターナショナルの本部が置かれている。
今後の課題、計画 論文は、写真に制約があり、伝わりにくいものを感じている。 ブラの幼稚園の中に入り一年間にわたって継続観察した者として、写真も使用して、まとめてみたい。 市役所の市長室の協力で得られた資料をもとに、ブラの幼稚園で子どもが口にするものを まとめられたらと思い研究活動を続けている。
成果の発表(学会、論文等)、受賞 「ある幼稚園の食教育プロジェクトに関する一考察―スローフード運動発祥の地から―」 教育学研究15号(1-21)
研究テーマ
「社会正義に基づく心理支援:プレイバック・シアターによる包括的セクシュアリティ教育の実践」

具体的な研究活動 今年度は、包括的セクシュアリティ教育の実践形態としてのグループ・アプローチのファシリテーション、およびサイコドラマの一種であるプレイバック・シアターのコンダクタートレーニングを受けながら、文献研究と実践を行った。
今後の課題、計画 次年度はさらに実践を積み重ね、研究論文としてまとめたい。
研究テーマ
①協働学習の「評価」に対する教師の専門性の検討
②教職課程学生における体罰容認的態度と公正世界信念の関連

具体的な研究活動 ①については、グループ学習中に発揮される教師のコンピテンシーである、モニタリングコンピテンシーとサポートコンピテンシーを測定するビデオクリップを作成し、オンライン調査を実施した。また、これまでに収集したデータを論文化し、掲載された。 ②については、教職課程学生を対象に体罰容認的態度と公正世界信念を測定する質問紙調査を行った結果を論文化し、掲載された。
今後の課題、計画 ①については、専門的力量を伸ばしていく重要期に当たる若手教員に焦点を当てて、学生時代からの縦断的調査より、その力量の形成・発達過程を調査していく。 ②については、仮説通りの結果とはならなかった。調査方法の再検討に加えて、現職教員に対する調査の実施も計画している。
成果の発表(学会、論文等)、受賞 ・学会発表 なし ・論文等 児玉佳一 (2024). 教師の日常的なグループ学習中の支援と児童のグループ学習における行動および認識の関連―教師の支援の直接効果と調整効果の検討 教師学研究, 27, 41-51.(査読あり) 児玉佳一 (2024). 教職課程学生における体罰容認的態度と公正世界信念の関連 大東文化大学教職課程センター紀要, 9 1-10. ・書籍 児玉佳一 (2024). 学級集団と授業―学び合う学級に向けて 弓削洋子・越良子 (編) 学級経営の心理学―子どもと教師がともに成長するために (pp.107-134) ナカニシヤ出版 ・調査報告 児玉佳一 (2024). 本学教職課程履修者の免許取得理由と教員採用試験に向けた学習状況の関連 大東文化大学教職課程センター紀要, 9, 53-62.
研究テーマ
コミュニケーションできる英語力の育成について

具体的な研究活動 英語力の維持のために 朗読を聞くことの効果んの検証 自分発の英語と他人に指示された英語の違いについて 文献や自分の習得体験、教えてきた体験から要素をまとめる
今後の課題、計画 上記の問題を整理して論文や本などで発表すること。
研究テーマ
青年期にある聴覚障害者のソーシャルキャピタルと精神的健康

具体的な研究活動 今年度から「青年期にある聴覚障害者のソーシャル・キャピタルと精神的健康」を研究課題に設定して研究をスタートした。今年度(2024年度)においては、具体的には、関連する先行研究文献を収集し、分析を行ったところである。
今後の課題、計画 上記テーマについて、2026年度からの科学研究費にエントリーを目指し、具体的なフィールド調査の計画を構築する予定である。
研究テーマ
1) 自由と権利に基づいた教育活動
2) 教育の自由とは

具体的な研究活動 現職教員を対象とする情報収集 ブログを利用とした教育現場に対する支援的メッセージの発信 学生のコメントを大切にした授業・講義。
今後の課題、計画 教育現場の教員の声を大切にする。
研究テーマ
子どもが主人公となる算数の授業づくりを考える。

具体的な研究活動 子どもが主人公となる算数の授業づくりにとって大切なことは何か。①手を使って体験を通して学ぶ授業を②子どもから「なぜ?」が生まれる授業③子ども自身が学びを「自分化」していくような授業。この4つのポイントを大切にしながら、学校全体で研究授業を進めていくことの大切を述べている。具体的な授業実践例として「合同な図形」(5年生)の授業作りを紹介しながら、子どもと共に授業を楽しむためには不思議な謎解きの要素の必要性を取り入れることが大切であるとも述べている。コロナ禍でのオンライン授業やギガスクール構想が推進される中で、さらに激変してきている授業形態だが、手作りの授業の大切を見つめ直すことで「授業の原点回帰」を考えたい。
今後の課題、計画 新たに学習指導要領が改訂される中で、算数数学教育を通して子どもたちにどんな力をつけていきたいのかを分析していくことを今後の課題としたい。
成果の発表(学会、論文等)、受賞 大学紀要第63号、数学教室春号、雑誌「教育」
研究テーマ
A.平和心理学の理論的・実践的検討
B.平和教育の理論的・実践的検討

具体的な研究活動 A.心理科学研究会 平和心理学部会責任者として、年2回の全国研究集会において平和心理学分科会を主催。 ◆春の研究集会(4 月 21 日)平和心理学分科会 【平和シネマ企画】 放射線を浴びた X 年後Ⅲ「サイレント・フォールアウト」乳歯が語る大陸汚染 【企画・司会】 杉田明宏(東京地区) ◆秋の研究集会(11 月 24 日) 平和心理学・歴史研究部会合同分科会 【テーマ】アジア・太平洋戦争のトラウマとその長期的影響 : 日本軍兵士と家族を事例に 【報告者】中村江里(上智大学/非会員) 【司 会】杉田明宏(東京地区) B.日本平和学会 平和教育分科会共同責任者として、年2回の研究大会において分科会を企画・主催。 ①2024年春季研究大会(6月2日)平和教育分科会の企画・主催・討論・司会 テーマ:平和教育の新たなアプローチの探求 報告  外池彩萌(筑波大学大学院)「心情主義を脱却した平和教育実践の構築―学校教育における「体験」の位置付け―」 報告 松井ケティ(清泉女子大学)「APCEIU「東アジア共通カリキュラム」と日本の平和教育での活用」 討論 杉田明宏(大東文化大学) 司会 野島大輔(立命館大学) ②2024年秋季研究集会(11月26日)平和の教育分科会の企画・主催・討論・司会 テーマ: 平和教育の再構築に向けて 報告: 北上田源(琉球大学)「『次世代型の平和教育』教材としての平和の礎の可能性:沖縄戦戦没者情報を活用した教材開発を通して」報告: 野島大輔(立命館大学)「国際的な危機への現代平和教育の応接力の再生」 司会・討論: 杉田明宏(大東文化大学)
今後の課題、計画 A.心理学的側面 ガルトゥング平和学研究の理論的探究・体系化、学会・研究会における研究成果の発掘と交流 B.教育的側面 平和学研究を応用した学校教育、子ども・青年発達支援への寄与
研究テーマ
キルケゴールの日記の研究、キルケゴールとヤコービの研究

具体的な研究活動 日記の翻訳 関連文献の分析
今後の課題、計画 今年度の作業の継続
成果の発表(学会、論文等)、受賞 須藤孝也「キルケゴール、最晩年の日記」、『唯物論』、第98号、2024年、23−38頁。
研究テーマ
鍛金(鎚起・鍛造技術)による造形表現の応用展開
鍛金技法と陶芸技法との融合による造形研究

具体的な研究活動 鍛金(鎚起・鍛造技術)を用いた金属造形表現を万華鏡装置に活用した造形作品を制作。 金属と陶という異素材を併せた造形表現技術の習得研究と実践への応用。
今後の課題、計画 万華鏡装置の研究のためのガラスなどの異素材の研究を継続する。 陶パーツの制作に伴う陶芸技法の研究を継続する。 2025年末に日本橋高島屋にて研究成果を発表する予定である。
成果の発表(学会、論文等)、受賞 6月「大阪高島屋 個展」 8月「名古屋高島屋 個展」 5月「第72回埼玉県美術展覧会」 出品 10月「第22回さいたま市美術展覧会」 出品
研究テーマ
学びの場と地域の相互作用

具体的な研究活動 1、海外研究 2024年 4月 23日 ~2024年9月6日  ドイツとイギリスを中心として、デンマーク、スウェーデン、チェコ、オーストリア、スロベニアなどでフィールドワークを行った。地域における学びに関する調査を行い、資料収集を行ったり、専門家と交流を行ったりした。 2、人文科学研究所 研究班 「学びと育ちの共同体」班の代表者として活動し、研究会での発表、紀要の執筆、報告書の刊行などを行った。
今後の課題、計画 ・フィールドワークなどで収集したデータを整理し、分析し、概念化し、論文執筆を行う予定である。 ・インタビューなどの書き起こしを行い、さらに分析を行う予定である。 ・以上のデータをもとに、論文を執筆する予定である。
成果の発表(学会、論文等)、受賞 論文 ・田尻敦子 今井崇恵 佐藤悦子 「学校の働く環境に関するインタビュー調査の意味」pp27-50 『人文科学』大東文化大学 人文科学研究所 2025年3月 ・田尻敦子 2025.3「プロローグ ~波紋のように重なり合う学びの共同体~」 田尻敦子・今井崇恵編著『学校と地域における学びと育ち』 pp1-3 ・田尻敦子 2025.3「『学びと育ちの共同体』研究班の概要」 田尻敦子・今井崇恵編著『学校と地域における学びと育ち』 pp4-5 ・田尻敦子 2025.3 「異文化体験が教育実習に与える影響を探究するインタビュー調査 ―学問共同体と学校を紡ぐ教育実習の意義を問い直す―」 田尻敦子・今井崇恵編著『学校と地域における学びと育ち』 pp13-45 発表 ・田尻敦子・今井崇恵 2025.11 「学校と学問共同体に同時に参加する教育実習の未来像 ―異文化体験を経て教員をケアする共同体を立ち上げた学生の語り―」
研究テーマ
城丸章夫における教材論について

具体的な研究活動 教育方法学における授業づくり論(いわゆる教授理論)の歴史的変遷を調べる中で、その焦点となるのが教材概念であることが明らかになった。それは、教材をめぐる立場によって、授業イメージ、学校のイメージが異なるという意味で、焦点となるという意味である。この教材論について、城丸が言及しており、その独自性がどこにあるのかを検討してきた。
今後の課題、計画 戦後の教育方法学における、城丸章夫の教材論として、その独自性をあきらかにすること。また、その独自性が、教育方法学における授業論にどのような進展をもたらすかを明らかにすること。
研究テーマ
教職の専門性の分水嶺

具体的な研究活動 小中学校へのフィールドワークを継続的にしつづけることをとおして、学校教育という制度の内側における教職の専門性について検討を行っている。具体的には、授業参観、教師たちとの授業研究会への参画、その後のインタヴューを行ってきている。そのなかで、教師が学習指導要領の遂行者と化し、子どもにあれこれの資質・能力を身に付けさせるために、子どもを操作対象をみなす技術的専門家としての教師か、教師が学校教育という制度の内側で実践的主体として子どもと共に授業づくりや教室という場づくりをおこなうような応答的専門家としての教師か、といった教職の専門性に関する軸足の質的差異を研究している。
今後の課題、計画 制度の内側で人とかかわる専門職としての教師が、実践的探求者として成長していくということはいかなることなのか、をフィールドワークをとおして明らかにしていく。
研究テーマ
日本古代対外交流史

具体的な研究活動 ・科学研究費助成事業 基盤研究(A) 「科学研究費助成事業 基盤研究(A) 」のもとで来日した渤海使の交通路についての研究を進めた。 ・歴史学研究会委員(2023年5月まで)時代に企画した外交儀礼の特集(『歴史学研究』1047,2024.4)の書籍化に向けて企画の準備と原稿執筆を行った。
今後の課題、計画 ・ 基盤研究(A) では引き続き渤海使の交通路について研究を進め、成果を報告する。 ・引き続き外交儀礼の書籍化の作業を進める。 ・9世紀の日本僧や渤海僧の唐での動向について研究を進める。
成果の発表(学会、論文等)、受賞 【論文】 ・浜田久美子「賓礼の周辺―日本古代の私邸・朝集堂・鴻臚館の饗宴について―」『歴史学研究』1047,2024.4 ・浜田久美子「渤海使の入京路―穴太遺跡・畝田ナベタ遺跡・鳥羽遺跡の帯金具に注目して―」高麗浪漫学会監修、中野高行・柿沼亮介編『古代渡来文化研究4古代の渤海と日本』高志書院、2024.9 【その他】 ・「2023年の回顧と展望・日本古代」『史学雑誌』133-5、2024.5(分担執筆) ・浜田久美子「書評シャルロッテ・フォン・ヴェアシュア『モノと権威の東アジア交流史』」『歴史評論』893、2024.9
研究テーマ
教育工学、 教科教育学 (キーワード : 音楽学習環境、 ICT、 デジタルコンテンツ開発、 演奏技能

具体的な研究活動 今年度のアウトプット(論文) 『小学校音楽科デジタルコンテンツの現状と課題』(大東文化大学紀要 人文科学 第63号) 教育芸術社のデジタルコンテンツに関して詳細な分析を行い、その結果をまとめた。科研費研究については、期間を一年延長し、2025年度末までとし、現在取り組み中。 今年度のアウトプット(公演) 2024年7月14日(日)、早稲田奉仕園 スコットホールにて、PIANO PARTY 2024を開催した。 2025年1月26日(日)、「ELECTRONIC KEYBOARD&DRUM&DTM PARTY with digital New Year 2025」をArtware hub KAKEHASHI MEMORIAL(新宿区・西早稲田)で開催。公益財団法人かけはし芸術文化振興財団、2024年度公演助成を得て、音楽教室の演奏発表におけるデジタルの可能性を追求した。
今後の課題、計画 2025年度が最終年度である科研費研究に注力する。 音楽教室活動に注力して、引き続き定年後の活動の基礎を築く。
研究テーマ
2024年度参加している研究プロジェクトとしては以下のものがある。
1)教師の戦後教育史-参加と共有の場としての民間教育研究運動-(科研費)
2)近現代日本における環境に適応した半水上生活の総合研究―「船乗りの村」の都市民俗誌(科研費)
3)学童保育指導員の「専門性」再考――多領域横断性と力量形成に焦点をあてて(科研費)
4)高校普通科におけるキャリア意識形成のプロセスとその影響要因の解明(科研費)
5)ポスト工業化社会における地方の若者のライフコース形成と東日本大震災のインパクト(科研費)
6)生活困難層の子どもの高卒後の進路保障のための教育と社会システム改善についての研究(科研費)
7)現代の子どもと生活指導についての理論的・実践的研究

具体的な研究活動 1)については、産業教育研究連盟についての資料収集と分析をしている 2)については、2024年8月に大分県臼杵市津留地方にてインタビューなどを行った。 3)については、スウェーデン調査の成果をふまえ、2024年6月に日本学童保育学会にて報告を行った。また、学童保育の専門性に関わる論文、ならびに学童保育に通う子どもの生育環境に関わる文章を執筆した。 4)については、2025年1月に、高校調査を実施した。 5)については、質問紙調査の分析をおこない、2024年9月に日本教育社会学会にて報告を行った。また、被災地出身の若者へのインタビューを実施した。 6)については、2024年9月に、インタビュー調査を行った。 7)については、現場教師とともに教育実践記録の検討をしつつ、生活指導の現代的課題について探求している。
今後の課題、計画 1)については、産業教育研究連盟についての論文を完成させる予定である。 2)については、津留地方の調査を進めると同時に、海運業の史的展開を整理する予定である。 3)については、現代の子どもに即した学童保育指導員の専門性について検討を進める 4)については、高校でのインタビュー調査を進める。 5)については、被災地出身の若者に対するインタビュー調査を継続し、2025年度に学会報告を行う予定である。 6)については、前年度の調査をふまえて、2025年8月に学会報告をする予定である。 7)については、現代の子どもと生活指導に関する論文を完成する予定である。
成果の発表(学会、論文等)、受賞 論文・その他 「子どもの放課後世界の変容と学童保育実践・研究の課題」『学童保育研究』25 4-11, 2024 「学童保育指導員の専門性をめぐる争点」『学童保育研究』24 9-16, 2024 「子ども・若者たちの「いま」 : 共に生きる大人が大切にしたいこと(第1回)子ども・若者を理解するのは簡単じゃない : 若かった頃の経験がうみだす"すれ違い"」『日本の学童ほいく 』 全国学童保育連絡協議会 編 (590), 46-51, 2024-10 「子ども・若者たちの「いま」 : 共に生きる大人が大切にしたいこと(第2回)「脱埋め込み化」する社会を生きる : フルコミットメントしない子ども・若者たち」『日本の学童ほいく』全国学童保育連絡協議会 編 (591), 46-51, 2024-11 「子ども・若者たちの「いま」 : 共に生きる大人が大切にしたいこと(第3回)その場、その場の私と友達」『日本の学童ほいく 』全国学童保育連絡協議会 編 (592), 46-51, 2024-12 「子ども・若者たちの「いま」 : 共に生きる大人が大切にしたいこと(第4回)自分を癒やすのも楽じゃない」『日本の学童ほいく 』 全国学童保育連絡協議会 編 (593), 46-51, 2025-01 「子ども・若者たちの「いま」 : 共に生きる大人が大切にしたいこと(第5回)モデルなき時代の生き方を探る」『日本の学童ほいく 』 全国学童保育連絡協議会 編 (594), 54-59, 2025-02 「子ども・若者たちの「いま」 : 共に生きる大人が大切にしたいこと(第6回)私の世界から私たちの世界へ」『日本の学童ほいく 』 全国学童保育連絡協議会 編 (595), 54-59, 2025-3 学会報告 松本歩子・福武利・松田洋介・大谷直史・代田盛一郎・二宮衆一「スウェーデンにおける学童保育指導員の専門性の認識」日本学童保育学会第14回研究大会、2024年6月22日。 清水睦美・妹尾渉・日下田岳史・堀健志・松田洋介「被災経験の社会階層差―中高生の進路形成に着目して―」日本教育社会学会第76回、2024年9月14日
研究テーマ
「保健所デイケア運営についての研究」

具体的な研究活動 研究成果を大東文化大学紀要に投稿。
今後の課題、計画 精神保健関係セルフ・ヘルプ・グループにおける特異性に関して、論文にまとめる予定。
成果の発表(学会、論文等)、受賞 大東文化大学紀要に投稿。
研究テーマ
小学校国語科教科書に掲載された文芸教材・説明文教材の実践化に関する研究

具体的な研究活動 2024年度に改訂された小学校国語科教科書(全3社)で各単元末に示されている「学習の手引き」を手がかりに、どのような授業が想定されており、学習指導要領の規定がどこまで影響しているのかということについて分析し、その実践上の課題を検討する。特に2024年度から新たに採用された教材については、先行研究・先行実践もなく、現場教師の関心も高いことから、その教材の教育的価値、教科内容との関連、授業構想などを考察して提案していく。
今後の課題、計画 2024年度の新規掲載教材を中心に各地で取り組まれた実践事例を収集し比較検討することにより、国語科教育の現状と課題を明らかにする。特にICT機器、デジタル教科書の利用状況には注目していきたい。
研究テーマ
1.未来教育論(教育DX等を含む)
2.生徒指導論(特活・部活等を含む)

具体的な研究活動  「未来教育論」については、本年度が科研基盤C「科学的根拠に基づくGIGAスクール実践論」(3年間)の最終年度であり、日本教育公務員弘済会の研究助成「教職支援のための対話型AIの開発と無償公開」(1年間)の研究期間でもあった。関連する業績は、学会誌1本、雑誌連載12本、招待講演1件、学会報告1件の計15本である。加えて次年度初めには査読論文1本が学会誌に掲載される予定である。  「生徒指導論」に関しては、学会誌(査読付)1本、雑誌論文1本、メディア報道5件の計7本であった。また、非常勤講師として東京大学にて「生徒指導・進路指導」を担当した。  両研究テーマを合わせると、2024年度の業績は学会誌2本、雑誌13本、学会報告1件、講演1件、メディア報道5件の合計22本となった。前年度(雑誌論文16本、学会報告等3件、講演5件、メディア報道5件、計29本)と比較して業績総数が減少した点は残念であるが、縁あって査読付学術論文を複数執筆できたことは僥倖であった。
今後の課題、計画 2025年度は、所属部署の人員が半減することなどにより、厳しい労働状況が予想される。一方で、学会からの原稿依頼は増加傾向にあるため、上記研究テーマに関し、引き続き努力を重ね、単著刊行などを含めて成果を残したい。
成果の発表(学会、論文等)、受賞 (1) データ駆動型進路指導の功罪 2024年4月 月刊 高校教育(学事出版)(2024年5月号) (2) 学びはどこに:第25部 指導死「息子の夢かなわず」訴え 教員の卵に授業、手応え確か 2024年4月 共同通信 (3) 運動部活動に人格形成効果はあるか?:学習意欲,認知能力,非認知能力,道徳性に関する実証的知見の整理 2024年4月 年報体育社会学 5(日本体育社会学会) (4) 2040年、変貌する高校勢力図 2024年5月 月刊 高校教育(学事出版)(2024年6月号) (5) メタバースと生きづらさを抱えた子どもたち 2024年5月 日本臨床教育学会 第3回オンライン連続研究会(オンライン) (6) 通信制高校の過去と未来 2024年6月 月刊 高校教育(学事出版)(2024年7月号) (7) 2040年の通信制高校 2024年7月 月刊 高校教育(学事出版)(2024年8月号) (8) 「校内教育支援センター」利用の子どもの3割余 教室に戻る|NHK 青森県のニュース 2024年7月 NHK (9) 教員による「体罰」調べる方法が自治体によってバラバラ…専門家「隠蔽体質と批判されても仕方なし」 2024年7月 弁護士ドットコム (10) どうなる?高校統廃合問題 2024年8月 月刊 高校教育(学事出版)(2024年9月号) (11) 生成AIによる教育的判断の比較分析 2024年8月 日本教育学会 第83回大会 (12) 北海道発、遠隔授業の最前線 2024年9月 月刊 高校教育(学事出版)(2024年10月号) (13) 2040年、結集する小規模高校 2024年10月 月刊 高校教育(学事出版)(2024年11月号) (14) 高校魅力化プロジェクトの挑戦 2024年11月 月刊 高校教育(学事出版)(2024年12月号) (15) 子どもの不登校 小中学生34万人超 出勤できず退職も… 求められる親、保護者への支援 休業制度設けた企業も 2024年11月 NHK (16) 文科省「学びの多様化」政策を検証する 2024年11月 教育 (2024年12月号),13-21頁(旬報社) (17) インターネットは小学生の生活にどのような影響を与えているか:データで見る「子どもの放課後」 2024年11月 学童保育研究 (25),38-45頁(一般社団法人日本学童保育士協会/かもがわ出版) (18) 町立移管で挑む離島の高校存続一奥尻高校の挑戦 2024年12月 月刊 高校教育(学事出版)(2025年01月号) (19) 北海道大空高校の挑戦 2025年1月 月刊 高校教育(学事出版)(2025年02月号) (20) 2040年の高校業界は? 2025年2月 月刊 高校教育(学事出版)(2025年03月号) (21) どうなる次期学習指導要領:「個別最適な学び」編 2025年3月 月刊 高校教育(学事出版)(2025年04月号) (22) 中学校トイレ清掃、一部を外部委託 生まれた時間で学力向上 教育に一石投じる動き、松川町で実施へ 2025年3月 毎日新聞
研究テーマ
日常におけるマイクロアグレッションの課題

具体的な研究活動 日常におけるマイクロアグレッションの課題について、文献研究と単著執筆にとりくんだ。また、各地の研究会等で講演活動を行なった。
今後の課題、計画 人権と教育の課題についてさらに実践的検討を深める。 そのために、最新の知見の文献を閲読し、各研究団体の関係者と対話による研究活動を進める。
成果の発表(学会、論文等)、受賞 単著  2025年5月上梓予定 『ワークブック 職場のマイクロアグレッション対策   -生産性を下げる「無自覚な言動」の正体』 日本法令

文学部 書道学科

研究テーマ
・書作品の制作
・日本書学の研究

具体的な研究活動 ・展覧会等での書作品の制作発表 ・学会発表 ・学術雑誌における論文発表
今後の課題、計画 ・展覧会等での書作品の制作発表 ・学術雑誌における論文発表
成果の発表(学会、論文等)、受賞 【学会発表】 ・書の東照宮遺訓「人の一生は」について(第25回大東文化大学書道学会 6月) 【論文】 ・書の徳川家康遺訓「人の一生は」について 『大東書学25号』大東文化大学書道学会発行 【研究(制作論)】 ・「元永本古今和歌集」における特殊な散らし書きについての一考察  『大東書道研究第32号』大東文化大学書道研究所発行 【展覧会活動】 ・第52回日本の書展東京展(国立新美術館 6月) ・2024臺灣書篆交流觀摩展(國立臺灣藝術大學教學研究大樓B2真善美藝廊・大觀藝廊 7月) ・ムハメド・ビン・ザイード最優秀教員賞記念 東大先端研書道展(東京大学先端科学技術研究センター3号館中2階アトリウム 7月) ・第40回読売書法展(国立新美術館 8月) ・第11回日展入選(国立新美術館 11月) ・第62回藍筍会書作展(東京都美術館 3月) 【審査】 ・東京都立志村学園 書き初め指導・審査 【講師】 ・大東文化大学オープンカレッジ講師「書道(かな)」・「書道(かな・入門)」
研究テーマ
漢字作品制作 中国宋元・明・清時代の行草書を中心として

具体的な研究活動 第11回日展第5科書会員出品「崔峒詩」 第40回読売書法展常任理事出品「張象文詩」 第87回謙慎書道会展常任理事出品「韓君平詩」
今後の課題、計画 中央公募展への出品を通じて、多彩な表現を求めていく。
研究テーマ
・璽印における秦代から漢代の時代による書風の変化を素材とした書表現について
・古代文字(特に金文)を中心とした書法研究
・狂草の字形考察

具体的な研究活動 篆書、楷書、行草の書作品に関連する研究と発表を行った。 作品制作を主としている。
今後の課題、計画 ・展覧会の出品作品において、自らテーマを定め、最先端の表現を展開していく。 ・狂草についての論文を発表する予定。
成果の発表(学会、論文等)、受賞 ・日展、読売書法展、謙慎書道会展、日本の書展等への作品発表。 ・『大東書道研究』執筆
研究テーマ
・中国書学並びに書法美学をめぐる研究
・詩書画作品制作の実践

具体的な研究活動 ・国内外の学会における講演及び学術報告 ・国内外の展覧会における作品制作発表 ・国内外の研究教育機関における講座(授業) ・国内外の研究教育機関における学術論文審査
今後の課題、計画 ・論文並びに著書の執筆 ・国内外の展覧会における作品制作
成果の発表(学会、論文等)、受賞 〔講演〕 ・「中日書法審美意識之探討」浙江大学首届亜洲文明周《亜洲芸術与考古国際会議》芸術与考古博物館一楼報告庁 二〇二四年五月一一日 ・「大東書道100年の歩み」大東文化大学青桐会 多目的ホール 二〇二四年九月二一日 ・「日本高等書法教育現況」鄭州大学《不忘初心 砥礪前—首屆新時代藝術學(書法)博士學術交流與展覽系列活動》二〇二四年一〇月一九日 〔学術報告〕 ・「黄道周重複書跡之初探」浙江大学 芸術与考古学院 二〇二四年一二月二六日 〔講座〕 ・「春花化雨―感恩沙孟海老師和劉江老師」中国美術学院院 湘湖七号楼二〇一教室 二〇二四年一二月二五日 ・「日本“大東書道”一百年之進展」中国美術学院院 湘湖七号楼二〇一教室 二〇二四年一二月二七日 〔口頭発表〕 ・「初年次教育のとりくみ」二〇二四年度文学部FD研究会 二〇二四年九月九日 〔その他〕 ・「日本人特有の美意識〜余白と間〜」大東文化大学歴史資料館ニューズレラー「エクス・オリエンテ」Vol.36、二〇二四年七月三一日 ・「人が輝く東松山 未来へつなぐ」題字揮毫 埼玉新聞【特集】70周年記念教育・子育て鼎談 二〇二四年一〇月三一日 ・ 制作論「蘭亭・北京・合肥・天津・杭州――国際書法展の作品と「凝神」」大東文化大学書道研究所『大東書道研究』三一号 二〇二四年三月 一〇-一四頁 ・ 李澤厚・劉綱紀著/河内利治監訳/梁開印・村田萌・李松樺・尹慶碩・馮景一明訳注 「釈『原道』―〈道〉の含意(一)」大東文化大学大学院書道学専攻発行『書道学論集』二一号 二〇二四年三月、(一)-(一四)頁 ・ 葉朗著/河内利治監訳/山田沙奈・李源・丁子戌・陳雪柯・章楚弦・孫儒・沐屹蕾・万恬甜・龐博訳注 「『中国美学史大綱』第二十三章 梁啓超の美学 第四節〜第六節訳注」大東文化大学大学院書道学専攻発行『書道学論集』二一号 二〇二四年三月 (一五)-(二四)頁 〔展覧会(国内外)〕 ・大東文化大学100年の書ー書の大東を受け継ぐ人々ー展(上野の森美術館3月) ・第78回日本書芸院三月審査会展(未展示) ・第17回許我篆書展(茨城県古河市篆刻美術館6月) ・第52回日本の書展東京展(国立新美術館6月) ・二〇二四臺日書篆交流觀摩展(國立臺灣藝術大學美術學院樓7月) ・東大先端研書道展(東大先端研3号館中2階アトリウム7月) ・第58回雪心会書作展(上野の森美術館8月) ・第40回読売書法展(国立新美術館8月) ・日中国交正常化五十周年記念・日中書道交流展(中国文化センター10月) ・改組新第11回日展(国立新美術館11月) ・第五届北京国際書法双年展(北京工芸美術館11月) ・第24回参和展(有楽町交通会館エメラルドギャラリー)
研究テーマ
日本の書およびその周辺に関する研究

具体的な研究活動 料紙と書に関する研究 書の鑑賞に関する研究 近世、近代の書に関する研究
今後の課題、計画 大口周魚と名古屋
成果の発表(学会、論文等)、受賞 〔論文等〕 ・「能書と料紙」(『書の紙』展カタログ、解説執筆・編集(共編)、成田山書道美術館) 〔講演等〕 ・講演「書を未来に伝える―古写経手鑑から現代の書まで」(兵庫県書作家協会、四月二九日、ANAクラウンプラザホテル神戸) ・講演「文化財としての書とその鑑賞」(埼玉県高等学校教育研究会書道部会、五月一五日、川越女子高等学校) ・講演「松﨑コレクションと古写経手鑑「穂高」の制作」(文教大学国文学会、六月二二日) ・研究発表「市河米庵の「うつす」しごと」(第一四回郷土の歴史と文化に関するワークショップ、九月二一日、慶應義塾大学) ・講演「千葉の書とその周辺」(千葉県高等学校教育研究会書道部会・千葉県教育研究会書写教育部会、一一月二七日、和洋女子大学)
研究テーマ
金文書法研究

具体的な研究活動 作品制作、論文執筆等。
今後の課題、計画 西周康王期銘文考Ⅱを執筆中
成果の発表(学会、論文等)、受賞 西周康王期銘文考Iー布置法と大盂鼎銘の特殊性を中心にー【大東書道研究32】
研究テーマ
かな作品制作研究

具体的な研究活動 年間を通じて、かな作品の制作とそれに伴う作品制作研究を行なった。制作した作品は日展、読売書法展、日本書芸院展、日本の書展、蛙園会書展等に出品した。
今後の課題、計画 かな作品の制作研究を継続する。また、学校教育や社会教育における書道の鑑賞教育の問題や書のよさをどのように他者に伝えるか、その方法論と実践研究を今後行っていく。
研究テーマ
前近代日本書道史における執筆環境の復元的考察

具体的な研究活動 執筆環境に関する資料の収集、分析等を継続した
今後の課題、計画 継続的な関連資料および情報の収集等
研究テーマ
篆刻・篆書の作品制作研究

具体的な研究活動 作品制作論    「文字と輪郭の交響」  『大東書道研究』31号 作品発表(篆刻)   第68回 現代書道二十人展(東京展・大阪展・名古屋展)               「萬邦惟慶」「一遊一豫」「渾厚樸茂」「直方大」「心手雙暢」               「吾喪我」「百川學海」「居處恭執事敬」         現代書道二十人展小品展    小品十二種   第40回 雅涎会展  「臥牛盦主」   第65回 有山社展  「大功若拙」「守黙」   大東文化大学百年の書ー書の大東を受け継ぐ人々展 「養氣齋印痕」   第86回 謙慎書道会展  「萬鐘之蔵」   第49回 埼玉書道三十人展  「聲如鐘」その他七種   第37回 全日本篆刻連盟展  「道無雙」「壽考」   第52回 日本の書展  「革故鼎新」その他二種   2024臺日書篆交流觀摩展  「選拓九種」   東大先端研書道展   「舊作十種」   第40回 讀賣書法会展   「抱一」「能無離」   第7回 北斗文会展   「駘蕩」その他三種   第11回 日展    「達不離道」
今後の課題、計画 例年の作品制作と発表

文学部 歴史文化学科

研究テーマ
1821年ギリシア蜂起に対するアレクサンドル1世の政策

具体的な研究活動 『大東史学』第7号に論文を執筆した。
今後の課題、計画 ウィーン体制下のロシア外交について調査、考察する。
研究テーマ
中世武士と酒宴について。
中世武蔵国の特徴について。

具体的な研究活動 中世武士にとって、酒や酒宴がいかなる意味をもつのか、文献史料の読解や考古学の発掘成果を利用しながら分析を加えた。 また武蔵国比企郡の地域性について、平安時代から戦国時代まで、土地支配のあり方や宗教の受容の問題などを中心に研究を進めた。
今後の課題、計画 今後は、河川と中世武士の関係について、災害史の観点をいれながら考察を加えていく予定である。
成果の発表(学会、論文等)、受賞 (論文)「中世石坂郷をめぐる諸問題」(『大東史学』6号、2024年)、「中世の比企郡と熊野信仰」(『比企丘陵』8号、2024年) (書評)「書評 榎原雅治『地図で考える中世-交通と社会-』」(『歴史学研究』1046号、2024年) (学会発表)「2024/11/02 中世武士と酒宴 (2024年度酒史学会大会(第22回大会))」 (講演会)「武蔵武士 河越氏三代-重頼・経重・直重からみた中世武士の生き方をさぐる-」 (川越市立中央図書館視聴覚ホール)
研究テーマ
幕末の徳川将軍家を中心とした政治・文化の研究

具体的な研究活動 上記の研究テーマにもとづく活動内容については、別途国内研究員の報告書にて、詳細に述べたものを提出済である。
今後の課題、計画 国内研究員での研究成果をベースに、次年度は徳川慶喜の評伝を上梓すべく、準備を進めている。
成果の発表(学会、論文等)、受賞 法律文化社より、『評伝 徳川慶喜』(仮)を出版予定である。
研究テーマ
近世~近代中国とヨーロッパの思想交流

具体的な研究活動 中国側・ヨーロッパ側の両方の史料調査に注力した。また「アジア交流史研究会」をほぼ毎月1回開催し、国内外の研究者を招いて講演してもらい、最新の研究動向を取り入れる場とした。これらの活動は、一般研究費によるサポートを受けたほか、代表科研(20K00062)、および分担科研(23K25376、24K00123)、大東文化大学人文科学研究所・東洋研究所にの各研究班とも連携しながら行った。 その成果として、以下の各論文などを発表した。主要な成果①②については概要を付記する。 ①新居洋子「自国の音楽史を談じる――中国知識人の「中国音楽」観の変化」(西田紘子・仲辻真帆(編著)『近代日本と西洋音楽理論――グローバルな理論史に向けて』、音楽之友社、2025年所収)。 =16世紀から中国音楽が本格的に伝わり始めたヨーロッパでは、中国音楽がもっぱら単声的イメージで捉えられており、その見方は近代中国の知識人における中国音楽観にも反映されていた。ところが20世紀に入り、従来とは異なる中国音楽観が王光祈の著作に見られるようになり、その要因の一つとして、明代の朱載堉によって楽譜上に表現された古楽に着目し、そこに多声的イメージを見出そうとしたクーラン(Maurice Courant)の著作から、王光祈が影響を受けた可能性を指摘した。 ②新居洋子「康熙帝は「イエズス会以外」の活動を禁じたのか? ―高校世界史教科書等にみられる問題点―」、『東洋研究』235、2025年。 =現在の高校世界史教科書および参考書、事典・辞典類では、典礼問題に関して、清朝の康熙帝が「イエズス会以外」の宣教活動を禁じたとする記述が一般的だが、このように修道会の区別に即した命令を康熙帝が発したとの史料が見当たらないだけでなく、康熙帝の統治方針にも合致せず、実態とも異なるという点を指摘した。あわせて、このような記述が明治以降の「東洋史」教科書に出現する経緯も明らかにした。 ③新居洋子「【教科書Q&A】日本と中国のキリスト教禁教」、『山川歴史PRESS』21、2024年。 ④新居洋子「言語化と「ノイズ」 」、『アステイオン』100、2024年。 ⑤新居洋子「「グローバル・ヒストリーのための 非英語史料編纂所の設立」ビジョン を読んで 」、「HINES構想を考える ー歴史学の国際化と史料集編纂ー」ワークショップ、東京大学本郷キャンパス、2024年6月21日。
今後の課題、計画 史料調査を継続するほか、これまでの調査で入手できたバチカン図書館、東洋文庫、日文研の所蔵史料の読解を進める。またアジア交流史研究会、各分担科研や研究班の活動も継続するほか、2025年度からの代表科研が新たに採択されたため、その課題である近世~近代東アジアにおけるスコラ哲学の翻訳および作用についても研究をスタートする。
成果の発表(学会、論文等)、受賞 上記「具体的な研究活動」、およびresearchmap(https://researchmap.jp/kak10757280en)を参照のこと。
研究テーマ
歴史文化資源を基にした地域ストーリーの異文化間インタープリテーション

具体的な研究活動 歴史文化資源を対象としたインタープリテーションのプログラム構成やシナリオの検討素材を得るため、地域の歴史の痕跡および歴史的建造物の解説をする2つの異なるプログラムの発話テキストの分析を行った。それぞれの特徴について、インタープリテーション教本の要点と照らし合わせて解釈を行った。その結果、プログラムのねらいに沿った内容構成、シナリオ作成、発話に関する技法の明確化を促す素材となること、また、直接的、間接的な接点を持つ場面、対話型、非対話型の形式との関わりも考慮し、計画する必要について示唆を得た。
今後の課題、計画 ・地域DMOが作成したインタープリテーション全体計画に基づくプログラムの提供が来訪者の観光行動の変容に影響を与える事例の分析を継続して行う。 ・明治37年の外務省文書に示された外客誘致活動の把握、喜賓会からジャパン・ツーリスト・ビューローに活動主体が変わる時点の日本の観光政策、観光宣伝の具体的内容を明らかにする。
成果の発表(学会、論文等)、受賞 テキスト分析による歴史文化資源を対象としたプログラム構成の検討,日本観光研究学会全国大会学術論文集, Vol.39, 日本観光研究学会2024.12, pp.164-169
研究テーマ
中等教育における地理教育法の研究

具体的な研究活動 高校における「地理総合」が必修化されて3年が経過し、メリット、デメリットが明確になり、新たな課題が顕在化してきた。そこで、所属している地理教育研究会で、高校の現場で地理総合を担当されている3名の先生方によるシンポジウムを企画し、司会進行を務めた。そのシンポジウムの報告と、シンポジウムの結果から判明した「地理総合」の課題について、地理教育研究会の『地理教育54号』(2025年7月発行予定)に論文を発表した。さらに、それをもとに2025年8月に開催される地理教育研究会全国大会で発表する予定である。
今後の課題、計画 高校において、「地理総合」とともに必修化された「歴史総合」についても、成果と課題を研究し、2025年度の大東文化大学の教職課程センターの研究紀要に発表予定。
成果の発表(学会、論文等)、受賞 『地理教育54号』(2025年7月発行予定)に論文を発表。 2025年8月に開催される地理教育研究会全国大会で発表する予定。
研究テーマ
①「日本古代東国史の研究-北武蔵地域を中心として-」
②「日本における美術史学と歴史学の学際的共同研究の提唱と実践」
③「“埼玉学”の構築に向けての基礎的調査・研究」
④「“観光歴史学”の確立に向けての調査・研究」

具体的な研究活動 ・上記「研究テーマ」①について …論文「寧処するに遑あらず-ヤマト王権の全国支配-」(新古代史の会編『歩いて学ぶ日本古代史』吉川弘文館、2024年)の執筆・発表 ・同②について …歴史科学協議会『歴史評論』3月号(2025年2月発行)の特集「美術史学と歴史学の現在 Ⅱ」の企画・編集を担当 ・同③について …川越市等での現地調査の実施 ・同④について …昭和初期における「観光報国」運動関係資料の収集
今後の課題、計画 【2025年度の予定】 ・上記「研究テーマ」①について …埼玉県さいたま市の『さいたま市史』古代編の原稿執筆 ・同②について …大東文化大学歴史文化学会発行の『大東史学』第8号に論文「東北地方に現存する仏像の災害史的研究(後)」を執筆 ・同③について …「武蔵野」の歴史学及び美術史学的研究の実施 ・同④について …昭和初期における「観光報国」運動関係資料の検討と論文の執筆
成果の発表(学会、論文等)、受賞 ・上記「研究テーマ」①について …論文「寧処するに遑あらず-ヤマト王権の全国支配-」(新古代史の会編『歩いて学ぶ日本古代史』吉川弘文館、2024年)の執筆・発表
研究テーマ
「ユダヤ教、ユダヤ・キリスト教、キリスト教」(キリスト教発祥前後のアラム(セム)語圏の宗教)の連続性と非連続性

具体的な研究活動 今年度は、昨年度に続いて死海文書のアラム文書を中心に、ユダヤ教とキリスト教の比較によって、連続性と非連続性を見出した。具体的には、後代のユダヤ教との接点として、4世紀のシリアのエフライムを中心に、シリア(アラム)語圏のキリスト教を取り上げ、時代を超えてそれとユダヤ教思想を代表するマルティン・ブーバーを比較した。ついで、時代上はその中間に位置する、唐代の中国景教とシリア(アラム)語圏のキリスト教を比較した。
今後の課題、計画 今年度は、古代末期シリアを中心とする多様な言語資料のうち、ギリシア語資料との比較検討はほとんどできなかったので、聖書釈義の使用について、4から5世紀のシリアのギリシア語圏のアンティオキア釈義学派のヨアンネス・クリュソストモスとアラム語圏を代表するシリアのエフライムを比較することにしたい。また、唐代の中国景教については、その「宗教」概念を中心に同時代の他の「宗教」の儒教・道教・仏教などと比較したい。
成果の発表(学会、論文等)、受賞 「シリア・キリスト教から見た『我と汝』 -人称と沈黙の観点から」『京都ユダヤ思想』第15号(2024年6月)138-161頁。
研究テーマ
『五井蘭洲著『承聖篇』翻刻・注釈―江戸時代の儒者による仏教批判―』の出版。
五井蘭洲『茗話』定本の作成。

具体的な研究活動 『五井蘭洲著『承聖篇』翻刻・注釈―江戸時代の儒者による仏教批判―』出版に向け、原稿を整え、校正を行い、出版準備を行った。 五井蘭洲『茗話』テキストの調査を行い、定本作成に向け作業した。
今後の課題、計画 五井蘭洲の『茗話』出版に向け準備を行う。
成果の発表(学会、論文等)、受賞 『五井蘭洲著『承聖篇』翻刻・注釈―江戸時代の儒者による仏教批判―』(汲古書院、2024年11月) 「五井蘭洲『茗話』と伝大田錦城『茗会文談』の重複について―『茗話』中巻完全復元への糸口の発見―」(『懐徳』93号、2025年2月) 「刊本『蘭洲茗話』上巻校勘記」(『人文科学』30号) 「定本五井蘭洲著『茗話』中巻」(『懐徳堂研究』16号、2025年2月)

経済学部 社会経済学科

研究テーマ
Social Capital in a Time of Uncertainty: 
COVID-19 in Maharashtra State, India

具体的な研究活動 昨年こちらの研究に関してCovid 19の4年後のパネルデータを予定しておりました。 パンダミック後どの様な社会変化や経済的の変化を自分の周りに感じ経験したかを経済的な分析を実行できました。
今後の課題、計画 今後学会発表など通じて最終的に国際雑誌で論文を投稿する予定です。
研究テーマ
■明治期地方企業家の経済思想
■発酵産業の歴史と文化
■大木遠吉の思想

具体的な研究活動 ■慶應義塾福澤研究センタープロジェクト「近代日本の慶應義塾とローカル・リーダー研究会」例会など への参加 ■大東文化大学経済研究所プロジェクト「発酵産業と地域の経済、文化の関係性に関する研究」例会への参加 ■大木遠吉の政治活動に関する論文執筆
今後の課題、計画 ■慶應義塾出身の地方企業家の史料調査 ■発酵産業に関する史料収集、例会発表 ■大木遠吉に関する史料収集
研究テーマ
日本語総称文に伴う文末表現について

具体的な研究活動 日本語総称文には、「〜するものだ」というように「ものだ」表現を付加する場合がある。先行研究では、その用法を緻密に観察・分析されていた。本研究では、Ishikawa (2022)で採用されている「特徴づけモード」との関連で理論的な説明を試みている。
今後の課題、計画 今回は日本語の総称文に対象を絞っていたが、今後は英語の場合も視野に入れて研究を進めていく。
成果の発表(学会、論文等)、受賞 上記テーマについて、大学紀要に投稿済み。
研究テーマ
1. イノベーションと経済成長についての理論研究
2. 政治経済学についての理論研究
3. 性別役割規範が労働市場における意思決定にどう影響を与えるかについての研究
4. フェアトレードについての研究

具体的な研究活動 1. イノベーションを促進するための最適な規制政策についての一般均衡モデルを用いた分析についてまとめた論文"Deregulation: Why We Should Sometimes Welcome Even Low-Quality Firms."を、国際学会(PET24)で報告した。また、論文を国際雑誌に投稿後レフェリーのコメントにもとづき論文を改訂中である。また、中所得国の罠が発生する理論的な背景についての研究をまとめた論文"A Theory of Middle-Income Trap"を執筆し、国際雑誌に投稿した。 2. 無政府状態と独裁国家のどちらが支持されるかについて長期的な視点から分析した研究をまとめた論文"“Make Us a King”: An Interpretation in a Dynamic Context"を執筆し、紀要(Kansai University Review of Economics)に投稿した(3月掲載予定)。民主主義体制が整った国において、真に民主的な選挙が行われるかについての理論研究"Undemocratic Election under Democracy"について、日本経済学会でポスター報告を行なった。 3. 性別役割規範が労働市場における意思決定にどう影響を与えるかについての研究をまとめた論文"Effects of Couples' Educational Background and Gender Role Attitudes on Household Time Allocation After Childbirth"の理論モデルパートの改訂を行なった。 4. アイデアを出した。
今後の課題、計画 1. 今年度投稿した2本の論文について、レフェリーから改訂要求があれば速やかに改訂を行ない、国際雑誌への掲載を目指す。 2. "Undemocratic Election under Democracy"について、論文を完成させ、国際雑誌に投稿する。 3. 性別役割規範が労働市場における意思決定にどう影響を与えるかについての研究をまとめた論文"Effects of Couples' Educational Background and Gender Role Attitudes on Househol
成果の発表(学会、論文等)、受賞 【論文】 ・Oura, Asuka and Sugimoto, Yoshiaki, “A Theory of the Middle-Income Trap,” SSRN Working Paper Series, No. 4889057, pp.1-42, July 2024. 【研究報告】 ・Oura, Asuka, “Deregulation: Why We Should Sometimes Welcome Even Low-Quality Firms,” PET 2024, Lumière University Lyon 2, June 12, 2024. ・Oura, Asuka and Toshihiro Tsuchihashi, “Undemocratic Elections under Democracy,” 日本経済学会秋季大会, 福岡大学, 2024年10月19日.
研究テーマ
思考力と外国語教育

具体的な研究活動 高次元の思考と英語学習との関連性、そしてそれのカリキュラムへの応用
今後の課題、計画 上記のタスクとテスティングに関する研究をおこなう。
研究テーマ
金融システムと銀行理論、および情報の経済学

具体的な研究活動 銀行の情報生産の研究。公共財と金融。シュンペーター動学における銀行の役割の研究。
今後の課題、計画 銀行におけるAIの導入による情報生産とシュンペーター動学の関連についての研究。
研究テーマ
【個人研究】
・(ベネズエラに代表される)ハイパーインフレーションのマネタリー・アプローチの実証分析
・「オランダ病」に対する金融的アプローチによる実態解明
・権威主義的国家と民主主義的国家の政治体制の違いが外国為替相場制度に与える影響の分析
【大東文化大学経済研究所】
・研究プロジェクト「発酵産業と地域の経済、文化の関係性に関する研究」

具体的な研究活動 【個人研究】 ・ハイパーインフレーションならびに「オランダ病」に関する先行研究のサーベイ ・権威主義的な政治体制と民主主義的な政治体制の指標作成 ・中南米諸国におけるマクロ経済統計に関するデータ整理 【大東文化大学経済研究所】 ・研究プロジェクト「発酵産業と地域の経済、文化の関係性に関する研究」研究会に参加・発表(2回)
今後の課題、計画 【個人研究】 ・研究テーマに沿ったデータの検証、実証分析、論文執筆 【大東文化大学経済研究所】 研究プロジェクト「発酵産業と地域の経済、文化の関係性に関する研究」による2025年度経済シンポジウムの発表準備
研究テーマ
1. 家族介護が労働供給に与える影響
2. 夫婦の働き方と家庭内の役割分担について
3. ESG indexの地域間波及効果の時系列分析
4. 学校の休校が親のwellbeingに与えた影響の実証分析
5. 健康保険組合の統廃合についての研究

具体的な研究活動 1. 分析、論文執筆、学会報告 2. 分析、論文執筆、投稿 3. 分析、論文執筆 4. 分析、論文執筆、投稿 5. 分析、論文執筆、投稿
今後の課題、計画 1. 3月に国際学会で発表、来年度も国内・国際学会での発表を予定 2. ジャーナルに投稿 3. 国内・国際学会での発表を予定、ジャーナルに投稿 4. ジャーナルに掲載されたためなし 5. ジャーナルに投稿
成果の発表(学会、論文等)、受賞 4の研究 論文(査読付き)掲載 Saki Sugano, “Is Remote Work Compatible with Childrearing?-The Impact of COVID-19 School Closures on Parents’ Well-being in Japan-” Asian Pacific Journal of Health Economics and Policy, The article is available at https://doi.org/10.6011/apj.2024.10 DOI: 10.6011/apj.2024.10 Journal HP, https://www.ihep.jp/publications/apj/ 1. の研究について学会発表を行なった • Saki Sugano, “The Impact of Caregiving Duration on Labor and Mental Health:Evidence from Japan”, Singapore Economic Review Conference 2024, 2024年7月31日〜8月2日 • Saki Sugano, “Impacts of Family Caregiving Intensity and Duration on Labor Participation and Mental Health in Japan” The 19th International Convention of the East Asian Economic Association(EAEA) , 2024年11月1日〜2日 ・3月にも国際学会で発表予定 5の研究について、ディスカッションペーパーとしてまとめた。 Saki Sugano & Michio Yuda, “Beyond the public universal health insurance system: The effect of population aging on insurer’s responses”, No 58, TUPD Discussion Papers from Graduate School of Economics and Management, Tohoku University, https://econpapers.repec.org/paper/tohtupdaa/58.htm
研究テーマ
労働者のメンタルヘルス

具体的な研究活動 労働者のメンタルヘルスに関する調査・面談等の実施
今後の課題、計画 同テーマの研究を引き続き行う
研究テーマ
韓国の外国人労働者受入れ政策、韓国の世界遺産の経済的効果

具体的な研究活動 韓国の外国人労働者受入れ政策論文執筆を行なった。韓国の世界遺産の経済的効果については文献資料収集。
今後の課題、計画 論文を執筆する。
研究テーマ
・近世の米穀生産地域における米穀の生産・流通・消費
・近世における地域社会のなかの醸造業
・石見銀山地域における中近世移行期の景観と社会の変遷

具体的な研究活動 ・新潟県村上市における近世史料の収集・閲覧・解読 ・島根県大田市における近世・近代史料の閲覧・解読
今後の課題、計画 ・新潟県村上市における近世史料の収集・閲覧と、その成果を基にする分析と考察 ・島根県大田市における近世・近代史料の収集・閲覧と、その成果を基にする分析と考察
研究テーマ
1. レベルKオークション理論に基づく即決意思決定の分析:理論と実験
2. チケット購入に関する連番協力の理論分析
3. 真の民主主義が実現するための条件に関する理論分析

具体的な研究活動 上記の各テーマに関し、ゲーム理論モデルを構築し、均衡分析を行った。
今後の課題、計画 テーマ1の研究成果を現在、論文にまとめている。共同研究者と共に数件の国際学会報告を検討している。 テーマ2は、国際学術誌に論文を投稿中。国際学会での報告を計画している。 テーマ3の研究成果を現在、論文にまとめている。共同研究者と共に数件の国際学会報告を検討している。
成果の発表(学会、論文等)、受賞 ・論文"Pair Up to Win Tickets"をSSRNにて公開した。 ・論文"Buyout Decisions of Level-k Bidders in Second-price Auctions"が国際学術誌『Theory and Decision』に掲載された。 ・『Journal of Digital Life』誌に掲載された論文"How Much Do You Bid? Answers from ChatGPT in FIrst-Price and Second-Price Auctions"が「Outstanding Paper Award -Social Science-」(優秀論文賞)を受賞した。
研究テーマ
中国における地域開発、地域経済活性化にむけた政府、企業および非営利組織の役割-日本の事例を参考にしたモデル構築の試み

具体的な研究活動 ・今年度は国内研究期間を取得し、主として、上記研究テーマに関する調査・研究を行った(受け入れ研究機関:長崎大学経済学部(山口研究室))。長崎県、長崎市、対馬市、大村市、諫早市、西海市、福岡県、宗像市等を定期的に訪問し、各地の産官学連携の事例に関する調査研究を実施した。まちづくり、ソーシャルビジネスの展開、地域振興策に関する取り組みを調査した。また、関連分野における長崎大学経済学部の学生の地域での活動にも参加した。なお、研究経過の詳細は、毎月提出している研究状況報告書により、報告している。 ・中国の地域研究に関しては、財務総合政策研究所、国際情勢研究所、および21世紀政策研究所においてそれぞれ中国研究会の委員として研究会に参加し、研究発表、討論などを行った。また、中国経済経営学会(理事)、地方財政学会、アジア政経学会等の大会にも参加した。 中国経済、財政政策等の論文を執筆した。
今後の課題、計画 ・国内研究の成果物として、長崎大学・山口准教授との共同論文執筆の準備を進めている。来年度中に公表予定である。同時に、国内研究課題と関連の深い中国の経済政策に関する論文(単著)もすでに執筆を進めており、国内研究の成果として来年度前半に公表の予定である。 ・国内研究で得た知見や構築できたネットワークを活かし、次年度以降も引き続き長崎大学経済学部との共同研究の継続を計画中である。
成果の発表(学会、論文等)、受賞 ・「混迷を深める中国経済‐経済情勢と政策動向に関する考察」 『問題と研究』 国立政治大学(台湾)国  際関係研究センター (2024年6月) ・「中国の財政リスクと政策課題」 『フィナンシャル・レビュー 特集「中国‐習近平体制第Ⅲ期が直面する   内憂外患とその対応策』 フィナンシャル・レビュー令和6年(2024年)第4号(通巻第158号) 財務総合  政策研究所 (2024年11月) ・「中国の経済政策の動向と課題」 『国際情勢No.94』 国際情勢研究所 (2025年3月)(公刊予定)
研究テーマ
日本の企業内人的資本投資システムの改革可能性

具体的な研究活動 日本に求められる人的資本が従来の企業特殊的なそれから一般的なそれへと変化する中、日本の企業内人的資本投資システムを如何に改革しうるかを、不完全労働市場を念頭に置いた人的資本理論に基づき検討した。
今後の課題、計画 日本の従来の人的資本投資システムを圧縮的賃金構造概念に基づき再構成することにより、新しい状況に即したシステム構築の可能性をさらに探る。
研究テーマ
都市空間の変容や地域の持続性についての実証的な研究

具体的な研究活動 都市空間を対象に人口維持の観点から地域の持続性について研究を行い,若者を地域内に留めるもしくは呼び込むにはどうすればいいのかを,地域差や人口の面から分析した.また,大学生の都道府県名と位置の認識について調査と分析を行った.
今後の課題、計画 若者や若年女性が地区人口に占める割合の地域差や経年変化,それらの要因について検討する.
研究テーマ
社会言語学からみた中国の言語

具体的な研究活動 ある社会言語学の図書を翻訳中。
今後の課題、計画 字数などの条件があえば、一部を紀要などに投稿したい。
研究テーマ
戦時期日本の高等教育機関と台湾:大東文化学院東亜政経科設立を事例として

具体的な研究活動 臺灣中央研究院での国際シンポジウムで研究テーマに関する報告をおこなった。
今後の課題、計画 東亜政経科の設立と国民精神文化研究所との関連などをより精査していく予定である。
成果の発表(学会、論文等)、受賞 『大東文化大学史研究紀要』第9号(2025年3月刊行予定)に「東亜政経科と「台湾経験」 、国民精神文化研究所」として掲載。
研究テーマ
子ども・子育て支援策に関する研究

具体的な研究活動 社会手当に関する文献調査を行った。
今後の課題、計画 今年度と同テーマの研究を引き続き行う。
研究テーマ
1820年のスペインにおける左翼軍事クーデター、1825年のロシアにおける左翼軍事クーデター、1936年の日本における右翼軍事クーデターの比較研究

具体的な研究活動 (1)現地調査 8月9日より9月9日までスペイン王国セゴビア市のセゴビア総合軍事文書館に出張し、caja 2801 exp. 22478 seccion 9.0 causa en el atentado del mariscal de campo Francisco Espoz y Minaを閲覧した。  これは1814年9月にスペイン、パンプロナ市での陸軍少将エスポス・イ・ミナの叛乱に参加した士官たちに対する軍法会議の記録である。この資料を閲覧した結果、以下のことが判明した。 ①当該叛乱に加担した士官団は基本的に、士官学校卒業の貴族出身正規軍将校ではなく、平民出身兵卒からの昇進者である義勇軍将校であった。 ②ミナ少将はこの士官団に対して、日常的に政治宣伝を行っていた形跡が全くない。 ③一部の士官はミナ少将への恐怖から叛乱に加担したと述べており、ミナ少将と隷下士官団との関係は、血盟的なものではなかった。 ④一部の士官は、叛乱が不法であるという理由で、直属の上官であるミナの命令に服従しなかった。  つまり、半島戦争における一大カリスマとされるミナも、自分の部隊において「上下同輩の間骨肉の至情を以て相親しみ、軍の本義に邁進する共同の目的の下に強固なる団結を完成する」ことができていなかったのである。こんな軍隊に軍事クーデターの実現は不可能である。  以上の結論は更に調査を進めたうえで公表する予定である。 (2)書籍による予備調査  本年度は以下の書籍の全訳を作成した。 ①И. В. Волкова, И. В. Курукин, Феномен дворцовых переворотов в политической истории России XVII-XX вв. Вопросы истории 1995, т. 5-6. (イ・ヴェ・ヴォルコヴァ、イ・ヴェ・クルキン、「17-20世紀ロシア政治史における宮廷革命現象」『歴史の諸問題』第5-6合併号、1995年)  この論文は帝政ロシアにおけるクーデターの系譜を扱ったもので、1820年代のデカブリスト結社をロシア史という縦軸の中でどうとらえるべきかを考えるうえで有用である。 ②R. R. Palmer, CHAPTER 4. Frederick the Great, Guibert, Bülow: From Dynastic to National War, Peter Paret (ed.), Makers of Modern Strategy From Machiavelli to the Nuclear Age, (Princeton Paperbacks)1986, Princeton University Press.(パーマー「王朝戦争から国民戦争へ フリードリヒ大王、ギベール、ビューロー」パレット編『近代戦略の作成者 マキャヴェリから核時代』1986年)  この論文は18世紀のロシア軍と全く異なったものであるとされている同時代の西欧の傭兵常備軍を英語圏研究者が概観したもので、ロシア軍の特色を明確にするうえで有用である。 ③Gunther E. Rothenberg, CHAPTER 2. Maurice of Nassau, Gustavus Adolphus, Raimondo Montecuccoli, and the "Military Revolution" of the Seventeenth Century, Peter Paret (ed.), Makers of Modern Strategy From Machiavelli to the Nuclear Age (Princeton Paperbacks)1986 Princeton University Press.(ローゼンベルグ「マウリッツ・ナッサウ、グスタフ=アドルフ、ライモンド・モンテクッコリと17世紀の『軍事革命』」パレット編『近代戦略の作成者 マキャヴェリから核時代』1986年)  この論文はオランダのマウリッツ・ナッサウ、「ローマ軍以来最高の軍隊」を編成したスウェーデン王グスタフ=アドルフ、そしてイタリアの軍学者モンテクッコリが横隊戦術をはじめとする17世紀の軍事的な新機軸を実現した経緯を描いている。とりわけマウリッツとピョートル大帝とがともに「国家への奉仕」を重視していたことを確認できた点は有用であった。 ④Arsenio García Fuertes, El Ejército español en campaña en los comienzos de la guerra de la independencia, 1808-1809, Monte Buciero, Nº. 13, 2008. (アルセニ・ガルシア・フエンテス「独立戦争緒戦の戦役におけるスペイン軍:1808-1809」『ブシエロ山論集』第13号、2008年 )  この論文はナポレオン戦争から1820年の左翼軍事クーデターに至る時代のスペイン軍の正確を明確にするうえで重要である。 ⑤Manuel Ortuño Martínez, El verano de 1814 en Madrid y Pamplona, Revista Huarte de San Juan. Geografía e Historia, 18, 2011.(マヌエル・オルトゥーニョ・マルティネス「マドリッドとパンプローナにおける1814年の夏」『サン・ファン菜園雑誌』、第18号、2011年)  この論文は従来単なる軍部の叛乱だとみられていた1814年のミナのパンプローナにおける蹶起を2020年のリエゴの蹶起でピークを迎える軍事革命の先駆けとみなすもので、筆者の研究視角を大きく変えた。  以上のように、本年も1820年前後のスペイン軍とロシア軍との政治的性格を明らかにするという作業に明け暮れた。
今後の課題、計画 2025年がロシアの1825年の左翼軍事クーデター(デカブリスト叛乱)の200周年に当たるので、各地で予定されている研究集会で、ロシア、スペイン、日本のクーデターの比較研究を発表する予定である。こうした報告はその後一冊の本にまとめられる予定である。

経済学部 現代経済学科

研究テーマ
企業のR&Dと技術のスピルオーバーとの関係について。

具体的な研究活動 企業がR&Dをおこなった際、開発された技術が他企業に伝播することは頻繁に見られる。そのような技術のスピルオーバーに対する適切な政策とはどのようなものか理論モデルを用い分析をおこなった。
今後の課題、計画 R&Dをおこなう企業と技術のスピルオーバーを得る企業が存在する場合に、企業数が増加するという意味での競争の激化が経済厚生に与える影響について研究をおこなう予定である。
研究テーマ
1. エチオピアにおける断食月と布教分布が地域の物流と児童健康に与える影響
2. エチオピアにおける農道拡張政策が農家の生産と消費の分離性に与える影響

具体的な研究活動 1. 宗教行動の消費・所得への影響及び栽培作物の多様性や食料摂取の多様性に関する先行研究のサーベイを行い、断食月の消費変動へ与える影響について、実証分析を行った。 2. 道路の敷設状況に関するデータと農業データを整備し、基礎的分析を行った。
今後の課題、計画 上記の研究テーマに関し、実証分析の精緻化を進め、論文執筆と投稿を行う予定です。
研究テーマ
日英語の証拠性に関する認知機能文法的研究

具体的な研究活動 文法的証拠性標識をもつ日本語と証拠性方略のみをもつ英語を認知機能文法の観点から比較対照し、相互の共通点と相違点を理論的に考察し、証拠性の使用に関わる認知的メカニズムの解明を目指して研究を行っった。今年度は、証拠性研究の中心地のひとつであるアントワープ大学の海外研究員として、まず推論証拠性の研究を行い、その後、伝聞証拠性を中心に研究を進めた。
今後の課題、計画 日英語の証拠性について対照研究を継続し、両言語の認識的モダリティと証拠性の特徴と位置づけを明らかにする。特に両者の指示範囲を画定するコミットメントの概念を精緻化することを通じて、日英語の伝聞証拠性の共通点と相違点を特徴づけることが今後の研究の中心課題である。
成果の発表(学会、論文等)、受賞 「推論証拠性の特徴と位置づけについて」『大東文化大学紀要 人文科学』63号、2025年2月28日刊行予定。
研究テーマ
1.連星系の惑星運動と力学系
2.遺跡展示施設の最適立地
3.天文教育

具体的な研究活動 テーマ1について カオス挙動となる条件やシミュレーションの方法などを検討。 テーマ2について 地域に存在する2カ所の遺跡を観光対象にするための遺跡展示施設を共同で1つ設ける状況を考え、施設設置による訪問者の誘発により遺跡周辺の観光利潤の合計額が最大になるような、展示施設の最適立地を数学的に研究、論文として投稿し受理された。 テーマ3について 小・中・高での天文の教育内容と、その基盤となる数学・物理の教育内容との関連性を整理。
今後の課題、計画 テーマ1について 初期条件をアンサンブルとして扱う具体的な方法の発掘が課題。 テーマ2について 2か所ではなく、nか所の遺跡を観光対象としたときのケースに拡張を試みる。 テーマ3について 小学、中学での天文教育内容について、詳細に調べる予定。
研究テーマ
①経済実験による人間の利他性に関する研究
②人間の認知能力に着目したオークションに関する研究

具体的な研究活動 ①に関して、9月に関西大学の実験室を借りて実験を行った。 また、その結果を11月に学内で行われたシンポジウムや、関西大学で行われた研究セミナーで報告を行った。 ②については、9月にTheory and Decison誌に論文が採択された。 また、3月10日から行われるEconomic Science AssociationのAsia-Pacific Meetingで報告を行う予定である。
今後の課題、計画 ①と②ともに、国内外の主要な学会で成果を報告し、そのフィードバックをもとに論文を執筆する。 また、その成果を国際的な学術誌に投稿する。
研究テーマ
労働分配率の低下傾向とモノプソニー

具体的な研究活動 論文投稿
今後の課題、計画 12月に経済研究所紀要に投稿予定
研究テーマ
ruin probability の応用

具体的な研究活動 サーベイ及び、理論に基づいたシミュレーションを行っている。
今後の課題、計画 結果を元に、paperを作成する予定。
研究テーマ
パラメーター付きドラゴン曲線の幾何学的性質

具体的な研究活動 パラメーター付きドラゴン曲線において,パラメーターを変化させたときの幾何学的性質の遷移について研究している.
今後の課題、計画 パラメーター付きドラゴン曲線において,パラメーターがある値であるときに,ドラゴン曲線が自己交差することを証明したい.
研究テーマ
「中国の社会保険に関する計量分析-工会効果の計測-」(Quantitative Analysis of Social Insurance in China: Assessing the Impact of Labor Unions)

具体的な研究活動 上記のタイトルで資料サーベイを行い、その結果を基に作成した論文を、大東文化大学経済研究所の『経済研究』第37号に投稿した。本論文は、北京大学中国社会科学調査センターが公表している中国家庭追跡調査「China Family Panel Studies: CFPS」(2014-2018)を用いて、工会加入の有無が労働者の社会保険(年金、医療、失業、労災、生育保険)への加入に及ぼす影響を検討した。とくに、傾向スコア・マッチング法(Propensity Score Matching, PSM)を用いて、会員ダミーの選択バイアスを統計的に除去し、労働者の社会保険への加入に対する工会効果を推定したうえで、Blinder-Oaxaca分解モデルを用いて、社会保険への加入における会員と非会員の差、および賃金率における会員と非会員の差をそれぞれ検討した。
今後の課題、計画 2025年度には、「中国の新型コロナウイルス感染症流行期における労働環境の変化と工会の機能」というタイトルで研究を進める予定である。具体的には、本研究は、北京大学中国社会科学調査センターが実施した『中国家庭追跡調査(China Family Panel Studies: CFPS)』(2014-2022)の個票データを基にして、新型コロナウィルス感染症の流行が、中国の経済、社会に甚大な影響をもたらした中、従来から景気後退に対する脆弱性が高いと指摘された労働者の属性(女性、農村戸籍の出稼ぎ労働者、大卒未満の学歴、非正規雇用者、飲食・宿泊といった対面を要するサービス業従事者等)に注目しながら、労働者の失職・減収のリスク、在宅勤務の進み具合、幸福感等に対するコロナショックの影響を考察する。また、グローバリゼーションの下、工会制度をはじめとした労働関連法規の整備に伴う工会のボトムアップ機能の改善が進んだ一方、コロナショックに対する工会の反応によってもたらされた属性間の差を分析する。
成果の発表(学会、論文等)、受賞 2025年3月に、大東文化大学経済研究所の『経済研究』第37号に掲載される予定である。
研究テーマ
金融政策と銀行の流動性創出

具体的な研究活動  金融政策については、2つの研究を行った。1つは日銀のマイナス金利政策が銀行貸出にどのような影響を与えたのかを検証する研究である。論文はThe Japanese Economic Reviewに掲載された。2つ目は準備預金制度が銀行の預金を制約したかを検証した研究である。論文はReview of Financial Economicsに掲載予定である。  銀行の流動性創出については、日本全体でどれだけ銀行部門が流動性を創出したのかを指標化した。論文は『日本経済研究』に掲載された。
今後の課題、計画  今後は、確定申告データを用いたマクロ経済モデルのシミュレーション、Shift-Share regressorを用いた金融政策効果についての推定、日本における金融機関の単位コストの推定などを行っていきたい。
成果の発表(学会、論文等)、受賞 [1] 郡司 大志, 小野 有人, 鎮目 雅人, 内田 浩史, 安田 行宏「日本の銀行における流動性創出指標 」『日本経済研究』(82), 49-77, 2024年7月. [2] Gunji, Hiroshi, & Miura, Kazuki. "Do reserve requirements restrict bank behavior?" Forthcoming in Review of Financial Economics. https://doi.org/10.1002/rfe.1225 [3] Gunji, Hiroshi. "Did the BOJ’s negative interest rate policy increase bank lending?" The Japanese Economic Review 76, 91–120 (2025). https://doi.org/10.1007/s42973-023-00150-5
研究テーマ
中国の経済成長

具体的な研究活動 中国における戸籍制度による経済成長の影響について分析を行っている。
今後の課題、計画 上述した研究課題について主に理論モデルの構築による研究を進めている。これからデータベースを構築して、実証研究を行う予定である。 また、マクロ経済における技術進歩の促進要因についても着手する予定である。
成果の発表(学会、論文等)、受賞 学会報告 Gu Tao (2024), “Hukou, Financial Frictions, and Economic Growth in China,” The Singapore Economic Review Conference (SERC) 2024, Singapore, August 1, 2024. Gu Tao (2024), “Hukou, Financial Frictions, and Economic Growth in China,” The 16th International Symposium on Human Capital and Labor Markets, Central University of Finance and Economics, Beijing, December 14, 2024.
研究テーマ
N.W.シーニアの救貧法思想

具体的な研究活動 本年度はN.W.シーニアと同じく1834年救貧法委員会で活躍した行政官エドウィン・チャドウィックの救貧法思想および公衆衛生思想についても研究を行った。その結果、チャドウィックの貧困と病気の因果関係から彼の公衆衛生思想が発展していったことを明らかにした。
今後の課題、計画 シーニアとチャドウィックの救貧法思想だけでなく、同年代に活躍した経済学者の救貧法思想を明らかにしていく。
研究テーマ
制度制約下のマクロ経済変動の分析。

具体的な研究活動 コロナ禍を契機に政府が推進した、医療・保険デジタル化の効果について、分析枠組の構築やデータ収集を行った。
今後の課題、計画 上記実証分析を継続する。
研究テーマ
税制・社会保障制度が企業行動に及ぼす影響に関する実証分析

具体的な研究活動 (1)「成長志向の法人税改革が企業の実効税率に及ぼした影響について」:国税庁「法人申告書」と東京商工リサーチ「TSRデータ」を接続したデータセットを用いて、企業の実効税率と成長性の関係が改革によってどのように変化したのかについて分析を行い、その結果を論文にまとめた。(2)「被用者保険の適用拡大が企業行動に及ぼした影響について」:経済産業省「企業活動基本調査」を用いて、被用者保険の適用拡大が非正規社員の労働時間、従業員数、有形固定資産、売上高に及ぼした影響について分析を行った。
今後の課題、計画 上記の(1)と(2)については、独立行政法人経済産業研究所のディスカッションペーパーとして公表したのち、国際雑誌に投稿する予定である。また、東洋経済新報社「関連会社データ」等を用いて、外形標準課税が資本金1億円以下の子会社新設(親会社の事業継承)や既存子会社の(資本金1億円以下への)減資などに及ぼした影響について分析を行う予定である。
研究テーマ
1.情報ネットワークにおける利用設定の考え方
2.交通需要予測に関わる運賃・料金・費用に関する考察

具体的な研究活動 1.情報収集と実際の機器によるテストを行っている。 2.各種書籍・インターネットによる情報収集
今後の課題、計画 論文という形での成果ができていないので、今後、それらの作成に尽力できればと考えている。
研究テーマ
①魚介類加工残滓の徹底利用についての研究
②太平洋島嶼国の海底ケーブル敷設に伴う社会変容についての研究
③発酵産業と文化に関する研究—水産物―

具体的な研究活動 ①査読論文の投稿(2023年度)→2024年度受理・掲載 季刊誌寄稿:2024年11月全水卸誌 学会報告:2024年11月 図書出版(2019—23年度執筆)→2024年5月出版 ②調査:ツバル現地調査を実施(2025年2月) ③紀要論文:2024年度投稿・掲載 季刊誌寄稿:2025年1月、全水卸誌 学会報告:2024年8月
今後の課題、計画 上記①、②について引き続き取り組んでいく。 ①英文と和文の図書の執筆・出版を計画中(研究費助成申請も計画中) ②未訪問の太平洋島嶼国への訪問調査を計画中
成果の発表(学会、論文等)、受賞 ①査読論文:山下東子「水産加工残滓処理の方針と取り扱い―食用利用は優先事項か―」『地域漁業研究』(地域漁業学会誌)64-2、2024年7月、pp.103-112. 季刊誌寄稿:山下東子「貝殻の徹底利用はできるか―鍵は日本の食文化にあり―(ベーシック経済学と水産マーケット 32)『全水卸 2024年11月号』vol.406、(一社)全国水産卸協会、2024年11月、pp.14-19. 学会報告:山下東子「貝殻処理における日本の優位性の検証―ホタテ殻とカキ殻を中心に―」(一般報告)、地域漁業学会第66回大会、2024年11月10日、於東京海洋大学 図書出版:山下東子『新さかなの経済学 漁業のアポリア』日本評論社、2024年5月20日、pp.i-xviii(18), 1-353 ②調査:ツバル現地調査を実施(2025年2月) ③紀要論文:山下東子「日本における発酵水産食品産業の興亡―地域性と文化の変容に着目して―」経済研究No.38、大東文化大学経済研究所、pp.41-58 季刊誌寄稿:山下東子「発酵水産食品の伝統と文化―石川県産品を中心に―(ベーシック経済学と水産マーケット 33)『全水卸 2025年1月号』vol.407、(一社)全国水産卸協会、2025年1月、pp.26-30. 学会報告:山下東子「発酵食品としての水産物―目的の変遷と国際比較―」(一般報告)、国際漁業学会2024年度大会、2024年8月25日、於国立研究・開発法人 水産教育・研究機構 横浜庁 (査読論文:山下東子「発酵食品としての水産物―国際比較を通じた日本の特徴の抽出―」『国際漁業研究』は2024年2月受理済み・2025年度刊予定)
研究テーマ
ライフイベントを通じた家計の行動変化

具体的な研究活動  本年度も昨年度に引き続き出産や介護などのライフイベントによる家計の行動変化に関する研究を主に行った。特に、このようなイベントと性別役割意識などの社会規範との関係に焦点を当てた研究を行った。  論文の執筆や改訂作業を行うとともに、国際学会で2回報告を行った。さらに、国際学術雑誌へ共同研究論文を投稿した。
今後の課題、計画  現在着手している研究の結果を学会で報告および論文を国際学術雑誌に投稿すること。さらに、新たな研究についてのデータ分析を行い、論文を執筆する。
成果の発表(学会、論文等)、受賞 Shiho Yukawa “Why can couples with the same educational background achieve wife's gender norms after childbirth?(with Asuka Oura Hiroyuki Kojima )” The 19th East Asian Economic Association International Conference, Bangkok(Thailand), Nov1,2024 Shiho Yukawa “Effects of couples’ educational background and gender role attitudes on household time allocation after childbirth(with Asuka Oura Hiroyuki Kojima )” Asian and Australasian Society of Labour Economics 2024 Conference, Chulalongkorn University ,Dec14,2024

外国語学部 中国語学科

研究テーマ
コーパスに基づく把構文の認知言語学的分析

具体的な研究活動 2つの現代中国ドラマに表れる把構文を集め、それをデータとし、認知言語学の観点から分析を行った。
今後の課題、計画 ドラマだけでなく、小説や新聞などからも用例を集め、幅広くデータを収集する。それを認知言語学的な観点から分析末う。
成果の発表(学会、論文等)、受賞 大東文化大学大学院中国言語文化学専攻『中国言語文化学研究』第14号(2025)に投稿した。現在印刷中である。
研究テーマ
現代中国語における状語の意味機能について
中国語学習者の学習成果に関わる要因の探究

具体的な研究活動 先行研究のまとめおよび状語を含む用例収集とその分類を行った。 中国語学習者の生成AIの使用状況について、先行研究のまとめ、学習者へのインタビューを行った。
今後の課題、計画 現代中国語における状語の文中での意味機能について考察する。 中国語学習者の生成AIの使用と学習とのかかわりについて、明らかにする。
成果の発表(学会、論文等)、受賞 報告「ピーターラビットと中国語のおはなし 」『外国語学会誌』第54号
研究テーマ
中国語と日本語の変化と移動に関する表現

具体的な研究活動 中国語と日本語の変化と移動に関する表現等について、文献と例文を収集し、考察をおこなった。
今後の課題、計画 中国語と日本語の変化と移動に関する表現等について、考察を継続する。
研究テーマ
1 学習成果の可視化
2 清末社会小説を対象とした江淮官話の研究
3 中国語のアスペクト辞“了”に関する研究

具体的な研究活動 大東文化大学大学院中国言語文化学専攻「第27回国際シンポジウム」、「第28回学術シンポジウム」の運営、ならびにシンポジウム論集『中国言語文化学研究』第14号の編集
今後の課題、計画 1 学習成果の可視化に関するアンケートの実施 2 江淮官話研究のためのデータベース作成 3 アスペクト辞“了”に関する参考文献の収集
成果の発表(学会、論文等)、受賞 1 発表:「“了 2”の認知的意味について―心的走査の方向性を中心に」、大東文化大学大学院中国言語文化学専攻「第27回国際シンポジウム」 2 論文:「学習成果の可視化に関する試案(5)」、『大東文化大学紀要』第63号、2025年3月 3 論文:「《苦社会》における言語的特徴について」、大東文化大学語学教育研究所『語学教育研究論叢』第42号、2025年3月 4 論文:「“了2”のイメージ・スキーマ」、『中国言語文化学研究』第14号、2025年3月
研究テーマ
明清時代の文学

具体的な研究活動 紅楼夢の研究
今後の課題、計画 紅楼夢の研究を引き続き行う
研究テーマ
初級教科書、および中級教科書の語彙、文法の調査、および分析

具体的な研究活動 日本の出版社で発行されている初級、中級用の中国語教科書内の語彙、文法の調査、および分析を行い、中国語修得のためにどのような学習過程が必要であるかを考察する。語彙においては頻度別に、文法においては文法事項の配列に着目する。
今後の課題、計画 中国国内の対外漢語教科書との比較対照を行い、その差異を明らかにすることも計画している。
研究テーマ
中国語文法学説史

具体的な研究活動 今年度は楊樹達『中国語法綱要』の調査を実施した
今後の課題、計画 「初期白話文法群」が記述した中国語について引き続き調査をしたい
研究テーマ
中国語の動詞とその周辺の語義・構文の変化について:文法-意味インターフェースの視点から

具体的な研究活動  今年度特別研究費の研究テーマを中心として研究した:中国語の動詞とその周辺①:主動詞後の「得」(get)の文法化経路を考察し、國際中國語言學學會第30屆年會で口頭発表したうえ、学術雑誌『現代中国語研究』に掲載した。動詞とその周辺②は「走」(run)の動詞前における前置詞化の発展について、現代中国語の59種の方言データを調査し、文法化に伴う意味解釈の条件を研究した。研究内容は10月の漢語虚詞問題國際學術研討會で口頭発表した。  また4月に長崎大学経済学部図書館で現地調査を行い、所蔵の武藤文庫にある明治初級中国語北京官話資料を調べた。この貴重な資料を初期研究した結果を、11月に大東文化大学中国言語文化学専攻等が主催する第28回学術シンポジウムで口頭発表した。論文も『中国言語文化学研究』に掲載する予定である。  今年度は特別研究費を活用し、学会参加・現地考察ができ、大変良い刺激を受けた。来年度の研究にも繋がるものである。
今後の課題、計画 今年度、長崎大学武藤文庫に所蔵の明治初期の北京官話資料を考察し刺激を受けたことから、来年度は18~19世紀、欧米の宣教師が残したさまざまな官話資料について調査したい。
成果の発表(学会、論文等)、受賞 一、論文 1.「朝鲜时期漢語教材中“給”与“饋”的記音及其他——关于“给”讀音的資料補充」   中国社会科学院語言研究所『方言』46(2),161-166頁 2024/05 査読あり 2.「運動事件框架下漢語動詞后非能性“得”研究」   『現代中国語研究』(26),29-41 2024/11 査読あり 3.「《朱子語類》謂詞前“在這裏/里那裏”用法考察」,   『中国言語文化学研究』(13),77-95頁 2024/03 二、学会発表 1. 「運動事件框架下動後非能性多功能標記“得”研究:以西南官話武漢方言为中心」、國際中國語言學學會第30屆年會 2024/05/26 ソウル 査読あり 2.「句法-語义互動視角下漢語方言介詞“走”的入句解讀初探」、漢語虚詞問題國際學術研討會 2024/10/20 中国・華中師範大学 査読あり 3.「武藤文庫所藏早期北京官話資料概述及研究展望」、大東文化大学中国言語文化学専攻 第28回学術シンポジウム 2024/11/23 Zoom
研究テーマ
冰心作品の日本における受容について

具体的な研究活動 冰心作品を日本語に翻訳した人物について調査している。2021年に「中山樵夫」という翻訳者に関する論文を発表したが、その後新たな関連資料を入手したので、引き続き調査を進めているところである。
今後の課題、計画 「中山樵夫」に関する論文を書き上げて、他の翻訳者の調査・研究に移りたい。
研究テーマ
中国における食糧の需給と輸入の動向分析

具体的な研究活動 24年度国内研究員のテーマに関して、これまで実施してきた研究内容の整理、および更新すべき課題の抽出を行った。また通年では、中国の食糧作物・飼料作物・食肉などの生産・輸入に関する政策やデータの整理を行った。米国のトランプ大統領の再就任をきっかけに、中国に対する追加関税の再実施を受け、中国の食糧貿易に与える影響について、第一次トランプ政権時のデータや実績の整理、開始前後数カ月間の月次データから研究対象財の動向を整理した。また国内研究員の受入研究機関である東京農業大学国際食料情報学部菅沼圭輔教授らとの意見交換、亜細亜大学アジア研究所遊川和郎教授が主催する中国研究会での研究発表や意見交換なども行った。
今後の課題、計画 上記関連内容のデータと政策を引き続きフォローし情報をアップデートしていくことで、新たな研究成果が生まれると計画している。また地域紛争や気候変動、トランプ関税など不測の事態をきっかけした変動が起こり得るため、こうした状況も注視して、研究成果を発表し続けたい。
成果の発表(学会、論文等)、受賞 <著書:共著> 1.森路未央(2025)「食糧供給と食糧安全保障戦略の新動向」『習近平指導部3期目の試練』アジア研究所・アジア研究シリーズ NO.115、pp.44-55、総ページ数104頁.亜細亜大学アジア研究所 https://www.asia-u.ac.jp/research/asian-institute/projectreport/ 2.森路未央(2024)「<動向>対外貿易」『中国年鑑2024』、pp181-184、総ページ数503頁.一般社団法人中国研究所 <新聞寄稿> 3.森路未央(2025)「記録的増産も高止まる食糧輸入」『食品産業新聞』2025年2月6日版、食品産業新聞社 <研究会・セミナー等での発表> 4.森路未央(2024)「近年の三農政策と食糧供給力の強化」大東文化大学東洋研究所主催大東文化中国研究会(鈴木隆主査)、2024年11月8日 5.森路未央(2024)「中国の農業政策からみる新たな国際関係の出現」山梨県三木会主催・ジェトロ山梨事務所共催定例講演会、2024年6月20日
研究テーマ
研究テーマ:西洋文化受容後の中国人の意識変化

具体的な研究活動 中国社会において、西洋文化の受容と服飾意識の変化にどのような関連があるかを中心に数年かけて探求しており、2023年は、『北洋画報』を中心に分析し、論文にまとめた。 2024年は、中華民国の「黄金の十年」と言われた1927年から1937年の約10年を中心に『北洋画報』と『良友』画報(1926年2月創刊、1945年10月停刊、中華民国時代の雑誌の中で、最も人気が高いという定評がある。最高販売記録は、1期4万冊。)の裸体画像に関する掲載内容を比較し、中国社会に存在した羞恥心の変化、またその変化の背景と原因を究明し、論文にまとめた。
今後の課題、計画 現代社会を例にとれば明解なことなのだが、人前で全裸となる、或いはそれを作品として仕上げる選択は、あくまで限られた人々を対象としたものである。よって今後は、掲載作品の範囲を広げ、水着などの作品に注視し、羞恥心の変化を検証する。
成果の発表(学会、論文等)、受賞 論文:進化し続けた『良友』画報―雑誌を通して見る近代中国都市社会の羞恥心の低下(中編)(大東文化大学紀要第63号、2025年2月)
研究テーマ
効率的な中国語習得法

具体的な研究活動 学習参考書の執筆
今後の課題、計画 2025年度中の出版
研究テーマ
満漢合璧会話類文献についての整理と研究

具体的な研究活動 1、資料収集と整理:満漢合璧の文献、特に会話類の文献を収集し、テキストのデジタル化を進めた。 2、言語分析:資料における満洲語の転写、整理、校註を行った上で、満洲語と漢文の対応関係を分析し、翻訳技法や語彙の変遷を考察した。また、簡単な計量言語学の手法を用い、頻度分析や共起関係の解析を行った。 3、研究成果の発表:研究論文の執筆・投稿を進めると共に、学会での発表を通じて成果を共有した。
今後の課題、計画 1、資料の拡充と整理:これまで収集した満漢合璧文献をさらに拡充し、特に会話類の資料を中心に分類・整理を進める。 2、言語分析の深化:満洲語と漢文の対応関係を分析し、翻訳技法や語彙の変遷をより詳細な分析を行う。 3、研究成果の発信:学会発表や論文投稿を継続し、研究成果を積極的に発信する。また、研究データを基に、満漢合璧文献の言語特徴を体系的にまとめた論考を執筆する。
成果の発表(学会、論文等)、受賞 武藤文庫所蔵満漢合璧文献《百條》について(2024年度東アジア国際言語学会第12回大会) 武藤文庫所蔵満漢合璧文献《百條(tanggū meyen)》校註(上)『中国言語文化学研究』第14号
研究テーマ
日中における近代知の創造、成立と伝播

具体的な研究活動 一昨年から、日本における明治期の法律用語辞典の編纂や近代法律用語の創造・成立・定着の過程、さらに日清戦争後に中国人留学生が行った翻訳活動を通じて、日本で生み出された近代用語が中国へどのように伝わったのか、この二つの研究テーマについて調査を進めてきた。
今後の課題、計画 今後も引き続き、前述のテーマを中心に調査を進める予定である。 具体的には、今年は日本における明治期の法律用語辞典の編纂や、近代法律用語の創造・成立・定着に関するこれまでの研究成果をまとめる計画である。
成果の発表(学会、論文等)、受賞 2024年1月27日 第4回東西近代知識移動と言語接触国際シンポジウムで口頭発表            テーマ:「初期の法律字典の編纂 ー『法律名辞通釈』の調査を通じて 」 2024年6月3日 大東文化大学語学研究所2024年度第一回研究会で口頭発表            テーマ:《訳書彙編》における近代憲政概念の紹介 ー「法政片片録」の調査を中心に   「『訳書彙編』における近代憲政概念の伝播 : 「政法片片録」の調査を中心に」を執筆、語学教育研究論叢より発表

外国語学部 英語学科

研究テーマ
19世紀末から20世紀初頭にかけてのドイツ語圏の文学および文化

具体的な研究活動 従来の文学研究に加えて、科研グループと一緒にウィーンの劇場文化(主に20世紀初頭)について研究した。
今後の課題、計画 従来通り、ウィーンの作家ホーフマンスタールおよびシュニッツラーの文学作品の研究を進めつつ、今年度の科研グループとの仕事も継続する。
成果の発表(学会、論文等)、受賞 論文:グスタフ・マーラー 宮廷歌劇場監督の一年 — Anno 収録の文書資料から 共著・編集『音楽劇の変遷を探る:上演記録からみる言語と地域の横断的研究』神戸大学出版局2025年3月(予定)収録43頁-67頁
研究テーマ
英語による英語授業の効果的な指導法について

具体的な研究活動 初心者教員による授業の分析を行い、英語の授業を英語で運営するために初任教員が身につけておくべき知識やスキルを整理するとともに、初心者教員が陥りがちな失敗を回避するための対策を提案する。
今後の課題、計画 授業における学生のマイクロティーチングや、教育実習の研究授業、その他校外の研修会などで提供される授業映像を分析・整理し、具体例や対策を提案する。その成果をもとに、初心者教員を対象とするワークショップやセミナーなどで若手教員の指導に役立てる。
研究テーマ
認知言語学の観点から見た空間語彙の研究、使役動詞の研究

具体的な研究活動 Sidney Sheldonによって書かれた小説を一冊用意し、その中の英語の使役動詞の全てを書き出し、意味の広がり、頻度などを調べた。「使役動詞Make, Let, Get, Haveの記述的分析:―Sidney SheldonのThe Sky Is Fallingにおいてー」として、2025年3月発行予定の大学の紀要に載る予定である。
今後の課題、計画 同じ単語が全く違う意味を持つ場合の原因を探る予定である。主に視点の違いに起因する意味の違いに焦点を与える予定である。
研究テーマ
1.共通語としての英語の使用実態:会話・談話分析およびその教育的示唆
2.イギリスの学校教育および評価実施内容についての調査

具体的な研究活動 1.東南アジアにおける、英語を母語としない話者同士の共通語としての英語(English as a lingua franca, ELF)によるビジネスコミュニケーションについて、論文を投稿した。 2.イギリスの評価制度特にGCSE(General Certificate of Secondary Education)について情報収集中である。その後、日本の英語資格試験との比較を行う予定。
今後の課題、計画 引き続き現存のデータを分析していく。語用論的特徴の分析に加え、世界諸地域の教育制度についても調査する。
成果の発表(学会、論文等)、受賞 下記の論文が、2024(令和6)年度大東文化大学紀要第63号に掲載予定である: 多言語実践としてのコードスイッチング―アジアのコンテクストにおける共通語としての英語の分析― Code-switching as multilingual practice -An analysis of ELF interactions in an Asian context-
研究テーマ
名称言語記号論、対照言語学、ユーモア研究

具体的な研究活動 長年の研究テーマである名称言語記号論の理論的・実証的研究、また英語・フランス語・ドイツ語・日本語の対照言語学について、更なる探究を進め、その成果を学会発表・論文・記事等で発表・執筆した。 また、近年の研究テーマである「言語とユーモア」に関連して、〈ことばの認知科学〉シリーズの書籍『社会の中のことば』の中の一章を執筆した。
今後の課題、計画 上記研究テーマについて引き続き研究を進める予定である。特に対照言語学に関して、言語と思考との関連で考察を深め、その成果を公開する計画である。
成果の発表(学会、論文等)、受賞 (1)「巻頭言:身体操作とその言語化」 『言語の世界』Vol. 42, No. 1 (2024), pp. 1-2. (2)「ことばの力:受け入れるということ」 『地球ことば村 ニューズレターNo. 21』May 2024, p. 2 (3)「あだ名の受容の類型」 言語研究学会第41回研究大会(2024/8/3)発表 (4)「ことばとユーモア」 辻 幸夫・菅井 三実・佐治 伸郎(編)『(シリーズ〈ことばの認知科学〉 3) 社会の中のことば』朝倉書店, pp. 62-85 (5)「揶揄的あだ名に関わる三つの段階、及び関連する諸問題」 『言語の世界』Vol. 42, No. 2 (2024), pp. 119-125.
研究テーマ
形態論と語彙意味論

具体的な研究活動 今年度は、特に英語と日本語の形態論について、身近にあるさまざまな言語現象から理解できるような入門書の執筆を行なった。これまで自分が行ってきた研究、および既存の研究を新しい視点から見直して、形態論の基礎を独自の観点から説明した。
今後の課題、計画 形態論について行ったのと同じく、語彙意味論について書籍を出版する予定である。
成果の発表(学会、論文等)、受賞 著書(単著)『ペーシック形態論』 2024年 ひつじ書房
研究テーマ
There構文におけるコピュラBeの構文機能と範疇分類

具体的な研究活動 look や sound に代表される「連結動詞」の形態統語構造の分析に先立ち、主動詞として用いられる be 動詞が「be + 場所表現機能範疇主要部」という構造を成すとされる英語の there 構文について、統語構造の検討を行った。be 動詞は連結動詞の代表であり、look や sound などの動詞と同様の表層構造を持つ文を形成することから、これらの動詞についても語彙項目を複数の要素に分解して分析する可能性が示唆される。先行研究において、このような分析方向を詳細に追究している例は、私の知る限り存在せず、連結動詞が用いられる構文に対する統合的な分析へと発展させうる可能性がある。この点に着目し、2024年度の研究課題として継続的に取り組むこととした。
今後の課題、計画 There 構文に関する先行研究は極めて多数にのぼり、2024年度はその整理・把握に多くの時間を要した。その成果として発表した研究論文の内容を、より自身の第一研究課題に接続するかたちで消化し、今後の分析に取り入れることが直近の課題である。「具体的な研究活動」において言及した「場所表現機能範疇主要部」は、Applとして分析される一方、連結動詞が用いられる構文は、機能範疇 Pred を用いて分析される傾向にある。この両者の乖離を埋めることができれば、連結動詞構文に関する統合的な分析へと進むための手がかりが得ら
成果の発表(学会、論文等)、受賞 Kanda, Yukihiro (2024) "Controversies in the Syntax and Semantics of There Existentials," Tsukuba English Studies 43, 43-65.
研究テーマ
ドイツ東洋文化研究協会
旧制高等学校で教える(ユダヤ系の)ドイツ人

具体的な研究活動 本を準備しています: Kerstin Potter, Christian W. Spang (eds.), Die Tagebücher Wiltrud Preibischs, Yamaguchi 1937-1944 – Das Leben einer „vierteljüdischen“ Deutschen in der japanischen Provinz, Munich: Iudicium, 2025/26. Ernst Haiger, Christian W. Spang (eds.), Albrecht Haushofer „Weltfahrt 1937“. Tagebuch und Dokumente seiner Japan-Mission, Munich: Iudicium, 2026/27. Christian W. Spang (ed.), Martha Haushofers Reise-Tagebuch 19. Oktober 1908 – 15 Juli 1910, Munich: Iudicium, 2027/28. 論文を準備しています: „Die NSDAP-Mitgliedschaft in Japan“, Part 1 & 2, in: OAG Notizen, 2025/26. „Zum Umgang mit autobiographischen Quellen im Bereich der deutsch-japanischen Beziehungen der 1930/40er Jahre“, in: OAG Notizen, 2025/26. „Werner Preibisch en Yamaguchi, Japon“, translated by Gérard Siary, in: Gérard Siary, Philippe Wellnitz (eds.), Fuir les Nazis: Les Exils bénis de l‘Asie, Montpellier: Presses Universitaires de la Méditerranée, 2025/26. „German High School Teachers in Early Showa Jaapn – The ‘half-Jewish’ Werner Preibisch (Yamaguchi) as a Case Study“, in: OTB Forum (2025/26).
今後の課題、計画 以上の「具体的な研究活動」で書いたこと。
成果の発表(学会、論文等)、受賞 共著の本: Christian W. Spang, Rolf-Harald Wippich, Sven Saaler, Die OAG 1873-1979. Die Geschichte der Deutschen Gesellschaft für Natur- und Völkerkunde Ostasiens, München: Iudicium, 2023 (ISBN 978-3-86205-133-5). 学術論文:“The German-Jewish Business Community in Tokyo-Yokohama and the Relief Efforts for Jewish Refugees from Europe”, in: Joanne Cho, Eric Kurlander, Doug McGetchin (eds.), German-Speaking Jewish Refugees in Asia, 1930–1950: Shelter from the Storm?, New York/London: Routledge, |2/2025, pp. 156-178. 私が執筆した2本の論文のスペイン語訳がメキシコの雑誌に発行された。 ① 「¿Qué tan confiable es Wikipedia 18 años después de su creación? Una mirada comparativa a las entradas de varios idiomas sobre Karl Haushofer」(Rubén Cuéllar Laureano訳)、『Cuaderno Electrónico de Geografía y Geopolítica (CE-GyG)』, 8号 (2024), pp. 148-167。 ② 「Revisitando a Karl Haushofer a los 150: una mirada crítica a la biografía más reciente」(Rubén Cuéllar Laureano訳)、『Cuaderno Electrónico de Geografía y Geopolítica (CE-GyG)』, 8号 (2024), pp. 168-186。 二本の論文はインターネットからダウンロードができる:http://ciid.politicas.unam.mx/cgeografia/ceg8/index.html  書評: ① „Ein Leben für die ostasiatische Kunst. Kritische Anmerkungen zu Helga Szentivanyis biographischer Skizze ‚Ernst Grosse. „Japanische Kunst in Europa“ – das rastlose Leben eines Kulturvermittlers‘“, in: literaturkritik.de, 1/2025. URL: https://literaturkritik.de/szentivanyi-ernst-grosse-ein-leben-fuer-die-ostasiatische-kunst,31021.html ② „Eine Münchner Gelehrten- und Künstlerfamilie im Spiegel der Forschung. Anmerkungen zu einer Familienchronik, die keine ist“, in: Jahrbuch der Freunde der Monacensia e.V. 2024 (Rubrik „Literatur in Bayern“), München: Allitera, 2024, S. 175-191. ③ „Ralf Eisinger, Klaus Pringsheim aus Tokyo. Zur Geschichte eines musikalischen Kulturtransfers, München: Iudicium, 2020, ISBN 978-3-86205-532-6, 203 Seiten, 40 Abb., kt. EUR 28,—“, in: OAG Notizen, 11/2024, S. 35-39. ④ „Eine Münchner Gelehrten- und Künstlerfamilie. Anmerkungen zu Gerd Holzheimers Darstellung der ‚Familie Haushofer in Kunst, Wissenschaft und Politik‘“, in: literaturkritik.de, 9/2024. URL: https://literaturkritik.de/public/rezension.php?rez_id=30801 & https://www.youtube.com/watch?v=cCf51iswiZo (Literatur Radio Hörbahn). ⑤ „Freya Eckhardt, Ruth Eckhardts Plauderbriefe aus Japan (1930/1931), hrsg. von Rainer Falkenberg, Talkau: Selbstverlag des Herausgebers, 2023, EUR 13,00 plus Porto“, in: OAG Notizen, 5/2024, S. 41-46. 学術発表: ① 2024年5月8日、ドイツ東洋文化研究協会(OAG)、東京: „Anmerkungen zu den NSDAP-Mitgliedern in Japan. Statistische Analysen der ‚Nazi Party Membership Records Japan‘ (NS 9/407)” ② 2024年6月3日、大東文化大学 語学教育研究所2024年度の第1回 研究発表会:「昭和初期の在日ドイツ人: 『ナチス党員記録日本』 (米占領軍編纂) の分析」 ③ 2024年6月7日、28th Asian Studies Conference Japan (ASCJ), Tokyo (7/6-7/7/2024): “Two non-Aryan Germans in Rural Japan. Life Between Japanese Spy Paranoia and Fears of Nazi Harassment”
研究テーマ
古英語の言語と文体

具体的な研究活動 古英語時代の散文作家Ælfricによる聖人伝や説教の言語に関して研究を行いました。また、日本英文学会より書評の依頼を受けて執筆し、学会誌『英文学研究』に掲載されました。
今後の課題、計画 Æfric作品を中心に古英語研究を続ける予定です。
成果の発表(学会、論文等)、受賞 書評:“Verbs of Speaking and the Linguistic Expression of Communication in the History of English, by Christoph Anton Xaver Hauf.” 『英文学研究』 第101巻、2024年、195-99頁。
研究テーマ
- 英文の音声マークアップ手法のさらなるアップデート
- オンデマンドビデオによる一斉フィードバックが高校生集団にの英語発音の質に及ぼす効果
- マークアップ作業が聞き手の意識に及ぼす影響

具体的な研究活動 例文に英文音声マークアップを取り入れた著作である『日本語ネイティブが苦手な英語の音とリズムの作り方がいちばんよくわかる音読の教科書』(テイエス企画)の執筆と刊行(2025.2.17)。 埼玉県立朝霞高等学校の全英連発表「英検を利用した4技能向上の試み」の助言指導(2024.11.16) 非開放閉鎖音をカッコ()にいれることがリスニング向上に及ぼす影響を調査し論文執筆(未刊行) アルクに依頼された英語発音指導についてのアンケート調査設計についての助言と分析および解釈の執筆(アルク英語の先生応援マガジンWeb版に掲載 2024年11月号、2025年1月号)
今後の課題、計画 非開放閉鎖音をカッコ()にいれることのリスニング向上に及ぼす影響を、デザインを変えて新たなデータ収集し、論文化する計画である。
研究テーマ
日本のオンラインにおける政治ユーモアや風刺

具体的な研究活動 私はソーシャルメディアやその他のオンラインプラットフォームで日本の政治に焦点を当てたコメディアンを研究しています。
今後の課題、計画 現在、政治的なコメディをオンラインで投稿している2人のコメディアンについて調査しています。これらのコメディアンに徹底的にインタビューし、回答と作品を分析した後、2025年7月にアイルランドで開催される学術会議(オンライン開催)で調査結果を発表する予定です。
成果の発表(学会、論文等)、受賞 私の研究の成果と進捗は、2025年7月にアイルランドで開催される学術会議(オンラインで実施)で発表される予定です。
研究テーマ
舞台芸術研究

具体的な研究活動 フィギュアスケートを舞台芸術の側面から分析する フィギュアスケートの大会視察と演技内容の分析 原作と演技構成との比較考察
今後の課題、計画 上記の研究内容の体系化 書籍刊行を目指す
成果の発表(学会、論文等)、受賞 下記大会において審判員としてのフィギュアスケートの演技の評価を行った ・2024 中部ブロックフィギュアスケート選手権大会(名古屋) ・2025 第74回全国高等学校スケート選手権大会(横浜) ・2025 第79回国民スポーツ大会冬季大会 スケート競技会(倉敷)
研究テーマ
古英語頭韻詩における法助動詞(M)と本動詞(V)の語順について

具体的な研究活動 古英語頭韻詩の代表作であるBeowulf (作品名イタリック)におけるMVとVM語順の要因解明はこれまで行ったが、その構造の違いを認知言語学の手法を使ってさらに深く解明した。
今後の課題、計画 今後はBeowulf (作品名イタリック)以外の古英語作品の調査を行う。
成果の発表(学会、論文等)、受賞 発行・発表の年月 2024/09/11 形態種別 学会誌 招待論文 招待あり 標題 日本中世英語英文学会 会長講演 MV/VM Order in Beowulf Reconsidered: The Interplay between Alliteration, Scope, and Extra Elements 執筆形態 単著 掲載誌名 STUDIES IN MEDIEVAL ENGLISH LANGUAGE AND LITERATURE 掲載区分 国内 出版社・発行元 日本中世英語英文学会 巻・号・頁 (39),1-14 総ページ数 14
研究テーマ
2024年度はおもに(1)デュパティのイタリア旅行記研究、(2)フランス語学習オンラインコミュニティ実践研究、(3)中等教育におけるフランス語教材の開発に取り組んだ。

具体的な研究活動 デュパティのイタリア旅行記研究については2回口頭発表を行った。まず11月18日に大東文化大学語学教育研究所の研究発表会にて「廃墟に向く目線ーデュパティの描くポンペイ、ヘルクラネウム、パエストゥム」、つぎに11月23日に中央大学で開催された日仏シャトーブリアンシンポジウムにて「デュパティが吹きこむ新しい息吹ー『イタリアに関する書簡』におけるローマの描写」について発表した。 つぎにフランス語学習オンラインコミュニティ実践研究については、オンライン学習コミュニティの各種イベントの運営に携わるとともに、5月12日に琉球大学で開催された日本フランス語教育学会全国大会にて共同研究者とともに口頭発表「参加者の「弱いつながり」に見出せるフランス語大学の役割」を行った。また論文「フランス語コミュニティに見る「弱いつながり」が持つ可能性ー「フランス語大学」の活動の事例からー」(共著)をPédagogieを考える会論集『Etudes didactiques du FLE au Japon』に発表した。 さいごに中等教育におけるフランス語教材の開発については、文部科学省委託事業「専門機関等との連携による専門人材育成・確保事業」を受けて教材開発を行なった。また、日本外国語教育推進機構のシンポジウムにて口頭発表「文科省事業成果報告会-授業づくりのための支援ツール:教材と単元指導案様式」(共同)を行なった。
今後の課題、計画 2025年度以降はこれまで得られた成果を整理して論文執筆に努める。とりわけデュパティの旅行記研究を深め、成果を公表することに集中する。そのためにも国外の研究者と積極的に交流をし、本研究の幅を広げて、フランスロマン主義時代の旅行記研究を発展させていきたい。
成果の発表(学会、論文等)、受賞 「具体的な研究活動」を参照ください。
研究テーマ
在日日系ラティーノ第2世代の言語レパートリーと家庭言語政策

具体的な研究活動 Simon Fraser大学(カナダ)所属の共同研究者と東京で調査と研究会をおこない、Sociolinguistics Symposium 25(オーストラリア・パース開催)で、研究発表をおこなった(2024年6月)。 『語学教育研究論叢』42号に論文を投稿した(2025年3月刊行)
今後の課題、計画 International Bilingual Symposium(スペイン・サンセバスチャン開催)で成果発表を行う。
成果の発表(学会、論文等)、受賞 2024/06/26 研究発表 Language, migration, and ethnolinguistic Others? The plurilingualism and identities of Nikkei Latin American Japanese in Japan. (Sociolinguistics Symposium 25) 2025/03 論文 「言語バイオグラフィを複数の文脈に位置づける」『語学教育研究論叢』42号
研究テーマ
ウラジーミル・ナボコフの文学における時間の表象

具体的な研究活動 2024年5月シンポジウム「言語と社会」におけるパネリストの一人として登壇した。演題は「「私を作る記憶、記憶を作る私——ウラジーミル・ナボコフ『記憶よ、語れ』を読む」である。
今後の課題、計画 シンポジウムの原稿を大幅に改稿したものを論文として『社会芸術学会』誌に掲載予定である。
研究テーマ
a)戦後ドイツ司法と「過去の克服」
:第二次世界大戦後のドイツ司法が実施してきたナチ犯罪追及、およびナチ体制下で
司法が演じた役割と戦後ドイツにおけるナチ司法の検証を究明する。
b)再統一後の東西ドイツ地域の統合と戦後ドイツ史をめぐる歴史認識
:1990年の再統一後の東西ドイツ地域の政治的、社会的統合の発展と現状、今後の展望を追究する。

具体的な研究活動 1. 本年度は、おもにa)に関する研究に取り組み、連邦司法省とナチの過去の関わりを中心に、文献・資料の収集と分析を進めた。 2. b)については、統一後の「過去の克服」の展開と現状について考察し、試論として横浜市立大学のエクステンション講座で解説した。〔「現代ドイツ政治と「過去の克服」~ナチズムの歴史にどう向きあってきたか~」横浜市立大学エクステンション講座「ナチズムとその記憶のありかた~ナチズムの歴史と「過去の克服」を考える~」、第3回 2024.10.23〕
今後の課題、計画 2025年度は海外研究員制度に基づき、ドイツ・イェーナ大学で客員研究員として研究に従事する。おもにa)について、連邦文書館、連邦議会文書館等で史料・文献を収集し、学位論文の執筆に取り組む。 b)については、とくに最近のドイツ・ヨーロッパ情勢を反映した歴史認識や「想起の文化」の動向について追究する。
成果の発表(学会、論文等)、受賞 戦後ドイツ司法によるナチ犯罪追及と歴史認識の関わりについて、下記の依頼原稿を執筆した。 「ドイツ司法によるナチ犯罪追及は、ナチの過去をめぐる認識をどう変えてきたのでしょうか」川喜田敦子・長澤裕子共編『対話する歴史教育・歴史認識(仮)』所収、明石書店、2025年6月刊行予定
研究テーマ
「フランス語教材から見たジェンダー」と「日本におけるフランス系教育機関の歴史」

具体的な研究活動 フランス語教材については、主に研究室や図書館で資料を収集・調査した。 東京・神戸・京都のフランス人学校に関する資料については、すでに所蔵していた資料に加え、2024年8月にフランスの「ナント所在のフランス外交文書館(Archives diplomatiques)」にて追加資料を収集した。
今後の課題、計画 今後は、京都のフランス人学校の歴史について研究を進める予定。
成果の発表(学会、論文等)、受賞 学会発表:「フランス語教材から見たジェンダー:最近の傾向」 (Les manuels japonais de FLE au prisme du genre : où en est-on aujourd'hui ?) 2024年5月12日、日本フランス語教育学会2024年度大会(琉球大学)にて発表。 学術論文(準備):神戸のフランス人学校の歴史に関する学術論文を2本執筆。 1本目(20ページ)は、すでに『外国語学研究』第27号に執筆申込みを済ませている。 2本目(50ページ)は未公刊の史料集も含んでおり、学術誌への投稿を予定している。
研究テーマ
素性継承システムのパラメータ化に基づく主語の構造的位置に関する理論的・実証的研究

具体的な研究活動 2024年度は、今年度より助成を受けている科研費課題『素性継承システムのパラメータ化に基づく主語の構造的位置に関する理論的・実証的研究』(基盤研究(C))の研究計画に基づいて研究を実施した。具体的には、2023年9月にモンゴル国立大学で開催された「Workshop on Altaic Formal Linguistics 17」でポスター発表した日本語における「主語条件」に関する研究について、その研究成果をMIT Working Papers in Linguisticsに論文として発表した。また、英語の非定形節における主語の振る舞いについて、現行のラベリング理論の下で検討し、その理論的・経験的帰結について考察した。
今後の課題、計画 2024年度に実施した英語の非定形節における主語の振る舞いに関して、その研究成果を論文としてまとめる。また、2023-2024年度に実施した日本語における「主語条件」に関する研究をもとに、日本語の主語の構造的位置に関する理論的・実証的研究をさらに進める。
成果の発表(学会、論文等)、受賞 研究論文: Mikami, Suguru (2024) "THE (IN)APPLICABILITY OF THE SUBJECT CONDITION IN JAPANESE: PARAMETERIZATION OF FEATURE INHERITANCE AND COUNTER-CYCLIC FOCUS-MOVEMENT," MIT Working Papers in Linguistics 94, 237-244.
研究テーマ
生成AIを用いた英語産出能力向上のための訓練

具体的な研究活動 生成AIは、同じ内容のパッセージを語彙や文法の難易度が異なる複数のバージョンで生成することができる。この仕組みを活用し、学習者の受容語彙をいかに活性化できるかを検討した。
今後の課題、計画 受容語彙の一時的な活性化を能動語彙につなげる手法の開発。
研究テーマ
「即身仏の文化史」と「日本近世思想史」について研究を行った。

具体的な研究活動 比較思想の手法を用いて、近世、近代、そして現代の世俗文化における即身仏の受容史に関する資料調査と分析を行いました。その成果を国際学会で発表し、二つの研究所で一章を執筆し、出版準備を進めました。また、分担者として日本学術振興会の科学研究費助成事業(基盤研究B)への申請に参加しましたが、主担当研究者が亡くなられたので、進展しませんでした。
今後の課題、計画 サブカルチャー論に基づき、現代日本文化における即身仏の描写と受容について分析を行います。伊勢神宮と民間宗教者の関係をテーマとする研究グループに参加し、学会誌論文で研究成果を発表します。コンテンツツーリズムとモビリティに関する調査を行う研究グループにも参加しており、その成果を国際シンポジウムで発表する予定です。
成果の発表(学会、論文等)、受賞 "Ise Pilgrimage and the Cultural History of Religious Itineracy in Early Modern Japan", The 13th International Convention of Asia Scholars (ICAS) Surabaya, Indonesia, 7月29日 "Japan’s Mummies: The Sokushinbutsu in Post-War Occulture", The East Asian Network for the Academic Study of Esotericism (EANASE) 2nd Annual Conference, Tohoku University, Sendai 11月30日
研究テーマ
英語学習における語彙的特性の効果: ネイティブライクイングリッシュの聴取力醸成(科研費課題・研究代表者)

具体的な研究活動 本研究は日本人大学生の英語聴覚能力の醸成のためにはどのようなことが必要かについて実験的に検証するものである。本年度は、日本人大学生の英語聴覚能力を考える上でも重要な、英語発話について引き続き研究をすすめた。雑誌論文2件(このうち1件は査読論文)、学会発表3件(このうち2件は国際学会)である。
今後の課題、計画 2025年度は科研費プロジェクトの最終年度にあたり、国内外での発表を行っていく予定である。
研究テーマ
「知覚動詞・名詞補文に課される内部制限に関して—埋め込み節の「大きさ」—」

具体的な研究活動 上記研究テーマに関して、2025年度に某学会に論考を投稿すべく、現在関連文献に当たっているところ。
今後の課題、計画 現在分詞と動名詞に関する研究を一冊の著書として上梓すること。

外国語学部 日本語学科

研究テーマ
茨城県北地域・茨城県西地域で用いられるヨウダの意味に関する研究

具体的な研究活動 2023年度において、茨城県央地域では〈必要〉の意味を表すヨウダ(「歯医者に行くようだ」≒「歯医者に行かなければいけない」)が用いられやすいのに対し、茨城県南地域ではそれが用いられにくいことを明らかにした。これに続く研究として、当該のヨウダの茨城県北地域と茨城県西地域における使用実態を調査し、これを県央・県南の使用実態と比較した。成果は論文にまとめて投稿した。
今後の課題、計画 〈必要〉の意味での「ヨウダ」について、茨城県鹿行地域での使用実態を調査し、分析する。
研究テーマ
・日本語教育をめぐる言語政策的研究
・WSIS+20レビュー後のインターネットガバナンスのあり方

具体的な研究活動 ・日本語教育をめぐる言語政策的研究  言語政策の観点から日本語教育の新たな制度づくりにおける政策形成過程の分析を行なったほか、言語政策研究に必要な方法論についての検討を行った。言語政策研究が、他の政策研究分野と比較可能な成果をもたらす上では、共通の枠組みが求められることを示した。 ・WSIS+20レビュー後のインターネットガバナンスのあり方  2006年以降開催されている国連インターネットガバナンスフォーラム(IGF)の見直しに関する議論の動向の分析、および、インターネットガバナンスの基底にあるマルチステークホルダー主義の課題についての分析を行った。IGFは、Global Digital Compact(GDC)の締結により、マルチステークホルダーモデルの守護者としての役割を新たに得ることになること、マルチステークホルダー主義については、その適用範囲が拡大することで新たな問題が生じることが想起されることなどを検討した。また、WSIS+20レビュー以降の枠組みにおいては、国別・地域別の取り組みであるNRIに期待される役割が大きくなる一方で、その内部的なガバナンスが一様でないことが今後のインターネットガバナンスの安定性に影響を及ぼしうる状況になることが明らかになった。
今後の課題、計画 ・日本語教育をめぐる言語政策的研究  今後は、国内の日本語教育に関して実施されてきた施策・政策を、他分野における同種の施策・政策との対照によって、その成果や意義の検証を行なうことを計画している。 ・WSIS+20レビュー後のインターネットガバナンスのあり方  インターネットガバナンスの全体像ではなく、国別・地域別のインターネットガバナンスの取り組み(NRI)の組織形態や、NRIへのローカルコミュニティの関与、とりわけccTLDレジストリ組織の関与のあり方について分析を行なうことを計画する。
成果の発表(学会、論文等)、受賞 村岡英裕・上村圭介(編)『言語政策研究への案内』くろしお出版、2024年 一般社団法人国際経済連携推進センター『国連IGF2023 京都会合から見たインターネットの在り方の未来』(デジタル社会研究所インターネットガバナンスの在り方に関する研究会報告書) 上村圭介「日本語教師の国家資格創設をめぐる政策過程~更新講習の導入をめぐる迷走~」(言語 管理研究会「言語政策と言語管理」分科会2024年度第2回研究会) 上村圭介「インターネットのガバナンスをめぐる悲観的なシナリオ」(CFIEC寄稿シリーズ・岐路に立つ世界と混迷の行方」) CFIECウェビナー「これからのデジタル社会におけるインターネットの在り方〜国連IGF京都会合後を展望する〜」(登壇者兼モデレーター)
研究テーマ
現地調査による日琉諸語の研究、沖縄における言語接触の研究、言語ドキュメンテーションの作成

具体的な研究活動 現地調査及び文献調査によって研究を行った。今年度は総合的記述を進めながら、琉球王国の権威の言語であった首里方言が他方中言に及ぼした影響に着目した。指示語体系で見られる影響の可能性について調べた。今後の研究でも記述を進めながら、こうした言語接触の可能性についての調査を進める。琉球以外、本土方言でも調査を行った。この記述研究を進めながら、データの公開を進め、日琉諸語オンライン辞書のデータを拡大した。
今後の課題、計画 日琉諸語の記述研究を進める。特に指示語の中で手法・質・程度を表すものに着目する。記述を行い、言語類型論、言語接触、歴史言語学などという、複数の視点から分析する。
成果の発表(学会、論文等)、受賞 Carlino, Salvatore (2024)「方言辞書の構築—日琉諸語オンライン辞書作成の経験から」『方言の研究』(10) カルリノ サルバトーレ・藤田ラウンド幸世(2025)「南琉球宮古語久松方言の人称代名詞・指示語・疑問語 ―久貝地区を例として―」『語学教育研究論叢』第42号 創設40周年記念号, 153-166. カルリノ・サルバトーレ(2024)「北琉球沖縄語伊平屋方言の疑問文の構造とイントネーション」『日琉諸語の記述・保存研究III』 国立国語研究所, 53-63. カルリノ・サルバトーレ(2024) 「日琉諸語の手法•程度•質を表す指示語に関する通言語•通方言的研究の可能性」 大東文化大学外国語学部 日本語部会 2024年度言語学勉強会
研究テーマ
1.伝・賛と肖像の生成と出典・翻訳翻案のクロスメディアー日中古代寺院のネットワークー(科研費20K00321)
2.原文による宮澤賢治多読ライブラリー・プロジェクト(翻訳論出典論研究会、科研費20K00321)
3.大和高田の白拍子舞
4.『箋注倭名類聚抄』研究会
5.茶の湯と座の文芸―『茶譜』注釈研究―(大東文化大学東洋研究所研究班)
6.類書文化研究―『芸文類聚』を中心にして―(大東文化大学東洋研究所研究班)

具体的な研究活動 1・2について、水門の会、同翻訳論出典論研究会で研究会を行い、その成果を『水門ー言葉と歴史ー』32号に掲載した。また、学外の他学会でも研究発表を行った。 3について、大和高田市文化振興課の招聘により講演を行い、『水門ー言葉と歴史ー』32号に小特集を組み、巻頭言「大和高田の白拍子舞―白拍子・静御前と龍神の道、太陽の道」(水門の会編『水門―言葉と歴史―』32、pp.7-12、勉誠社、2025.3.25)を執筆、論文「『義経記』「しんむじやうの曲」と水宴曲・水白拍子―古代大和の水の信仰と磯禅師・静御前―」(『水門―言葉と歴史―』32、pp.30-49、勉誠社、2025.3.25)にまとめた。 4について、水門の会『箋注倭名類聚抄』研究会を毎月実施した。研究会の成果は、『水門ー言葉と歴史ー』32号に掲載された。 5・6について、Zoomで『茶譜』巻14、skypeで『藝文類聚 (巻52) 訓読付索引』の研究会を行い、その成果を本学東洋研究所から刊行した。 【学術論文】 ・一言の失、一言の信―僧正遍昭の「まことすくなし」と『南総里見八犬伝』―」(『日本古典文学の言葉と思想』pp.501-516、武蔵野書院、2024.5.15) ・『八犬伝』の庚申と富士山―〈勧善懲悪〉の庚申、〈止悪修善〉の七仏通戒偈―」(『東アジア比較文化学』23、pp.71-82、東アジア比較文化国際会議日本支部、2024.8.1) ・『八犬伝』における記紀神話の出典コンテクスト―本居宣長『古事記伝』「直毘霊」と冤・冤枉・冤枉神―」(去来草の会編『論集 上代文学の明日を拓く』、pp.241-274、2024.12.16、翰林書房)。 ・巻頭言「大和高田の白拍子舞―白拍子・静御前と龍神の道、太陽の道」(水門の会編『水門―言葉と歴史―』32、pp.7-12、勉誠社、2025.3.25) ・『義経記』「しんむじやうの曲」と水宴曲・水白拍子―古代大和の水の信仰と磯禅師・静御前―」(『水門―言葉と歴史―』32、pp.30-49、勉誠社、2025.3.25) 【研究発表】 ・宮澤賢治『セロ弾きのゴーシュ』自筆原稿から読み取れるもの(翻訳論出典論研究会、Zoom、2024.7.7) ・『八犬伝』重層する出典コンテクスト(東アジア比較文化国際会議日本支部例会、於大東文化大学、2024.12.21) ・和光同塵の伝・賛と肖像―老荘思想と禅の文学―(2025年日仏伊共同国際シンポジウム、フランス国立極東学院・大東文化大学東洋研究所共催「茶の湯と禅、そして座の文芸」、於フランス国立極東学院EFEO、2025.2.24) ・空海をさかのぼる―題画詩と大安寺文化圏の伝・賛と肖像―(2025年日仏伊共同国際シンポジウム、フランス国立東洋言語文化学院共催「伝・賛と肖像」「文学空間・祭祀空間・都市空間」、於フランス国立東洋言語文化学院INALCO、2025.2.25) ・葛城の一言主神の美と醜―『八犬伝』玉梓の伝・賛と肖像―(2025年日仏伊共同国際シンポジウム、イタリア国立フィレンツェ大学共催「日本文学における美と醜」、於イタリア国立フィレンツェ大学、2025.3.13) ・伝・賛と肖像の文学史―漢文伝から和文物語へ―(2025年日仏伊共同国際シンポジウム、イタリア国立ナポリ東洋大学共催「上第文学史を考える―漢文伝から和文物語へ―」、於イタリア国立ナポリ東洋大学、2025.3.18)
今後の課題、計画 上記の研究活動(研究発表・講演)を論文化するとともに、2025年12月7日大東文化大学大学院日本言語文化学専攻主催「東西文化の融合」国際シンポジウムで「大和高田の白拍子舞Ⅱ静御前と倭文」(仮題)、2026年2月イタリア・ローマ大学、フィレンツェ大学で水門の会国際シンポジウムを開催する予定である。
成果の発表(学会、論文等)、受賞 【著書】 ・編著『茶譜巻十四注釈』大東文化大学東洋研究所「茶の湯と座の文芸」研究班(代表 藏中しのぶ)、藏中しのぶ編、相田満、オレグ・プリミアーニ、菅野友巳、笹生美貴子、高木ゆみ子、布村浩一、フレデリック・ジラール、松本公一、三田明弘、矢ケ崎善太郎 共著。2025年2月25日発行/B5変形判 246頁/ISBN 978-4-904626-53-5/頒価10,000円(税別) ・共著『芸文類聚』大東文化大学東洋研究所編、「藝文類聚」研究班(代表 田中良明)芦川敏彦・藏中しのぶ・小塚由博・小林敏男・髙橋睦美・田中良明・中林史朗・成田 守・浜口俊裕・宮瀧交二 共著。2025年2月25日発行/B5判 73(43,30)頁/ISBN 978-4-904626-52-8/頒価1,000円(税別) 【学術論文】 ・一言の失、一言の信―僧正遍昭の「まことすくなし」と『南総里見八犬伝』―」(『日本古典文学の言葉と思想』武蔵野書院、2024) ・『八犬伝』の庚申と富士山―〈勧善懲悪〉の庚申、〈止悪修善〉の七仏通戒偈―」(『東アジア比較文化学』23,東アジア比較文化国際会議日本支部、2024) ・『八犬伝』における記紀神話の出典コンテクスト―本居宣長『古事記伝』「直毘霊」と冤・冤枉・冤枉神―」(去来草の会編『論集 上代文学の明日を拓く』2024.12.16、翰林書房)。 ・巻頭言「大和高田の白拍子舞―白拍子・静御前と龍神の道、太陽の道」(水門の会編『水門―言葉と歴史―』32、pp.7-12、勉誠社、2025.3.25) ・『義経記』「しんむじやうの曲」と水宴曲・水白拍子―古代大和の水の信仰と磯禅師・静御前―」(『水門―言葉と歴史―』32、pp.30-49、勉誠社、2025.3.25) 【研究発表】 ・宮澤賢治『セロ弾きのゴーシュ』自筆原稿から読み取れるもの(翻訳論出典論研究会、Zoom、2024.7.7) ・『八犬伝』重層する出典コンテクスト(東アジア比較文化国際会議日本支部例会、於大東文化大学、2024.12.21) ・和光同塵の伝・賛と肖像―老荘思想と禅の文学―(2025年日仏伊共同国際シンポジウム、フランス国立極東学院・大東文化大学東洋研究所・水門の会共催「茶の湯と禅、そして座の文芸」、於フランス国立極東学院EFEO、2025.2.24) ・空海をさかのぼる―題画詩と大安寺文化圏の伝・賛と肖像―(2025年日仏伊共同国際シンポジウム、フランス国立東洋言語文化学院共催「伝・賛と肖像」「文学空間・祭祀空間・都市空間」、於フランス国立東洋言語文化学院INALCO、2025.2.25) ・葛城の一言主神の美と醜―『八犬伝』玉梓の伝・賛と肖像―(2025年日仏伊共同国際シンポジウム、イタリア国立フィレンツェ大学共催「日本文学における美と醜」、於イタリア国立フィレンツェ大学、2025.3.13) ・伝・賛と肖像の文学史―漢文伝から和文物語へ―(2025年日仏伊共同国際シンポジウム、イタリア国立ナポリ東洋大学共催「上代文学史を考える―漢文伝から和文物語へ―」、於イタリア国立ナポリ東洋大学、2025.3.18)
研究テーマ
日本語のアスペクト

具体的な研究活動 「友だちでいる」「元気でいる」のような、名詞や形容詞と「いる」との組み合わせからなる形の意味・用法について分析し、大学の紀要に投稿した。
今後の課題、計画 「した」と「したところだ」「したばかりだ」の用法の使い分けについて検討する。
研究テーマ
アカデミック・ライティング、場面によるスタイル・類義表現の使い分け、ことばの選び方

具体的な研究活動 ・文章表現(作文・レポート等)のデータ収集・分析 ・アカデミック・ライティングの資料収集・分析 ・日本語教育教壇実習における話し方・ことばの選び方に関するデータ収集 ・科研費 (研究分担者) 「日本語アカデミック・ライティングの学習および教育を支援するポータルサイトの構築」
今後の課題、計画 ・スタイル差のある類義表現の収集・分析、論文執筆等 ・日本語教育教壇実習における話し方・ことばの選び方に関するデータ収集・分析
研究テーマ
第二言語によるリーディング、応用言語学

具体的な研究活動 2012年に公開された論文、Taguchi, E., Gorsuch, G., Takayasu-Maass, M., & Snipp, K. (2012) Assisted repeated reading with an advanced-level Japanese EFL reader: A longitudinal diary study. Reading in a Foreign Language, 24(1), 30-55. の未公開のデータを、新たな考察を加えて、"Reading in a Foreign Language"誌に投稿した。 第二言語のリーディングにおいて、黙読速度と理解度関係は自動化理論(LaBerge & Samuels, 1974; Perfetti, 1985)においては、単語認知のようなリーディングの下位スキルが自動化に近づく(あるいは自動化する)ことで、黙読速度が上がり、その結果、文章の理解度も高まるとされている。 しかし、これまでその仮説を検証した実験では、結果は必ずしも理論を支持するには至っていない。その点について、最近出版された研究の知見から未公開データを検証し、論文にまとめ、2024年5月に"Reading in a Foreign Language"誌に公開された。
今後の課題、計画 今後も第二言語によるリーディング、および応用言語学に関する研究の様々なトピックについて研究を続けていきたい。
成果の発表(学会、論文等)、受賞 Taguchi, E., Gorsuch, G., Lems, K., Toda, H., Kawaguchi, T., & Snipp, K. (2023). The interplay among silent reading rate, comprehension, and an audio reading model. Reading in a Foreign Language, 36(1). 1-20. https://hdl.handle.net/10125/67464 第二言語によるリーディングの国際学術誌 "Reading in a Foreign Language"誌 36巻, 1号に公開された。
研究テーマ
・日本人学生と留学生のコミュニケーションの分析
・日本語のコミュニケーションの分析
・共修科目の教育内容・方法の開発

具体的な研究活動  今年度は、学部生のゼミにおける議論の談話分析を行った。特に、学生間の配慮発話を対象として、学生がどのように他者に配慮しながら議論を発展させているのかを明らかにした。
今後の課題、計画 ・個人指導における教員と学生の談話分析 ・共修科目における学生の学びの分析
成果の発表(学会、論文等)、受賞 ・論文  田崎敦子(印刷中)「ゼミの議論における配慮発話―文系学部生を対象に―」『大東文化大学紀要(人文科学)』 ・発表  田崎敦子(2024)「異文化間の『共修』から『共創』へ―多様な教育の実践を通して―」『東西文化の融合 国際シンポジウム:異文化間の共創―教育の実践から生みだされるもの』
研究テーマ
社会言語学の学問領域で、日本でのバイリンガル教育やマルティリンガリズムの研究をしています。多言語や多文化を個人がどのように身につけ、また、多言語と多文化を身につけた個人と社会との関わりについて研究を試みてきました。具体的な研究対象は、国際結婚家族の教育、新宿区の多文化共生、消滅危機言語とされる南琉球の島々の言語、例えばみゃーくふつ(宮古島)の再活性化です。今後はこうした日本のバイリンガル教育や言語の多様性について、多面的に、具体的に、教育実践や映像を用いた記録の方法論や言語政策などにどのように繋げるかという課題に取り組みたいと考えています。

具体的な研究活動 1)南琉球でのフィールドワーク調査 対象地:宮古島(久松地区、宮古島市立北中学校)、石垣島(宮良、新川)、小浜島、多良間島(伝統芸能:八月踊り)、与那国島(教育委員会と共催:与那国中学校での映像ワークショップ授業) 2)研究成果発表 2-1 国外の国際大会 Sociolinguistics Symposium 25(Perth, Australia)、Association Internationale de Linguistique Appliquée (AILA) (Kuala Lumpur Convention Centre, Malaysia), 9th International Conference on Language Documentation & Conservation (Honolulu, Hawai‘, U.S.A.) 2-2 国内での学会や講演会 詳しくは成果発表参照 3)小浜島の話しことばを残すための絵本制作 対象地:沖縄県竹富町小浜島 役割分担:絵本のテキストの英語翻訳と本の編集 4)中学校と協働して島の話しことばの再活性化の教育実践 4-1 宮古島市北中学校 国語教諭(謝敷勝美先生)と共同作業をしながら給食の時間を使った継承語教育 4-2 与那国町教育委員会と共催 与那国中学校1年生に3回の映像ワークショップを行い、自分たちで創作した短い映像作品を日本語と与那国語のそれぞれのことばで演じた作品を完成させる。
今後の課題、計画 1)南琉球でのフィールドワーク調査 対象地:宮古島(久松地区、宮古島市立北中学校)、石垣島(新川)、小浜島、多良間島(伝統芸能:八月踊り)、与那国島(教育委員会と共催:与那国中学校での映像ワークショップ授業) 2)ドキュメンタリー映像制作 多良間島の伝統芸能である八月踊りを2年間継続して撮影したので、それを編集し、ドキュメンタリー映画として完成させる。 3)小浜島の話しことばを残すための絵本の出版 対象地:沖縄県竹富町小浜島 役割分担:絵本のテキストの英語翻訳と本の編集 4)中学校と協働して島の話しことばの再活性化の教育実践 4-1 宮古島市北中学校 国語教諭(謝敷勝美先生)と共同作業をしながら給食の時間を使った継承語教育 4-2 与那国町教育委員会と共催 与那国中学校1年生に3回の映像ワークショップを行い、自分たちで創作した短い映像作品を日本語と与那国語のそれぞれのことばで演じた作品を完成させる。
成果の発表(学会、論文等)、受賞 研究発表(査読あり) Fujita-Round, S., Maher, J.C., Ishihara, J., Hammine, M., Yokoyama, A., Yamada, M., and Ohara Y.(2024) ‘Panel: Language reclamation and revitalisation in the Ryukyus: From endangerment to praxis’, “Sociolinguistic Symposium 25, International conference”, Curtin University (Perth, Australia), June 27, 2024. (Convenor パネル主宰) Fujita-Round, S. (2024) ‘Community of practice in Miyako Island: collaborative niche language program at school’ in ‘Panel: Language reclamation and revitalisation in the Ryukyus: From endangerment to praxis’, “Sociolinguistic Symposium 25, International conference”, Curtin University (Perth, Australia), June 27, 2024.(パネル内個人発表) Fujita-Round, S. (2024) ‘Revitalising Endangered Languages in the Classroom: Video Workshop as an Approach at an Elementary School in Miyakojima’ in ‘Panel: Youth in translingual and transmissional practices in a rapidly aging society: The importance of “space” and “language”(Convenor: Rika Yamashita)’, “Association Internationale de Linguistique Appliquée (AILA), 60th Anniversary World Congress Kuala Lumpur 2024”, Kuala Lumpur Convention Centre (Malaysia), August 16, 2024.(パネル内個人発表) Fujita-Round, S. (2024) ‘Overviewing the language endangerment in the multilingual Japan’in ‘Workshop: Workshop of Language Revitalization: Experiences of Language Revitalization in Japan (Sachiyo Fujita-Round, Matthew Topping, Akiko Yokoyama, Joy Taniguchi, Jelisava Sethna)’, “International Seminar by Centre for Environmental and Minority Policy Studies (CEMiPoS), Meio Univerisity (Okinawa Prefecture), July 14th, 2024. (共同発表) Fujita-Round, S. (2025) ‘Reversing language shift, delivering indigenous language education at school: “One Day One Word Myaakufutsu (Miyakoan)” language program’in ‘Poster presentation: Collaborative Revitalization Project Showcase: with five communities of Japonic languages (Yamada, M., Fujita-Round, S., Hammine, M., Iwasaki, N., Koh, T., Shimoji-Kojima, K., Slevin, T., Taniguchi, J., and Yokoyama, A.)’, “9th International Conference on Language Documentation & Conservation: Navigating new realities in diaspora communities”, University of Hawaii (Honolulu, Hawai‘i, USA), March 6th, 2025. (ポスター共同発表) 研究発表(査読なし) 藤田ラウンド幸世、謝敷勝美(2024)「学校の隙間時間で島のことばを取り戻す: 宮古島の給食時間に実施している言語プログラム『一日一語みゃーくふつ』」, 文化庁主催令和6年度 危機的な状況にある言語・方言サミット(八丈島大会), 八丈町多目的ホールおじゃれ, 2024年12月7日・8日.(招待ブース共同発表) Fujita-Round, S. (2024) Panel discussion‘Language and Peace’(Moderator: Kip Cates, Panelists: Heinrich, P., Fujita-Round, S., Matsuda, Y., Fast, T. and undergraduate students), Linguapax Asia 2024 12th International Symposium “Language for Peace and Education Now”, Hiroshima Eikei University, December 14th, 2024 (Invited panel).(共同パネル) 藤田ラウンド幸世 (2025) 「昔話やことわざを多言語で伝えています」第19回 NINJALフォーラム「子どもたちが大人になったときにも、島のことばが聞こえる世界を残すために」, 国立国語研究所, 2025年3月16日.(招待個人発表) 藤田ラウンド幸世(2025)「話しことばの記憶の伝承:南琉球のことばの映像アーカイブ構築」, 第16回琉球継承言語研究会, 琉球大学, 2025年3月23日.(個人発表) 論文(査読なし) カルリノ・サルバトーレ, 藤田ラウンド幸世(2025)「南琉球宮古語久松方言の人 称代名詞・指示語・疑問語:久貝地区を例として」『語学教育研究論叢』第42 号,153-166.(共同) 講演会 藤田ラウンド幸世「南琉球の消滅危機言語の再活性化―社会言語学・応用言語学からの実践的アプローチ」, 大東文化大学外国語学部日本語学科講演会, 大東文化大学1号館10102教室, 2024年12月12日. メディア取材 宮古島地域密着生活情報誌『宮古ストーリー』2024年5月25日「今月のきらり人Vol.51 社会言語学者 藤田ラウンド幸世」 八重山毎日新聞2024年10月31日「くもーむにを残そう!昔ばなし『神さまとム ッカラの鳥』を絵本に」 その他 ゲスト授業:藤田ラウンド幸世、與那覇功「(沖縄県宮古島市)久松のシーシャガウガウ:十五夜の子ども獅子舞」宮古島市立久松小学校「総合学習の時間:郷土学習」, 2024年9月3日. ワークショップ:半嶺まどか、藤田ラウンド幸世、山本史「神さまとムッカラの鳥ワークショップ」, 竹富町小浜公民館, 2024年10月13日. ゲストスピーカー「消滅危機言語から言語の再活性化へ: 映像から考える『ことば』」東京女子大学「文化心理学(グローバル社会)」, 2024年11月12日. 映画上映と談話会 ‘The Future of Myaakufutsu: Vanishing Voices, Emerging Voices’, Amnesty International Tokyo English Network (AITEN), 公益社団法人アムネスティ・インターナショナル日本月例会, 2024年11月19日. 映画上映と講話「みゃーくふつの未来:消えゆく声、生まれる声:ドキュメンタリー映画上映と講話」『令和 6 年度 第6回ライブラリー・ライブ×第 3 回図書館シネマ』, 宮古島市立図書館内ブラウジングコーナー, 2025年7年2月15日. 共同編集:半嶺まどか、藤田ラウンド幸世「未来んかいちゅひさ出じゃさな(未来に一歩踏み出そう):ニュースピーカー(新しい話者)たちの声」2024年9月18日開催しまくとぅばシンポジウム記録冊子制作, 2025年3月10日印刷. YouTubeページ「多言語で生きようプロジェクト」映像制作:藤田ラウンド幸世、服部かつゆき、水野暁子、半嶺まどか、東盛あいか(科研研究プロジェクト共同制作)(https://www.youtube.com/@livemultilinguallyproject1057). 1)与那国島・與那覇潤詠くん「ディラブディ」 2)与那国島・田頭一くん「どぅなんむぬい(与那国語)でラジオ体操第一」 3)与那国島・与那国小学校「2023年度学習発表会豊年祭」 4)与那国島・与那国小学校「2023年度学習発表会ドゥンタ」 5)竹富島・上勢頭同子さん「伝統行事の歌 ゆんぐとぅ」 6)竹富島・上勢頭同子さん 「童歌 雨雨ふぁーふぁー」 7)宮古島・與那城美和さんと下地イサムさんが歌う『もうひとつのうりずんの島(作詞作曲:のひなひろし、宮古語翻訳:下地イサム)』 8)宮古島・久貝集落行事「久松シーシャガウガウ(子ども獅子舞)」

法学部 法律学科

研究テーマ
法、政治、人間における論理と哲学

具体的な研究活動 1.『法概念史』(ドイツ語圏における教科書)翻訳 2.プラトン、ホッブスのテキスト検討 3.大学(初年次)教育における論理学教育方法
今後の課題、計画 1.『法概念史』(ドイツ語圏における教科書)翻訳出版、2.政治と法における論理と哲学【2-1.戦争と内乱、ポストコロニアルの政治哲学〔ホッブス、サルスティウス〕)、2-2.演繹、帰納、アブダクション、トピカ(キケロ、アリストテレス)、2-3.始まりの想起(判断・裁判者の良心)、2-4.パラデイグマ論(政治家篇、認知言語学)、2-5.法律篇参照史(キケロ、ファラビー、マイモン、論理教育の文化的層)、2-6.カント法論における緊急権・衡平・様相】
成果の発表(学会、論文等)、受賞 「資料紹介 アレクサンダー・アイヒュレ『法概念史』「近世:スアレス、グロティウス、ホッブス)」、大東文化大学紀要第63号<人文科学>、2025年(2024年度)。
研究テーマ
➀サイバー保険の法的規制
➁議決権拘束契約の法的効力の判断基準

具体的な研究活動 ➀サイバー保険の法的規制について 2024年においては、サイバー保険の制度化(保険化)はどのように実現されるべきかに関する諸外国の法制度の検討を行い、サイバー保険のリスク分散機能、なぜ私保険としてのサイバー保険を制度化する必要があるのか、その背後にある法的理論がどのように解釈されるのかを洗い出した。とりわけ、欧米におけるサイバー保険の検討を見てみると、そのてん補範囲の設定や損害結果の認定などの問題の多くは、サイバーセキュリティの法制度と密接に関連することが明らかになった。今後のサイバー保険の制度化の基本的ロジックは、保険固有の「サイレント・リスク」分散の機能を基に、義務の契約化の形で、保険市場がサイバーリスクガバナンスの参加者として導入されるとともに、被保険者自身のサイバーセキュリティの保護義務の有り方を検討する必要がありつつ、現代社会において、保険本来のリスク分散機能がリスクガバナンスシステムの一部になっているからこそ、官民連携に着目しつ、場合によって「官」を「民」化することを含め、それぞれの境界と規範内容を不断に見直していくとともに、理論面からの検討も深められることが望ましいという方向性を得るに至った。 また、海事分野においては、サイバーリスクによる影響と損失により、海上保険市場における当該リスクに対する懸念と需要も高まっている。そこで、船舶の堪航性の要件を見直すべきかが問題になるが、サイバーリスクの影響下でのこの問題の解決の有り方を検討し、解決の方向を提言した。 ➁議決権拘束契約の法的効力の判断基準について 議決権拘束契約とは、会社の運営上、主に株式会社の株主が株主総会における議決権の行使の仕方について合意しておくことによって、何らかの目的に沿った株式総会決議の成立を目指す契約である。この契約は、様々な企業の株主に広く利用されており、株主間で議決権拘束契約が締結される場合が多い。そこで、本研究では、議決権拘束契約の分類から、議決権拘束契約の識別とその有効性について考察した。
今後の課題、計画 2024年度はこれまでに収集した英米関連文献の分析・検討どの研究調査を行い、その成果(一部)を公表した。2025年度は、特にイギリスの研究に力を入れ、イギリス法から得られた示唆をもとに、残りの課題も含めて日本の問題について検討を行う。研究の成果に2025年保険学会にて報告する予定である。
成果の発表(学会、論文等)、受賞 ➀「サイバー保険の理論的基礎考察(上)(中)(下)」NBL(1264-1266号)(2024年) ➁「車両共済金免責事由の該当性と共済金請求権の履行期の起算点」ジュリスト1596号(2024年) ➂「海事サイバーリスク規制の法的あり方 : サイバー保険の免責条項を中心に」損害保険研究86巻2号(2024年) ④「海事サイバーリスク規制における法的ガバナンスのあり方」 海事法研究会誌264号(2024年) ➄「商法512条に基づくレッカー搬送費用の相当性」税務事例56巻9号(2024年) ⑥「DX時代におけるサイバー保険のあり方 : 行動経済学の視点からサイバー保険の需要行動に対する検討」保険学雑誌 667号(2024年) ⑦「被保険者の故意(放火)の認定」『保険法判例百選(第2版)』有斐閣(2025年) ⑧「議決権拘束契約の法的効力の判断構造の検討」大東法学34巻2号(2025年) ⑨「新会社法における種類株式制度導入の意義」『中国会社法制の理論と実務』商事法務(2024年) ⑩「サイバー攻撃にかかる保険金請求への戦争免責条項の適用の可否」髙岡法科大学紀要36号(2025年)
研究テーマ
研究テーマ1:行政手続法
研究テーマ2:経済行政法
研究テーマ3:公務員法

具体的な研究活動 研究テーマ1:行政手続法 具体的な研究活動(成果の発表を含む。):行政手続研究会で収集した、行政手続法に関する実務上の問題点、課題などについて、分担して検討し、成果を執筆をした(行政手続研究会編『明解行政手続の手引』(追録70号)(新日本法規)(加除式のため、分担部分は明示できない。)。今後の課題、計画:次年度も継続する予定である。 研究テーマ2:経済行政法 具体的な研究活動:本年度は資料収集を行った。 今後の課題、計画:今後は、地方公共団体の経済行政を中心に、資料収集、研究と成果の公表を行う予定である。 研究テーマ:公務員法 退職手当支給制限処分取消等請求控訴事件(福岡高判令和3年10月15日判時2548号75頁)の判例評釈。
今後の課題、計画 研究テーマ1:行政手続法、研究テーマ2:経済行政法については、今後とも継続していく。
成果の発表(学会、論文等)、受賞 研究テーマ3:公務員法 令和7年3月8日の行政判例研究会(東京大学)で報告予定。その後自治研究に投稿予定。
研究テーマ
近現代法の法主体と社会環境に関する法社会学的考察

具体的な研究活動 ・近現代社会の法主体の様態と、法主体を取り巻く社会・経済・文化等の諸環境要因について、社会学的視点から考察し直す研究を行っている。昨年度に引き続き諸環境要因の方を中心に研究を進めた。 ・学科のFD活動の一環として、高大接続改革と「総合的な探究の時間」の関係性について研究を行い、10月に法学研究所研究会で報告を行った。 ・共同研究として、Mary Lyndon Shanley, Feminism, Marriage and the Law in Victorian England (Princeton: Princeton University Press, rep. 1993)の翻訳作業を通じて、19世紀英国のジェンダーと法の関係についての研究を行っている。今年度は翻訳担当の1人として共同で翻訳を公表した。
今後の課題、計画 ・研究テーマに関する成果発表について成果を公表予定である。 ・法学研究所の共同研究については次年度以降も継続する。
成果の発表(学会、論文等)、受賞 ・「高大接続改革と「主体的・対話的で深い学び」――高等学校における「総合的な探究の時間」の実践例から学ぶ――」大東文化大学法学研究所報第45号(2025年3月刊行予定)13-22頁。 ・「翻訳 メアリ・リンドン・シャンリー著『フェミニズム、結婚、ヴィクトリア期イングランドの法』10」大東文化大学法学研究所報第45号(2025年3月刊行予定)2-4頁。
研究テーマ
労働契約論、ハラスメントと法、付随義務論

具体的な研究活動 内外の研究会に参加しつつ研究深化を行うとともに、各種論考を公にし、学会報告を行った。詳細については、下記の「成果の発表」の通り。
今後の課題、計画 ハラスメントと法に係る体系の構築
成果の発表(学会、論文等)、受賞 1.著書 労働法(第3版)―NEXT教科書シリーズ― (共著) 2025/02 2.著書 個別労働関係法ハンドブック―法令と判例―(資料シリーズ No.288) (共著) 2025/01 3.論文 労働契約の権利義務―いわゆる付随義務論を中心として― 『労働契約法論』 (単著) 2024/10 4.論文 陰口等の不法行為該当性、及び不就労期間における使用者の責めに帰すべき事由(民法536条2項)の有無(医療法人社団Bテラス事件・令5.10.25 労判1303号39頁) 労働法学研究会報 (2816) (単著) 2024/07 5.学会発表 2024/10/27 民法学における付随義務論の展開―労働法学における付随義務の再構成に向けて― (日本労働法学会)
研究テーマ
少年司法制度の現状把握

具体的な研究活動 近年の少年法改正によって、民法上は成人でありながら少年法の適用を受ける「特定少年」という概念が認められるにいたったが、そのことが少年司法制度全体にどのような影響を及ぼしたのか、特に「特定少年」に関しては虞犯行為が問題とされなくなったことで新たな問題が発生していないか等について検討している。
今後の課題、計画 引き続き、少年法の問題を中心に研究を進めるが、近年は刑事訴訟法でも重要な法改正がなされているので、それらの影響等についても検討する予定である。
研究テーマ
演劇上演の政治性を観客受容の観点から考察する。

具体的な研究活動 17世紀にイギリスで上演された劇の政治的意義を研究する。
今後の課題、計画 三十年戦争や清教徒革命と演劇上演の関係性を考察する。
成果の発表(学会、論文等)、受賞 研究論文「公衆劇場での仮面劇上演―ミドルトンとローリーのThe World Tossed at Tennisをめぐって」(サウンディングズ英語英米文学会誌第50号掲載・査読あり) 口頭発表「宮廷仮面劇と王権」(十七世紀英文学会第13回全国大会) 口頭発表「公衆劇場での仮面劇上演―デッカーとフォードのThe Sun's Darling-宮廷余興から道徳劇へ」(第62回シェイクスピア学会) 口頭発表「日本人によるイギリスでのシェイクスピア劇の上演とその受容」(日本英文学会関東支部第25回大会シンポジウム)
研究テーマ
Asian Cinemas: The Cinemas of China, Taiwan, Vietnam and Korea

具体的な研究活動 まず、1年間の長期海外研究の間、アジア各地で資料を集めながら論文を仕上げました。 それから、アジアの現代映画の検閲と法律の観点から、台湾の現代映画を代表するWei監督と、Chung監督の二人にインタビューを行い、話を伺いました。Wei監督は台湾で商業的に最も成功した監督で、Chung監督はアカデミー賞の台湾代表に選出された監督です。
今後の課題、計画 今後の計画は、仕上げた論文を発表し、論文を二人の監督に読んでいただく事です。
成果の発表(学会、論文等)、受賞 5月に開催される法律学科の学会にてスピーチする予定です。 紀要にも発表する予定です。
研究テーマ
追完請求権の本質と射程について

具体的な研究活動 今年度は、研究テーマに関連する研究活動として1回の研究報告と1本の論文を本学紀要に提出した。研究報告については、2024年6月19日(水)に大東文化大学法学部法学研究所主催の第95回研究会において、「連鎖型売買における製造者の責任のあり方について―ドイツ法を参考に―」を実施した。報告の概要は以下のとおりである。すなわち、売買の目的物に契約不適合が存在する場合、買主は売主に修補や代替物の引渡しなどの方法での追完を請求できる(562条1項)。そして売主は売買契約に基づく義務として追完に応じなければならないため、追完に要する費用も売主が負担する。しかし、現代の製品流通過程においては、製品に存在する契約不適合が売主の下で生じたのではなく、製造者による生産段階ですでに生じていたということもありうる。そうすると、民法の原則では目的物の契約不適合につき買主に対して第一次的に責任を負い、契約不適合を是正するリスク(費用)を負担するのは売主であるが、この費用を売主に負担させたままとすることはやや不公平である。そこで、売主が買主に対して第一次的に負担した費用を製造者に転嫁するための方法を模索したのが上記報告である。ドイツの民法典(BGB)ではこのような場合に買主からの請求に応じて追完の費用を負担した売主が、その供給者に対して求償をする権利が規定されている(BGB445a条)。この規定との比較検討を試みた。なおこの報告は2025年3月末に発行予定の法学研究所報に掲載予定である。また、売買の目的物に契約不適合があり、買主が代替物の引渡しを望んでいるが、買主が購入した製品がすでに生産中止状態であり、その後継モデルが現在では市場に出回っているという場合に、買主が後継モデルを代替物として引き渡すことができるかという問題がドイツにおいて過去大きく論じられたことがある。日本においても同様の問題が生じうるところ、この問題も昨年度に引き続いて今年度検討した。この研究の成果については来年度以降、いずれかの媒体で公表することを予定している。
今後の課題、計画 追完請求権の問題についてさらに検討する。これまでは売買における問題を中心に扱ってきたが、追完の問題は売買に限られず、賃貸借やその他労務提供型の契約においても問題となりうるため、売買以外の契約における追完の問題にも視野を広げたい。
成果の発表(学会、論文等)、受賞 本年度の法学研究所主催の研究会報告「連鎖型売買における製造者の責任のあり方について―ドイツ法を参考に―」は2025年3月末に発行予定の大東文化大学法学研究所報第45号に掲載予定である。
研究テーマ
「エネルギー正義と環境法政策――憲法からみた環境正義・気候正義との対峙? 」

具体的な研究活動 正義論の憲法理論から始まり、基本権(身体権・生存権)と国家目標の憲法解釈、目下の法政策へ向けても考察を展開した。
今後の課題、計画 将来における自由、環境憲法と経済憲法について引き続き、ハンブルク大学においても研究を進める。
成果の発表(学会、論文等)、受賞 学会(研究会)報告: 「エネルギー正義と環境法政策――憲法からみた環境正義・気候正義との対峙?」 人間環境問題研究会、明治大学法曹養成機関環境法センター〔共催〕 2024年7月 論文: 「エネルギー正義と環境法政策――憲法からみた環境正義・気候正義との対峙?」 人間環境問題研究会編 環境法研究49号(2024年)64-82頁
研究テーマ
①オーストリア法における暴利行為要件の特徴について
②前払い式二者間ファクタリングの「貸付け」該当性
③誤振込により成立した預金債権を受働債権とした貸付債権を自働債権とする相殺の可否と振込依頼人による被仕向金融機関に対する不当利得返還請求権の可否

具体的な研究活動 ①②③のいずれも従来からの研究テーマであり、それぞれについて研究を行った。 ①については、昨年度末(2024年3月)に「オーストリア法における暴利行為論の成立」(『社会の多様化と私法の展開』所収)を公表し、オーストリア法における暴利行為論の成立についての制度史的検討を一通り終えたため、今年度は、現行オーストリア法における暴利行為規定(ABGB879条2項、StGB154、155条、WcherG)をめぐる判例・学説の検討に移った。 ②については、近年問題となっている二者間ファクタリングの貸金業法上の「貸付け」該当性について、再検討を行った。論文を刊行するには至らなかったが、検討結果の一部を東京地裁に意見書として提出した。 ③相殺処理をシステム上行った際の問題について検討を行った。「私法判例リマークス第70号」にて刊行予定。
今後の課題、計画 ①について  引き続き上記のテーマについて検討を進めていきたい。 ②について  提出した意見書を論文の形にまとめ公表する。 ③について  下記論文において示した解釈論については、不当利得類型論との関係が残された課題となっている。これについて検討を進めていきたい。
成果の発表(学会、論文等)、受賞 論文 「誤振込により成立した預金債権についてシステム上自動相殺処理がされた場合の不当利得返還請求の可否」私法判例リマークス第70号(近刊予定)
研究テーマ
①不法行為における違法性論の研究
②交通事故賠償の研究
③看護関連法規の研究

具体的な研究活動 ①オーストリアとスイスにおける純粋財産損害と違法性に関する論文を執筆中であり、2025年9月に発表予定である。 ②国土交通省交通事故相談員総合支援事業編集委員として、交通事故ハンドブックの作成および交通事故相談員のための研修用教材を作成している ③日本学術振興会 科学研究費助成事業の「介護老人保健施設で起こる介護事故の実態解明 」をテーマとして広島大辻麻由美准教授、慶應義塾大学深堀 浩樹教授と共同研究
今後の課題、計画 上記①の研究を進め、ドイツ、オーストリア、スイスにおける純粋財産損害について総合的に比較した論文を作成予定である。発表は2026年の予定
成果の発表(学会、論文等)、受賞 2024年度に公表した業績 書籍 ①『最新老年看護学2025年版』 (日本看護協会出版部) ②『交通事故相談ハンドブック実務編2024』(国土交通省) MISC ①認知症の人の意思を尊重する社会へ!「認知症基本法」を読み解こう ナーシングキャンバス 13 (3),8-15頁 (単著) ②原爆で苦しんでも救済されない・・「被爆体験者」の苦難の道のりとは? ナーシングキャンバス 2025 (1),8-15頁 (単著) 2024/12 ③看護職が活躍!産後ケアの現在地 ナーシングキャンバス 12 (12),8-13頁 (単著) 2024/11 ④サプリメントで起きた健康被害 背景にある課題は? ナーシングキャンバス 12 (11),8-15頁 (単著) 2024/10 ⑤旧優生保護法が最高裁で「憲法違反」と判断されたのはなぜ? ナーシングキャンバス 12 (10),8-16頁 (単著) 2024/09 ⑥地域包括医療病棟って何だろう? ナーシングキャンバス 12 (9),8-15頁 (単著) 2024/08 ⑦付き添い入院の負担を減らすための対策ってどんなこと? ナーシングキャンバス 12 (8),8-15頁 (単著) 2024/07 ⑧水俣病被害者の訴えが棄却されたのはどうしてだろう? ナーシングキャンバス 12 (7),8-15頁 (単著) 2024/06 ⑨これからの看護師の役割と働き方 ナーシングキャンバス 12 (6),2-28頁 (単著) 2024/05 ⑩「生活保護」と外国人をめぐる問題をどう考える? ナーシングキャンバス 12 (5),8-17頁 (単著) 2024/04
研究テーマ
・財政調整法理論(地方税立法権、地方税制度、地方交付税制度)
・行政裁量論
・行政行為論
・所有者不明土地問題と法
・地域公共交通に関する法体系のあり方(交通政策基本法および地域公共交通活性化再生法を中心に)

具体的な研究活動 ・地方自治総合研究所における「地方自治関連立法動向研究」→「地方自治法コンメンタール作成プロジェクト」に参加、主に地方税制、地方交付税制度を担当。 ・地域公共交通活性化再生法改正法の立法経緯および条文解釈の研究の公表に向けての準備
今後の課題、計画 ・地域公共交通活性化再生法改正法の立法経緯および条文解釈の研究の公表 ・森林環境税・森林環境譲与税と税源配分論との関係についての研究の公表
成果の発表(学会、論文等)、受賞 ・石村耕治編『税金のすべてがわかる現代税法入門塾』〔第12版〕(清文社、2024年4月30日発行)のうち、以下の部分(該当頁)  「1.2.5 「所得」とは何か」(23〜25頁)  「1.3.1 課税庁とはどんなところか」(52〜53頁)  「1.3.2 国の課税庁の仕組み」(53〜55頁)  「1.3.3 地方の課税庁の仕組み」(57〜58頁)  「1.4.1 納税者とは法的にどのような存在なのか」(115〜117頁)  「1.4.2 租税法律主義と国税の納税義務」(119〜121頁。石村耕治教授と共同)  「1.4.3 税法の法源:租税に関する法律、政省令、通達などの構造」(123〜126頁)  「1.4.7 租税条例主義と地方税の納税義務」(157〜161頁。石村耕治教授と共同)  「1.4.9 実体税法(租税実体法)と手続税法(租税手続法)」(172〜174頁)  「1.5.1 租税負担公平の原則とは何か」(175〜177頁)  「1.5.2 実質課税の原則とは何か」(177〜179頁)  「1.5.3 税法上の信義誠実の原則とは何か」(179〜181頁)  「1.5.4 不確定概念と課税要件明確主義」(182〜184頁。石村耕治教授と共同)  「1.5.5 税法の固有概念と借用概念」(185〜187頁) ・森林環境税の賦課徴収が始まる〔ぎょうせい刊行「税」79巻4号(2024年4月号)2〜3頁(巻頭言 税制鳥瞰図)。2024年4月1日発行) ・下山憲治編、公益財団法人地方自治総合研究所監修、『地方自治関連立法動向 第9集(研究所資料No. 138)』、2024年7月のうち、以下の論文。  「地方税法等の一部を改正する法律(令和3年3月31日法律第7号)」(51〜76頁)  「デジタル社会の形成を図るための関係法律の整備に関する法律(令和3年5月19日法律第37号)による個人情報保護法制度の改正」(93〜126頁)  「地方公共団体情報システムの標準化に関する法律(令和3年5月19日法律第40号)」(127〜157頁)
研究テーマ
消費者契約をめぐる動向ーーー取消権を中心としてーー

具体的な研究活動 収集していた内外の資料の分析を行った。国内については、消費者取消権の消費者契約法における羅列の意義を検討した。消費者救済の方途としては必要なことは明白なものの立法のありかたとして依然疑念が残っている。それに対して、アメリカにおける消費者契約法リステイトメントは、消費者保護を求める法理論の整然さに目を見張るものがあった。混沌としている我が国の立法状況への大きな示唆となると考えられる。
今後の課題、計画 消費者契約法リステイトメントにおける非良心性理論の分析。日本における消費者取消権のあり方への示唆となるかの検討を続ける。
研究テーマ
経済法

具体的な研究活動 昨年度から継続していた自治体職員を対象とした共著が出版された。さらに、法学分野において広く利用されている教材である「経済法判例・審決百選」第3版、ジュリスト(令和5年度重要判例解説)に判例解説を寄稿した。経済法分野における主要な雑誌である『公正取引』に判例評釈を寄稿した。今年度公刊された判例評釈・判例解説は4本である。
今後の課題、計画 損害保険分野におけるコンプライアンス問題が社会的に注目されている。この点に関して経済法(独占禁止法)の観点から考察を深めたい。
成果の発表(学会、論文等)、受賞 1.『公営企業:自治体経営管理実務』(共著)信山社(第6章) 2.「不実証広告規制の趣旨と合理的根拠の判断基準(オーシロ事件)」『別冊ジュリスト(経済法判例・審決百選〔第3版〕)』 3.「価格カルテルの場合の『当該商品又は役務』(世紀東急工業事件)」『別冊ジュリスト(経済法判例・審決百選〔第3版〕)』 4.「不実証広告規制における『合理的な根拠を示す資料』」『ジュリスト(令和5年度重要判例解説)』 5.「空間除菌を標ぼうするスプレーの販売業者が優良誤認表示に対する措置命令の取消を請求した事例-東京地裁令和5年2月2日判決 措置命令取消請求事件」『公正取引』892号
研究テーマ
賄賂罪における対価性

具体的な研究活動 ドイツの近時の判例の評釈を大東法学に寄稿したほか、わが国の沿革について調査した。
今後の課題、計画 わが国の調査結果を具体化して論文にまとめたい。
研究テーマ
横田喜三郎のハンス・ケルゼン受容

具体的な研究活動 横田喜三郎が戦前、ハンス・ケルゼンの翻訳および紹介を通じて、どのようにケルゼンの法思想を(特に国際法の側面から)受容したかを、検討する。
今後の課題、計画 横田の表した『純粋法学論集』を中心に研究し、必要であれば2次文献も検討する。

法学部 政治学科

研究テーマ
・東ティモールの内政と外交
・周辺から見た国際政治、ポストコロニアルな視点から見た国際関係
・日本のSDGsとコミュニティ活動
・ジェンダーの視点から見た政治

具体的な研究活動 ・「21世紀アジア政治研究会」での研究活動 ・「国際比較政治研究所・政治学とジェンダー研究の可能性研究班」での研究活動 ・コミュニティー経済関係に関する英書翻訳のサポート、情報収集 ・ポストコロニアル社会理論に関する英書翻訳
今後の課題、計画 今年度の研究課題、活動を引き続き行っていきます
成果の発表(学会、論文等)、受賞 論文:「現代東ティモールのナショナリズムと国家制度の運用」、福武慎太郎編著『東ティモール:独立後の暮らしと社会の現場から』彩流社、2025年1月、276⁻300頁。 コラム:「女性のエンパワメントとジェンダー秩序の変容」、福武慎太郎編著『東ティモール:独立後の暮らしと社会の現場から』彩流社、2025年1月、328⁻332頁。
研究テーマ
心理学の知見をまちづくりや地域コミュニティづくりに生かすこと。

具体的な研究活動 社会心理学の知見を集めること。まちづくりに関する文献を調べること。 また身近な商店街や住宅地を回って、現地調査も行う。
今後の課題、計画 心理学のこれまでの知見を収集整理し、まちづくりに役立てること。
研究テーマ
政治思想

具体的な研究活動 在外研究で授業科目に関連した研究を行う。
今後の課題、計画 以前からの研究を継続、発展させる。
研究テーマ
カナダにおける政教分離の原理と実態

具体的な研究活動 ①カナダにおける政教分離をめぐる歴史的な変化 ②宗派と地域ごとに見た政教分離の特徴の解明 ③カナダにおける政教分離をめぐる司法判決の分析 ④カナダにおける政教分離の構図:まとめと課題
今後の課題、計画 カナダの政教分離の仕組みが他の国の事例(例えば英国やフランスなど)とどのように異なり、また共通性があるのか、という比較研究も進めたい。
研究テーマ
主観性表示標識がもたらす読み手との虚構的インタラクション
―新聞投書における「と思う」の語用論的機能の解明と“I think”との対照研究―

具体的な研究活動 本研究は,新聞投書における文末の「と思う」を分析対象とし,その語用論的機能を明らかにするものである。先行研究では,「と思う」は和らげや緩和の表現として分析されてきたが,本研究は統計分析と質的分析の両方のアプローチから,投書における「と思う」は,書き手が読み手をより強く意識する際に使用され,読み手との対話関係を構築する機能を担っていることを明らかにした。
今後の課題、計画 本研究は博士論文の内容である。今年度中に博士論文の提出資格審査を得て,博士論文の本提出に臨む予定である。
研究テーマ
・ドイツの地方自治体における行政組織編制の研究:首長の権力基盤をめぐる比較分析
・公共サービスおよび地域公共交通の維持をめぐる日独政策比較

具体的な研究活動 ・ドイツ各州の自治体の助役が首長の影響力にどのように作用するか検討し、現状を分析した。 ・ドイツの自治体における行政組織の規範モデルに関する資料を収集した。 ・ドイツの地域公共交通サービスにおける労働力不足の実態と構造、ならびに解決策について、日本と比較したうえで検討した。
今後の課題、計画 ・首長のリーダーシップと行政組織編制をめぐる国際比較 ・国際比較に基づいた日本の地方自治体における首長のしくみと影響力の検討 ・地域公共交通政策の調整をめぐる比較研究
成果の発表(学会、論文等)、受賞 ・「ドイツの大都市における市長と首長公選制」『法学新報』第131巻第1・2号,55-86頁,2024年7月 ・「連携基盤としての地域交通組織―ドイツの運輸連合を端緒として」『自治体国際化フォーラム』426号,2-4頁,2025年3月 ・「ドイツの地域公共交通をめぐる供給構造」日本公共政策学会2024 年度研究⼤会(企画委員会セッションⅢ:公共サービスの安定供給),2024年6月
研究テーマ
20世紀中国における社会主義思想の受容と普及

具体的な研究活動 20世紀前半の中国の政治思想におけるヨーロッパ社会主義思想の流入と理論化と普及の過程を観察し研究してきた。特に、ロシア革命を契機としたマルクス主義の受容を、李大釗、瞿秋白、李達、艾思奇、毛沢東という一連の思想家たちの理論形成過程の中で捉えなおす作業を進めてきた。
今後の課題、計画 上記の思想家によるマルクス主義の大衆化・時代化・中国化の試みを引き続き研究するとともに、それが、20世紀後半から21世紀において如何なる効果を内外の政治に及ぼしたのかの考察に進むことが今後の計画である。
研究テーマ
アメリカの教育政策(公立学校教員の業績評価・業績給など)

具体的な研究活動 アメリカにおける公立学校教員への業績評価・業績給の導入をめぐる政治過程を、特に民主党と教員組合(NEA/AFT)との関係の変化を軸に分析している。2024年度は、「全ての子どもが成功するための法(ESSA: 2015年)」の制定後、各州の教員評価・給与制度がどのように変化したのかを分析し、一本の論文にまとめた。
今後の課題、計画 連邦教育省の設立・維持・廃止をめぐる政治過程を20世紀初頭から現在のトランプ政権までに至る歴史的視座から分析する。
研究テーマ
地方自治体の行政組織に関する実証的研究

具体的な研究活動 地方自治法や教育基本法等の法改正に伴い、地方自治体の幹部人事や行政実務にどのような影響が生じているかについての実証研究
今後の課題、計画 研究上の課題としては、個人情報保護意識の高まりにより各種人事データへのアクセスが困難になっていることがあげられる。今後の計画としては、各地方自治体の公営企業管理者や特別秘書の動向に関する実証研究を行う予定である。
研究テーマ
・戦間期日本の対外政策の検討
・戦後日本のミドルパワー論の研究
・大河内文庫(大東文化大学所蔵)の整理
・松村謙三関係文書の復刻・解説の執筆
・重光葵関係文書の復刻・解説の執筆
・ポーランド、台湾との学術交流の企画・実施

具体的な研究活動 ・1930年代の日本の対ソ連政策について論考を発表した。 ・1950年代の小国論の検討を通じて、日本型の「ミドルパワー論」を抽出した。 ・大河内文庫の整理を終え、第一部の目録を完結した。 ・松村謙三の早稲田大学時代の渡清日記の翻刻を監修し、解題を付した。また、日記28冊を国会図書館憲政資料室に寄贈する準備を整えた。 ・重光葵の大正6年の日記、巣鴨時代の日記の後半の翻刻を監修し、解題を付した。 ・2025年度の日・ポーランドの国際会議の準備を進めた。
今後の課題、計画 ・戦間期・戦時期の単著の刊行 ・大河内文庫のデジタル版での刊行 ・松村謙三日記の解題をweb上での公開 ・重光葵の評伝の執筆 ・ワルシャワ大学研究者・学生の来日(2025年4月、7月)の受け入れと国際会議の実施(東京大学、京都コンピューター学院、大和大学など)
成果の発表(学会、論文等)、受賞 武田知己「日中戦争以後の日本外交におけるソ連要因~戦後初期までを視野に」『東アジア近代史』28号、2024年6月 武田知己・金子貴純「大東文化大学図書館「大河内文庫」原史料の部 仮目録 第一部(5)」『大東法学』83号、2024年9月 武田知己監修及び解説・「松村謙三資料集」編纂委員会編『松村謙三資料集5 楚雲日記・楚雲画報』「松村謙三資料集」編纂委員会、2025年2月 Tomoki Takeda, The Meiji Restoration: A brief History of Japanese Modernization and Westernization, Japan Society, Video Library, Feb.2025 武田知己監修及び解説『先哲叢書 重光葵資料集』第2巻、大分県先哲史料館、2025年4月(入稿済) 武田知己「狭間を生き抜く~1950年代日本の「小国」論と日本型ミドルパワー論の誕生~」『大東法学』84号、2025年3月 武田知己・金子貴純「大東文化大学図書館「大河内文庫」原史料の部 仮目録 第一部(6・完)」『大東法学』84号、2025年3月
研究テーマ
アーレント革命論における政治的共同体の秩序形成

具体的な研究活動 博士論文の刊行に向けて原稿を作成・校正し、刊行(3月予定)に至った。
今後の課題、計画 今年度達成できなかった論文の公表(アーレントの政治理論に見出される永続する政治体の議論についてコンテクストを含めて分析し、リクールやベルクソンの時間概念を参照しながらアーレントの政治理論において持続の議論が哲学的・政治的にどのような含意をもつかについて考察する)をおこなう。
研究テーマ
ヨーロッパ政治史及び中東欧政治史再考

具体的な研究活動 2020年から関与しているいわゆる東欧革命後のヨーロッパにおけるネオリベラリズムの展開に関する翻訳をほぼ終えて、本年6月に刊行される予定である。2023年度から関与しているヨーロッパの国家形成に関する古典の翻訳については、ラフな翻訳原稿が完成している。コロナ禍前から始まっている東欧史の研究者のオーラルヒストリー企画についてはある研究者の聞き取り調査をすることができた。最後にまだオープンにできない編著の企画については、構想段階の原稿を定期的に持ち寄って議論をしている。
今後の課題、計画 引き続き翻訳企画とオーラルヒストリー企画に取り組むとともに、まだオープンにできない編著の企画の構想段階の原稿を完成させ、出版社への企画書提出に向けたブラッシュアップ作業に着手できるように努力する。
研究テーマ
近代日本の中国認識

具体的な研究活動 大東文化大学・国際比較政治研究所において、戦前の「支那通」と呼ばれた人々の中国認識を分析する共同研究を続けており、共著の刊行に向けて最終段階に入っている。 なお、政治思想史に関する教科書(共著)は、予定より早く、2024年3月に刊行された。
今後の課題、計画 上記の国際比較政治研究所の共同研究に加え、学外の研究会でも共著が企画されており、その準備を進める。また、新たに近代日本の文明論に関する共同研究に参加する予定である。
研究テーマ
宇宙物理学・物理学史・物理教育

具体的な研究活動 19 世紀の電磁気学から特殊相対性理論の成立, 19世紀末から20世紀初頭にかけての量子論の成立, 17-18 世紀にわたるニュートン力学から解析力学への発展 について調査研究した. こうした歴史的な分析を踏まえた物理教育・数理教育の方法を研究した.
今後の課題、計画 引き続き上記の活動を進める.
成果の発表(学会、論文等)、受賞 『プリンキピアとベクトル解析』『TECUM数理教育セミナー』@日本大学文理学部(2024/5/12) 「これからの中等教育」茗溪学園主催 公開シンポジウム(2024/8/17-18)
研究テーマ
哲学・倫理学および関連領域に関する研究。

具体的な研究活動 所属学会・研究会における研究活動は概ね従前同様(司会・査読など)。2024年はイマヌエル・カントの生誕300年にあたり、これを記念する日本カント協会大会シンポジウムに共同司会として、カント研究会の記念例会に企画ワーキンググループメンバーおよび当日のパネルディスカッションの司会として、それぞれ参加した。学内では法学部附置国際比較政治研究所の運営委員会・研究会に出席した。
今後の課題、計画 引き続き、哲学・倫理学(とりわけイマヌエル・カントの思想)を軸として関連領域に目配りしつつ、特に次年度は長期海外研究員として、研究を継続する予定。
成果の発表(学会、論文等)、受賞 依頼による学会報告1件(関連URLは〈https://www.l.u-tokyo.ac.jp/philosophy/tetsugakukai/ka.html〉)と、これをもとに本学紀要に投稿した論文1件。さらに、カント研究会の学術論集における「カント生誕300年記念企画」のために寄稿した総説的短文1件(関連URLは〈https://www.koyoshobo.co.jp/book/b653491.html〉)。なお、2005年に刊行した共訳書が5月に新装版として重版されたことを付記する。関連URLは〈https://www.msz.co.jp/book/detail/09713/〉および〈https://www.msz.co.jp/book/detail/09714/〉。
研究テーマ
戦後日本の行政と政策に関する実証研究。

具体的な研究活動 これまでに行ってきた農林官僚への聞き取りが終わり、その成果を冊子化した。また行政組織史研究に向けた資料収集を進めた。
今後の課題、計画 気象行政に関する研究成果などをまとめること。さらに政策史や行政組織史に関して引き続き資料収集を行うこと。
成果の発表(学会、論文等)、受賞 『馬場久萬男オーラル・ヒストリー』大東文化大学法学部若林悠研究室(竹本信介、前田貴洋との共編)。 「オーラル・ヒストリー」日本公共政策学会編『公共政策学辞典』丸善出版。

国際関係学部 国際関係学科

研究テーマ
タイの小売・流通産業の寡占化

具体的な研究活動  8月に2週間弱、科研費によるタイ現地調査を実施した。バンコクではタイ国商業省事業開発局で主要な小売・流通企業の財務諸表および株主・役員名簿を収集したほか、研究パートナーの一人であるチャイラット博士(パンヤーピワット大学)とタイの有機農業に関する情報交換を行った。また、タイ北部のチエンマイでは、研究パートナーの別の一人であるタワッチャイ博士(チエンマイ大学)と共に果樹園主を訪ね、聞き取り調査を実施した。  調査に出かけた以外では、定期購読しているタイ語経済紙(Prachachart Thurakit)に基づくデータベースの充実化、主要企業の年次報告書の精読とデータ整理、数篇の原稿の執筆などに取り組んだ。
今後の課題、計画  今年度の最後(3月)に科研費によるタイ現地調査に行き、主要企業の財務データの補充、文献資料の収集、2025年度の調査の打ち合わせなどを行うことを計画している。
成果の発表(学会、論文等)、受賞 (1)遠藤元「タイ小売業の動向と主導者たち」『タイ国情報』〔公益財団法人日本タイ協会〕第58巻第5号、2024年9月、57-67頁。 (2)遠藤元「(書評)川邉信雄『日系コンビニエンス・ストアの国際展開─流通近代化を超えて─』(文眞堂、2023年)」『社会経済史学』〔社会経済史学会〕第90巻第30号、2024年11月、111-114頁)。 (3)Endo, Gen. “What Significance does the Continuance of Family Business Groups have in Thai Society? A Case Study of the Central Group.” In Ethics, Business and Capitalism: Thailand and Indonesia in an Asian Perspective, edited by Janet Hunter, Patnaree Srisuphaolarn, Pierre van der Eng and Julia S. Yongue. Singapore: National University of Singapore Press, 2025, pp. 99-126.
研究テーマ
中国の人口動態と長期的な経済への影響

具体的な研究活動 中国の経済成長を支える資本蓄積はいつまで続くのか、高齢化によって貯蓄は増加し、資本蓄積を支えることができるのかどうかという点を問題意識とし,人口と貯蓄の関係(人口ボーナス)の議論を整理した。 ソローモデルにおけるシミュレーションを可能とするために、労働人口の推計,固定資本ストックの推計を行ってコブ・ダグラス型生産関数を推計した。これらのデータをソローモデルに当てはめて長期的な資本蓄積と経済成長の関係の実証分析を行った。
今後の課題、計画 資本蓄積過程が深化していることが確認できたが,人口の影響に伴う資本蓄積スピードの低下があるのかどうかが今後の課題である。
成果の発表(学会、論文等)、受賞 <報告/論評(査読なし)> 岡本信広(2024)「大都市よりも県へー戸籍制度改革と分散型都市化の課題」『日中経協ジャーナル』No.368(24年9月号)pp.6-9 <エッセイ等> 岡本信広(2024)「中国:新型都市化政策のその後」『世界経済評論IMPACT』No.3462,2024.6.24 岡本信広(2024)「中国の「改革」は我々の「改革」とは違うのか?」『世界経済評論IMPACT』No.3576,2024.09.30 岡本信広(2024)「中国の少子化対策」『世界経済評論IMPACT』No.3675,2024.12.30 <学会発表> 岡本 信広「人口動態と政策に関する見通し」特別セッション 「中国の景気減速を評価する」中国経済経営学会2024年度春季研究集会,2024年6月8日(土),日本大学経済学部(水道橋) 岡本信広「中国の人口動態と資本蓄積」中国経済経営学会2024年度全国大会,2024年12月1日(日),京都大学
研究テーマ
ベトナム地域研究 ベトナムの国防政策及び人民軍隊研究 ベトナムの政治および内政問題 中越関係

具体的な研究活動  主にドイモイ路線実施後のベトナムの変化を国防政策及び人民軍隊に焦点を当てて分析する。そこからベトナム民族の特殊性を浮き彫りにする。現在、中越関係を中越戦争及び「カンボジア侵攻」とよばれる二つの国境戦争の実相を調査、研究している。そのために、現地調査を通じて、当時の二つの国境戦争に従事した元軍人や作家、ジャーナリスト等とのインタビュー、そして、公開・非公開の文献の収集を行っている。  他方、ベトナム政治の全般的な諸変化の調査、分析を行っており、上記と同様の手法で情報収集を行っている。
今後の課題、計画  非公開とされている中越戦争及び「カンボジア侵攻」の実相を明らかにすること、そして、ベトナム人民軍の当時の参戦状況(戦闘以外に、軍事衛生、給糧のシステム、傷病兵や遺体の扱い、戦没者全体の傷病死の比率等々)に関して情報・資料収集を継続する。
成果の発表(学会、論文等)、受賞  2023年10月より共同通信社系のNNA ASIA(ベトナム版)に「ベトナム政治の座標軸」としてベトナムの政治・社会情勢の分析記事を毎月投稿している。2025年1月現在で16回になるが、今後も連載を継続することになっている。
研究テーマ
インド映画の古典音楽的側面に関する研究(映像におけるソングの表象、特にAR・ラフマーン以降の音楽的変化がソングに及ぼした影響)をメインに行う。

具体的な研究活動 ・基盤研究(C)媒体の変遷から見たインド映画の映像的特性の研究(代表:赤井敏夫) ・『音楽史事典』に項目「映画音楽100年史」寄稿(2025年6月刊行予定) ・機関誌『東洋音楽』に共同研究発表として"A Study of the Musical Form 'Varnam': Based on MAM Souvenir Data"寄稿(2025年刊行予定)
今後の課題、計画 引き続き、科研を中心に研究を進める。12月にインド(チェンナイ)調査予定。 今後の予定として ・国際関係学部『アジア学論集』に論文「南インド映画にみる伝統音楽の活用状況―タミル語作品を中心に―」を投稿予定
成果の発表(学会、論文等)、受賞 口頭発表 ・「インド映画にみる音楽と階層」インド日帰り合宿 於:中央大学(2024年9月22日)
研究テーマ
韓国における市民社会研究
日韓女性団体比較研究

具体的な研究活動 韓国におけるマイノリティ団体調査、 日本における女性団体インタビュー調査
今後の課題、計画 調査結果をもとに、研究発表及び論文作成。 日韓比較のための、インタビュー調査を継続。
成果の発表(学会、論文等)、受賞 三浦まり、金美珍編著『韓国社会運動のダイナミズム』2024年刊行。 三浦まり,大倉 沙江, 小谷幸, 金美珍「女性団体に対する誹謗中傷を克服するために:女性団体包括的実態調査をもとに」2024年度日本女性学会大会、2024年6月9日
研究テーマ
Japanese strategy and policy regarding the Free and Open Indo-Pacific (FOIP) and cooperation with partners.
自由で開かれたインド太平洋(FOIP)とパートナーとの協力に関する日本の戦略と政策。

具体的な研究活動 Specific activities have included the attendance of various conferences and other research events in Japan (Ritsumeikan University, National Defense Academy, Temple University etc.), and overseas (University of Manchester, University of Warwick, King's College London etc.), including academic presentations given. Research activities have included various interviews with academics active in the field of security and diplomacy, officials of Japanese ministries and agencies, members of the Japan Self-Defense Forces (JSDF) and Japan Coastguard (JCG), and visits to military facilities and embassies. Several articles and book chapters have been completed in this time. 具体的な活動としては、国内(立命館大学、防衛大学校、テンプル大学等)、海外(マンチェスター大学、ウォーリック大学、キングス・カレッジ・ロンドン等)において様々な学会や研究イベントに出席し、学術的な発表を行った。 研究活動には、安全保障や外交の分野で活躍する学者、日本の省庁関係者、自衛隊や海上保安庁の隊員へのインタビュー、軍事施設や大使館への訪問などが含まれる。 この間、いくつかの論文や本の章が完成した。
今後の課題、計画 Future plans include a continuation of this work noted above, and its extension by attendance at two major academic conferences in the UK (British Association for Japan Studies (BAJS)) and in Australia (the Oceanic Conference on International Studies (OCIS)), and by completion of further articles and book chapters. 今後の計画としては、上記の仕事を継続し、英国(英国日本研究協会(BAJS))とオーストラリア(オセアニック国際研究会議(OCIS))の2つの主要な学会に出席し、さらに論文や本の章を完成させることによって、この仕事を拡大していく。
成果の発表(学会、論文等)、受賞 As previously noted, two major academic conferences in the UK (British Association for Japan Studies (BAJS)) and in Australia (the Oceanic Conference on International Studies (OCIS)), are the core overseas work expected in 2025, with completion of further articles and book chapters anticipated as a result. 前述のように、英国(英国日本研究協会(BAJS))とオーストラリア(オーセアニック国際研究会議(OCIS))の2つの主要な学術会議が、2025年に期待される海外での仕事の中核であり、その結果、さらなる論文や本の章の完成が見込まれる。 最近、単著の書籍1章が出版された: One sole author book chapter recently published: “Re–armament to Reiwa: Postwar to Post–Cold War Anglo–Japanese Security Engagement”, in New Perspectives on Peacetime Anglo–Japanese Military Relations Old Friends, New Partners, (Abingdon: Routledge, 2025) edited By Thomas French (Ritsumeikan University). プレゼンテーションは以下の通り: Presentations include: Strategic Thinking in Japan: Bridging the 1945 Divide Japan’s Strategic Transformation: Changing Perceptions of Arms and Values King's College London, 5 July 2024. 70 Years of Defence Policy, Strategy, Control, and Responsibility: Limited Oversight of Japanese Defence and Security from 1954 Ritsumeikan University, 20 October 2024. Asian NATO: Ishiba’s Odessey or Strategic Fool’s Gold? University of Warwick (online workshop), 5 March 2025
研究テーマ
自然資源管理、環境問題、国際開発援助、東南アジア地域研究

具体的な研究活動 森林保全・再生および再生可能エネルギー関連の政策的な動向と実態について、東南アジア地域と日本国内で研究している。
今後の課題、計画 森林保全・再生および再生可能エネルギー関連の政策的な動向と実態について、東南アジア地域と日本国内で研究する。
成果の発表(学会、論文等)、受賞 タイ国公有林管理制度の現地点: 「脱炭素」下での2019年公布・改正関連法の効果と 炭素クレジット発行に向けた試みからの考察 . 倉島 孝行, ドゥシット ウェチャキット. 日本熱帯生態学会 第34回大会 2024年5月 等
研究テーマ
以下のテーマの研究を2024年度は実施した。
1 ジェンダー、人身取引研究
2 移民・難民研究
3 近代化再考研究

具体的な研究活動 1 ジェンダー、人身取引研究  (1)日本の若年女子の人身取引研究は、メディアなどの資料収集・分析、民間団体の参与観察を通して通年研究活動を継続した。  (2)タイ国境地域の人身取引研究は、タイとラオス、タイとミャンマーそれぞれの国境での中国からの資本が投下され開発されている場での人身取引実態を調査した。 2 移民・難民研究  (1)日本におけるタイ移民女性の高齢化と自立化の研究は、7月に日本タイ学会でラウンドテーブルで、科研における共同研究発表を2024年8月に実施した。また在日タイ人女性組織の自立化及び社会的包摂の事例として参与観察を通して研究を進めた。2024年9月の国際ジェンダー学会、2025年2月の国際ボランティア学会で研究発表を行った。  (2)日本におけるタイなど東南アジアからの移住女性の生活史と戦中・戦後から日本に移住した在日コリアン女性の生活史を比較分析するべく、2025年2月に在日コリアン集住地域での調査を実施しながら研究を進めた。 3 近代化再考研究  (1)足尾銅山研究 2024年6月に宇都宮大学を会場に開催された国際開発学会のエクスカージョンとして足尾銅山フィールドワークに参加した。後、「グローバル化の中の足尾銅山開発の『光と影』」として研究部会が立ち上がり、メンバーに加わった。  (2)アイヌ研究 2024年6月の日本平和学会賞を受賞者であるアイヌ民族史研究者に触発され、同月に開催されたキリスト教福祉学会とその前後のアイヌ民族の集落等のフィールドワークを実施し日本の近代化再考研究を進めることができた。  (3)在日朝鮮人が植民地化での来日の経緯、明治政府の軍国化の影響と関東大震災時の虐殺など日本の近代化を再考する研究を、いくつかのフィールドワークによって理解と研鑽を深められた。
今後の課題、計画  今後は、ジェンダー・人身取引研究に関しては単著を記したい。また移民・難民研究での研究内容は論文として投稿予定である。近代化再考研究は、今後どのように研究を展開し、発表していくのかが課題である。  次年度は、かつて関わった日本の生協の無農薬農産物の開発輸入事業について、開発の側面から調査し、考察し、研究内容をまとめる予定である。
成果の発表(学会、論文等)、受賞 学会発表・受賞 「「現代奴隷制」言説に関する考察ータイの人身取引の事例から」国際開発学会春季大会(24年6月@宇都宮大学) 「子どもの人身取引防止と福祉社会開発ータイ北部パヤオセンターの事例」 日本キリスト教社会福祉学会inうらかわ第64回大会(24年6月@浦河) 「在日タイ人女性の超高齢社会下における対処戦略」共同発表(新倉久乃、江頭双恵)第7回アジア未来会議(24年8月@タイ国チュラロンコン大学)※ベストプレゼンテーション受賞 「人身取引事例に見る人間の安全保障と国家の安全保障の相剋 ―タイにミャンマーから越境する子どもの安全保障と人間開発―」国際開発学会・人間の安全保障学会共催大会(24 年11月@法政大学) 「タイにおける人の(強制)移動と人間の安全保障―地域研究とリスク・コミュニケーションから」都留文科大学 比較文化学会(24年12月@都留文科大学) 「国際サービスラーニングの意義と課題、そして展望-海外フィールドスタディ、国内フィールドワークの経験からー」立命館大学サービスラーニングセンター2024年度第4回VSL研究会(25年2月@オンライン) 「多文化共生における包摂と排除―在日外国人とボランティア」国際ボランティア学会第26回学術大会(25年2月@近畿大学)
研究テーマ
南アジアの農業と農村社会経済の変化

具体的な研究活動 南アジアの農業・農村に関する現地調査(2024年3月) バングラデシュ、南アジアの農業・農村・食料に関する論文・レポートの執筆
今後の課題、計画 南アジアの農業・農村に関する研究の継続と成果の発表
成果の発表(学会、論文等)、受賞 バングラデシュ農村調査のフィールドノートの刊行(「東洋研究」) 南アジアの食料事情に関する論文執筆(「大東文化大学紀要」)
研究テーマ
①「欧米茶書の中の東洋」:17世紀フランスの茶書(ドュフールとスポンを中心に)
②「トルコ装束の画家:リオタール研究」
③「ヴォルテール再考」比較思想史・比較文化史の視点から ④絵本と昔話と国際文化交流

具体的な研究活動 ①ヨーロッパにおける資料収集。文書館・図書館等で文献資料を収集するとともに、現地を歩き、歴史上の人物や茶論の著者たちが住んでいた街、家、使っていたもの、家具、建築、自然に触れることができた。 ②文献資料の整理と読解、翻訳。分析と考察。写真の整理。 ③図書館・子どもの本の研究・実践グループの講演会・研究会に参加した。
今後の課題、計画 上記のテーマに関する研究を継続し、その成果を紀要、東洋研究、アジア学論集等に発表する。 口頭発表も行う。 さらに数年かけて本の形でまとめて、出版する。
研究テーマ
政治教育

具体的な研究活動 ・代表制民主政治の思想や運営原理 ・若年者有権者の政党学習における「綱領」の有用性
今後の課題、計画 ・議会政治における多数決の論理と妥協の精神 ・ハンス・ケルゼンのデモクラシー論 ・保守主義に関する重要文献の翻訳
成果の発表(学会、論文等)、受賞 「政党間再認識と政党支持態度-若年有権者の政治教育の課題-(『大東文化大学大学院アジア地域研究科発行『大東アジア学論集』第24号(2024年5月) 「政治教育における代表制民主政治の再認識」(『大東文化大学紀要』第63号(2025年3月)
研究テーマ
キャリア教育 若年者のキャリア開発

具体的な研究活動 高等教育におけるキャリア教育に関わる手法の研究 若年期におけるキャリア開発の影響
今後の課題、計画 高等教育におけるキャリア教育に関わる手法の研究については、授業を実践の場として手法を試みた。 また、学会での先行事例の研究をもとに、新しい試みを取り入れ実践した。 今後は、2024年度に実施した実践事例をもとに、学習者相互のアウトプットからの学びを深める施策などさらなる工夫を加え、対象者のより有効なキャリア発達に資する実践を展開する計画である。
研究テーマ
1,イエメン地域研究
2,エジプト近代史

具体的な研究活動 1,イエメン地域研究に関しては、従前よりイエメンの歴史、政治、部族社会などにつき研究を続けている。近年は、特に近現代政治史を扱っている。 2,エジプト近代史に関しては、主要政治家の個人史と政治状況の関係について、研究している。
今後の課題、計画 1,イエメン地域研究については、現在の内戦状況を含めた政治情勢の分析を行ないたい。 2,エジプト近代史については、世界史的な国際状況のなかでのイギリスのエジプト支配の位置づけを 行ないたい。
成果の発表(学会、論文等)、受賞 イエメン地域研究については、来年刊行予定の『イエメンを知るための60章』(明石書店)において、イエメン近現代政治史にかかわる4章を分担執筆している。
研究テーマ
インドネシアにおけるカルティニ像の変遷

具体的な研究活動  カルティニは1964年にインドネシアの国家英雄となった。今回はカルティニが英雄になる前の日本軍政下のカルティニ像に焦点を当てる。そうすることで、彼女の評価が戦前・戦中においても確立されていたことを示し、カルティニの日の祝賀行事が、戦時中も継続され、社会的貢献活動と結びついていたことを明らかにした。これは、従来のインドネシアにおける認識とは異なり、カルティニの英雄像が時代ごとの政治的・社会的文脈によって形成され、変化してきたことを示している。  以上のような研究をするために、インドネシアで現代のカルティニに係る文献や各時代の雑誌や文献の収集を行った。
今後の課題、計画 今後は、オランダ植民地時代および独立後におけるカルティニ像の変遷や、インドネシア以外の地域での彼女の評価についても検討する。
成果の発表(学会、論文等)、受賞 1.日本インドネシア学会第55回研究大会で「インドネシアにおけるカルティニの変遷と彼女の歴史的役割」を発表した。 2.日本インドネシア学会で発表したものに基づき論文を投稿する(3月下旬提出)。 3.大東アジア学論集で「「カルティニの日」の起源―日本軍政下におけるカルティニ像の利用と流布―」を投稿した

国際関係学部 国際文化学科

研究テーマ
※2025年3月~2026年4月台湾で海外研修
An exploration of post-colonial Taiwanese culture

具体的な研究活動 Conducting fieldwork and autoethnographic research in Taipei City and New Taipei City. Depending upon financial restraints, this research may also be extended to other cities in Taiwan.
今後の課題、計画 I will deliver a keynote lecture and workshop at Taiwan National University of Arts (国立台湾芸術大学) in October 2025. I will also submit to the Daito Kiyo (大東文化大学紀要人事課) this year. I am also currently trying to arrange exhibitions of my photographic works.
研究テーマ
ミャンマーにおける福祉と宗教に関する人類学的研究

具体的な研究活動 1.高齢者の宗教実践に関する聞き取り調査 2.社会福祉活動を行う市民社会組織に対する聞き取り調査
今後の課題、計画 資料分析と対面での調査
成果の発表(学会、論文等)、受賞 「死の不確実性をめぐる宗教実践:ミャンマーの事例から 」東南アジア学会第106回研究大会(2024年12月7日@大阪大学)
研究テーマ
以下の三つの課題に取り組んでいる。
1. 非西洋、特にアジアのポピュラー音楽の日本と欧米における受容とその影響についての比較研究
2. 仏教の伝来に伴うインド芸能の中国、日本における受容と交流、その後世への影響について
3. インドのジェンダー問題、特に女性芸能者の社会的地位と婚姻関係をめぐって

具体的な研究活動 いずれのテーマについても、すでに収集した資料を整理し、資料的に不十分な部分を補い、それを論文あるいは書籍にまとめる作業を行っている。 1については、2025年度の出版を目指して、現在原稿を執筆中である。 2については、1の原稿執筆と並行して論文の執筆を進めている。 3については、現代インドのジェンダー問題について、短い論考が掲載された。
今後の課題、計画 1、2、3の課題を成果として書籍あるいは論文として発表する。 1は2025年秋の出版を目指している。すでに出版社に全体の半分の章について入稿済みである。 2と3についても、2~3年以内の出版を目指す。
成果の発表(学会、論文等)、受賞 国際会議での発表 India-Japan Science Technology Innovation Forum, Keio University, December 6, 2004 Session 2. Social Challenges Intercultural Education in Universities and India-Japan Cultural Exchange Programs 論文 「インドにおけるジェンダー問題の現状と課題」『現代インド・フォーラム』 2025年冬季号、No.64、16-23頁。
研究テーマ
漢語音韻史・中国語教育

具体的な研究活動 ・毎月『明儒學案』研究会(zoom)に参加した。3月9日と新年度4月に担当発表予定。 ・毎月行われる東洋研究所の第12班の研究会(zoom)に可能な限り参加した。 ・国会図書館で文献調査を行った(夏季冬季休暇中)。
今後の課題、計画 調査文献の関係性を解明する。これまで調査した文献を内容を精読し、異同を整理し、異同が発生した原因を考察する。
成果の発表(学会、論文等)、受賞 河南省図書館蔵『皇極統韻』所収の序等二編について(大東文化大学東洋研究所『東洋研究』第234号2024年12月)
研究テーマ
グローバル競争下での日本企業の現状と課題
現在、以下の4つのテーマで研究活動を実施している。
1)	三菱重工の航空機事業の撤退にみる組織能力と組織慣性に関する研究   
2)日本半導体産業の凋落の歴史と復活の可能性に関する研究
3)中小企業の海外進出の課題に関する研究
4)日本企業のPMIの脆弱性に関する研究

具体的な研究活動 関係者へのインタビュー、二次資料の調査研究などを通じて研究展開中。 成果は学会発表、学会誌、ビジネス誌への掲載、講演会の実施、講義への一部展開などを通じて アウトプット実施(成果は下記の別項を記載の通り)
今後の課題、計画 1)日本半導体産業の凋落の歴史と復活の可能性に関する研究については目下深耕中、来年4月の日本経営学会関東例会にて発表予定。 2)「日本企業のPMIの脆弱性に関する考察―富士通英国現地法人を事例として」 論考:東レ経営研究所「経営センサー」4月号掲載予定
成果の発表(学会、論文等)、受賞 1)「三菱重工の航空機事業の撤退にみる組織能力と組織慣性に関する研究」 ・論考:東レ経営研究所「経営センサー」 https://cs2.toray.co.jp/news/tbr/newsrrs01.nsf/0/3A2E06DF5A270698492587AD000C851B//K2112_012_017.pdf ・学会発表: 日本経営学会関東部会4月例会(2024/04/27) https://keiei-gakkai.jp/2024/03/14/%e9%83%a8%e4%bc%9a%e6%83%85%e5%a0%b1%ef%bd%9c4%e6%9c%8827%e6%97%a5%e3%80%80%e9%96%a2%e6%9d%b1%e9%83%a8%e4%bc%9a/ 日本経営学会第98回全国大会(2024/9/6) https://keiei-gakkai.jp/wp-content/uploads/2024/07/2408program98.pdf  ・学会誌「アジア経営研究 No.30-1 2024,pp47-pp60(アジア経営学会主催)に査読論文掲載済み 2)「日本半導体産業の凋落の歴史と復活の可能性に関する研究」 ・論考:東レ経営研究所「経営センサー」 https://cs2.toray.co.jp/news/tbr/newsrrs01.nsf/0/45BF09407FFCD35E492588FD00074BA8//K2211_020_030.pdf ・学会発表:多国籍企業学会 第88回 東部部会 ・学会発表:異文化経営学会 2024年度第2回研究大会(2024/10/27) ・講演会:実践アジア社長塾オンライン講座 3)「“スマホ”と“ワンセグ”に見る日本と欧米のイノベーションの差異」 ・学会発表:アジア経営学会第31回全国大会(2024/09/14) https://drive.google.com/file/d/1ovprTodj1MFstQPoN4q_7pVQ_SbtKRoX/view 講演会・セミナー ・2024年度第3回 備後経済研究会@福山大学  テーマ:比較経営検証:日米のものづくり―MSJとホンダジェット 開催日:2024年9月27日(金) 場所:福山大学社会連携推進センター(福山駅前)205号室 ・2024年度第1回 備後経済研究会@福山大学  テーマ:日本半導体産業:凋落の歴史と復活の可能性についての一考察      ―TSMC熊本進出と新会社ラピダスを事例研究としてー 開催日:2024年4月26日(金) 場所:福山大学社会連携推進センター(福山駅前)205号室 ・一社)日本医療機器テクノロジー協会海外展開ビジネスセミナー【中小企業の海外進出の課題と成功への鍵】 (一般社団法人 日本医療機器テクノロジー協会) ビデオ収録:2024年12月6日(金) ビデオ配信:~2025年2月中旬 ・学部授業「国際マーケティング論B」にて学生に分かりやすく上記3つのテーマを  盛り込んで講義を実施
研究テーマ
初期イスラム時代の西アジア・アラブ史研究

具体的な研究活動 昨年度に引き続きファン=フローテン『ホラーサーンにおけるアッバース朝の勃興』のオランダ語からの翻訳を続けた。マスウーディー『注意を喚起し参照を促す書』のアラビア語原典からの翻訳も引き続き進めている。
今後の課題、計画 上記の翻訳活動を継続する。ファン=フローテンについては2026年度に完成する予定である。
成果の発表(学会、論文等)、受賞 「G・ファン=フローテン著『ホラーサーンにおけるアッバース朝の勃興』訳(3)」を大東文化大学紀要人文科学63号に投稿し、2025年3月に発行予定。また、学術的な著作ではないが、監修した『学習まんが世界の歴史4:イスラーム世界とインド』集英社が2024年10月に発行された。
研究テーマ
現代インドのカーストとダリト運動研究

具体的な研究活動 今年度は、テーマに関する①資料収集と現地調査、②国際学会での発表、③論文の刊行(2024年度刊行の予定であったが、編集作業の事情により刊行が遅れている)、④新しい研究プロジェクトの構想と科研費申請を行なった。 ①は国内とインドで実施された。インドでの現地調査はおもに古書店での資料収集を行った。 ②はインドネシア(スラバヤ)で開催されたInternational Convention of Asia Scholars (ICAS 13)の国際学会で、「Global and Local Practice of the Contemporary Dalit Movements: Making sense of “Coming out” of Highly Educated Dalit Youth」というタイトルで発表した。国内のアジア研究者4名でパネルを組織し、グローバル化と新自由主義の社会的影響を議論した。 ③は、「反カースト運動に見るグローバル化とエンパワーメントの諸相」というタイトルで、論文集として、内海博文編『グローバル・スタディーズ叢書第3巻——グローバル化と時空』東信堂から刊行される予定である。 ④は、これまでの研究成果をさらに発展させるために、共同研究を組織し、科研費(基盤B)の申請を行った。2月末に採択の通知を受け、実施に向けて調整を始めている。
今後の課題、計画 来年度は、海外研究員制度に内定しており、現地調査の機会を得ることで、さらに研究テーマを発展させることが期待される。帰国後、順次、研究成果を発表していく予定である。
研究テーマ
タイにおけるケアの在り方と対日比較:カレンの人々の子育てに着目して

具体的な研究活動 24年2月のタイへの渡航調査で、図らずもケアされる側になった。それは、以前息苦しさすら覚えた調査地での人々の密な関係性が、有難いもの、模倣したいもの、へと変わっていく瞬間でもあり、現地調査に億劫になっていた私に調査地へ行く新たな希望をもたらし、興味をかき立てられた。そこで、フィールドと日本の間でケア(特に子育てと介護)における周りとの関係性を考えることを今後の研究テーマにしたいと考えた。具体的には、毎月のオンライン研究会で「フィールドと日本の間で子育てと周りとの関係性を考える」と題する研究発表を行い(6月)、共著の1章を執筆している。共著は科研費に出版申請を行っている。
今後の課題、計画 共著原稿の加筆修正と早期の出版を目指す。また、これまでタイのカレン社会における育児についてはほとんど報告がなされてこなかったので、タイ社会の文脈とその変化にも着目しながら、家族や地域社会の在り方と関連付けながら調査、考察を進める。更に、対日比較するため、日本側の文献調査や日本の保育園・学校・地域社会でのフィールド調査についても準備を進めていきたい。
研究テーマ
香港基本法、香港国家安全維持法および香港法

具体的な研究活動 香港国家安全維持法に関する論文の執筆および研究報告を行なった。
今後の課題、計画 2025年度も引き続き、香港国家安全維持法に関する論文の執筆および研究報告を行なっていく。
成果の発表(学会、論文等)、受賞 2024年度は、以下の成果を得た。 【論文】 廣江倫子「香港国家安全維持法における4つの犯罪―国家分裂・国家政権転覆・テロ活動・外国との結託―」『華南研究』第10号、2024年12月、19―36頁。(査読付) 廣江倫子「香港外からのSNS投稿に対する煽動罪の適用―香港人留学生事件から―」『大東文化大学紀要<社会科学>』63号、2024年2月、103-118頁。 【書評】 廣江倫子「李立峯編著(ふるまいよしこ、大久保健訳)『時代の行動者たちー香港デモ2019―』(白水社、2023年)」『華南研究』第10号、2024年12月、73―81頁。
研究テーマ
朝鮮近代の教育構造研究

具体的な研究活動 ・朝鮮近代の教育構造研究として、特に1930年代後半の初等教育普及政策について、資料の収集及び分析を行った。 ・慶尚南道における私立学校調査として、釜山市・晋州市・馬山市を訪れ、豪州長老会が運営した東莱日新女学校及びその姉妹校にあたる紫苑女学校などについての調査を行った。
今後の課題、計画 上記の慶尚南道における現地調査で収集した資料の整理・分析を行い、論文として発表する予定である。
研究テーマ
「前近代カイロにおける都市インフラ整備と水施設」

具体的な研究活動 本年度は、科研費により、9月にエジプト現地調査を実施し、アラビア語写本史料調査、カイロ旧市街の史跡調査を行った。また、研究成果の公表の一環として、英文論集の掲載する論考の執筆を行い、採択され、最終的な校正作業をおこなった。
今後の課題、計画 来年度は本年度に引き続き、前近代カイロにおける水資源の管理をテーマとした研究と、科研費で申請をおこなった、14〜15世紀の中世エジプトにおける地方行政制度の変遷をテーマとした研究を並行して行う予定である。
成果の発表(学会、論文等)、受賞 報告 吉村武典「画像デジタルコンテンツの利用と歴史学-カイロの歴史的建築物を題材に-」地域研究アーカイブ画像の活かし方 地理学と歴史学の視点から考える、主催:人間文化研究機構共創先導プロジェクト共創促進研究「学術知デジタルライブラリの構築」国立民族学博物館拠点、国立民族学博物館 第4セミナー室、2024年12月8日 吉村武典「イブン・ハルドゥーン-「自伝」から見るその生涯・活動・思想-」2024年度第3回イスラーム・中東研究会(東日本国際大学)、東日本国際大学早稲田キャンパス、2025年1月17日 𠮷村武典「歴史都市カイロの景観の記録・保存・デジタルアーカイブ化:『カイロの肖像』を手がかりとした現地調査と今後の展望」2024年度 第4回大東・西アジア研究会(大東文化大学東洋研究所)、大東文化会館 K-302号会議室、2025年1月26日 論文 Takenori Yoshimura, "Urban Society and Development of Cairo with Focus on Construction and Maintenance of Water Facilities", Ch. 17 in Historical Aspects of Medieval to Modern Cities in West Asia. Brepols, 2025(印刷中)

経営学部 経営学科

研究テーマ
支援型リーダーシップの効果について

具体的な研究活動 ①支援型リーダーシップとされるエンパワリング・リーダーシップとサーバント・リーダーシップの概念的な違いを検討した ②支援型リーダーシップとされるエンパワリング・リーダーシップのポジティブな効果に加え、ネガティブな効果について文献を中心に検討した ③支援型リーダーシップとされるサーバントリーダーシップについても、同様にポジティブな効果とネガティブな効果を文献を中心にして検討した
今後の課題、計画 今年度は、主にエンパワリング・リーダーシップのネガティブな効果についての文献サーベイを進め、研究モデルを構築する
成果の発表(学会、論文等)、受賞 「エンパワリング・リーダーシップとサーバント・リーダーシップの異同について」『経営論集』第46号、2025年3月 「ネガティブ効果に着目したエンパワリング・リーダーシップモデルの構築と検証」(2025年度、科学研究費、基盤研究C、研究代表者北野康)の共同研究者となる
研究テーマ
日本における広告/マーケティング・コミュニケーションの研究

具体的な研究活動  今年度は、共著書1編、参加中の研究プロジェクトでの論文3編と個人課題にもとづく論文1編(25年2月時点:印刷中)、学会全国大会での1回の研究報告(共著)を発表した。加えて、書評を3編寄稿した。継続して科学研究費助成を受けている2つのプロジェクトに取り組んでいる。いずれも、日本における今日の広告/マーケティング・コミュニケーション事情の変化を捉えるのに有用なものと考えている。  また、日本広告学会常任理事(本部事務局担当理事)、日本広報学会理事(学会誌委員会委員、学会賞審査委員会委員)として関連学会の運営に引き続き携わっている。学会運営での役割・責務はいっそう重いものになってきているが、研究者として、学会への貢献は重要な社会貢献であると考えている。  教育活動と重なる部分としては、指導学生グループが学会の学生論文賞にて一定の評価を得るに至った。さらなる研究と教育のシナジーを求め模索したい。
今後の課題、計画  参加中の研究プロジェクトのうちの1つは今年度でいったん終了するが、成果発表が課題として残されている。また、その他のプロジェクトは引き続き取り組んでいく。加えて、今年度の研究活動を通じて、個人研究課題にいくつかの新しい展開のヒントを得ている。研究の実現に向けて準備を進め、さらなる具体的な探求を進めていきたい。
成果の発表(学会、論文等)、受賞 石崎徹編著、五十嵐正毅ほか『わかりやすいマーケティング・コミュニケーションと広告[第3版]』八千代出版, 2024. 松本大吾・五十嵐正毅・坂井直樹「広告定点観測―2023年9月から半年間の広告をレビューする(第7回報告)」『日経広告研究所報』, 第334号, pp.16-33, 2024. 松本大吾・五十嵐正毅「コロナ禍における広告の動向―広告定点観測に見る2020~24年の日本の広告」『日経広告研究所報』, 第336号, pp.3-13, 2023. 松本大吾・五十嵐正毅・坂井直樹「広告定点観測―2024年3月から半年間の広告をレビューする(第8回報告)」『日経広告研究所報』, 第337号, pp.2-19, 2024. 五十嵐正毅 「広告の歴史を概観する―『広告』概念再考の基礎として」『経営論集』 (大東文化大学経営学会), 第46号, 印刷中, 2024. 中野香織・五十嵐正毅・松本大吾「YouTube上の商品紹介動画に対する小学生の母親の意識 ―半構造化インタビューに基づいて」 (日本広告学会第55回全国大会) , 2024.11.17. 経営学部「専門演習1」指導学生グループが、「第12回日本広告学会関東部会学生広告論文賞」にて、佳作1点、奨励賞1点を受賞。
研究テーマ
台湾においてサービス業に進出する日系企業に現地人材を定着させる人事施策の検討
インターンシップの実施が人的資本の活用に与える影響の分析と考察
いずれも科研費、基盤研究(C)に基づく

具体的な研究活動 日本台湾学会、日本比較経営学会、労務理論学会、日本労務学会、日本インターンシップ学会にそれぞれ出席し、情報交換を行なった。また、アジア経営学会全国大会にて、「新型コロナ禍後の台湾における企業のリテンション施策の変化に関する探索的考察」の発表を行ったが、その準備のため台湾に出張し、企業インタビューを行なった。加えて、4月には2024 Taiwan-Japan SDGs International Academic Design Exchange Conferenceの国際会議にて、Gender Equality in SDGs and Employment: An Approach through a Comparative Analysis of Labor Markets and Human Resource Systems in Japan and Taiwan というテーマで報告を行った。
今後の課題、計画 本年は、二つの科研計画を並行したが、次年度は、「インターンシップの実施が人的資本の活用に与える影響の分析と考察」に集中して研究を行う。また、トラックドライバーの働き方に関する研究についても次年度では再開していく予定である。
成果の発表(学会、論文等)、受賞 論文:國府俊一郎「ジョブ型雇用社会におけるインターンシップの役割についての考察ー台湾の企業と大学のヒアリング調査分析からー」アジア経営研究、第30号ー1、アジア経営学会、2024年9月。 学会発表 1、Kokubu, Shunichiro, 'Gender Equality in SDGs and Employment: An Approach through a Comparative Analysis of Labor Markets and Human Resource Systems in Japan and Taiwan' , at the 2024 Taiwan-Japan SDGs International Academic Design Exchange Conference, 20th April 2024. 2、國府俊一郎「新型コロナ禍後の台湾における企業のリテンション施策の変化に関する探索的考察」アジア経営学会全国大会、2024年9月14日。
研究テーマ
進行中の研究テーマ:
*革新的技術アドプション ー企業と個人の視点からー
*デジタル環境における消費者行動およびその影響要因

具体的な研究活動 以下に述べる成果を投稿し、国際会議で発表した。 また、来年度開催される2025 Global Marketing Conference at Hong KongのConsumer Behavior on Digital Platforms Trackに下記の論文を投稿し、採択された。 Fuyume Sai (2025). An Analysis of Impulse Purchases in Interactive E-Commerce Using Bibliometric and Textual Data (文献計量データとテキストデータを用いたインタラクティブEコマースにおける衝動買いの文献分析), 2025 Global Marketing Conference at Hong Kong, July 24-27, Accepted.
今後の課題、計画 *進行中の研究テーマの継続 *サービス・マネジメントに品質管理の視点からのアプローチ
成果の発表(学会、論文等)、受賞 査読論文 Fuyume Sai, Yi Cheng Lu & Ruo Lan Lin (2024). A Systematic Literature Review on Impulse Buying in E-Commerce Live Streaming with Co-occurrence Map (Eコマースライブ配信における衝動購買に関する共起マップを用いたシステマティック・レビュー). Proceedings of the International Conference on Electronic Business (Zhuhai, China), Volume 24, pp.1-8. Meiling Zeng & Fuyume Sai (2024). Factors Affecting Blockchain Technology Acceptance: An Empirical Study (ブロックチェーン技術受容の影響要因に関する実証的研究). Proceedings of the International Conference on Electronic Business (Zhuhai, China), Volume 24, pp.188-195. Fuyume Sai (2025). An Analysis of Impulse Purchases in Interactive E-Commerce Using Bibliometric and Textual Data (文献計量データとテキストデータを用いたインタラクティブEコマースにおける衝動買いの文献分析), 2025 Global Marketing Conference at Hong Kong, July 24-27, Accepted.
研究テーマ
19~20世紀英国における異文化の表象

具体的な研究活動 「オリエンタリズム」の視点からE.M.フォースターの小説を再考し、論文化した。また、移民に関する文献の書評を翻訳し、近日中に雑誌掲載する。
今後の課題、計画 引き続き「オリエンタリズム」の視点からイギリス小説を再考する予定である。
成果の発表(学会、論文等)、受賞 『経営論集』へ論文投稿
研究テーマ
This year my main research focus was investigating connected speech and listening ability and the vocabulary size of students in the business department.
This year I attended and presented at several conferences. I attended the JALT Pan-SIG conference at Fukui University of Technology May 24th - May 26th, 2024, the Chubu English Language Teaching Convention at Sugiyama Jogakuen University, Nagoya January 26th, 2025, and I presented at the Cambodia TESOL conference at the Institute of Technology of Cambodia February 14th-16th, 2005.
The title of my paper presented at Cambodia TESOL is The importance of teaching connected speech to improve learners’ listening ability.
I also published a paper in the Department of Business Administration journal 経営論集第46号 entitled A Study of the English Vocabulary Size of Business Administration Department Students (経営学部学生の英語語彙数に関する一考察).

具体的な研究活動 In terms of vocabulary size, my study investigated the vocabulary size of 51 first and second-year business administration majors at a Japanese university. Employing Nation and Beglar’s (2007) Vocabulary Size Test (VST), the study assesses students’ knowledge of the first 5,000-word frequency levels of English word families. The results show that subjects possess a median vocabulary size of approximately 2,800 word families, indicating that the participants have a total vocabulary size smaller than necessary for fluent English comprehension. The results also reveal significant gaps in the knowledge of the highest-frequency, and thus most essential, vocabulary items. These findings largely align with previous research indicating that Japanese learners often struggle with understanding many of the most commonly used English words. The study highlights the need to prioritize the teaching of high-frequency vocabulary items in order to improve overall English proficiency of students.
今後の課題、計画 I will continue my investigation into the importance of connected speech and vocabulary size as well as the impact of vocabulary size on reading speed.
研究テーマ
物流に関係する研究、労働者関する研究

具体的な研究活動 物流に関係する研究 物流用語研究会(自主研究):2025年度出版を目標にした研究会を定期的に開催・参加 「ラストマイルにおける配送サービスの変化と大都市中心部の物流対策」(日本交通政策研究会):メンバーとして定期的に研究会に参加 「大規模災害発生時における複数事業者への緊急燃料配送に関する研究」(SBS鎌田財団研究助成):代表者として実験およびその結果について取りまとめ中 労働に関する研究 外国人労働者に関する研究(自主研究):学内のメンバーと外国人労働者およびその雇用企業にインタビュー調査を実施、取りまとめ中 インターンシップの実施が人的資本の活用に与える影響の分析と考察」(科研費プロジェクト):インターンシップの実態についてインタビュー調査を実施 その他 RCTを活用したEBPMの実証的研究(自主研究):他大学の研究者及び板橋区とともに、RCTを用いた政策エビデンスの活用方法に関する実証研究を実施
今後の課題、計画 自主研究については、何らかの成果を出せるよう継続して議論をすすめる。なお、物流用語および外国人労働者に関しては成果の出版も視野にいれて研究中である。 研究助成等については、年度内に成果が出せるよう研究を進める。
成果の発表(学会、論文等)、受賞 物流業界で求められる外国人労働者の実態:日本物流学会第41回全国大会研究報告pp.27-33 実態調査に基づく大規模マンションの荷捌き活動の構造に関する研究: 日本物流学会誌32号pp.167-174
研究テーマ
マーケティングの新しい視座の探求

具体的な研究活動 上記テーマに沿って文献探索、および必要であれば実証研究も積極的に実施したい。
今後の課題、計画 授業との適切な時間配分に課題を感じている。
成果の発表(学会、論文等)、受賞 2024年に『クリティカル・マーケティング』(創成社)を編著で刊行し、日本経営診断学会奨励賞を受賞した。引き続き、当該学会またはAcademy of Managementの会員としても研究活動に勤しみたい。
研究テーマ
Discourse participation and marginalisation in intercultural meetings

具体的な研究活動 This year I completed a research project that sought to understand why some people (often Japanese people) are marginalized in intercultural meeting discourse where English is used as a professional lingua franca. I analysed discourse data from meetings involving government officials from various countries using quantitative comparative techniques and discourse analysis techniques. I published the results in the SAGE journal, "Business and Professional Communication Quarterly". I also published a paper based on research from 2023/4 about trends in labour immigration to Japan.
今後の課題、計画 This year, I intend to write a discursive article about the previous project and begin a new project with the related theme: "Discourse participation and marginalisation in group talk". This project will seek to understand whether there is a cultural basis for marginalization and participation behaviour and whether some cultural groups are at a disadvantage when it comes to intercultural discourse participation.
成果の発表(学会、論文等)、受賞 I published the following two research papers in 2024/25: (1) Williamson, J. (2024). 近代日本における労働移民に関する概要. In長谷川、清水(序)大東文化大学 経営研究所研究叢書40号「日本における外国人材のキャリア形成に関する予備的考察」(pp. 3-21). 東京:大東文化大学 経営研究所 (2) Williamson, J. (2025). The Influence of discourse participation styles on marginalization in intercultural meetings. Business and Professional Communication Quarterly, (online first). https://doi.org/10.1177/23294906241312233
研究テーマ
産業界における実データを用いたデータ分析手法の開発と実証,深層学習による自然言語処理解析,ならびに社会シミュレーションに関する研究

具体的な研究活動 主な研究テーマは以下の通り. ・不明を含むアンケートデータの信頼性評価に基づく集計方法の検討と実験 ・社会,経済活動における社会シミュレーションによる予測技術の開発 ・自動車のプローブデータに基づく渋滞解析と渋滞回避行動の定量化研究(日野自動車との共同研究) ・購買動線解析による購買シミュレーション技術の開発 ・スポーツデータ(プロ野球データ,Jリーグなど)に基づく評価指標の研究 各テーマに関して,関連する技術コンペティションへの参加,企業との共同研究,また,経営情報学会等の学会や研究グループを通じて研究を行っている.
今後の課題、計画 インターネットアンケートに関して,信頼度解析のための実データを収集し,分析結果の効果を解析する.特に,「不明」を含むデータの取り扱い方法に関する指針を明らかにする.また,自動車の時系列的なプローブデータの解析により,渋滞回避行動による移動時間短縮方法の推薦手法を確立する.
成果の発表(学会、論文等)、受賞 Yasuyuki Shirai, Hiroyuki Morita, Ayako Kawai, Yusuke Goto, "Questionnaire analysis method based on the reliability assessment of respondents and question items considering the occurrence of satisfice", 31th International Annual EurOMA Conference (European Operations Management Association), July 1-4, 2024, Barcelona, Spain Fumiya Sato, Yuta Watanabe, Yuta Nasu, Shota Yamada, Yoshito Amai, Masahiko Ishihara, Yasuyuki Shirai, Yusuke Goto, "Exploring Sales Strategy Dynamics in Beverage Brands Through Tree Structures", Proc. of 24th Asia Pacific Industrial Engineering and Management Systems (APIEMS2024), 10-14 Nov., 2024, Chiang Mai, Thailand Hiroyuki Morita, Kakeru Nagoshi, Yasuyuki Shirai, "Customer Behavior Model Integrating Customer Journey and Purchasing in Retail Store through Agent-Based Simulation", Proc. of 24th Asia Pacific Industrial Engineering and Management Systems (APIEMS2024), 10-14 Nov., 2024, Chiang Mai, Thailand 白井 康之,森田 裕之, "不明を含むアンケート回答の信頼性評価手法", 第34回社会システム部会研究会 (ショート発表), 2024年3月11-13日, アートホテル石垣島 白井 康之,森田 裕之,"不明を含むアンケートデータの信頼性評価に基づく集計方法の提案",2023年度 経営情報学会 九州・沖縄支部 / ソーシャル・データサイエンス研究部会 合同研究発表会,2024年3月16日,西南学院大学 森田 裕之,名越 翔,白井 康之,"顧客の店舗内回遊購買行動に関する研究",南山大学経営研究センター WS 「消費者行動」,2024年3月7-8日,南山大学 西脇諒,阿部航大,山口翔矢,露原秀斗,白井康之, "新しい観点から見る投手における制球力の評価", 2024年度スポーツデータサイエンスコンペティション, 2024年1月11日 中川太翔,小林龍生,白井康之, "Jリーグにおける環境要因とパフォーマンスとの関連", 2024年度スポーツデータサイエンスコンペティション, 2024年1月12日
研究テーマ
明治初期の和式簿記と西洋簿記

具体的な研究活動 資料収集と整理
今後の課題、計画 研究成果の完成
研究テーマ
①「クルーズ産業における経験価値」
②「ASEAN地域の鉄鋼業における高炉一貫製鉄所の建設とその影響」
③「主要鉄鋼企業のグリーンスチール戦略」

具体的な研究活動 現在、以下の①~③の研究テーマについて研究を進めている。 ①経験価値マーケティングの観点から、クルーズ産業に関する研究を行っている。 ②ASEAN地域の鉄鋼業を対象に、発展途上国における「技術選択」と「キャッチアップ」に関する実証分析を検討しており、科研費(若手研究)を申請中である。 ③脱炭素化が進展する中、主要鉄鋼企業が推進する「グリーンスチール」について、マーケティングの観点から分析を行う予定である。
今後の課題、計画 ①の研究テーマ:本学経営学会『経営論集』に掲載予定であり、今後もクルーズ産業に関する研究を継続する予定である。 ②の研究テーマ:科研費が採択された場合、本格的に研究を進める予定である。 ③の研究テーマ:現在は検討段階にあり、今後の進め方について慎重に検討する必要がある。
成果の発表(学会、論文等)、受賞 「経験価値とクルーズ産業」に関する論文(題名:外国クルーズ船が創出する経験価値 ― MSCベリッシマの事例研究 ―)を執筆し、2025年3月、本学経営学会『経営論集』に掲載予定。
研究テーマ
光に関わるセラミックス材料(光触媒,蛍光体)

具体的な研究活動 ・希土類元素を含む可視光応答型光触媒 希土類元素を含む,新規の可視光応答型光触媒に関する研究を行った。BaTbO3を母体とする固溶体を合成し,その光触媒活性を調べた。 ・蛍光体セラミックスのマイクロスケール化学実験 短時間で,安全に,マイクロスケール(微小量)で蛍光体セラミックスを合成するための検討を行った。通常,セラミックスの合成には高温かつ長時間での加熱が必要になるが,RbVO3やCsVO3蛍光体は,室温で短時間で合成することができる。これらの蛍光体をマイクロスケールで実施するための条件を調べた。
今後の課題、計画 ・希土類元素を含む可視光応答型光触媒 今年度は,新規の可視光応答型光触媒に注目したが,可視光照射に対してあまり高い光触媒活性を示さなかった。今後は,高い光触媒活性を示す物質を探索する。 ・蛍光体セラミックスのマイクロスケール化学実験 おおむね条件の検討はできているので,学生用の実験テーマとして,授業中(理科(3))に行い,改善点を見つける。
成果の発表(学会、論文等)、受賞 <論文等> ・希土類を含むペロブスカイト型酸化物BaSn1−xTbxO3の合成とその光触媒活性 平 靖之, 黒岩 愛帆, 堀口 奈乃果 大東文化大学紀要 自然科学 (63) in press ・蛍光体セラミックスのマイクロスケール化学実験 平 靖之 セラミックス 59(8) 543-546 2024年8月 <学会発表> ・蛍光体セラミックスのマイクロスケール実験の検討 平 靖之 日本セラミックス協会 2025年年会 2025年3月5日 ・メカノケミカル法による希土類賦活バナジン酸ランタンの合成 赤塚舞衣, 高野修綺, 平靖之, 羽切正英 第30回高専シンポジウム in Okayama 2025年1月25日 ・メカノケミカル処理によるLaVO4およびLaVO4:Eu3+の合成 赤塚 舞衣, 高野 修綺, 平 靖之, 羽切 正英 第10回関東磐越地区化学技術フォーラム 2024年11月17日 ・蛍光体セラミックスのマイクロスケール化学実験 平 靖之 第10回関東磐越地区化学技術フォーラム 2024年11月17日 ・固溶体BaSn1−xTbxO3の合成とその光触媒活性 平 靖之, 黒岩 愛帆, 堀口 奈乃果 日本セラミックス協会 第37回秋季シンポジウム 2024年9月11日
研究テーマ
税法・税務会計に関する研究

具体的な研究活動 日本の安全保障と税財政制度の関係について研究しています。
今後の課題、計画 2025年4月20日に、戦略研究学会第23回大会(於明治大学)において、「明治期の税制改革と安全保障 ー宮古島人頭税廃止運動と日清・日露戦争の関係を中心としてー」を報告します。
成果の発表(学会、論文等)、受賞 ① 髙沢修一著、『日本の安全保障と税制・財政』(財経詳報社、2024年4月) ② 髙沢修一・山田敏之共著、『現代マネジメントの基礎』(財経詳報社、2024年4月) ③ 髙沢修一稿、「沖縄県財政に占める出移民送金の特異性」 『経営論集』 (大東文化大学経営学会、2025年3月予定)
研究テーマ
一、オーストリア=ハンガリー帝国における弩級戦艦の建造
二、大日本帝国のアジア太平洋政策
三、メルセデス・ベンツの経営史

具体的な研究活動 テーマ一は、主に本学経済研究所研究員としての活動であり、関連報告を経済研究所プロジェクト研究会(11月15日)にて行った。 テーマ二は、主に本学東洋研究所研究員としての活動であり、今年度は「日本統治下のサイパン」について、経済・経営史、外交・軍事史的側面から研究した。 テーマ三は、主に本学経営学部教員としての活動であり、本年度は前年度に引き続き、資料収集とともに、当該研究成果を随時、学部の講義「企業家論AB」で学生に還元した。
今後の課題、計画 テーマ一について、今後は2025年3月にオーストリア=ハンガリー海軍根拠地であり海軍工廠も置かれたポーラ軍港(クロアチア)を訪問し、現地調査・収集資料を行って、分析を補強する予定である。 テーマニについて、次年度以降も継続して取り組み、成果がまとまり次第、東洋研究所第1班研究会で報告し、活字化に努めたい。
成果の発表(学会、論文等)、受賞 高田茂臣「オーストリア=ハンガリー帝国における弩級戦艦の建造―戦艦セント・イシュトヴァーンを中心に―」経済空間史研究会第22回研究会報告、関西大学梅田キャンパス、2025年3月27日。 高田茂臣「ハンガリー鉄道史―知られざる鉄道先進国―」老川慶喜・小野田滋・柿崎一郎・高嶋修一・鴋澤歩・渡邉恵一編『鉄道史大事典』朝倉書店、pp. 266-267、2024年11月。 高田茂臣「シュコダ自動車の創業と発展―ヴォワチュレットからエニヤックまで―」『経営論集』第46号、pp. 81-92、2025年3月。
研究テーマ
岩石の風化に関する野外調査、野外・室内実験

具体的な研究活動 野外調査では、千葉県南房総市白浜に設置された石垣の岩石を分析して、風化の程度を評価した。野外実験では、国内3箇所(茨城県桜川市、埼玉県東秩父村、沖縄県国頭村)に埋設している岩石を掘りおこして重量欠損を計測した(継続中)。室内実験では、簡易降雨装置を用いて、地上に置かれた岩石が1年間でどのくらい溶解するか、以前の条件について追実験を実施して再現性を確認した。一昨年までの取り組みをまとめた論文を学会に3本投稿したが、再考、変更をもとめられており、それぞれ対処している。
今後の課題、計画 継続中の野外実験を進めるとともに、論文の再投稿を順に行っていく予定である。
研究テーマ
1「マンガとダイバーシティ経営:日本企業のケースから学ぶ」
2「オーストラリアと日本における職場での障害者支援の在り方」
3「ダイバーシティ経営における『居場所』の意味とその形成プロセス」
4「日本企業におけるLGBTアライ(Ally)に関する実証研究」

具体的な研究活動 1「マンガとダイバーシティ経営:日本企業のケースから学ぶ」 フィールドワーク(会社訪問、インタビューなど)を行うにあたり、研究の枠組みは連載論文の第1回として、日本における企業や政府がダイバーシティに起因する課題にどのように対応しているか、またその対応がどのような性質(マインドセット)を持つのかに焦点を当てました。さらに、対象となりそうな企業をリストアップし、会社訪問やインタビューを行うため、支援してくださるマンガ専門家の協力も確保しました。 2「オーストラリアと日本における職場での障害者支援の在り方」 オーストラリアの研究機関からの招待を受け、共同研究を行うための体制を整え、オーストラリアと日本で研究活動を行うために研究助成金を申請しました。 3「ダイバーシティ経営における『居場所』の意味とその形成プロセス」 『居場所』の概念に関する論文作成の準備として、『居場所』に関する先行研究をレビューしました。 4「日本企業におけるLGBTアライ(Ally)に関する実証研究」 一般社団法人 経営倫理実践研究センター(BERC)のDEI研究会において、「日本企業はLGBTQ+アライとして:ダイバーシティ経営の視点から」というテーマで講演を行いました。
今後の課題、計画 1「マンガとダイバーシティ経営:日本企業のケースから学ぶ」 研究の枠組みとして、残りの連載論文は2回に分けて作成する予定です。第1回では、現代日本企業における「ダイバーシティ」という概念とは何かをテーマとし、第2回では、企業内のダイバーシティ教育や取り組みにおけるマンガの役割を扱う予定です。そして、実際のフィールドワークとしては、1社に絞ってパイロットスタディを行う計画です。 2「オーストラリアと日本における職場での障害者支援の在り方」 本研究に協力する1社でフィールドワークを開始しつつ、ヒアリング調査を通じて、研究の枠組みと方法を開発していく予定です。また、研究助成金を頂けた場合には、オーストラリアの研究者と連携し、オーストラリアおよび日本において企業訪問やワークショップを実施する予定です。 3「ダイバーシティ経営における『居場所』の意味とその形成プロセス」 ダイバーシティとの関連を踏まえた『居場所』に関する論文を、イギリス、日本、オーストラリアの研究者たちと共同で執筆を始める予定です。 4「日本企業におけるLGBTアライ(Ally)に関する実証研究」 経営倫理実践研究センター(BERC)の講演のために作成した資料と、今後学部生向けに実施する講義の内容を参考にしながら、論文の執筆を始める予定です。
成果の発表(学会、論文等)、受賞 論文 McDonald, Darren M. (2025) Manga and Diversity Management in Japan: Understanding the Socio-Business Context for the Development of a Research Framework, Journal of the Institute of Sociological Research, Daito Bunka University, March, No. 6, pp. 65-76 勉強会の講演 ダレン・マクドナルド「日本企業はLGBTQ+ Allyとして:ダイバーシティ経営の視点から」、DEI研究会、一般社団法人 経営倫理実践研究センター(BERC)、東京都港区赤坂東京明産溜池ビル、2024年7月24日.
研究テーマ
・ 整数の剰余環上における誤り訂正符号生成手法の耐量子暗号への応用
・ 工学オントロジーを用いた多言語対応情報セキュリティポリシー作成システムの研究と開発
・ 情報セキュリティe-Learningシステムへの多言語自然言語処理の組込み

具体的な研究活動 ・ 整数の剰余環上における誤り訂正符号生成手法の耐量子暗号への応用  University of PhilippinesのFidel Nemenzo教授やIndraprastha Institute of Information Technology (IIIT-Delhi)のAnuradha Sharma教授との共同研究活動によってこの分野における課題が明らかになり,今後の方向性が示された. ・ 工学オントロジーを用いた多言語対応情報セキュリティポリシー作成システムの研究と開発  情報セキュリティに関する現状やセキュリティポリシー作成システムの概要に関してまとめ,Intech Open BookのChapter2で公表することができた.本の出版以前にネット上のオープンダウンロードシステムに公開されており,2025年3月現在までに120ダウンロードが記録されている. ・ 情報セキュリティe-Learningシステムへの多言語自然言語処理の組込み  Tallinn University of TechnologyにおけるICL2024においては,多言語言語処理に対応した情報セキュリティe-Learningシステムについてオントロジーの活用を含めた発表を行った.
今後の課題、計画 ・ 整数の剰余環上における誤り訂正符号生成手法の耐量子暗号への応用  具体的に誤り訂正符号を構成し,論文として発表する. ・ 工学オントロジーを用いた多言語対応情報セキュリティポリシー作成システムの研究と開発  工学オントロジーの組込みに関しては,概要だけを示しており,今後その具体化を行う予定である. ・ 情報セキュリティe-Learningシステムへの多言語自然言語処理の組込み  実際のオントロジー作成とその処理を組込んだアプリケーションソフト作成が今後の課題である.
成果の発表(学会、論文等)、受賞 “Survey on PQCC with Self Dual Code over Integer Modulo Ring”, Proceedings of the International Conference on ICT Application Research, ISSN:2758-9412,  https://doi.org/10.32188/iar.2.0_20, pp. 20-24, 2024/11/15 “Learning Style Recognition in relation with MBTI and FSLSM”, Proceedings of the International Conference on ICT Application Research, ISSN:2758-9412, https://doi.org/10.32188/iar.2.0_20, pp. 57-62, 2024/11/15 “Establishing Information Security Policy as an Organizational Risk Management”, In The Future of Risk Management, Chapter 2. IntechOpen Series, Industrial Engineering and Management, Vol. 9. ISBN: 978-0-85466-752-9, Doi 10.5772/intechopen.1001758, pp. 17- 37, 2025/1/29 “Learning Styles and Ontological Approach for Information Security e-Learning System”, In Futureproofing Engineering Education for Global Responsibility. (ICL 2024). Lecture Notes in Networks and Systems, vol 1261. Springer, Cham. https://doi.org/10.1007/978-3-031-85649-5_21, pp 207–218, 2025/3/21 「オントロジー活用のためのJavaアプリケーションの作成」, 第17回 国際ICT利用研究学会 研究会(Zoom開催), 2025年3月9日
研究テーマ
システムの失敗を捉える共通基盤(システムの失敗を捉える共通言語としての方法論、メタ方法論)を開発し、現在の日本を取り巻く各種社会問題(例えば、高齢化、社会インフラの老朽化、食品・医薬・公共交通機関の安全、金融のグローバル化への対応、年金財源の確保、持続可能な電力の創生、サイバーセキュリティー等)へ適用する方法論的共通基盤の整備を試みる。

具体的な研究活動 失敗学会や他大学と連携して失敗分野の事例をSOSF (System of system failures:システムの失敗を捉える共通言語としてのメタ方法論)で理解、分析し対策を明らかにする活動を推進中。
今後の課題、計画 SOSF (System of system failures)からSOHAS(System of human activity systems)へ論理基盤を拡大し広範囲な適用事例を積み重ねる。そのため各種学会で趣旨を説明し協同研究の機会を開拓する。
成果の発表(学会、論文等)、受賞 【著書】 1. Holistic Risk Management Using SOSF Methodology. In: Avner Engel. Systems Science for Engineers and Scholars, Wiley. DOI: 10.1002/9781394211678, 2024 【学会・論文】 1. Nakamura.T, Methodology for visualizing system risk and its application to sky sports. Journal of Advances in Technology and Engineering Research JATER 2023, 9(1): 1-9, https://doi.org/10.20474/jater-9.1.1 2. 中村隆文(2024) 「人間活動システムとしてスカイスポーツの安全性を考察する」『経営論集』第46号、pp.93-120、2025年3月 【口頭発表】 1.【学会・論文】1項と同じ Nakamura.T, Methodology for visualizing system risk and its application to Sky Sports, 5th International Conference on Business, Sustainability, Education, Humanities and Social Sciences, February 17-18,2024 2.Nakamura.T, "METHODOLOGY FOR VISUALIZING SYSTEM RISK". The conference of 68th International Society for the Systems Sciences, June 11, 2024 3.中村隆文、田所慶太、安全を促進する方法論のスカイスポーツへの適用と効果、アクションリサーチャー実践研究会第1回、2024.9.8
研究テーマ
会計制度(会計基準設定)に関する研究

具体的な研究活動 会計制度(企業会計制度のみならず非営利会計制度も含む)に関わる研究を、 主に下記の視点から広範に行っている。  1. 会計制度の史的形成・発展過程に関する研究  2. 現行の会計制度に関する研究  3. 会計制度の国際化に関する研究   4. 不正会計と会計制度に関する研究  5. 非営利組織の会計に関する研究  6. 事業再生会計に関する研究
今後の課題、計画 現在の興味関心は、日本における企業会計制度に関する黎明期から今日に至るまでの史的な研究にあるので、こちらにウエイトを置きつつ、他の領域についても従来から行っているテーマに関する研究を継続する予定である。
成果の発表(学会、論文等)、受賞 単著「企業会計制度対策調査会の基準設定」『會計』第206巻第6号。
研究テーマ
日本における高度外国人材の就労に関する現状と課題

具体的な研究活動 上記、研究テーマに関連して、2023年度の調査(企業5社、仲介企業2社、外国人材20名へのインタビュー調査)の継続として、2024年度はベトナム人2名、およびインド人にインタビューを行った。また、企業へのインタビューも3社実施した。その成果は下記「成果の発表」に記した。
今後の課題、計画 今後は、集団志向社会の中の多文化化が企業経営に与える影響、経済発展の影響、働き方改革の中での日本企業の経営の変容(試行錯誤)について外国人材の果たす役割などを研究課題としていく予定である。
成果の発表(学会、論文等)、受賞 <論文> 2025.3. 「日本における高度外国人材の就労に関する現状と課題」Current Status and Issues Concerning Employment of Highly Skilled Foreign Human Resources in Japan『経営論集』第46号 大東文化大学経営学会 <学会報告等> 2024.4.26  在蘭日系IT企業A社欧州地域統括本社における多文化共創経営 @カイ日本語スクール 2024.11.10 日本における高度外国人材の就労に関する現状と課題 国際ビジネス研究学会第31回全国大会 @阪南大学 <その他> 2025.3. 「変容する日本企業の経営と外国人社員のWell-being」、多文化社会研究会編『35周年記念誌』 2024.12.7 “外国人と共に働くということ”、大東文化大学経営研究所2024講演会、共催:経営学部、経営学研究科(大東文化会館ホール) パネルディスカッション・モデレーター担当 2025.3.29 講演 “多文化共創の可能性を探るー日本企業の建前と本音”、多文化社会研究会創立35周年記念シンポジウム(大東文化会館K302)
研究テーマ
研究しているテーマは、日本社会の活性化である。

具体的な研究活動 日本は、少子高齢化の時代を迎えているが、①地域社会の活性化、②少子化対策、③人材の有効活用という視点から、日本社会の活性化について、研究を続けている。自分たちが住んでいる地域社会をより魅力的にすることが大切である。そのために、現役世代やシニア世代が持つ知恵やノウハウを有効に活用するとともに、将来を担う次の世代が地域の魅力を理解し継承していくことが期待される。
今後の課題、計画 地域社会の魅力をより高める視点から、多様な考え方を有効活用し様々な課題を解決することが重要である。異なる世代が持つ多様な価値観を共有することにより、住みやすい楽しい社会をどのように作るのか。これからも、こうした視点から研究を進めて行きたい。
成果の発表(学会、論文等)、受賞 樋渡淳二(2025) 「社会を活性化するための日本の課題」『大東文化文化大学経営学会経営論集』第46号137-149頁
研究テーマ
不登校経験を持つ高校生のキャリア意識形成
就職活動につまづいた大学生の回復プロセスと就活の課題

具体的な研究活動 旭丘高校への調査・校長への聞き取り調査の実施 就職活動につまづいた経験を持つ大学生や社会人への聞き取り調査の実施
今後の課題、計画 就職活動につまづいた経験を持つ大学生や社会人への調査は3年目を迎え、執筆を始める。なお、その際に協働的分析の手法を用いて、聞き取り対象者とともに、枠組みの構築と分析を行う。
研究テーマ
提携値情報が不完備な協力ゲームの基礎的考察.

具体的な研究活動 論文収集,共同研究者との議論,学会での議論など.
今後の課題、計画 研究結果が得られたことにより,来年度開催される学会での研究成果の発表や,学術誌に投稿する.
成果の発表(学会、論文等)、受賞 1.M. Josune Albizuri, Satoshi Masuya and Jose M. Zarzuelo, “The Shapley Value for Multichoice Games with Restricted Choices”, 7th World Congress of the Game Theory Society, China, August, 2024. 2.M. Josune Albizuri, Satoshi Masuya and Jose M. Zarzuelo, “The Shapley Value for Multichoice Games with Restricted Choices”, 19h European Meeting on Game Theory, France, July, 2024. 3.M. Josune Albizuri, 桝屋聡,Jose M. Zarzuelo,” 制限つきマルチチョイスゲームのシャープレイ値”,京都大学数理解析研究所研究集会「不確実性環境下における数理的意思決定の進化」,京都,November,2024. 4.桝屋聡, ”区間推定と確率不等式を用いた不完備情報協力ゲームのShapley値の推定”,日本オペレーションズ・リサーチ学会2024年春季研究発表会, 1-A-12,筑波,March,2024.
研究テーマ
組織における女性リーダーシップの阻害要因の解明

具体的な研究活動 企業組織に勤める管理職者を対象に、オンライン調査を行った。調査の目的は、昇進意欲、就業意欲、モチベーション、就労に関する満足度の規定要因を、社会要因、組織要因、個人内要因の中から探ることとした。その際、性差についての検討および企業の規模(大企業、中小企業、零細企業など)による比較を行い、その差異を検討。
今後の課題、計画 本年度行った調査の結果の分析を行い、モデルの構築を行う
成果の発表(学会、論文等)、受賞 産業・組織心理学会第39回大会(オンライン開催)で発表
研究テーマ
1) 機械学習・人工知能技術と計算論
2) 代入系(substitution)の問題

具体的な研究活動 1) 機械学習・人工知能技術が(社会応用でなく)理論科学に及ぼす可能性を検討している。また、量子コンピュータによって多項式時間で解くことができる問題クラスBQPとクラスNPとの関連(P=NPを含め、P,NP, BQPのクラス間の包含関係は未解決である)など、計算論的立場で研究を行ってきた。  2022年に深層学習に基づいたGoogle Alpha ZeroがStrassenの行列積に関するアルゴリズム(1969年)を上回る効率の良いアルゴリズムを発見した[nature 610, 47‒53 (2022)]。この事実は、現在の生成AI技術の一般的理解である自然言語処理においては膨大な訓練データから統計的蓋然性を予測・生成できるということとは一線を画する能力をAI技術が獲得している可能性を示唆している。従来の(自然・数理)科学の方法とは、観察データから「そうである」ことを何故そうなるのかに関する仮定的推論に基づいて法則を打ち立てることで演繹的に予測を導き、観測によって検証・修正していく方法である。  新しい効率的なアルゴリズムの発見は数学的証明により検証可能な命題がAI技術によって発見されたことであり、その意義は大きい。量子コンピュータによるアルゴリズム研究では役に立つアルゴリズム構成が難しく、量子コンピュータを用いれば古典問題を常に高速に解くことができる(量子超越性)かについては未解決である。近い将来、この方向でAI技術が何らかの寄与があるかもしれないと予想している。  一方、AlphaFoldによるタンパク質の折れた畳みソフトウエア開発に2024年ノーベル化学賞が授与された。物理学的にタンパク質の折りたたみ過程はまだよく分かっていないが、折り畳み構造予測において十分な実用性を持つことが評価された。基礎科学に立脚して途中過程の詳細に関する解明を待たずに、応用研究を前進させる機械学習の役割が大きく認識される時代になってきた。 ----------------- 2) 代入系の1つの幾何表現としてタイル張りが研究されてきた。2023年3月、ついに非周期的モノタイル(1つのタイル片だけの複製をつかってで非周期的にしかタイル張りできないタイル片)が発見された。大変興味深い対象であるが、2024年度は十分な研究時間が取れなかった。
今後の課題、計画 1. 知能処理に至る機械学習の諸段階をソースコードレベルで把握することに努めてきた。2025年度にはテキスト用に記述して公開・配布していくことを計画している。 ----------------- 2. 代入 σ に伴う行列 L(σ)を使って、代入 σ1,σ2 における交換子 [L(σ1), L(σ2)] = L(σ1)L(σ2)-L(σ2)L(σ1) を導入し、交換子による可換代入クラス {σ ∈ S |σ1,σ2 ∈ S に対して [L(σ1), L(σ2)]=0} を特徴付けてみたい。
研究テーマ
経営者の自発的開示行動についての理論的研究

具体的な研究活動 1.研究叢書の執筆 2.英文の共著論文の執筆
今後の課題、計画 1.英文の共著論文を査読誌に載せる。 2.山口貴史. 2022.「企業のライセンス戦略と自発的開示」『現代ディスクロージャー研究』19(1): 33-51.を拡張する。
研究テーマ
非営利事業の経営分析
1。英国の高等教育機関の財務分析
2.英国と日本のスポーツビジネスの比較研究
3.イングランドのNHSの分析

具体的な研究活動 1.英国の高等教育機関(主に大学)の経営状況を主に収益性の視点から分析した。 2.サッカーチーム、マンチェスターユナイテッドと鹿島アントラーズについて財務状況を比較分析した。 3.昨年に引き続きイングランドNHS(ナショナル・ヘルス・サービス)の財務分析を行った。
今後の課題、計画 次年度の課題として 1.貸借対照表(財務安定性)の分析を進める予定である。 2.鹿島アントラーズに関して、聞き取り調査を含めた研究を進める。 3.NHSに関しては一応研究終了とする。
成果の発表(学会、論文等)、受賞 "NHS England’s Financial Analysis Focusing on Impact of COVID-19",会計理論学会年報No.38、2024.12(英文・共著)
研究テーマ
コーポレートガバナンスと会計情報についての研究

具体的な研究活動 コーポレートガバナンス・コードを中心に研究中
今後の課題、計画 論文執筆に結び付ける予定
研究テーマ
1.DX時代のHPWPsと両利きの経営・リーダーシップに関する研究
2.事例分析によるダイナミック・ケイパビリティ論の有効性と限界に関する研究
3.地方酒蔵のイノベーションに関する研究

具体的な研究活動 2024年度大東文化大学特別研究費の交付を受け、これまでの研究で未解明の領域に対する一層詳細な分析を行い、継続的なイノベーション創造を導く「両利きの経営」のミクロ的基礎づけの理論化を進めることを目的として研究活動を進めた。具体的には、チームレベルの両利き性に焦点を当て、①高業績促進のための人事制度(HPWPs)や両利きのリーダーシップが、チームの両利き性をどのように生み出すのか、さらに、②個人の両利きの行動がチームの両利き性に結びつくために、どのような経営要因が必要なのか、といった点を解明するため、理論研究を行うと共に、アンケート調査を実施しデータの収集・分析を行った。また、今年度の研究の予備的な調査・研究として行われた前年度の研究成果について、学会発表を行い、学術誌や学内紀要に論文を投稿した。  また、個人研究では、2025年5月にSpringer社から刊行予定の書籍所収の論文(「富士フイルムの事業構造転換とダイナミック・ケイパビリティ:ミクロ的基礎の視点からの分析」)の執筆に向け、富士フイルムの2つの事業構造転換の歴史的展開を探ると共に、その実現の基盤となったダイナミック・ケイパビリティの事例分析を行い、Teeceのダイナミック・ケイパビリティ概念に対する問題点の提示を行った。 以上のような個人研究以外に、社会学研究所で行われている「醸造文化と地域振興に関する実態調査研究」に参画し、そこでの研究も並行して進め、聞き取り調査(三重県伊賀地方で実施)から得られた知見を基に論文執筆を行った。
今後の課題、計画 両利きの経営の実現メカニズムに関して、ミクロ的基礎及びマルチレベル分析の視点から一層精緻な理論構築を行い、定量・定性的手法での検証を予定している。また、日本企業のイノベーション創造(その基盤となる両利きの経営)を日本特有の視点から考察するための枠組み作りとして、儒教(東洋思想を含む)を基盤とする組織風土や家父長型リーダーシップに関する理論的研究を進める予定である。さらに、共同研究として、新たに定義された「中堅企業における企業倫理確立に向けた現状と課題」を明らかにする研究にも着手したいと考えている。最後に、進行中の共同研究を推進していくと共にその成果についても学会報告および論文執筆を進めていく予定である。
成果の発表(学会、論文等)、受賞 公表論文、学会報告については以下の通りである。 【論文】 ・十川廣國・山﨑秀雄・遠藤健哉・山田敏之・周 炫宗・横尾陽道「イノベーションを促すマネジメント要因の時系列分析:2014~2022年度のアンケート調査をもとに」『武蔵大学論集』, 第71巻,第1,2,3,4号, pp.11-28, 2024. ・山田敏之「個人の創面的行動を促すワーク・エンゲージメント、組織文化の役割」『大東文化大学紀要』, 第62号, pp.345-364, 2024. ・植野一芳・中村利春・山田敏之・塚本正文「青森酒造コラボレーションとは何か:日本酒醸造の現況、構造転換、地域振興の視点から」『社会学研究所紀要』, 第5号, pp.123-137, 2024. ・山田敏之・福永晶彦・中野千秋「リモートワークの進展と企業倫理の確立:組織の倫理風土、倫理的リーダーシップの役割」『日本経営倫理学会誌』, 第31号, pp.141-154, 2024. ・山田敏之「イノベーション創造プロセスの推進と双面的リーダーシップの役割:調整媒介分析による因果経路の解明」『実践経営』, No.61, pp.21-33, 2024. ・山田敏之「従業員のイノベーション創造、Voice行動を導く高業績ワーク・システム:従業員の双面的行動と双面的リーダーシップの役割」『経営論集』, 46号, 2025 (近刊) ・山田敏之・野嶋剛・塚本正文・中村利春・植野一芳「伊賀地方の酒造りの特徴と酒蔵のイノベーション:森喜酒造場と大田酒造の事例」『社会学研究所紀要』, 第6号, 2025 (近刊) ・Yamada Toshiyiki (2005) ”Fujifilm’s Business Structure Transformation and Dynamic Capabilities: Analysis from a Micro-foundations Perspective,” in Hayashi Takabumi and Sakamoto Yoshikazu(eds.), Strategic Management and Innovation Strategies: From the Perspective of Revisiting Dynamic Capabilities, Springer(2025年5月刊行予定). 【学会報告】 山田敏之「組織の双面性構築を導く高業績ワーク・システムの役割:ミクロ的基礎づけの視点」実践経営学会関東支部会(Zoomミーティング), 2024年6月15日
研究テーマ
従業員参加型のBSCの利用が従業員のモチベーションと業績に及ぼす影響の実証研究

具体的な研究活動  2024年度は,①管理会計実践への参加が成果要因に及ぼす影響に関する文献調査,②業績目標にかかるフィードバックが成果要因に及ぼす影響に関する文献調査,および③業績目標にかかるフィードバックが自律的動機づけに及ぼす影響に関するウェブ調査を実施した。  ①の研究成果は論文としてまとめ2025年3月に公表された。②の研究は現在進行中であり,次年度に論文としてまとめる予定である。③の研究も現在進行中であるが,2025年2月にアンケート調査を完了し,次年度に分析を進める予定である。
今後の課題、計画  上記②および③の研究を引き続き進展させていく。これら以外の研究計画としては,バランスト・スコアカードを利用している組織を対象としたインタビュー調査を実施予定である。また,インタビュー調査結果を受けて,仮説の構築と実証研究のための調査設計を進めていく予定である。
成果の発表(学会、論文等)、受賞 渡邊直人・荻原啓佑. 2024. 「管理会計分野における自己決定理論を用いた定量的研究のレビュー:研究の現状と今後の展望」 『原価計算研究』 48(2), 1-13. 渡邊直人. 2025. 「管理会計実践への参加の効果に関する文献レビュー:予算管理以外の文脈を中心として」 『経営論集』 (46), 179-193.

スポーツ・健康科学部 スポーツ科学科

研究テーマ
地域活性化と持続可能な健康な社会(地域)づくり

具体的な研究活動 ①健康づくり(運動)による地域住民に対する介入研究 ②地域住民・地域の特性に応じた健康なまちづくりを環境面からアプローチ
今後の課題、計画 多種多様な分野とコラボをしながら、健康づくりのアプローチを教育的支援のみならず、環境的支援を発展させる。 対象 ①大学周辺地域 ②山岳地域(避暑地)
成果の発表(学会、論文等)、受賞 ①健康生活と運動 出版  2024年4月 担当章 2章 身体の仕組み       7章  健康的なライフスタイル       8章 発育発達と老化       9章 公衆衛生 ②ケアする介護 ホームページにコラムが掲載される  テーマ「高齢社会におけるヘルスプロモーションの重要性」
研究テーマ
・戦前日本における子どもの人権問題―瑞・独との統計的・法的比較―
・戦前日本の災害を扱った写真・映像が孕む問題―捏造と加工をめぐって何が起きているのか―

具体的な研究活動 ・子どもの人権問題に関しては、2026年度出版予定の『戦間期における子どもの人権をめぐる国際比較』(仮題)に掲載予定。 ・災害を扱った映像の研究に関しては、大東文化大学環境創造学会編『環境創造』(特別号、2025年3月)に掲載予定
今後の課題、計画 ・戦間期の子どもの人権に関しては、都市部を中心に研究されているものの、地方の農村への視点が希薄であるので、そこに焦点を当てると同時に、当時の地方格差に注目していきたい。 ・単発の自然災害問題のみならず、日本が公的にかつ長期的にどう災害に向き合ってきたのか、人災の問題も含めて、長期的統計から明らかにしたい。また災害が起きた際の死亡率等の地方格差についても焦点を当てていきたい。
研究テーマ
体操競技におけるルール変更に伴う演技内容について

具体的な研究活動 2016年に大幅なルール改正が行われてからオリンピック2大会が経過したのち、2025年より男子体操競技のルール大花に改定されたことにより、男子体操競技の各種目の演技内容が大きく変わることが予想される。また世界的にも次のオリンピックに向けて各国が強化進める中、これまでの変遷と、これからを考える。
今後の課題、計画 4月・5月に実施される国内大会や国際的に実施される大会の動向を調査検証及び各種大会での映像データを収集して、演技の内容を検証する
研究テーマ
近代日本における女子体育振興と近代科学の関係

具体的な研究活動 史料収集及び分析をおこない、研究結果をブラジル・クリチバで開催された国際学会(国際体育・スポーツ史学会:ISHPES)において英語による口頭発表を行った。 また、本学創立100周年記念事業の共同研究プロジェクトメンバーとして研究活動に参加した。この内容は次年度出版予定である。
今後の課題、計画 国際学会で発表した内容を中心に国内学会誌に原著論文として投稿予定である。
研究テーマ
1.動作への錯視の影響から検討する視覚情報認識-動作生成の過程
2.反応時間の限界に挑むスポーツ動作方略についての実践的検討
3. 動作のフィードバック・システムの構築に向けた諸課題への取り組み

具体的な研究活動 1.動作への錯視の影響から検討する視覚情報認識-動作生成の過程 2023年度を最終年度としていた科研費(学術研究助成基金助成金)基盤研究(C)の研究成果発表のためを論文作成した。3月までに投稿予定である。 2.反応時間の限界に挑むスポーツ動作方略についての実践的検討 今度を最終年度とする科研費(学術研究助成基金助成金)基盤研究(C)の成果の一部が、原著論文として国際誌(International Journal of Kinesiology & Sports Science)に掲載された。また、その他の成果についてデータ分析と結果の取りまとめが終了したので、国際誌への投稿に向けて論文執筆に着手している。 3. 動作のフィードバック・システムの構築に向けた諸課題への取り組み 新しい研究プロジェクトとして基礎実験を実施し、新規で科研費へ申請した。
今後の課題、計画 上記の課題1は、投稿後の査読に対応しなければならない。また、課題2の論文を投稿する。新規研究プロジェクトは、動作計測システムの構築に課題があるのでそれを克服するために時間と労力を注がなければならない。
成果の発表(学会、論文等)、受賞 Tenpei Ino and Hiromu Katsumata (2024) Temporal Coordination Strategies in Baseball Hitting: Insights from Stationary vs. Oncoming Ball Analysis, International Journal of Kinesiology & Sports Science, 12(2):68-82
研究テーマ
・バレーボール競技におけるゲーム分析
・ゴルフと健康について

具体的な研究活動 ・SVリーグ、大学リーグ、高校生のアウトサイドプレーヤーに注目をし研究を行なっている。また、継続調査であるサーブについても研究活動中である。 ・今年度からゴルフと健康に研究活動を行なっている。
今後の課題、計画 継続的にバレーボール競技のゲーム分析をアウトサイドプレーヤーとサーブについて着目して行なっていく。また、今年度から始めているゴルフと健康についても研究計画していく。
成果の発表(学会、論文等)、受賞 ・大学男子バレーボールにおける選手起用に関する一考察に関する論文を日本バレーボール学会に投稿中である。 ・2025年春に向けて「ゴルフとからだ」スポーツ系運動生理学の基礎を出版する。ゴルフのルールとエチケットの章について只隈先生と共著で執筆を行なった。 ・第34回日本ゴルフ学会にて「セルフ筋膜リリースがゴルフパフォーマンスに与える急性効果-ストレッチを用いた実証実験-」について共同発表を行なった。
研究テーマ
教育実習前の学生に対する保健授業づくりの指導法について

具体的な研究活動 これまでの調査結果によると保健体育教員免許取得を目指している学生の多くは、保健授業の重要性を認識している。しかし、多くの学生は教育実習で実施する保健授業に不安を抱いていることが明らかになった。そこで、まずは教科書を活用した初心者レベルの授業づくりの方法について指導し、実際に授業づくりを実施させ、その授業を学生と共に評価し、達成レベルを検討する活動を行った。
今後の課題、計画 今後、模擬授業に対する簡易な評価方法を検討することと、今後、教育現場でさらに使用頻度が高まるであろうICT機器を取り入れた授業づくりについて研究していく必要があると考えている。
研究テーマ
審判員の評価に基づく出来栄えの物理的要因の同定

具体的な研究活動 本研究の目的は、「実際の審判員の評価に基づく」出来栄えの物理的要因を同定することである。この目的を達成するために、今年度は、採点競技を対象に選手の身体運動を客観的に把握できる運動計測と、審判員により評価される出来栄えを客観的に把握できる採点調査を実施する準備を進めた。
今後の課題、計画 今後は、採点競技を対象に選手の身体運動を客観的に把握できる運動計測と、審判員により評価される出来栄えを客観的に把握できる採点調査を行う。 また、得られた結果を国内学会等で報告する。
研究テーマ
サッカーにおけるバイオメカニクス的研究

具体的な研究活動 サッカーにおけるキックやゴールキーパープレーに関する動作分析実験を実施し、データを取得した。
今後の課題、計画 収集データの分析、学会発表、論文作成を進める予定である
成果の発表(学会、論文等)、受賞 未定
研究テーマ
生涯スポーツ、子どものスポーツ、スポーツボランティア、スポーツ・インテグリティ、スポーツ・コンプライアンス、バスケットボール人口、野球人口、

具体的な研究活動 「生涯スポーツ学のこれから:体系化をめざして」のテーマで短報と共同執筆でとりまとめた。 「子どものスポーツ」のテーマで、刊行本の執筆を行った。 「地域のスポーツボランティアの現状・普及の実際」のテーマで、専門雑誌に寄稿した。 埼玉未来大学専門講座「スポーツイベントボランティア講座」の講師として、スポーツボランティアに関するフィールドワークを実施した。 埼玉県社会人バスケットボール連携主催の指導者研修会で「バスケットボールの現状と未来 ~スポーツ社会学の視点で検証~ 」のテーマで講演し、併せて埼玉県内のバスケ人口・指導者等の現状調査を実施した。
今後の課題、計画 引き続き、生涯スポーツ、子どものスポーツ、スポーツボランティア、スポーツ・インテグリティ、スポーツ・コンプライアンス、各種スポーツ人口に関する研究を実施すると共に、来年度はスポーツ基本計画の見直しの年になるため、スポーツ政策に関する研究にも力を入れる予定である。、
成果の発表(学会、論文等)、受賞 「体育の科学」杏林書院、2025年1月号に寄稿文が掲載された。 「スポーツとジェンダーデータブック」八千代出版、2025年4月上旬に寄稿文が掲載の予定。
研究テーマ
1 柔道「投の形」に関する研究
2 教員採用試験における「思考する問題」に関する研究

具体的な研究活動 1 「投の形」について、初心者群と経験者群の動画を撮影し動作の比較を行った。本年度は受け身動作について焦点を当てて分析した。初心者は「受」(受け身をする者)が自ら受け身をする動作になっており、崩しー作りー掛けという投げの要素がみられないことが示唆された。意識としても受け身に主眼を置いていることがわかった。 2 関東近県の教員採用試験の問題を過去3年について分析して解答を導き出す問題を洗い出した。その結果、依然として知識を問う問題が大きな割合を占めていることがわかった。
今後の課題、計画 (1)引き続き「投の形」を撮影し動画を分析し、「受け身」の意識との関係を明らかにしていく。日本武道学会にて発表したい。 (2)問題収集の数を増やして分析を続ける。教職課程センター紀要に論文発表したい。
研究テーマ
運動の機能的特性を中心とした体育授業づくりのあり方

具体的な研究活動 全国体育学習研究会において公開された提案授業を手がかりに、体育授業のあり方について会員と共に、グループワークにて検討を加えた。また、体育授業については、中学、高校と学年が上がるにつれて、規律訓練型の授業や、逆に放任型の授業が出現し、学習指導要領を道標とした授業研究が滞っていることが指摘された。
今後の課題、計画 東松山を中心とした体育研究グループと協同研究を進めつつ、さらなる現場の課題に応えるような研究を重ねていきたい。
成果の発表(学会、論文等)、受賞 ここまでの研究成果について内容を整理している段階であり、公開には至っていない。
研究テーマ
陸上競技短距離の競技力向上を目指した低酸素トレーニングの長期的検証

具体的な研究活動 近年、低酸素トレーニングは持久的な競技種目のみならず、比較的短時間で終了する競技種目においても実施されている。しかしながら、陸上競技の100m、200mに代表されるような10秒から20秒程度で終了する競技種目のパフォーマンス向上を目的として、低酸素環境で長期(数ヶ月以上)的にトレーニングを行い、競技パフォーマンスに対する効果とその背景にある筋機能や骨格筋エネルギー代謝への効果を検証された報告はみられない。そこで本研究では、陸上競技短距離選手を対象に、長期的な低酸素環境でのトレーニングを行わせ、その効果を陸上競技のレースでのパフォーマンスとコントロールテストによる筋機能や骨格筋エネルギー代謝の面から検証することを目的とする。
今後の課題、計画 低酸素トレーニングが100mのラップタイムの逓減率に対してどのように寄与したのかをあきらかにしていくこと。
研究テーマ
鼠径周辺部痛既往歴者のインステップ動作解析

具体的な研究活動 鼠径周辺部痛の既往歴を持つ競技者において、インステップ動作の特徴を解析した。この動作解析では、動作時の股関節や体幹の動き、筋活動を評価し、痛みを誘発する可能性のある動作パターンの特定を目的とした。その結果、鼠径部痛の既往歴者には、非対称な股関節の動きや体幹の不安定性がみられ、これが痛み再発のリスク要因となる可能性が示唆された。
今後の課題、計画 今後の課題としては、動作解析の対象者数を増やし、より一般化できるデータの蓄積を目指す。また、筋力や柔軟性といった身体特性との関連を調べ、鼠径周辺部痛を予防するためのトレーニングプログラム開発につなげていく計画である。
研究テーマ
セルフ筋膜リリースがゴルフパフォーマンスに与える急性効果
―スキンストレッチを用いた実証研究―

具体的な研究活動 本研究は、セルフ筋膜リリース(スキンストレッチ)がゴルフパフォーマンスに与える急性効果を検討した。大学ゴルフ部所属の男女6名を対象に、クラブヘッドスピード、ボールスピード、ミート率、飛距離を測定した。その結果、全体的には急性効果は確認されなかったものの、一部の被験者において特異的な変化が観察された。これらの知見は、筋膜へのアプローチがゴルフパフォーマンスの向上に寄与する可能性を示唆するものである。
今後の課題、計画 本研究では、セルフ筋膜リリース(スキンストレッチ)がゴルフショットのパフォーマンスに与える急性効果を検討した。全体的に大きな変化は確認されなかったものの、一部の被験者でクラブヘッドスピードの向上やミート率の低下が観察された。筋膜リリースによる可動域の改善がスイング効率に寄与した可能性が示唆されるが、対象者数が少ないため、効果の一般化には限界がある。今後は、大規模な研究や長期的な介入を通じてその有効性をさらに検証する必要がある。
成果の発表(学会、論文等)、受賞 日本ゴルフ学会第34回大会 口頭発表 大学ゴルフ選手のパフォーマンスに対する筋膜リリースの効果  ―スキンストレッチを用いた実証研究―
研究テーマ
1.スクーバダイビング資格取得時における受講者の安全に関する調査
2.スクーバダイビング中におけるメンタル面の評価を目的とした生理心理学的データの収集法の検討
3.陸上長距離選手における走能力以外の個人特性がパフォーマンスに及ぼす影響について

具体的な研究活動 1.スクーバダイビングのCカードを取得する者がどのようなことに強く不安を感じるのか,また,その不安はなぜ生起されるのかについて,Cカード取得講習会の最終日に行われるアンケート調査から検討している,現在70名ほどのデータが集まっている. 2.以前はスクーバダイビング中の動脈血酸素飽和度を測定するための測定器を開発したが,現在はスクーバダイビング中の心拍変動を測定できる方法を考案中である.水中+高圧環境下での繰り返しの検証が必要である. 3.大学院生と共同で本テーマに取り組んでいる.現在アンケート調査を行っており回収完了後に集計に入る.
今後の課題、計画 1.夏期にCカードを取得する者が多いため,一度に大量のデータを取得することが出来ない.多くのデータを収集できるように努める. 2.夏期に向けて機器の準備を進める. 3.データの集計が終わり次第,論文にまとめる予定である.
研究テーマ
自然体験活動における安全マネジメント

具体的な研究活動 Jeff A Baierlein “RISK MANAGEMENT FOR OUTDOOR PROGRAMS” 2019. の翻訳(共同)および同内容の日本版教材作成(共同:前年度より継続).
今後の課題、計画 ・ヒューマンファクターの視点からの事故分析. ・安全文化を構築するための組織体制. ・“Safety Differently”(Sidney Dekker)の視点の検討.
研究テーマ
高齢者の大腿骨近位部骨折受傷後の歩行能力に関する研究

具体的な研究活動 うしろ向き研究。675例の大腿骨近位部骨折につき受傷の原因と退院時の歩行能力を検討。
今後の課題、計画 受傷時に独歩可能であっても内的要因による転倒では退院時に歩行能力が有意に低下した。さらに性別・年齢別に検討を重ねたい。
成果の発表(学会、論文等)、受賞 第11回日本転倒予防学会(2024.11.23 佐賀市)にて口頭発表を行った。
研究テーマ
陸上競技短距離選手の競技力向上を目指した効果的な低酸素トレーニング法の検証

具体的な研究活動 陸上競技短距離選手を対象に、低酸素環境で自転車エルゴメータを用いた短時間・高強度の運動トレーニングを行うことが陸上競技短距離の競技能力と生理応答に及ぼす影響を検証した。 陸上競技短距離を専門に競技を行っている男子大学生を、低酸素環境でトレーニングを行う群(低酸素群)と常酸素環境でトレーニングを行う群(常酸素群)の2群に分け、短時間・高強度の自転車運動トレーニングを週2回、6週間行わせた。実験でのトレーニング期間中においても、陸上競技のトレーニングは通常通り継続した。測定項目は、陸上競技の100m走の記録・速度変化および、走行後の血中乳酸濃度であった。 トレーニング期間前後において、100m走の顕著な記録の変化はみられなかったが、低酸素群においては、トレーニング期間後に100m走後の血中乳酸濃度が有意に低下した(p<0.05)。このことから、陸上競技短距離選手が低酸素環境で短時間・高強度の運動トレーニングを行うことで、有酸素性エネルギー供給能が向上し、走行中の速度低下を抑制できる可能性が示された。
今後の課題、計画 トレーニング効果は実験でのトレーニング期間終了直後に現れるとは限らないので、トレーニング期間終了後の競技パフォーマンスを追跡的に評価し、随時、100m走後の血中乳酸濃度を測定することで、トレーニング効果の長期的検証を行う。また、トレーニングプロトコルを変えて検証を行うことで、より効果的なトレーニングプログラムの確立につなげる。
成果の発表(学会、論文等)、受賞 【論文】 1) Homma T, Takashima W, Murata M, Nishiyama T, Ikeda Y. Aerobic energy release decreases under hypoxia during intense identical constant-load exercise. Journal of International Exercise Science 3 (2): 48-55, 2024. 2) Homma T, Suzuki Y, Takahashi H. Skeletal muscle energy metabolism in relation to performance during intense constant-load intermittent dynamic knee-extension exercise. Journal of International Exercise Science. 3 (3): 71-81, 2024. 【学会発表】 1) 村松康生,佐藤真太郎,本間俊行, 陸上競技短距離選手における低酸素環境での短時間・高強度の自転車運動トレーニングが100m走のパフォーマンスに及ぼす影響. 第23回国際エクササイエンス学会学術大会, 2024.
研究テーマ
「サッカーのプロフェショナルレフェリーにおける試合中の判定精度に関する要因の解明」

具体的な研究活動  本研究ではサッカーのプロフェッショナルレフェリーを対象とし、試合中に判定した地点とキーインシデントを含む反則が起こった事象地点との距離、そして試合中の移動特性と心拍数をレフェリングパフォーマンスとして捉え、映像処理法(myDartfish Pro S・MA24‑101)とGPS心拍数センサー付ウォッチによって測定を進めている。また、試合中のレフェリングパフォーマンスと体力的側面(身長、体重、身体組成、筋力、及び乳酸性作業閾値)との関係についても明らかにし、判定精度に関する要因を解明しているところである。
今後の課題、計画  試合中に判定した地点とキーインシデントを含む反則が起こった事象地点との距離に関する試合中の映像処理法(myDartfish Pro S・MA24‑101)を用いて行っているが、主に試合中の映像の撮り方についての課題を工夫しているところである。  今年度(2025)も引き続き、「サッカーのプロフェショナルレフェリーにおける試合中の判定精度に関する要因の解明」をテーマにして研究を進め、データ数を蓄積していく計画である。
研究テーマ
スポーツ参加する者の権利保障のあり方(環境整備、紛争解決)
スポーツ活動中の事故防止に関して

具体的な研究活動 ・日本体育・スポーツ・健康学会体育・スポーツ政策専門領域の事務局長として、学会大会参加及び専門領域の運営、専門領域総会の開催などを行った。 ・日本スポーツ法学会理事として学会大会参加及び同学会ADR研究専門委員会委員長として、研究会の開催を行った。 ・日本教育法学会理事として学会大会参加及び同学会学校安全と子どもの人権に関する研究特別委員会委員長として、研究会の開催や総会報告等を行った。 ・日本体育・スポーツ政策学会理事として、学会大会に参加した。
今後の課題、計画 「スポーツ参加する者の権利保障のあり方(環境整備、紛争解決)」特に、トランスジェンダー選手の競技参加に関するルールのあり方に取り組む。そして、引き続き「スポーツ活動中の事故防止に関して」に取り組むとともに、現在国の政策として進んでいる中学校部活動の地域移行に関して、問題点やどうあるべきか等について取り組む。
成果の発表(学会、論文等)、受賞 <答申書・報告書> ・埼玉県高等学校体育連盟倫理委員会答申書(2024.9.3) ・第59回全国高等学校体育連盟研究大会報告書(2025.3)、第3分科会全体指導、pp.124-125
研究テーマ
競技力向上を目的としたトレーニング開発

具体的な研究活動 競技パフォーマンスにおける足趾筋力の役割についての探究
今後の課題、計画 裸足および非裸足競技アスリートの足趾筋力についての比較
成果の発表(学会、論文等)、受賞 論文「足趾筋力および下肢関節トルクがリバウンド型跳躍パフォーマンスに及ぼす影響」 トレーニング科学 第36巻3号(査読あり)
研究テーマ
バレーボールに関する技術・戦術・戦略スキルの研究

具体的な研究活動 ・CHAMPIONSHIP BEHAVIORS(HUGH McCUTCHEON:著)の翻訳およびコラムの作成 ・論文執筆:「大学男子バレーボールにおける選手起用に関する一考察」
今後の課題、計画 ・CHAMPIONSHIP BEHAVIORS(HUGH McCUTCHEON:著)の出版(共著) ・新規論文の執筆・投稿
成果の発表(学会、論文等)、受賞 ・論文投稿:「大学男子バレーボールにおける選手起用に関する一考察」(バレーボール研究)

スポーツ・健康科学部 健康科学科

研究テーマ
・より良い健康状態を維持するための生活習慣項目との関連性について

具体的な研究活動 ・生活習慣がおよぼす血液検査値をはじめとする生体情報の変化および嗜好品による影響についての文献検索をおこなった。 ・運動習慣、運動強度が食欲に与える影響や関連する因子についての文献検索をおこなった。 ・各種学術集会や研修会においての情報収集、スキル向上のセミナーに参加した。
今後の課題、計画 ・生活習慣(嗜好品含)に関連する血液検査項目から、生活習慣の改善や健康維持につながる因子を明確にし、より良い健康状態を維持する手法を検討する。 ・運動が食欲に与える関連因子を明確にし、パフォーマンスを向上できる手法を検討する。
研究テーマ
色素増感太陽電電池の機能を理解する実験教材の開発

具体的な研究活動 近年、注目を集めている再生可能エネルギーとして太陽電池が知られている。 これまでは、シリコン型の太陽電池が主流であったが、資源、環境負荷、発電効率、耐久性などの観点から、フレキシブルな素材である、PETタイプの導電性材料を利用した、新規のペロブスカイト太陽電池が考案され、社会実装に至る研究が、産学官で精力的に行われている。 そこで、新素材であるペロブスカイトタイプと同様の機構により、太陽電池の機能を有する色素増感太陽電池について、その原理を理解し、作成が簡単な実験教材の開発を行った。 現在、使用する色素の選定を行っている段階で、学校現場での使用を前提に、毒性、費用、環境負荷の観点から物質の選定を行っている。
今後の課題、計画 色素増感太陽電池に使用する、有機色素および電解質溶液(固体やイオン液体などを予定)の選定について、行い、より高効率で、簡便な方法での電池の作成を試みる。
成果の発表(学会、論文等)、受賞 前年度までにデータを収集した、化学発光における反応速度に関する実験教材の開発について、教育系論文の執筆を行っている。
研究テーマ
①「Detection of the Martin-Gruber Anastomosis in Motor Nerve Conduction Study」
②「Detection of the accessory deep peroneal nerve in motor nerve conduction study」
③「生体信号を用いた心電計の精度管理の試み」
④「神経伝導検査における短母指外転筋および第2虫様筋導出CMAP振幅比の基礎的研究」
⑤「血流依存性血管拡張反応(FMD)検査におけるコーヒーとカフェインレスコーヒー摂取の影響」
⑥「生理検査の内部精度管理法の確立」

具体的な研究活動 ①~⑤については、生理検査である心電図、神経伝導検査、FMD検査について当ゼミ生が本学学生を被検者として用い研究を行っている。主な研究場所は9302実習室で、平日の授業が空いている時間帯や、ゼミの時間を利用している。当ゼミでは全ゼミ生に研究成果として必ず演者として学会発表を行うことを徹底し、義務付けている。⑥については、私自身の研究であり、検査機器や生理検査システムにおいて、検査業務を利便化できる実用性のあるアプリの開発を目指して研究を行っている。
今後の課題、計画 ①については新3年生のゼミ生に研究を引き継がせる。②については研究者が大学院に進学することから、研究を完結させ学会発表および論文発表する。③~⑤については研究を継続し、更なる知見を得る。⑥については一部論文発表を予定している。また、今後新たに心エコーを中心とした超音波の研究を実施する。来年度の学会発表は、学部3年生3演題、4年生3演題、大学院1年生1演題、2年生2演題、私が1演題を予定している。
成果の発表(学会、論文等)、受賞 ①、②については、4年生の当ゼミ学生2名が「第54回日本臨床神経生理学会学術大会」(札幌)にて、2024年10月25日に演題発表を行った。③~⑤については、3年生の当ゼミ学生3名が「第52回埼玉県医学検査学会」(大宮)にて、2024年12月8日に演題発表を行った。その際、学籍番号22182034川野翔哉が発表した⑤については、2025年3月14日に埼臨技奨励賞を受賞した。当ゼミでは昨年度同賞を受賞した学籍番号21182005舘野結衣に続き2年連続の受賞となった。⑥については、今までの実績から「第73回日本医学検査学会in 金沢」にて、「生理検査機器の内部精度管理」~脳波検査を中心に~という演題で2024年5月11日にセミナーを依頼され実施した。また同学会において、「循環生理検査の標準化への試み」という演題で、2024年5月12日にシンポジウムに参加および発表を行った。また、本シンポジウムは評価され、雑誌Medical Technology(医歯薬出版)に「生理機能検査の内部精度管理 理想と現実」という特集が組まれたことから、執筆を行った(以下参照)。 植松明和.2.各検査の内部精度管理-理想的な方法と現実的な方法,1)心電図検査,Medical Technology(53)2,pp127-132,医歯薬出版株式会社,2025年2月15日.
研究テーマ
糖尿病における継続的なグルコースモニタリング

具体的な研究活動 血糖値の日内変動は食事、睡眠、日常生活においてどのように変動していくか、経時的にグルコースパターンを客観的に把握する。
今後の課題、計画 1日のグルコース変化を通して食事内容、睡眠とグルコーススパイクの関連性をみる.
研究テーマ
ヒト癌細胞株におけるγ-グルタミルトランスペプチターゼ(γ-glutamyltranspeptidase;γ-GTP)の癌特異性の検討

具体的な研究活動 GGT1陽性細胞株における分子病理学的検討を行い、蛍光プローブ法の癌特異的機序の解明を目指す。本研究ではGGT1の癌特異性についてKARS、HRAS、AKTの関与を中心に、GGT1発現経路に関わる分子を分子病理学的に明らかにする。
今後の課題、計画 他の細胞株でも同様の結果が得られるか検討を行う必要がある。
研究テーマ
【研究1】運動誘発性食欲不振を発症させる個体差原因の解明
【研究2】イミダゾールジペプチドがエネルギー代謝に与える影響

具体的な研究活動 【研究1】運動後に起こる食欲不振(運動誘発性食欲不振)について、生理学的機構や環境、運動条件が影響することが明らかとなっているが、その他関連因子については明らかとなっていない。本研究では、運動誘発性食欲不振の個体差を引き起こす原因として、生活習慣やストレス、に注目し検討を行った結果、脂質摂取量が少なく、食物繊維の摂取量が多いものでは、食欲不振が起こりにくいことが確認された。 【研究2】イミダゾールジペプチドは抗酸化作用を有し、運動時の疲労軽減や脳の老化改善効果が期待されている。本研究では、マウスを用いて、イミダゾールジペプチドの連続摂取が、生体内代謝等に与える影響を検討し、骨格筋量増加の効果を確認した。
今後の課題、計画 【研究1】血中食欲調節ホルモンの個体差について、検討を進める予定である 【研究2】骨格筋中タンパク質合成マーカーの測定により、機序解明を進める予定である。
成果の発表(学会、論文等)、受賞 【研究1】2024年9月 第10回スポーツ栄養学会にて発表、2025年度国内学会誌に投稿中 【研究2】2025年5月 第79回日本栄養・食糧学会にて発表予定
研究テーマ
「高大接続ー発達と教育内容の視座から」
「観点別評価の課題と次期学習指導要領の改善」

具体的な研究活動 高校と大学の接続はどうあるべきか、単に進路指導の観点からだけでなく、発達と教育内容の接続からデータを基に分析した。 高校学習指導要領が実施されて、高校3年生までの完成年度を迎えた。学校現場で抱える課題についてヒアリングを行い、改善の方策を検討した。
今後の課題、計画 高大接続の課題として、教育内容はどうあるべきか、具体的な事例で研究する。 教育調査で学校を訪れ、直接その学校独自の課題を聞き取り、次期学習指導要領の改善に向けて方策を検討する。
成果の発表(学会、論文等)、受賞 「第9章 高大接続の政策課題と今後の在り方 ーユニバーサル時代の大学と高校」 小池由美子著  大学評価学会 シリーズ「大学評価を考える」第9巻 『学生と考えたい「青年の発達保障」と大学評価』
研究テーマ
色素細胞と皮膚神経線維腫の病態、悪性化のメカニズムの解析

具体的な研究活動 培養細胞をモデル系として利用して、細胞から出る因子を蛋白質レベル、マイクロDNAレベルで解析して腫瘍を構成する細胞及びその周辺組織を構成する細胞それぞれの相互作用、相互作用に与える因子を解析する。科研費を取得しており、研究を行っている。放射線医学総合研究所と共同研究を実施中。
今後の課題、計画 二次元電気泳動による解析と因子の同定を進めて、再構成系のモデルで検証する。
研究テーマ
VBTデバイスを用いたトレーニングの効果

具体的な研究活動 背景:Velocity Based Training(以下、VBTとする)が筋力やパフォーマンスの向上に有効であることが示されているものの、VBTデバイスを用いたトレーニングサポートの実践報告は少ない。今後、トレーニング現場で行われているVBTの効果や課題に関する知見を蓄積する必要がある。 目的:集団スポーツ現場におけるVBTの効果や課題について検討する。 対象:大学ラグビー関東リーグ戦1部に所属する大学男子ラグビー選手93名 方法・期間:VBTは大学のトレーニングルームで実施した。種目はスクワットであり、週に1回の頻度で実施した。挙上速度の計測には、VITRUVEを2台使用した。トレーニングは3つのグループ(1グループ約30人)に分けて実施した。メインセットの重量は、挙上速度が0.5m/s となる重量で3レップ1セット実施し、3レップとも0.5m/sを超えた場合、次回のセッションでは10kg重量を追加した。指導者の管理の下、100kgでのスクワット時の挙上速度の計測を5月、6月、10月に実施した。期間は2024年の4月から10月であった。また、VBTの効果や課題については指導者から聞き取り調査を行なった。 測定環境:対象者が所属する大学トレーニングルーム 測定手順及び分析方法:VITRUVEを使用し、100kgのスクワットの挙上速度を計測した。5月、6月、10月の測定値の比較には、対応のある一元配置分散分析を用いた。 結果:スクワットの挙上速度は、5月(0.78±0.14 m/s)および6月(0.80±0.14m/s)よりも10月(0.86±0.13m/s)の方が有意に高値を示していた(p<0.05)。対象者の多くはスクワットの挙上速度の更新を目標にトレーニングに励んでいた。一方、挙上速度に意識がいくことでスクワットの深さが浅くなってしまう対象者が存在した。 考察:100kgのスクワットの挙上速度が向上していたため、週に1度のVBTでも筋力を向上させる効果があることが予想された。
今後の課題、計画 スクワット実施時にスクワットの深さが浅くなってしまう傾向が見受けられたため、浅くならないための対策を講じる必要がある。
成果の発表(学会、論文等)、受賞 学会発表:小林幸次、長畑 芳仁(2024)大学ラグビーチームにおけるVBTデバイスを用いたスクワットトレーニングの一例、第13日本トレーニング指導学会大会
研究テーマ
埼玉県における森林帯区分に関する研究

具体的な研究活動 暖温帯域と冷温帯域に発達する森林の実態を精査した。
今後の課題、計画 植生調査データの集積。群落の種組成と構造の分析、更新の持続性についての検討。
研究テーマ
血管内皮機能に影響を与える因子の検討

具体的な研究活動 流依存性血管拡張反応(FMD)検査におけるコーヒーとカフェインレスコーヒー摂取の影響について検討を行った。
今後の課題、計画 コーヒー摂取後30分ではFMD値が低下するが1時間ではFMD値が回復していた。今後はコーヒーの中のどの成分がFMD値を改善させていたのか検討する予定である。
成果の発表(学会、論文等)、受賞 第52回 埼玉県医学検査学会にて発表した(共同演者)。
研究テーマ
小脳の機能的構築の解明

具体的な研究活動  私は、「小脳の機能的構築の解明」というテーマでこれまで脳の解剖学的・生理学的な研究を継続してきている。2024年度は、小脳の機能の発現に重要な、大脳と小脳との間相互連絡のなかでもまだ不明の部分が多い、登上線維系の大脳小脳連関経路を経由するとされる中脳間脳境界領域に関して解剖学的解析を試みた。マウス小脳皮質への登上線維投射の起始核である下オリーブ核の各所に逆行性トレーサーを微量注入した標本の組織学的解析を行い、標識されたニューロンの分布を解析して下オリーブ核に投射する中脳間脳境界領域を同定し、その、小脳の小葉構造と関連する機能的な構築を解明し、その成果を論文として国際学術誌に発表するべく準備中である。  この研究は、新たに設置した冷蔵庫と冷凍庫、そして、前任地(東京医科歯科大学)から移管した機器などを用い、東松山キャンパスの10号館の実験室と9号館の研究室において行った。東京医科歯科大学の博士課程大学院生1名がアルバイトとして参加した。
今後の課題、計画  2025年度以降も2024年度とほぼ同様の方法で研究を継続し、小脳の機能構築の解明をめざす。2025年度には、これまでの中脳間脳境界領域の同定とその機能的な構築解析に関する成果を論文として国際学術誌に発表する予定である。さらに、2025年7月には、スイスでの国際学会(Gordon Conference on the Cerebellum)で講演する予定である。
成果の発表(学会、論文等)、受賞  2024年度においては、原著論文の発表には至らなかったが、以下のように、国内誌への総説発表1篇、3件の学会での発表を行なった。 (1)総説発表 杉原泉、「小脳の構造と機能」、理学療法ジャーナル(医学書院) 58巻10号pp.1090-1097、発行日 2024年10月15日、DOI https://doi.org/10.11477/mf.1551203606 (2)講演 杉原泉、「脳の未知の神経回路」2024年06月04日、本学健康科学科主催、2024年度健康科学会総会における講演(東松山)。 (3)ポスター発表 杉原泉、Ji Qing、「登上線維系の大脳小脳連関経路を経由する中脳間脳境界領域の同定」2025年03月15日、日本小脳学会主催、日本小脳学会第15回学術大会におけるポスター発表(東京)。 (4)ポスター発表 Ji Qing、杉原泉、「The topographic organization of the input to the inferior olive fromthe mesodiencephalic junction area in the mouse」、2025年03月19日、日本解剖学会・日本生理学会・日本薬理学会主催、APPW2025, 第130回日本解剖学会/第102回日本生理学会/第98回日本薬理学会合同大会におけるポスター発表(千葉)。
研究テーマ
「欧米における楽しい柔道指導法に関するアンケート調査 ーオランダ・アメリカの子どもたちの場合ー」

具体的な研究活動 1)2024年11月末 アンケート調査実施。 2)2024年12月データ分析・論文執筆 3)2025年2月 報告書作成
今後の課題、計画 ☆新学習指導要領においても、中学校体育科の武道授業は第1学年、第2学年において必修として取り扱われている。そして、武道種目の中で「柔道」を取り上げる中学校の割合は、約7割と依然として高い。しかしながら、柔道を特技としない体育教員が多く、安全で楽しく分かり易い柔道指導法へのニーズは高いままである。今後、以上のような背景を鑑み「分かり易い柔道授業・使い易い柔道教材」を集約した授業ガイドブックの作成を課題としたい。
成果の発表(学会、論文等)、受賞 1)論文: 「COVID-19蔓延禍における「新しい生活様式」に資する欧米柔道指導方法の調査分析 -POST新型コロナウイルス蔓延禍におけるオランダ・アメリカの柔道指導実態Ⅳ(2023年1月~現在)-」埼玉武道学研究 ,日本武道学会埼玉支部会 , (13),23-37頁 , 2024/12 2)著書(全日本柔道連盟HP掲載):「受け身のススメ~怪我をしない転び方と転ばないカラダつくりマニュアル~(理論編・実技指導編・実践編)」2023/09【https://www.judo.or.jp/what-is-judo/judo-ukemi/】
研究テーマ
循環抗凝血素に関する免疫学的検出法の検討

具体的な研究活動 PEG化凝固第Ⅷ因子製剤輸注患者に発生する抗PEG抗体に関する研究
今後の課題、計画 指定難病「288」(令和3年)として制定された自己免疫性凝固因子欠乏症における抗第XIII因子抗体、抗第Ⅷ因子抗体、抗VWF因子抗体、抗第Ⅹ因子抗体および抗第Ⅴ因子についても、今後検討する予定である。
成果の発表(学会、論文等)、受賞 「回収率の低下とアナフィラキシー症状を認めた抗PEG抗体陽性の血友病A軽症例の一例」 第46回日本血栓止血学会(2024/6/13)
研究テーマ
GC-MSを用いたtrans型脂肪酸検出の検討

具体的な研究活動 ヒト血清中の脂肪酸については長らくcis型のみが存在するとされていたが、近年では分析機器の高性能化によりtrans型も見出されている。またtrans型脂肪酸(trans fatty acid; TFA)の血清中濃度の増加は冠動脈疾患、メタボリックシンドロームに関連するなど報告がある 。しかしながらエライジン酸(trans-9-C18:1)およびリノールエライジン酸(trans-9, 12-C18:2)など一部のTFAに限定的である。そこで本学保有のガスクロマトフィ質量分析計(gas chromatography - mass spectrometry; GC-MS)を用いてcis型及びtrans型脂肪酸の一斉分析法を構築し、各脂肪酸と疾患との関連性をみいだすことを目的とした。一般的にGCは低極性の分離に適しており、-COOHをもつ脂肪酸をそのままでは分離することは困難である。また本学保有GC-MSのMS部は四重極であり高極性である脂肪酸を検出するのは困難である。したがって各種脂肪酸をメチルエステル化して検出を試みたが昨(2023)年度の合成条件では脂肪酸メチルエステル化合物を生成することができなかった。今(2024)年度はメチルエステル化過程の見直しと5種の脂肪酸メチルエステル化合物の分離を試みたところ、今年度は昨年度より出発原料を1/5にしたことにより相対的にメチル基が5倍量となる形で合成反応を行った。過剰量のメチル基が存在する条件下で反応させたことにより、脂肪酸へと戻らず目標物質である5種類の脂肪酸メチルエステル化合物を生成することができた。さらに炭素数と二重結合の位置が同じであるtrans型エライジン酸とcis型オレイン酸はGC部において分離が困難であると懸念していたが、質量/電荷比(m/z)264の信号強度が大きく異なることが測定されたことから分子極性に差異があることが示されRTの差の発生、すなわち分離することができた。また脂肪酸の濃度を適切な範囲に調整し、クロマトグラフィーの分離効率を向上させることができることがわかった。出発原料の脂肪酸(5種類)のメチルエステル化を行いcis型及びtrans型脂肪酸の分離分析が成立した。
今後の課題、計画 今後は、さらに出発原料の脂肪酸の種類を増やし、ヒト血清中の脂肪酸一斉分析へ発展させ、疾患との関連性を見出す研究につなげることができると考えた。
研究テーマ
4年生の模擬試験と国家試験の合格率との検証
トマトのヘタの緑膿菌の検出率について

具体的な研究活動 授業中に行っている試験と模擬試験の結果と国家試験合格の相関性を検討 緑膿菌は健常者には病原性は低いとされているが、免疫力が低下している人や小児・老人に対し病原性が認められることが知られている。特にトマトのヘタには緑膿菌が存在していることが多いので特別な培地を用い、緑膿菌を検出・同定を行い、検出率を算出する
今後の課題、計画 国家試験が2023年度は100%、2024年度は96%の結果であったが、授業中に実施している試験と模擬試験との関連性が認められたので2025年度も引き続き研究していきたい 緑膿菌の検出についての研究も引き続き行い結果を学会等で発表していきたい また、2025年度は手指の常在菌数と消毒による菌数減少についても研究する予定である
研究テーマ
感染症危機管理、ワクチン安全性コミュニケーション、リスクコミュニケーション

具体的な研究活動 1,公衆衛生協会「地域保健総合推進事業II」の「自治体における感染症対策の計画的な体制整備に関する調査研究」班に参加し、国の新型インフルエンザ等対策政府行動計画に基づく、自治体の感染症対策の進捗状況を調査し、課題と今後の対策について検討した。 2,東京iCDCを通じ東京都の感染症危機管理対策、JICAが事務局を務める国際緊急援助隊感染症対策チームを通じ国際的な感染症危機への日本の対応について検討した。 3,ワクチンの安全性確保、適切な教育啓発活動の検討のため、オークランド大学(ニュージーランド)の予防接種教育センターを視察した。
今後の課題、計画 2024年度の研究活動1(自治体の感染症対策の評価と推進)、2(東京都の感染症対策、国際的な感染症対策への日本の対応)について継続する。研究活動3(日本の予防接種啓発と信頼性確保)については、他国の施設訪問を行うのとともに、日本の予防接種教育センター(仮)設立に向けた検討を行う。
成果の発表(学会、論文等)、受賞 東京都iCDCフォーラムにおける発表(シンポジスト)、予防接種リサーチセンターにおける研究発表会(共同)
研究テーマ
冷温帯林に生息する大型土壌動物の大発生現象と気候変動に関する研究

具体的な研究活動 国内の中部地域を中心とした冷温帯林に生息する大型土壌動物の一種であるキシャヤスデは、冷温帯の気候に適応した生活史を持つ。本種は8年という長い生活史の中で、毎年冬季の低温状態を経験することにより脱皮・産卵が促されることがわかっている。 近年、地球温暖化の影響により、冷温帯地域の平均気温や積雪量にも変化が生じており、一定期間の低温状態が確保できない状況になっている。このような気象の変化によって、この生物は個体数を減少させる可能性があると同時に、生息域が狭められる可能性がある。 本研究では、本種の生息状況を現地にて調査し、また操作実験によって気象の変化が生息に与える影響を明らかにしようとしいている。 今年度は、山梨県および長野県の八ヶ岳山麓において本種の成虫が大発生すると予測される年であったため、現地調査を重ね、過去に大発生が確認された地域と現状の比較を行った。これにより、過去の発生地とは異なる地域での発生が見られ、気象の変化による影響があると考えられた。
今後の課題、計画 本年の調査で得られた結果をふまえ、他地域の生息地における発生状況の調査を行う。 また気温の上昇等が活動状況にどのような影響を及ぼすか、室内飼育実験による研究を進める。 気象の変化によって冷温帯の節足動物の生息および活動状況が受ける影響について、土壌動物以外の節足動物とも比較が今後の課題である。
成果の発表(学会、論文等)、受賞 2025年に行われる日本土壌動物学会大会にて発表予定
研究テーマ
細胞診における迅速で簡便な蛍光プローブ法による甲状腺癌検出法の確立

具体的な研究活動 <目的> 癌特異的に蛍光性を有す蛍光プローブ法は癌特異的かつ短時間で検出できる方法である。パイロットスタディで甲状腺乳頭癌特異的に光る蛍光プローブを見出している(Hino R et al. Thyroid research, 2018)。そのプローブを用いた蛍光プローブ法を臨床的実用化にあたり(1)乳頭癌特異性をより確実にする為に多数の手術検体で検討する事、(2)細胞診検体へ応用していく必要があると考えた。今回は特に蛍光プローブ法の癌特異性について検討していく。<対象と方法> 甲状腺乳頭癌に対する蛍光プローブ法について、多数の甲状腺腫瘍あるいは非腫瘍性疾患を用いた検討を追加する。臨床検体については、福甲会やました甲状腺病院に協力いただき、倫理申請が済み、実際に複数の検体について提供して頂いている。検体は蛍光プローブ用の生検体とパラフィンブロック検体である。それらの検体の中には濾胞癌も含まれており、乳頭癌以外に濾胞癌特異的な蛍光プローブも見出す予定である。 <現時点での進行状況> 今回やました甲状腺病院から送っていただいた検体は濾胞性腫瘍及び非腫瘍性疾患である。それらの検体について、まずは癌特異的なプローブを用いて癌特異性の検討を行った。同時にパラフィンブロックを薄切しHE染色で組織型を確認した。細胞株を用いて蛍光プローブの癌特異性について検討している。
今後の課題、計画 これまでの結果から乳頭癌特異的蛍光プローブが濾胞癌にも特異的である可能性もあるが、濾胞癌に特異的な新規の蛍光プローブを見出す必要性も見えてきた。現在症例数を増やし検討中であるが、濾胞癌の診断は組織診断以上に細胞診で極めて困難であるので、濾胞癌特異的蛍光プローブを見出せば、 臨床検査学的意義は高い。また、同時に蛍光プローブの癌特異性について細胞株を用いた実験で興味深い結果を得ているので再現性を見出す為の実験を計画している。
成果の発表(学会、論文等)、受賞 「ヒト癌細胞株におけるγ-グルタミルトランスペプチダーゼ(γ-glutamyl transpeptidase:γ-GTP)の癌特異経路の病理学的検討」日本医療検査科学会第56回大会(横浜) 2024年10月5日 「ヒト癌細胞株におけるγ-グルタミルトランスペプチダーゼ(γ-glutamyl transpeptidase:γ-GTP)の癌特異経路の病理学的検討」第52回埼玉県医学検査学会(大宮) 2024年12月8日
研究テーマ
スポーツ医学, 健康づくりの運動生理学 (キーワード:ゴルフ、健康増進)

具体的な研究活動 1.ゴルフのストレス軽減効果を高めるピラティスの有用性 2.大学ゴルフ選手におけるセルフ筋膜リリースの急性効果 3.ウェアラブル脳波計とAI解析によるゴルフパッティング時の心理運動効率の解明 4.日本骨髄腫学会における多様性推進活動の現状と課題 5.多発性骨髄腫の長期生存例における遅発性アミロイドーシスの臨床経過 6.医療従事者を対象としたニトロソアミン類の適正な安全性情報提供に関する検討 7.新しい生活様式における健診受診状況の変化の検討 8.心臓のトレーニング適応と遺伝的要因
今後の課題、計画 ゴルフによる健康効果を生理学的に分析し、生涯スポーツとしてのゴルフの魅力を明らかにするとともに、未来を見据えたウェルビーイングの向上を目指す。
成果の発表(学会、論文等)、受賞 <論文> 瀬尾 幸子, 河田 英里, 入内島 裕乃, 平尾 磨樹, 吉原 享子, 上田 真寿, 半田 寛, 中世古 知昭, 伊藤 薫樹, 飯田 真介, 安倍 正博, 堺田 惠美子, ダイバーシティ推進委員会2023年度アンケート結果報告, International Journal of Myeloma, 2024, 14 巻, 6 号, p. 47-52 中野 朋香, 山崎 皓平, 長田 眞, 國枝 尚子, 平尾 磨樹, 塚田 唯子, 岡本 真一郎, 菊池 隆秀, 河原 徹, 廣瀬 茂道, Picture in Clinical Hematology No.160, 臨床血液, 2023, 64 巻, 12 号, p. 1501 <学会> 高内政宏,高品悠輝,庄司拓哉,中谷帆乃加,楠山 卓,五代恵未,小田嶋 剛,杉森裕樹,只隈伸也,平尾磨樹.ゴルフとピラティスの融合がストレス軽減と認知症予防に導く新たなアプローチ.第5回日本認知症予防学会東京都支部学術集会. 2025. 山口真輝,高内政宏,高品悠輝,勝俣康之,楠山卓,横山格郎,小田嶋剛,伊藤直子,杉森裕樹,只隈伸也,平尾磨樹. セルフ筋膜リリースがゴルフパフォーマンスに与える急性効果.第34回日本ゴルフ学会大会. 2025. 杉森裕樹,伊藤直子,小田嶋 剛,堀口 逸子,間宮 弘晃,大平 隆史,増村 健一,平尾 磨樹,本間 正充.医療従事者を対象としたニトロソアミン類の適正な安全性情報提供に関する検討.第83回日本公衆衛生学会総会. 2024. 伊藤 直子, 杉森 裕樹, 小田嶋 剛, 平尾 磨樹, 森本 真由美, 松村 茜弥. 新しい生活様式における健診受診状況の変化の検討. 第83回日本公衆衛生学会総会. 2024. 河田 英里, 瀬尾 幸子, 入内島 裕乃, 平尾 磨樹, 吉原 享子, 上田 真寿, 半田 寛, 中世古 知昭, 伊藤 薫樹, 飯田 真介, 安倍 正博, 堺田 惠美子. ダイバーシティ推進委員会2023年度アンケート結果報告. 第49回日本骨髄腫学会学術集会. 2024. <受賞> 日本ゴルフ学会関東支部 2025 年度研究助成. ウェアラブル脳波計と AI 解析を活用した心理運動効率の検証:ゴルフパッティング における熟練度の影響と心理運動効率の解明.
研究テーマ
1. 大学生の食・生活習慣調査(DB調査)
2. 大学生・教職員の食・生活習慣調査(DBすこやかプロジェクト全学調査)
3. 若年者の肌シミ発生に関する検討
4. 有機農作業の運動強度と筋力に関する検討

具体的な研究活動 1. 大学生の食生活、生活習慣に関するWEB調査を横断的に実施(DB調査2023、2024)、カフェイン摂取と睡眠、ストレスなどの実態把握を行った。 2. 全学事象「DBすこやかプロジェクト」の下、DB調査の簡易フォーマットを用いて教職員と大学生の食生活、運動や睡眠等の生活習慣に関するWEB調査を横断的に実施した。 3. 若年者(小学生に拡大)を対象に、肌シミ等肌性状について非侵襲的な手法による測定、及び食・生活習慣に関する調査を実施した。 4. 有機農業サポートの一環として、有機農作業の運動強度、疲労感、作業者の筋力測定を実施した。(パイロットスタディ)
今後の課題、計画 1. DB調査2024に続き、4回目の調査となるDB調査2025をテーマを深化させながら実施(特にカフェインと睡眠)、大学生の食・生活習慣に関する定点調査を継続する。 2. 調査は完了。結果の公表、啓発活動を展開する予定。 3. 高校生を対象とした調査実施、小学生の縦断的な観察も実施していく予定。 4. 慣行農法との比較も視野に、対象とする農作業や実施場所・時期を拡大し、網羅的に調査を継続実施していく予定。
成果の発表(学会、論文等)、受賞 1. DB調査2023の結果は第78回日本栄養・食糧学会(福岡)一般演題として発表を行った。 5. カフェインの認知機能への影響に関する系統的レビューを実施、同学会にて一般演題として発表を行った。 6. 企業従業員のコーヒー摂取と座位行動に関する調査を実施し、同学会にて一般演題として発表を行った。
研究テーマ
遺伝学的検査の実名での実施に向けた現状と課題

具体的な研究活動 2022 年3 月に改定された日本医学会「医療における遺伝学的検査・診断に関するガイドライン」(以 下ガイドライン)において、遺伝学的検査の匿名化が“ 必須ではない” ことが示された。このことを受 け、2024 年9 月に開催された第31 回日本遺伝子診療学会大会内で、同学会ELSI 委員会企画として遺 伝学的検査の実名実施に向けた現状と課題に関し、委員からの発表ならびに総合討論を行った。ガイド ライン改定の背景の記載にあるように、医療安全の観点から匿名での遺伝学的検査実施による取り違え のリスクや、家系員が他施設で遺伝学的検査を実施する際の本人確認の課題といった内容が共有された。遺伝学的検査以外の検体検査を取り扱っている登録衛生検査所では、実名の取り扱い体制を既に有していることが示された。当委員会委員が所属する医療機関で既に実名での遺伝学的検査を実施している施設があった一方で、実名での遺伝学的検査実施に向けた取り組みがこれからという医療機関もあった。 今回の学会企画の内容から、現在はガイドライン改定後の過渡期にあることが示された。
今後の課題、計画 今後、それぞれの登録衛生検査所及び医療機関が、遺伝情報の特性に留意しつつ現場の実情に即した運用体制を構築していくことが望まれる。
成果の発表(学会、論文等)、受賞 第31 回日本遺伝子診療学会大会 【一般演題】
研究テーマ
17世紀英国の文学と文化
中世から初期近代のヨーロッパにおける、「死」および「死者」についての、宗教的、文化的認識の変遷

具体的な研究活動 1640年代か70年代にかけて活動した、英国の医師Sir Thomas Browneの著作を中心に、同時代の文学ー文化ー自然科学の動向を眺望し、それらの相互的な影響関係を研究する。特に、すべてに共通する分野である、植物誌と博物誌に注力し、研究する。 15世から18世紀のヨーロッパにおける、葬送の儀式、宗教的文献等から、死と死者に対する認識の変遷を読み解く。
今後の課題、計画 これまでは、上述のSir Thomas Browneの著作を中心に研究を進めてきたが、今後は、同時代の他の文献も視野にいれて、より包括的な研究を活動を目指したい。
研究テーマ
線虫C. elegansを用いた生物が老化するしくみの解明

具体的な研究活動 短寿命変異体mev-1におけるプログラム細胞死カスケードの抑制による寿命回復のしくみの解明に取り組んだ。
今後の課題、計画 引き続き、mev-1変異体だけでなく、他のミトコンドリア呼吸鎖に関する変異体を用いて、生涯に渡るプログラム細胞死の抑制が寿命回復につながるかどうかミトコンドリア機能回復を中心にその普遍性とメカニズムを解明する。
成果の発表(学会、論文等)、受賞 Yanase S, Yamaguchi R, Suzuki M, Yasuda K, Ishii N (2024. 6.15) Age-related impacts of the defective programmed cell death pathway on longevity in C. elegans, 第47回日本基礎老化学会大会(東京)
研究テーマ
学校教育における博物館の活用

具体的な研究活動 常設展示や、過去の展示などを利用しながら、授業内容を深化させる。
今後の課題、計画 授業として現地へ行くのは難しいため、VRや過去の展示の図録などの活用をしていけるような形としたい。

スポーツ・健康科学部 看護学科

研究テーマ
産後うつに関する諸外国の状況・動向とその介入時期や治療の効果に関するシステマティックレビュー(仮)

具体的な研究活動 PRISMA2020ステートメントのチェックリストの項目に沿って、テーマの文献調査を行っている段階である。
今後の課題、計画 先行研究も参考にしながら、専門家を交えて適格に選考プロセスが行われているかなど精査し、信頼性を高めていく必要がある。
研究テーマ
希少難病児のきょうだい支援について

具体的な研究活動 スコーピングレビューのために文献検索を行いました。日本の研究はほとんどなく、海外の研究を検索中です。シブリングサポートとして、ドイツでサポートプログラムができていること、難病児以外では全国に523箇所のシブショップというサポート活動があることが明らかになりました。
今後の課題、計画 スコーピングレビューを行い、学会発表をしていきたい
研究テーマ
地域住民の健康づくり

具体的な研究活動 ・健診受診行動の関連要因の検討 ・農村で生活する住民の強み(ストレングス)の検討
今後の課題、計画 地域住民向けの調査について、他機関と連携し詳細な計画を検討し実施につなげる。
成果の発表(学会、論文等)、受賞 第83回日本公衆衛生学会総会、第73回日本農村医学会学術総会において示説発表を行った。
研究テーマ
現在はまだ仮の状態だが、乳児期の子をもつ父親の育児介入の実際や、世間からの父親へのイメージについての研究準備を進めている。

具体的な研究活動 論文検索から複数の論文を比較し、時代の変化に伴う父親役割や育児介入の様子の変化がわかった。
今後の課題、計画 家族会などに参加し、父親の育児に対する思いや世間の父親イメージに対する父親自身の思いなどについて実際の声を聞き研究に繋げていきたいと考えている。
研究テーマ
精神科病棟の看護カンファレンスにおける
看護職の行動に関する研究

具体的な研究活動 精神科病棟の意見が対立した看護カンファレンス場面における看護職の行動を質問紙調査を行い,その結果から,看護カンファレンスを建設的に行なうための看護職の行動について示唆を得た。
今後の課題、計画 学会への投稿に向けて論文の修正を行っている。
研究テーマ
保育所における母乳育児支援

具体的な研究活動 保育所における母乳育児支援の実態を明らかにするため、保育士および母親の保育所における母乳育児支援に対する思いを調査した。またその結果をまとめ、日本母乳哺育学会学術集会にて成果の発表をした。
今後の課題、計画 今回の調査において、保育所入所後も母親は母乳育児を継続したいという要望があることが明らかとなった。保育所の現状と合わせ、保育所入所後も母乳育児を継続できるために、保育士と助産師が協同しながら母子を支援するための母乳育児支援プログラムの開発が必要といえる。 そのため、次年度以降、保育所における母乳育児支援プログラム開発と、実施を計画していく。
成果の発表(学会、論文等)、受賞 第38回日本母乳哺育学会にて、以下の発表を行った。 ・「保育所における母乳育児支援の実態調査」 日本母乳哺育学会雑誌(1882-4242)18巻Suppl. Page84(2024.09) ・「保育所に乳児を預ける母親の母乳育児支援に対する思い」 日本母乳哺育学会雑誌(1882-4242)18巻Suppl. Page83(2024.09)
研究テーマ
COVID-19パンデミック下における死別経験者の遷延性悲嘆症

具体的な研究活動 海外の文献からパンデミック中に死別を経験した人の遷延性悲嘆症の要因について考察し、文献レビューを学会誌に投稿して受理された。
今後の課題、計画 看護教育とグリーフケアについて研究を進める。
成果の発表(学会、論文等)、受賞 【論文】 "Factors of Prolonged Grief Among Bereaved Individuals During the COVID-19 Pandemic: A Literature Review" 国際保健医療 第39巻第4号 2024年12月 "Determinants of Fertility Desires among Women Living with and without HIV in Kenya: A Secondary Analysis of the Kenya Demographic and Health Survey" 大東文化大学紀要<社会科学> 第63号 2025年2月
研究テーマ
在宅看護 訪問看護ステーション管理 看護教育 AIと看護

具体的な研究活動 地域包括ケア、在宅看護を中心に教育方法および実践研究を進めている。また、海外の研究者とAIと看護教育について、意見交換し共同研究を企画している。
今後の課題、計画 地域在宅看護の人材育成や看護教育にAI技術を盛り込んで探求したいと考えている。
成果の発表(学会、論文等)、受賞 【著書】 「共生社会をめざす 地域包括ケア論」、編著 メヂカルフレンド社 【講演】 1.シミュレーション教育における学生の実践力を身につけさせるための取組 (京都) 2.Nursing education for developing students’ health assessment practice skills (GUANGZHOU CHINA) 【学会発表】 1.健康支援を基盤とする看護教育の実践 (SHANDONG,CHINA) 2.「専門医の講演が若年層の健康意識に与える影響に関する研究」磯山優、寺脇博之、伊藤孝史、根本佳和、中村めぐみ、王麗華
研究テーマ
・看護シミュレーション教育を用いた教育実践と評価
・地域や臨地とのユニフィケーションによる看護実践力、社会人基礎力向上の取り組み

具体的な研究活動 シミュレーションを取り入れた看護教育の実践を実施し、その成果を論文にまとめた。 また、日本看護シミュレーションラーニング主催の研修会に講師として参加して研鑽を積んだ。
今後の課題、計画 地域や臨地とのユニフィケーションによる看護学生の看護実践力、社会人基礎力向上の実践と評価を引き続き行っていく。
成果の発表(学会、論文等)、受賞 【論文】 ・基礎看護学実習におけるバーチャルシミュレーション教材とシミュレーションを組み合わせた代替実習に関する実践報告;奥平寛奈,髙瀬寛子;日本看護シミュレーションラーニング学会学会誌Vol.2 . 23-29;2024 ・Triai of Converting Nursing Records into Simplified and Structured Information Utilizing ChatGPT-3.5;Ryoma Seto,Masatoshi Ishikawa,Hirona okudaira,et al.;Stud Health Technol Infrm,2024 P236-240;2024 【学会発表(シミュレーション対談)】 ・「語ろう!患者経験価値を高める看護シミュレーション」 ;教育者、臨床実践家によるシミュレーション教育についての日頃の取り組みや課題についての対談。看護基礎教育の立場で登壇;第17回日本医療教授システム学会総会・学術集会;https://www.jsish17th.com/program
研究テーマ
障がいを持ちながら生活する子どもとその家族の支援

具体的な研究活動 障がいを持ちながら生活する子どもの事例をもとに、学生と学修を深める機会の提供や、文献を用いた対象者の理解をゼミを通して行っている。
今後の課題、計画 障がいを持ちながら地域で生活する家族のつながりについて調査を進めていきたい。
研究テーマ
入院患者のパーソナルスペースと看護介入との関連性。

具体的な研究活動 入職1年目でしたので、業務、学生指導を優先していた。 今後は文献の検索、研究の計画を立案していく。
今後の課題、計画 文献の検索を進め、立案した研究の計画からテーマを決定していく。
研究テーマ
臨地実習が看護学生にもたらす影響

具体的な研究活動 実際に学生とともに半年間臨地実習へ行き、学生が感じていること等の聴取を行った。
今後の課題、計画 急性期実習、慢性期実習での捉え方の違い ポジティブ、ネガティブ両面での調査 上記が今後の課題として挙げられる。
研究テーマ
精神医学・精神看護学
伝統医学
在宅医療学

具体的な研究活動 精神科アウトリーチに関する研究 差別と健康に関する研究 伝統医学教育
今後の課題、計画 現在取り組んでいる研究の深化と発展
成果の発表(学会、論文等)、受賞 Matsumoto T, Kitada S, Suda S: The association between exposure to hate speech or perceived discrimination and mental health problems among Korean residents in Japan. Transcultural psychiatry [Transcult Psychiatry], ISSN: 1461-7471, 2024 Apr; Vol. 61 (2), pp. 133-141;
研究テーマ
スタッフ看護師と管理者(看護師長,主任)の病棟運営の認識と職場環境の関係

具体的な研究活動 論文投稿
今後の課題、計画 縦断研究の実施
成果の発表(学会、論文等)、受賞 スタッフ看護師と管理者(看護師長,主任)の病棟運営の認識と職場環境の関係 山口久美子、田中芳幸、草刈由美子、上田理恵 日本医療経営学会誌第18巻1号,p1-12, 2024
研究テーマ
高齢者施設感染症情報収集システムの普及および活用評価

具体的な研究活動 既にシステムが稼働している地域においては精度の維持をするとともに、保健所における活用評価を行う。その評価結果をもって、システムを広域に広げるべく取り組みを行う。
今後の課題、計画 システム稼働地域は現在2つの保健所管内に多い。保健所が閲覧していない地域で入力が始まっている施設もあり、保健所の閲覧が早期の感染症発生の探知につながる可能性があることから、すでにシステムが稼働している施設がある保健所へ活用を促す必要がある。
成果の発表(学会、論文等)、受賞 2024年11月 医療情報学会(福岡) 「2保健所における高齢者施設感染症情報収集システム (FESSy)の有効性の検討」 2024年11月 JMIR Med Inform 「Effectiveness of Facility for Elderly Surveillance System (FESSy) in Two Public Health Center Jurisdictions in Japan:prospective observation study」
研究テーマ
高齢化社会における看護による認知症対応の有用性の検討

具体的な研究活動 本年度より大学院修士課程を履修いたします。大学院の授業にて看護分野以外の知見を得ることで研究を進めていきます。 認知症分野の文献検索を行っていきます。
今後の課題、計画 文献検索、文献研究を行い、研究の方法やデータ収集方法などを習得していきます。
研究テーマ
地域在住高齢者のAdvance Care Planningのプロセスの解明

具体的な研究活動 地域在住高齢者を対象に、人生の最終段階における意思表明や意思決定に至るプロセスがどのような過程を経るのかについてインタビュー調査を行い、モデル図を作成した。
今後の課題、計画 作成したモデル図を実践の場でどのように活用可能かについて検討していく方向である。
成果の発表(学会、論文等)、受賞 「持続可能な地域社会にむけて:論文に見る現状と課題」第15回日本プライマリ・ケア連合学術集会シンポジウム 「地域在住高齢者のAdvance Care Planningを巡る行動変容プロセスの検討」第7回日本エンドオブライフケア学会学術集会示説
研究テーマ
希少疾患児と家族の在宅生活と支援の課題

具体的な研究活動 希少難病の患者家族会に協力いただき、アンケート調査およびインタビュー調査を実施し、共催で交流イベントを開催した。一部を所属学会の学術集会で発表した。
今後の課題、計画 インタビュー調査を継続実施し、所属学会へ論文を投稿する。
成果の発表(学会、論文等)、受賞 坂口由紀子、久保恭子:母親から見た遺伝性希少難病児(者)のきょうだい児への心理・社会的影響と支援の課題、第71回日本小児保健協会学術集会 久保恭子、坂口由紀子:稀少遺伝性難病児の家族が遺伝リスクを巡り抱く困難と支援の現状・課題、第71回日本小児保健協会学術集会 坂口由紀子、久保恭子、宍戸路佳、濱嵜信恵、石井裕子:MECP2重複症候群児の学童期に見られる症状と 看護の課題、第44回日本看護科学学会学術集会 久保恭子、宍戸路佳、濱嵜信恵、坂口由紀子:在宅重症心身障がい児(者)の経管栄養による栄養・健康管理‐母親のケアから‐、第44回日本看護科学学会学術集会 坂口由紀子、久保恭子:難病児(者)のきょうだい児の現状と支援の課題、家族保健研究会誌, Vol3(掲載予定)
研究テーマ
看護学生のアセスメントの困難性について

具体的な研究活動 AIなどのテクノロジーが台頭する中、看護においても看護師(人間)にしかできない状況に応じた柔軟な対応と、人間の感情や価値観に対する深い理解が求められ、思考力の重要性が高まると考えられている。 看護過程は、看護の目標達成のための科学的な問題解決法を応用した思考過程の道筋であり、その道筋(思考のプロセス)がアセスメントである。学内や臨床で様々な取り組みや検証がなされているが、学生はアセスメントに苦手意識を持っている。看護過程の困難感について明らかにすることで、看護過程演習(授業)での教育的な示唆を得ていく。
今後の課題、計画 2025年度より大学院に入学する予定である。1年時には、研究計画書をもとに、先行研究デビューを行い、研究内容の見直し、具体的な研究方法を計画し、倫理審査の準備を進めていく。来年度よりデータ収集し、研究結果をまとめていく。今までは、共同研究者として、研究を行っていたが、今後は研究者として自立し、自身で研究がすすめられるよう、大学院での研究や授業、文献で、学習をおこなっていきたいと考えている。
研究テーマ
看護教育について

具体的な研究活動 授業や実習を通して、学生に対してどのような指導を行えば良いか吟味した。
今後の課題、計画 時間内で指導を完結させるためのスケジュール管理や、学生一人一人のゴールを見定める。
研究テーマ
「高齢心不全患者への退院指導の効果検証」
「基礎看護学教育における看護連携型ユニフィケーションの効果検証」

具体的な研究活動 「高齢心不全患者への治安指導の効果検証」:現在論文作成中、査読結果待ち。 「基礎看護学教育における看護連携型ユニフィケーションの効果検証」:看護基礎教育、臨床側との看護連携型ユニフィケーションについて文献検討を行い、臨床を交えた基礎的研究を検討している。
今後の課題、計画 「高齢心不全患者への治安指導の効果検証」:論文化した後、継続して研究する。 「看護基礎教育における看護連携型ユニフィケーションの効果検証」について、研究の開始および継続をする。基礎的研究として、まず2025年度実施する(現在、倫理審査申請依頼中)。その後、学会発表、論文化を試みている。基礎的研究の成果によっては、2026年度以降、継続した研究の発展を予定している。
研究テーマ
ヘルスリテラシー(健康リテラシー)、医療経済QOL、 
日本学術振興会 科学研究費助成事業 基盤研究(C) 基盤研究(C) 2020年4月 - 2025年3月

具体的な研究活動 研究テーマ <競争的研究費獲得> 研究代表者 1.厚生労働省 厚生労働科学研究費補助金 令和3〜5年度「新しい生活様式における適切な健診実施と受診に向けた研究」のデータを詳細分析と論文投稿準備 2.日本学術振興会 科学研究費助成事業 基盤研究(C) 令和2〜6年度「子どものヘルスリテラシー(健康リテラシー)とQOL(EQ-5D-Y)の研究」のデータを詳細分析と論文投稿準備 分担研究者 1. 厚生労働省 令和5年度厚生労働行政推進調査事業費補助金(厚生労働科学特別研究事業)「ニトロソアミン類の体系的リスク評価手法に基づくリスクコミュニケーションガイダンスの研究」データを詳細分析と論文投稿準備 2. 厚生労働省 令和5年〜度厚生労働行政推進調査事業費補助金(厚生労働科学特別研究事業)「妊産婦のニーズに適合した産科医療機関の選択に必要な情報の内容と提供方法の検討のための研究」のデータを詳細分析と論文投稿準備。特に「ヘルスリテラシーと産科医療機関の選択」について分析した。 3. 厚生労働省 令和5年〜度厚生労働省厚生労働科学研究費補助金(女性の健康の包括的支援政策研究事業)「若年期から老年期に至るまでの切れ目のない女性の健康支援のための評価手法・健診項目の開発に向けた研究」のデータを詳細分析と論文投稿準備。特に「女性労働者の労働損失」について分析した。 日本人間ドック・予防医療学会の理事として「遺伝学的検査アドバイザー育成事業委員会」委員長、「人間ドック・健診イノベーション創造委員会」委員長やシンポジウム座長などを通して、予防医療分野の先駆的な学術検討を推進した。 日本ヘルスコミュニケーション学関連学会機構理事、日本ヘルスリテラシー学会運営委員として、わが国のヘルスコミュニケーション分野の学術的な検討を推進した。
今後の課題、計画 今年度の研究活動を継続し、さらに成果発表等にも注力する。
成果の発表(学会、論文等)、受賞 著書〔印刷中)平尾 磨樹 (著, 編集), 渡會 公治 (著, 編集), 只隈 伸也 (著, 編集), 栗山 哲 (著, 編集), 杉森 裕樹 (著, 編集)「ゴルフとからだ 健康科学へのapproach」
研究テーマ
1.農村在住後期高齢者の精神的健康に及ぼす要因
2.高齢者の心身の健康指標に及ぼす要因

具体的な研究活動 1.農村の後期高齢者における感染症感染予防のための活動自粛が、精神的健康度に関連するか分析し検討している。 2.趣味活動が高齢者の心身の健康指標に及ぼす効果-使用素材の違いによる効果-の検証協力。 精神的状態簡易質問票WHO-5J、ローゼンバーグ自尊感情尺度の測定、研究対象者による認知機能検査(MoCA-J)、IPU巧緻動作検査、握力測定。 2024年8月
今後の課題、計画 現在の研究活動を継続していく。
成果の発表(学会、論文等)、受賞 成果の発表には至っていない。
研究テーマ
DMAT看護師の災害支援活動サイクルにおける課題

具体的な研究活動 インタビュー内容の分析 研究計画書の追加修正
今後の課題、計画 分析結果から、データの飽和の有無を確認。追加のインタビューもしくは、論文作成を行っていく。
研究テーマ
慢性疾患を抱える患者の自己管理上の課題

具体的な研究活動 慢性疾患を抱える患者が疾患を管理する上で患者が抱えている問題、課題など現状を調査する。
今後の課題、計画 調査結果をふまえ看護に活かす。患者教育の在り方を考える。
研究テーマ
「在宅での排泄アセスメントと手技指導のケアコツ」

具体的な研究活動 教材研究 医療従事者向けの情報WEBサイト「ディアケア プレミアム」で発信する「在宅での排泄ケア」をテーマ―にした企画で「在宅での排泄アセスメントと手技指導のケアコツ」について実践ケア動画作成・編集し医療従事者・介護者にわかりやすく解説した。 動画1 在宅での1シーン~排尿痛の訴え 動画2 尿に関するアセスメントと排尿パターンの把握 動画3 排尿に関するお困りごとへの対応 動画4 床上排泄・陰部洗浄の準備 動画5 尿器を使った床上排泄~介助者への指導のポイントと合わせて 動画6 在宅での陰部洗浄のコツ 動画7 在宅での1シーン~便秘の訴え 動画8 便に関するアセスメントと排泄パターンの把握 動画9 下痢のアセスメントと対応 動画10 便秘のアセスメントと対応 動画11 直腸診・摘便・浣腸のコツ~在宅ならではの工夫 2024年12月~排便ケアの動画が公開となった(運営主体 アルケア株式会社) 順次、公開される予定。
今後の課題、計画 医療従事者・介護者の反応や評価をもとに、次の教材研究に生かしていきたい。
研究テーマ
セクシュアリティ教育における実態とその歴史的構造に関する研究

具体的な研究活動 日本におけるセクシュアリティ教育の現状について調査し,その実態の構造を教育ならびに社会的背景を焦点とした分析および解釈し概念化する.
今後の課題、計画 1)セクシュアリティ教育の歴史的生成過程について,その発想の地である欧米におけるその発展を中心に文献的調査しわが国におけるその普及と現状について対比概観する. 2)日本型包括的セクシュアリティ教育を概念的に検討するために,教育を受ける学習者の特徴と発達段階ならびに発達課題をふまえた教育内容について先行研究を基に次元的に分類及び精整し構成概念化すると共に効果的な教育方法及び評価方法を検討する. 3)2)に加え,指導者教育の観点から指導者が受けた教育に関する実態を先行研究より把握すると共に,認知的バイアスがセクシュアリティならびにジェンダー教育への影響を視点に考察し,指導者としての在り方について検討する. 4)家庭や自治体,民間が実施するセクシュアリティ教育の実態とその効果について調査する.
研究テーマ
①生命の危機につながる状況下で援助要請しない精神障害者の在宅生活の継続を目指す医師と看護職のコンピテンシー
②統合失調症患者の睡眠に関する研究
③精神に障がいをもつピアサポーターの支援と役割

具体的な研究活動 ①危機的状況下で援助要請しない精神障害者を支援している医師に対してインタビュー調査を実施 ②統合失調症患者の睡眠に関する研究で収集したデータ分析と論文作成 ③精神に障がいをもつピアサポーターに関する文献レビュー
今後の課題、計画 ①インタビューで得られたデータの分析とまとめ ②統合失調症患者の睡眠に関する研究論文の投稿 ③ピアサポーターに関する文献レビューと研究計画書の作成
研究テーマ
共生社会実現に向けた地域協働型看護連携ユニフィケーション

具体的な研究活動 看護基礎教育における教育実践の場として地域を積極的に活用できるプログラムを構築することは、教育と地域双方にとって有益だと考える。看護学生が看護基礎教育で学修した看護コミュニケーション技術、バイタルサイン測定技術、健康観察技術等を活用し、地域に出て学生以外の他者と接し、これらの技術を活用する機会を設けることは、看護学生にとって重要な基礎看護技術の向上と社会人基礎力を培うことが期待できる。また、高齢者に関する諸問題を抱える自治体にとっては、学生の関りにより外出の機会が少ない高齢者の社会との接点の場となる。
今後の課題、計画 研究協力地域との打ち合わせ、地域課題の抽出、研究参加者の募集、その後実践の場にてフィールドワークを行う。また、倫理審査委員会にてお諮り頂く計画である。
成果の発表(学会、論文等)、受賞 研究者所属学会への報告、投稿論文を予定している。
研究テーマ
看護師の意識レベル評価における思考プロセスに関する研究2
―経験の違いによる思考プロセスの特徴の検討-

具体的な研究活動  意識レベル評定のスケールであるグラスゴー・コーマ・スケール(GCS)における思考プロセスを明らかにする研究である。日頃からGCSを使用している看護師と使用していない看護師の意識レベル評定において違いがあるかを質的研究で解明している。比較的誤答が多い意識レベルの事例を3つ設定して、それに対する評定を述べてもらい、内容分析を行う計画である。  昨年より看護師を対象にした調査をおこない、GCS使用する看護師と使用しない看護にわけてNVivoを使用して分析をおこない、まとめていく。
今後の課題、計画 「看護師の意識レベル評価における思考プロセスに関する研究2」をまとめ、学会発表や論文化をしていく。 また、「看護師の意識レベル評価における思考プロセスに関する研究1」に関して論文化していく予定である。
成果の発表(学会、論文等)、受賞 なし
研究テーマ
テーマ1「難聴高齢者にきめ細やかに対応するための医療従事者に対する研修の開発」
テーマ2「地域住民を対象とした耳の健康教育プログラムの開発」
テーマ3「難聴者のピアサポートきこえカフェについて」

具体的な研究活動 医療福祉系専門職養成校における加齢性難聴に関する教育の現状について、共同研究者と共に各専門職の国家試験出題基準と教科書を分析し、加齢性難聴の教育内容の確認と不足している内容について分析を行った。  また、桜美林大学大学院および他大学の難聴を研究する教員らと共に、継続的に研究会を開催し、難聴者に対するコミュニケーション方法のチェック項目表の作成、および地域住民に対する研修会を開催した。前年度に作成した難聴者が外来受診時に体験するコミュニケーションの困難さを映像化したVR(Virtual Reality)ゴーグルを活用し、難聴高齢者にきめ細やかに対応するための医療従事者に対する教育・研修方法について検討を進めている。  他大学の難聴研究者が主催する難聴者のピアサポート「きこえカフェ」の月1回の開催を支援し、データ収集などの協力を行っている。
今後の課題、計画 保健医療福祉に従事する職員に対する研修教材の一部としてVR教材開発を更に伸展し、看護場面等の他のシーンについても合わせ継続的に検討する。難聴研究会メンバーに加わった耳鼻科医師、難聴の研究者1名が加わり、研究内容の検討をさらに充実すること、研究の発展に向けて研究データの収集など継続的に活動する。
成果の発表(学会、論文等)、受賞 (論文)佐野智子,小川智子,森田恵子,長田久雄:医療福祉系専門職養成校における加齢性難聴に関する教育の現状―国家試験出題基準と教科者の記載を手がかりとして―.城西国際大学紀要, vol.33(3);1‐15 (学会発表) ・地域在住高齢者を対象とした「耳の健康教育」‐難聴の早期発見・早期受診をめざして‐.日本公衆衛生学会第83回大会,2024,10,29. ・佐野智子,勝谷紀子,森田恵子,長田久雄:地域在住高齢者を対象とした「耳の健康教育」の効果の検討.日本応用老年学会第19回大会,2024,11,9.
研究テーマ
新しい生活様式における健診受診状況の変化の検討

具体的な研究活動 2020年度のコロナ禍における健診受診控えの要因調査に参加した者を追跡し、COVID-19の5類移行後における2023年度の健診受診状況と対象者特性を検討した。
今後の課題、計画 乳がん検診における需要行動と価値評価について (年齢カテゴリー別に乳がん検診を受けた女性を対象にし、乳がん検診の受診の影響因子を分析することで、乳がん検診の受診の促進の可能性を検討する)
成果の発表(学会、論文等)、受賞 第83回日本公衆衛生学会総会
研究テーマ
1.看護における文化コンピテンス
2.看護学士レベルの英語教育:臨床現場へのスムーズな適応
3.グローバル看護で使われる英語の特徴

具体的な研究活動 1.「看護における文化コンピテンス」については、文献研究を進めているところである。 2.「看護学士レベルの英語教育:臨床現場へのスムーズな適応」については、本学での教育実践をもとに、専門用語のインプットとアウトプット強化の方法と評価の研究を継続している。 3.「グローバル看護で使われる英語の特徴」については、論文や記事の英語テキストの分析を継続している。
今後の課題、計画 研究テーマ1については、文献をまとめ、日本人看護師の内外の実践に有効な情報を提供できるようにする。 研究テーマ2と3については、現在の研究活動を継続する。
成果の発表(学会、論文等)、受賞 学会招待講演:一般社団法人日本国際看護学会第8回学術集会 教育講演「看護における文化コンピテンス:文化をアセスメントし、より良いケアを実現する」(Transcultural competence in Nursing: To Assess Cultures for Better Care)2024年10月5日(於 大分)

社会学部 社会学科

研究テーマ
・「職業教育の高度化とその実用性」
・「高校教育におけるキャリア教育」

具体的な研究活動 今年度は、高等学校卒業後の継続教育機関である専攻科の歴史的基盤の変遷として、北海道の農業特別専攻科を中心に文献調査を行った。また、その成果の一部は、日本職業教育学会・北海道東北地区部会にて報告を行った。
今後の課題、計画 今後は、北海道での継続的な文献調査を行うとともに、学校への訪問も併せて実施していきたい。また、高等学校専攻科の歴史的基盤および現状についてまとめた論文の執筆に取り掛かりたい。
成果の発表(学会、論文等)、受賞 【論文】 ・阿部英之助,「技術・職業教育」『日本の民主教育2023』大月書店,pp.179,pp.181-183,2024. ・一盛真、阿部英之助ほか5名、『社会教育主事講習の実践と新たな学びの場の展開』「社会教育職員研  究」,全国社会教育職員養成研究連絡協議会, (31),pp.9-21, 2024年5月 ・阿部英之助,「農業高校はなぜ元気なのか 農から学ぶ農業高校の魅力」『食べもの通信』食べ物通信  社,No.648,2025年2月号, pp.24-25 ・阿部英之助,「技術・職業教育」『日本の民主教育2024』大月書店,pp.173-180,2025. 【報告】 ・阿部英之助, 「高等学校専攻科の現状とその歴史的変遷」日本職業教育学会・北海道東北地区部会,青森  中央学院大学,2024年8月24日 ・阿部英之助,「社会教育主事講習の現状と課題~大東文化大学の事例から~」全国社会教育職員養成研  究連絡協議会,第2回定例研究会,明治大学,2024年12月7日
研究テーマ
・マンガ心理学分野(BL、LGBTQ+)
・LGBTQ+のダイバーシティについて
・マンガ研究
・キャリア教育

具体的な研究活動 ・社会学研究所 マンガ・ビジュアル研究会 ・日本マンガ学会  ・日本マンガ学会 ジェンダー・セクシャリティ部会 ・BLマンガに関する実地調査
今後の課題、計画 科研費がなかなか取得できないため、大きな調査などができない。納得してもらえる研究を考えていきたいが、アメリカの政権交代で困難になってきているLGBTQ+に関して今後も研究していく。
成果の発表(学会、論文等)、受賞 ■論文 井島由佳 「BLにおける結婚に関する表象についての一考察 -同性婚制度の視点から1-」『社会学研究所紀要』, 5号, pp.47-58, 2024. 井島由佳 「暮田マキネの世界 ―福祉BL 呪縛からの解放―」『社会学研究所紀要』, 6号, pp.51-64, 2025. ■書籍 井島由佳 「『鬼滅の刃』流 強い自分のつくり方」(中国語簡体字版翻訳書)北京新東方大愚文化伝播有限公司, 2025 ■学会発表 井島由佳「腐男子が伝えたいBLと商業BLについての一考察~腐男子作家のインタビューを通して~」日本マンガ学会 第23回大会(京都精華大学)2024年6月22日 ■企業研修 井島由佳「『鬼滅の刃』から学ぶレジリエンス」一般社団法人全国信用組合中央協会 2024年10月24日 ■その他 社会学研究所主催 第6回ランチタイムミーティング「朝ドラ『虎に翼』からDE&Iを考える」での勉強会報告
研究テーマ
1. 地域福祉の実践に関する実証研究
2. 地域の公的施設の(再)利活用に関する研究
3. 醸造・食文化と地域振興に関する研究
4. 酒造業に対する規制と振興策に関する研究

具体的な研究活動 1. 地域福祉向上のために活動するNPOおよび社会福祉法人等へのヒアリング調査 2. 公的施設の再活用および跡地活用の視察とヒアリング調査 3. 醸造・食文化と地域連携・振興に関する視察とヒアリング調査 4. 酒造業に対する規制と振興策に関するヒアリング調査
今後の課題、計画 今年度掲げた上記研究テーマについて、ヒアリングを含めたデータの蓄積を継続的に行い、その結果を取りまとめる。
成果の発表(学会、論文等)、受賞 【学会発表】 (1)日本公共政策学会2024年度研究大会 自由公募セッションⅤ(セッション企画) 「規制産業としての酒類業と地域振興」(2024年6月2日、龍谷大学) 司会: 松原聡(東洋大学経済学部教授) 報告者①: 齊藤由里恵「酒税の改正と酒類需要」(中京大学経済学部准教授) 報告者②: 藤井大輔「酒類業の生産・流通における公的規制」(埼玉学園大学経済経営学部教授) 報告者③: 植野一芳「酒類業の振興策と地域」(大東文化大学社会学部教授) 討論者: 小澤太郎(慶應義塾大学名誉教授) 【論文等】 (1)松原聡・竹澤康子・植野一芳・藤井大輔・齊藤由里恵・福田怜生「酒類規制・税制の変更が酒類の需要構造に与える影響―2003年ビール系飲料の税率改正を中心に―」『経済論集』, 第49巻第2号, pp.85-104, 2024. (2)植野一芳・中村年春・山田敏之・塚本正文「[研究ノート] 青森酒蔵コラボレーションとは何か−日本酒醸造の現況、構造転換、地域振興の視点から−」『社会学研究所紀要』, 第5号, pp.123-137, 2024. (3)藤井大輔・松原聡・植野一芳「アルコール飲料の消費実態調査」『現代社会総合研究所ワーキングペーパー』, WPS202401, pp.1-27, 2024. (4)藤井大輔・松原聡・植野一芳・竹澤康子「アルコール飲料の消費実態調査」『埼玉学園大学研究紀要(経済経営学部篇)』, 第24号, pp.1-13, 2024. (5)松原聡・植野一芳・藤井大輔・齊藤由里恵「規制産業としての酒類業と地域振興―日本酒醸造業を中心に―」『現代社会研究』, 第22号, 2025(3月刊行予定). (6)藤井大輔・齊藤由里恵・松原聡・植野一芳「規制産業への政策効果―酒類業の税制・公的規制を中心に―」『公益事業研究』, 第76巻第2号, 41-74, 2025(3月刊行予定). (7)松原聡・植野一芳「規制の特例措置の一考察―奄美群島黒糖焼酎関連の規制の変遷から―」『経済論集』, 第50巻第2号, 2025(3月刊行予定). (8)植野一芳「[研究ノート] 黒糖をめぐる奄美群島の歴史と酒造文化」『社会学研究所紀要』, 第6号, 2025(3月刊行予定). (9)山田敏之・野嶋剛・中村年春・塚本正文・植野一芳「伊賀地方の酒造りの特徴と酒蔵のイノベーション-森喜酒造と大田酒造の事例-」『社会学研究所紀要』, 第6号, 2025(3月刊行予定).
研究テーマ
社会心理学に関わる諸研究を行った。具体例として、以下の研究を行った。
・社会的ジレンマや間接互恵性など、人々の協力行動や利他行動に関する研究
・単純な視覚刺激が感情に与える効果に関する研究
・ヒューリスティック・認知バイアスに関する研究
・生物学的アプローチに関する研究
・絵本など社会的表象に関する研究

具体的な研究活動 学生を対象にした心理学調査や心理学実験を行った。また、これまでの先行研究などをまとめ、学術論文を執筆した。 心理学調査や心理学実験を実施するにあたり、人権の保護、インフォームド・コンセント、個人情報の守秘、研究倫理に関連する法令や学内規定などの遵守、安全に関連する法令の遵守などを行った。
今後の課題、計画 今後も変わらず、社会心理学に纏わる諸研究を行っていく予定である。具体的には以下の研究を進め、それぞれ、心理学調査や心理学実験を行っていく予定である。 ・社会的ジレンマや間接互恵性など、人々の協力行動や利他行動に関する研究 ・最小条件集団に関する研究 ・代理報復行動に関する研究 ・ヒューリスティック・認知バイアスに関する研究 ・生物学的アプローチに関する研究 ・絵本など社会的表象に関する研究
成果の発表(学会、論文等)、受賞 【学術論文(査読なし)】 小野田竜一「単純な視覚刺激が感情に与える効果―漫画の背景効果が起こす感情喚起―」『大東文化大学社会学研究所紀要』第5巻, pp. 73-92, 2024 【学会発表・研究会発表】 Onoda, R. Intergroup vicarious retribution caused by prosocial punishment in social dilemmas. the 13th International Conference of Social Dilemmas. Leiden, Nederland. July 1-5, 2024. (Oral) 小野田竜一 集団間の代理的な報復が生じる罰行動は向社会的罰なのか?:外集団の個人による罰行動の主観的評価の特定 日本社会心理学会第65回大会 オンデマンド 2024年9月19日-10月3日. 小野田竜一 感情に駆られた利他主義者というシグナル:間接互恵状況における評判 ワークショップ:ヒトの協力行動の理解ー間接互恵性とその周辺ー 神奈川県,三浦郡 2024年1月20,21日. 【受賞】 なし
研究テーマ
AI時代のインストラクショナル・スピーチ:英語教師とバイリンガリズム

具体的な研究活動 日本における日本人英語教師のバイリンガルな教授発話の必要性が増加している。一方で、近年急激に普及するAIを学校教育にどう活用すべきか議論が活発化している。そこで本年度は、これまでに協力して頂いていた日本人英語教師のISデータを基に、そこからAIやNS(英語母語話者)の機能を除外し、日本人英語教師のIS機能における独自性を探った。結果は学会発表や論文刊行へと投稿準備を進めている。
今後の課題、計画 学校現場におけるAIの活用については賛否両論があるが、今後はAI禁止ではなく、より創造的な授業展開のためにAIをどのように活用していくべきかという方向に向かっていくものと思われる。来年度以降は、学習者の創造性を高めるための日本人英語教師のより効果的なバイリンガル行動について、日本語発話行動の機能にフォーカスしながらこれをどのように精選し、より創造的支援へとつながるであろう英語発話行動の在り方を追究する予定である。
成果の発表(学会、論文等)、受賞 日本教育工学会の研究会にて本年度の研究成果を発表した。日本人英語教師のISデータからAIやNS(英語母語話者)にできない機能を除外して分析した結果、教師のバイリンガル行動(職業的バイリンガリズム)にはAI的発話や日本語と英語の混和が多く、これらを減らして非AI的な英語の増加をめざすことでより豊かな教授発話とすることができる可能性が示された。この成果は日本教育工学会2024年研究報告集に掲載された。
研究テーマ
(1)ライフコースの多様化に関する実証的研究
(2)社会階層と社会移動に関する研究

具体的な研究活動 (1)系列分析を用いたSHA、とりわけ編集距離を用いない方法の適用可能性についての検討 (2)2025年「社会階層と社会移動に関する全国調査」の実査(プレ調査、本調査)に関する検討や作業
今後の課題、計画 引き続き、SHAの適用可能について検討する
成果の発表(学会、論文等)、受賞 香川めい 「初期キャリアの状況とその後のライフイベント――関連性に変化はあったのか」日本教育社会学会第76回大会(2024年9月13日) KAGAWA, Mei "From Career Paths to Marriage Timing: Investigating the Interplay of Regional Mobility in Japan" International Conference MOBILITY IN LIFE COURSE (LIVES & nccr--on the move) (2024年11月5日) 香川めい・小林盾 「系列分析を用いた恋愛から結婚履歴の類型化――家族に関する振り返り調査の分析(2) 」第97回日本社会学会大会(2024年11月9日)
研究テーマ
1) 漢字字形処理とその応用
2) 大学生向けプログラミング教育のコンテンツ研究
3) (主に)外国語教育へのコンピュータ利用

具体的な研究活動 1) 漢字字形処理とその応用  漢字字形共有Webデータベースに登録されている各種異体字・コード外字を、情報交換が保証される形態でPCで活用(表示・印刷)できる機構を検討し試作した。またその成果を発表した。 2) 大学生向けプログラミング教育のコンテンツ研究  文系大学生に適したプログラミング教育コンテンツとして、ドリル学習問題を試作し、実際に学生に利用してもらった。 3) (主に)外国語教育へのコンピュータ利用  コンピュータ・ネットワーク・AI技術を生かした新しい外国語学習コンテンツを開発するものである。残念ながら2024年度は研究が進まなかった。
今後の課題、計画 1) 漢字字形処理とその応用  2024年度に試作した機構を実際にWebデータベースに組み込み、評価を行いたい。 2) 大学生向けプログラミング教育のコンテンツ研究  独自のドリル問題データを登録していた外部サービスの継続性に問題が発生したため、別のシステムへの移行ないしは独自システムの検討に着手する。 3) (主に)外国語教育へのコンピュータ利用  引き続き、過去に作成した外国語学習コンテンツを現在の技術レベルに適応させる改造を行い、改めて公開する予定である。
成果の発表(学会、論文等)、受賞 成果発表 ・上地宏一「グリフウィキに登録されたIDSおよび異体字グリフの活用について」HNG公開20周年記念連続研究集会「字体史研究と文字情報データベース(第1回)」, オンライン, 2025年3月8日.
研究テーマ
1945年以降の日本メディア史

具体的な研究活動 テレビの登場が映画産業に与えた影響など、さまざまなメディアの登場がどのように既存のメディア産業を変えていったかを、映像資料や関連する雑誌のアーカイブを調査し明らかにする。
今後の課題、計画 1980年代以降のメディア産業の変化を、映画産業と関連する音楽産業の変化や、VHSやDVDのメディアの登場という点から調査する。
研究テーマ
国際社会学、エスニック集団、欧米および日本におけるキャンセルカルチャー

具体的な研究活動 資料・書籍・論文収集
今後の課題、計画 国際社会学上の理論研究とテキストが必要
研究テーマ
日本企業における技能習得と処遇

具体的な研究活動  目下、日本において長らく支配的な給与形態であった職能給のもつ意義と問題を、日米比較的な観点から考察している。日本では職能給はおよそ1970年代以降、いわば職務給の妥協的形態として大企業を中心に定着し支配的になっていった。名称からすれば能力を評価するかのごとき給与形態ではあるが、職能給はその後周知の通り年功給化していった。このような経緯から、職能給からの脱却を図り、職務給に移行すべきであるという職務給待望論というべき議論がある。しかしながら米国などでは、逆に職務給こそがある種の桎梏に至り、むしろ職能給が志向されているような状況にあるといえる。すなわち1980・90年代以降、職務給の旧い慣習を突破して職能給を導入すべきとの議論が活発化した。日本の職能給の現実と、米国で議論されている職能給の類似・相違点は何か、新たな問題点は何か、を考察するのが研究の目的である。
今後の課題、計画  近年、日本と同じように職能給が一定の普及をみている米国において、その論理と背景を探求し、日本の職能給の特徴を米国との比較により、考察を深める予定である。
成果の発表(学会、論文等)、受賞 研究内容を、『環境創造』(大東文化大学環境創造学会)第31号に投稿した。
研究テーマ
1)メルロ=ポンティ哲学研究、および、メルロ=ポンティ哲学の関連領域研究 2)フランス社会学をめぐる哲学 3)視覚論 4)間文化現象学研究

具体的な研究活動 ・1)および2)について、大東文化大学特別研究費(研究助成)の助成を受け、8月にフランス国立図書館にて、メルロ=ポンティの未公刊草稿の研究、および、フーコーの草稿の存在確認およびその一部の研究を行った。 ・1)について、昨年度の計画に則り、マルローとメルロ=ポンティに関するワークショップの要旨を発表した。その他の所属学会では、学会員諸氏の発表を拝聴した(学会によっては司会などにも携わった。)。 ・3)および4)について、昨年度の計画に則り、共訳書『うつむく眼』の新装版を出版した。 ・3)および4)について、社会学研究所マンガビジュアル研究会の勉強会や、間文化現象学センターの第4回東アジア間文化現象学会議にて、関連分野の第一人者たちの発表を拝聴した。
今後の課題、計画 1)メルロ=ポンティ哲学研究、およびメルロ=ポンティ哲学を軸とした関連領域の研究を引き続き行う。 ・マルローとメルロ=ポンティに関する研究を継続し、来年度は関連学会にて発表を行う。 ・フランス国立図書館で収集してきた資料の他。積み残しているテーマについて資料収集・研究を行う。とくにメルロ=ポンティとマルブランシュの関連に関する検討に注力する。 ・関連する領域の研究として、昨年度より新たに始めた社会学関連研究を行う。「フランス社会学派と哲学の関係」に関する資料収集を行う。 ・昨年度より新たに始めたマンガ・ビジュアル関連の研究を引き続き行う。
成果の発表(学会、論文等)、受賞 〈共訳書(新装版)〉 マーティン・ジェイ著、亀井 大輔・神田 大輔・青柳 雅文・佐藤 勇一・小林 琢自・田邉 正俊訳『うつむく眼〈新装版〉: 二〇世紀フランス思想における視覚の失墜 (叢書・ウニベルシタス)』、法政大学出版局、2024年5月10日。 〈ワークショップ要旨〉 畑亜矢子・上江洲律子・木水千里・佐藤勇一「ワークショップ2 アンドレ・マルローの現代性――論集刊行とその後――」『cahier』 33号(日本フランス語フランス文学会、2024年)、5-9頁。
研究テーマ
AIなどテクノロジーの急速な発展が私たちの生活や意識をどう変えていくか。没入感をキーワードに映像作品や芸術表現を通して変革期にあるメディア状況を分析。

具体的な研究活動 ・映像制作を通した能力開発に関する研究 ・地域の活性化におけるイマーシブコンテンツの活用に関する研究 ・生成AIの創造的活用の可能性に関する研究
今後の課題、計画 ・引き続き、イマーシブをキーワードに、新しいテクノロジーが、映像メディアと社会に及ぼす影響を調査する。生成AIについても、より具体的に分析を進めていく。
成果の発表(学会、論文等)、受賞 「ディレクターとテクノロジー」放送メディア研究,NHK放送文化研究所,No.17,pp.53-72, 2024. 「新しいメディアテクノロジーと映画祭の機能」社会学研究所紀要,大東文化大学社会学研究所,第5号,2024.
研究テーマ
観光政策と観光税に関する研究、累進消費税に関する研究、酒類の製造及び販売と賦課に関する研究

具体的な研究活動 北海道庁や東京都庁などへの観光政策に関するヒアリング、累進消費税に関する文献の収集、東京都内並びに三重県内の醸造所へヒアリング
今後の課題、計画 次年度も引き続きヒアリング並びに文献の収集を続けるが、観光税についてより広い地域で調査を展開する計画である。
研究テーマ
企業のサステナビリティ情報開示に活用できるウェルビーイング指標の構築

具体的な研究活動 これまでの研究成果であるステークホルダビリティの指標と気候変動関連情報開示に関わるデータを用いて、 サステナビリティ情報開示に活用できるウェルビーイング情報の分析を行っている。 調査としては、気候変動対策に関する国内外の政策・制度を比較したデータや企業の対応・活動については整理されてきているが、ウェルビーイングと結びつけていないことがわかった。
今後の課題、計画 2025年度の課題としては、ウェルビーイング指標の構築することである。 研究計画としては、まず、ウェルビーイング関係する政府・自治体の政策・制度、企業の対策に関する情報収集、整理する。それと並行して、企業のウェルビーイング関連の情報開示状況を調査し、整理する。
成果の発表(学会、論文等)、受賞 (講演等) 鶴田佳史「受賞者講評」eco検定アワード2024表彰式(東京商工会議所),2024年11月22日. (その他) 鶴田佳史, 2024, 「第三者コメント」『THREE HIGH ANNUAL REPORT OMOU 2023』株式会社スリーハイ: 33.
研究テーマ
在外研究 ポルトガル 南部Algarve地方

具体的な研究活動 在外研究 ポルトガル 南部Algarve地方
今後の課題、計画 在外研究 ポルトガル 南部Algarve地方 展開 その他、東南アジア、アフリカ、日本等での展開
成果の発表(学会、論文等)、受賞 10.1007/s41748-024-00405-0  Geology 2位 / 321誌中 など(Scopus) https://sapientia.ualg.pt/entities/publication/4885b9ec-d3ed-4ec9-9b4c-af55b9ced815
研究テーマ
デンマーク「学習福祉」の挑戦:生産学校から予備的基礎教育へ

具体的な研究活動 今年度は,2020年度から2022年度にかけて実施した科研費研究課題「デンマークの学習福祉と青年教育政策に関する研究:予備的基礎教育の創設を中心に」(20K02582)を受けて,予備的基礎教育の制度を中心に,デンマークの「学習福祉」のその後の展開について研究を進めた。とくに生産学校の経験を発展的に継承して創設された予備的基礎教育の制度について,創設後の実施状況や実施にともな課題への取り組みについて研究を行った。
今後の課題、計画 予備的基礎教育の制度はデンマークにおける「学習福祉」の焦点の一つであり,調査を実施した2022年以降も制度改革が続いている。今後は,制度改革の状況を見極めながら,予備的基礎教育制度の創設と実施状況を中心に,デンマークの「学習福祉」の制度的特質と全体像を明らかにすることを課題とする。
研究テーマ
災害被災地の復興後の現実と課題を明らかにする

具体的な研究活動 地震による被災から10年以上経った地域において、住民のライフステージの変化が地域の存続に与える影響について参与観察とインタビュー調査を実施した。調査地は以下の通りである。 ①長野県下水内郡栄村(調査/2024年2月・8月) ②宮城県牡鹿郡女川町(調査/2024年7月) ①は長野県北部地震(2011年)、②は東日本大震災(2011年)の被災地である。栄村では、30代の地元住民および近年開業したシェアハウスの住民へのインタビューを実施した。女川町では、伝統行事の参与観察を通じて、行事を支える地元住民の世代交代と外部支援者との関係の変化を把握することができた。これらのフィールドでの調査は次年度以降も継続予定である。
今後の課題、計画 今後は下記の2点を中心に、参与観察およびインタビュー調査を引き続き実施する予定である。 ① 世代間の意識の相違(子育て世代と60代以上の世代) ② 復興後の地域間(中山間地域と沿岸地域)の共通点と相違点の明確化
成果の発表(学会、論文等)、受賞 「返礼の回路を生み出す地域の文化資源-被災から13年目の宮城県牡鹿郡女川町-」『大東文化大学紀要<社会科学>』第62号, 2024年3月, pp.1-16.
研究テーマ
・台湾・桃園神社保存運動
・台湾出兵関係調査
・自転車とツーリズム・まちづくりに関する研究
・中華系ディアスポラ(台湾における香港人)

具体的な研究活動 ・台湾・桃園神社保存運動 台湾における1980年代の報道の調査、当時の保存運動の関係者へのヒアリング ・台湾出兵関係調査 出兵に従軍した記者岸田吟香の報道に関する資料収集 ・自転車とツーリズム・まちづくりに関する研究 日本各地のサイクリングイベントの実施状況を調査、千葉・富山などを実走調査 ・中華系ディアスポラ(台湾における香港人) 台湾における香港人受け入れ状況を現地調査
今後の課題、計画 ・台湾・桃園神社保存運動=25年度内に論文発表、シンポジウム講演予定 ・台湾出兵関係調査=25年5月の日本台湾学会でこのテーマで発表 ・自転車とツーリズム・まちづくりに関する研究=台湾の先進例や国内のルートを調査 ・中華系ディアスポラ(台湾における香港人)=台湾における香港人へのヒアリング
成果の発表(学会、論文等)、受賞 【論文その他】 野嶋剛「150年の節目に台湾出兵・牡丹社事件の意味を問い直す」『交流』9月 号,2024 野嶋剛「海外のシェアサイクル事例 台湾(台北/高雄)」『シェアサイクル 便覧2024』2024 【発表】 野嶋剛「1874年在恆春半島,三個外國記者目擊了什麼?」牡丹社事件國際講座 分享交流會,2024.12 【講演】 野嶋剛「TSMCと台湾をめぐる経済安全保障と地政学~熊本にとってのチャン スとリスク~」くまもとサイバーセキュリティシンポジウム2024,2024.11
研究テーマ
【テーマ1】板橋区高島平地域におけるまちづくりの実践的研究
【テーマ2】日常&非日常の自転車活用
【テーマ3】防災教育の研究

具体的な研究活動 【テーマ1】高島平地域のまちづくりにUDCTakディレクターとして参画。UR都市機構およびトヨタモビリティ東京との産学連携プロジェクト「高島平ゆめのまち産学連携プロジェクト」の一環として企業と連携したワークショップを6回実施したほか成果発表会を開催。地域の小学校での講演。 【テーマ2関連】自転車国際会議Velo-city2024 Ghent(ベルギー)参加。千葉県南房総市及び館山市での現地調査。シンポジウム開催1回。 【テーマ3関連】オリジナル防災教育ツール2種を学生らと開発。地域の小学校での講演。地域イベントでのブース出展2回、地域の小学校での防災教育ワークショップ開催1回など。
今後の課題、計画 2025年度も引き続き同様の研究テーマに取り組む計画である。各テーマとも自治体や企業、市民との連携を意識していきたい。
成果の発表(学会、論文等)、受賞 ・飯塚裕介・小林桃子「避難指示文の指示内容と文末表現の組み合わせが避難行動に及ぼす影響」『都市計画報告集』第23巻4号,2025年 ・飯塚裕介「高島平から災害時の食を考える」『高島平学 : 高島平を思考する地の知』,第9号,2025年3月31日. ・飯塚裕介および社会学演習Ⅰ防災教育チーム「チョイス」, 2025年1月. ・飯塚裕介および社会学演習Ⅱ防災教育チーム「【改訂版】避難タイムライントランプ水害編」, 2025年1月. ・シンポジウム「迷走する日本の『電動モビリティ』を検証する」大東文化会館,2024年7月13日(企画運営・モデレータ).
研究テーマ
リゾート法の失敗から見る地方都市(青森県大鰐町)の財政再建

具体的な研究活動 青森県大鰐町はリゾート法の成立を背景に、巨額なリゾート施設を建設しました。しかしながら、バブル崩壊の煽りを受け、2008年には破綻寸前である早期健全化団体となりました。現在、その負債の返済の他、人口減少と高齢化率の上昇といういわば三重苦である状況の中でも、大鰐町はその課題を解決すべく財政再建に取り組み、同時に指定管理者制度を活用しながら地域を活性化しようとしています。早期健全化団体となった背景やそこからの財政再建の過程をトレースすることで、今後の他の地域での財政再建モデルとなり得ると考え、現在そのテーマに取り組んでいます。
今後の課題、計画 財政再建を担当した元町長などにヒアリング調査をする。大鰐町が採用した指定管理者制度の概要と課題を整理するなど。
研究テーマ
若者の情報行動に関する研究

具体的な研究活動  本年度は、デジタルネイティブと呼ばれる若者の情報行動の実証的解明に取り組んだ。本研究では、これまでのメディア研究とは異なる経済学的なアプローチを採用した。なかでも、行動経済学の視座に立ち、非合理かつ複雑な情報行動の背景にある心理を理解する手がかりとした。実証分析では、大学生(N=277)を対象とした調査票調査を実施した。自由回答で得られたデータは計量テキスト分析によって集計・解析した。分析結果は、論文としてまとめ学会誌に投稿した。
今後の課題、計画  今後の研究課題は深化と応用である。研究の深化では、若者の情報行動に対してプロスペクト理論(Kahneman & Tversky, 1979)など、さらなる経済学的観点から理論の適用を試みる。それにより、研究視座を明確化していくことである。研究の応用では、若者の情報行動の派生効果を実証的に明らかにすることである。具体的には、以下2つの調査研究を計画している。 ①新入生の大学イメージが適応行動に与える影響 ②2025年7月の参議院選挙に伴う若者の政治意識・投票行動の実態
成果の発表(学会、論文等)、受賞 〈学術論文・査読あり〉 柳瀬公「効用理論に基づく若者の情報行動」『日本情報ディレクトリ学会誌』,第23号,2025年3月.
研究テーマ
イングランド国教会宣教活動とジェンダー;帝国と身体;家族企業としての国教会牧師館;19世紀国教会における教会音楽とジェンダー

具体的な研究活動 大東文化大学100周年記念事業の一環として、帝国と身体、ジェンダーを扱う論文集の編集作業および、女性の宣教活動を扱う論文の執筆を進めている。 The International Federation for Research in Women's History 2024 Conferenceでは、近代日本における身体とジェンダーを扱ったパネルの司会を担当し、イギリス近代史の立場からコメントを行った。 聖公会神学院において、イングランド国教会牧師館の女性たちの活動、とくに教会音楽における貢献について講演を行った。また、ジェンダー史の教科書刊行のプロジェクトにおいて「家族」をテーマとした分担執筆を進めている。
今後の課題、計画 国教会牧師館を軸とする多面的研究(音楽・教育・宣教活動など)を進める。
成果の発表(学会、論文等)、受賞 研究報告・コメント等 *山口みどり「《憧れ》が動かす近代」『フェミニズムズ』×『憧れの感情史』――”新しい女性たち”をめぐる夢と憧れ(東京理科大学&オンライン)2024年2月21日 *山口みどり「『論点・ジェンダー史学』を活用する――総論」イギリス女性史研究会第41回研究会(KOBE Co CREATION CENTER & オンライン)2024年6月22日 *Midori Yamaguchi (Chair and Comment), “New” Gender Norms? The Female Emperor, Female Hair Removal, and Male Makeup in Modern Japanese Magazines (Panel) , The International Federation for Research in Women's History 2024 Conference (Sendagaya Campus, Tsuda University) 9 Aug.2024. 講演 *山口みどり「牧師館の娘たち――ヴィクトリア時代の教会と音楽」聖公会神学院礼拝音楽プログラムII(聖公会神学院)2024年10月12日
研究テーマ
マンガ史、政治漫画、北澤楽天

具体的な研究活動 この一年、海外研究員として半年でイギリスのケンブリッジ大学そして半年でオーストラリアのウーロンゴン大学で研究を進んだ。イギリスにいる間、主にケンブリッジ大学の図書館とブリティッシュライブラリーで資料収集をしました。特に日本の最初の漫画家である北澤楽天を関連した史料を集めた。例えば、楽天の1900代と10年代に海外でも話題になった彼の政治漫画についての記事、楽天が1919年に範をとったイギリスの子供マンガ、日本の新聞マンガの発展を大きく影響したイギリスの新聞4コママンガ、楽天の1930年ごろのイギリス訪問に関する報道など。集めた史料の分析も始めて、オースストラリアに移動してもこの分析を中心に続きました。最初の研究成果は6月にイーストアングリア大学で開催された学会、そして2月にサウスオーストラリア州立図書館に開催されたシンポジウムとフリンダス大学で開催された学会での基調講演で発表しました。
今後の課題、計画 2025年度に集めた史料を分析し続きながら、論文を執筆する予定です。2026年に開催される生誕150年 北沢楽天展にも貢献する予定です。長期的な計画としては、北沢楽天と日本の政治漫画の歴史についての単行本を書くことです。
成果の発表(学会、論文等)、受賞 著書: ⚫️ 共著R. Phiddian & R. Stewart. "Can Australian Cartoonists Monster the Gods of Asian Politics?" (Chapter 2) in B. Nickl, M.Rolfe (eds) Moral Dimensions of Humour: Essays on Humans, Heroes and Monsters (Tampere University Press, 2024) pp.44-76 ⚫️ 単著 R. Stewart. "Newspaper Comic Strips: Laughs in Four Panels" chapter 2 in J. Brendt (ed) Cambridge Companion to Manga and Anime (Cambridge University Press, 2024) pp. 31 - 43 報告: スチュワート、「マンガ・ビジュアル研究会報告書」『社会学研究所紀要』第6号、2025年3月、pp.15–18 書籍翻訳監督: ⚫️ ”What's Manga? マンガって何?(英語版) An Introduction to Japanese Comics (青幻舎,2025年3月) 研究発表: ⚫️ 研究発表 R. Stewart. "Technology & Formal Changes in Early Manga: focus on Kitazawa Rakuten" 15th Annual INTERNATIONAL GRAPHIC NOVEL & COMICS CONFERENCE. East Anglia University, 2024年7月10日 ⚫️ 招待発表 R. Stewart. “Talking Back to the West: Kitazawa Rakuten’s Cartoons Projecting Japanese Opinion Abroad in the Early 20th Century.” Cartoon Symposium (Australian Research Council (ARC) Research Project: Cartoon Nation: Australian Editorial Cartooning - Past, Present, and Future), State Library of South Australia (Adelaide, Australia), Feb 18, 2025. ⚫️ 基調講演 R.Stewart. Stewart, R., “Keynote Address: Japanese Political Cartooning: A Different Trajectory.” 31st Conference of the Australasian Humour Studies Network (AHSN), Theme: “The Evolutions of Humour,” Flinders University City Campus (Adelaide, Australia) Feb 19, 2025

国際交流センター

研究テーマ
1.日本語教育の目標は、学習者に日本語を「覚えさせる」ことではなく、「使える」ようにすることである。日本語授業の現場ではそのための教え方が工夫されているが、日本語が「使える」とはどういうことか、必ずしも、現実の授業活動での根拠となり得るような理論的な捉え方がなされているとは言えない。
そこで、日本語が「使える」つまり、日本語を使って何か社会的課題が「できる」ということを、旧ソ連の運動生理学者であるベルシュタインが提唱したデクステリティ(巧みさ)の概念を用いて理論的に整理する。
2.日本語教育の取り組みを社会的な文脈に位置付けて、具体的な日本語教育実践につなげて考えようとする、言語教育プログラム論について、どう具体的な実践現場に応用できるか。

具体的な研究活動 上記1については、 言語教育、特に近年日本語教育の法制化により整備された「日本語教育の参照枠」やその基礎となったヨーロッパ言語共通参照枠(CEFR)やこれまでの言語学の分野における「コミュニケーション能力」に関する研究、さらには、運動生理学や認知科学の分野における身体の巧みさなどに関する研究の文献調査を行う。その上で、それらの検討をもとに、言語(特に日本語)が「できる=使える」ということの理論化を、現実の授業を念頭に試みたい。 上記2については、 これまで他大学や外部の研究機関、日本語教育機関に所属する研究者と共同で、日本語教育におけるプログラム論の展開の可能性について研究を重ねてきた。その成果を書籍(「言語教育プログラムを可視化する」凡人社)としてまとめて2024年11月に出版した。
今後の課題、計画 上記1については、 文献調査をひとまず区切りをつけて、理論化した仮説を何らかの形で整理し、発表できるようにしたい。 また、そうした理論化した「使える」の概念を踏まえた教授方法を検討したい。それにあたり、認知科学や学習科学といった分野の知見を参考にしたい。その上で、具体的な授業活動を考案し、自身の本学での担当授業にて実践研究を行い、成果を確認したい。 上記2については、 昨年書籍を出版した共同研究者の方と協働し、日本内外の日本語教育機関で実際に日本語教育に携わる関係者の方々に、研究の成果を広めていく活動に参加していく予定である。
研究テーマ
1)アスリート留学生に対する日本語教育
2)国内学生と留学生との国際共修の実践

具体的な研究活動 1)アスリート留学生、監督、本学卒業生、アスリート留学生の出身高校の教諭(監督)へのインタビュー調査。 2‐1)「国際共修」授業における企業との連携の可能性。 2‐2)「異文化意識開発プロファイル™」を活用しての学生の異文化意識の現在地をポートフォリオとして示す可能性を探る。
今後の課題、計画 1)FD等を通して本学のアスリート留学生に対する日本語教育を充実させる。 2)科研の採択があれば他大学との研究グループとしてアスリート留学生に対する日本語教育の枠組みに向けての基礎研究を進める。 3)2024年度に引き続き「国際共修」授業と異文化意識開発プロファイル™を実施しサンプル数を増やす。 4)企業との連携授業の研究をすすめる。
成果の発表(学会、論文等)、受賞 1)スポーツ言語学会シンポジウムアスリート留学生研究会企画開催 「世界に飛び出した日本人アスリート留学生ー大学におけるアスリート留学生の支援体制を考えるー(ファシリテーターとして参加)大東文化会館 2024年11月10日 2)「アスリート留学生が持つ特性日本語クラスー日本語教員へのインタビューから見えてきたこと」2024年度日本語教育学会秋季大会ポスター発表 姫路市市民会館 2024年11月17日 3)「日本語教師のアスリート留学生に対する教育観ー教師の語りから見えた視点の転換ー」第27回専門日本語教育学会研究討論会(年次大会)江戸川大学2025年3月8日 4)「アスリート留学生の語りにみる日本語使用と社会化的側面―競技実践に根ざした教育的アプローチの構築へ―」日本語教育学会学会誌192号(審査中)

東洋研究所

研究テーマ
前近代のインド洋貿易史研究、アラブのインド洋航海技術の研究

具体的な研究活動 15・16世紀のアラブの船乗りが執筆したインド洋航海技術書を分析することによって、インド洋貿易を支えたアラブの船乗りたちの活動や技術を研究している。
今後の課題、計画 ポルトガル来航による南アラビア情勢の変容について、イエメン・ハドラマウトの地方史料を分析することによって、明らかにしてゆきたいと考えている。 また、インド洋貿易物産についてアラビア語史料に記載された記述を抽出・翻訳し、「インド洋貿易物産事典」(仮)のような本を執筆したいと計画している。
研究テーマ
中国政治、中国共産党研究

具体的な研究活動 中国の最高指導者である習近平氏の個人研究、および、それに関連する中国政治・外交の動向分析
今後の課題、計画 中国政治、中国共産党研究を継続して進めていく。また、論文発表、学会報告、マスメディア発表などを通じて上記の研究活動の成果を積極的に社会に発信していく。
成果の発表(学会、論文等)、受賞 1. 単著『習近平研究:支配体制と指導者の実像』東京大学出版会、2025年 2. 共著『現代中国の腐敗と反腐敗 : 汚職の諸相と土壌』法政大学出版局、2024年 3. 学術論文「21世紀の新たな近代化モデルとしての『中国式現代化』:2023年2月7日の習近平演説について」『国際情勢 紀要』第94号、2025年3月 4. 学会報告「ありえたかもしれない、そして、今後ありうるかもしれない、いくつかの『融合発展』」、日本現代中国学会第74回全国学術大会、2024年10月
研究テーマ
中国の天文・暦算学の研究

具体的な研究活動 今年度は、以下の研究活動を行った。 ⑴新規研究班を立ち上げ、『宋書』律暦志を読解する共同研究を開始した。 ⑵『易』の経典化、錬金術への応用(『周易参同契』)について取り上げ、研究所夏の公開講座にて講演した。 ⑶元末明初に成立した『天原発微』の成書経緯、テキストの状況等を整理し、特徴を明らかにした。(成果は次年度刊行予定)
今後の課題、計画 25年度から3年間の予定で科学研究費が採択されたため、⑴の活動をさらに推し進める。
研究テーマ
中国天文思想・災異説

具体的な研究活動 1,初唐前後に於ける三家簿讃の影響を確認するため当該時期の資料数件の星の相対位置情報を整理中。2,天文知識の専門性を確認するため『天地瑞祥志』に於ける星官名に対する音注反切の由来を調査中。3,唐代に於ける災異観の変化について経書に記された呪術的災異解消法への解釈とともに検討中。4,中国官制史に於ける天文官の配属・構成の変遷について、特に唐の乾元改制の沿革と影響を調査中。5,天文占辞の史的発展・変化を見るために、日蝕・五星占に於ける五行概念の影響を調査中。6,『天地瑞祥志』第七内官の翻刻・訳注の作成。7.南北朝期天文志記述の整理中。 他に大東文化大学東洋研究所共同研究部会である第2班(課題:類書文化研究-『藝文類聚』を中心にして-)、第4班(課題:唐・李鳳の『天文要録』の研究(訳注作業を中心として))、第9班(課題:明清の文言小説と文人たち-張潮『虞初新志』訳注-)、第12班(課題:東アジアの術数研究―中国の天文思想を中心に)に参加。又、共同科研、基盤研究(C)・研究課題「天文・五行占に対する国家統制とそれによる変容―中国と周縁諸国の比較を中心として」(2024/04~2028/03・研究代表者)に参加中。なお、公費の関わらない私的な読書会・勉強会については略す。
今後の課題、計画 上記1~4・7の資料整理及び論文化、並びに6の原稿整理・発表。
成果の発表(学会、論文等)、受賞 上記5について「前漢期に於ける五星占の狀況」(『東洋研究』232、2024-07)が有る。他に上記共同研究部会の成果として、第2班共著『藝文類聚巻五十三訓讀附索引』(大東文化大学東洋研究所、2024-02)、第9班共著『『虞初新志』訳注②巻四~巻六』(大東文化大学東洋研究所、2024-02)が有る。

書道研究所

研究テーマ
楷書研究、書論・書道史研究

具体的な研究活動 「初唐の三大家」、「唐の四大家」の総称がいつ頃登場し、定着したのか、またその総称が日中においてどのように理解されてきたを書論を通して研究を行なった。 また、歴代の書論に使用される「観」字の用例を考察し、伝統的な書を見る行為にどのような特徴が見られるかを研究した。
今後の課題、計画 日本における「初唐の三大家」、「唐の四大家」の総称がどのようにして現在にまで至っているのか。また書道教育において「初唐の三大家」、「唐の四大家」がどのように扱われてきたかを研究する計画である。
成果の発表(学会、論文等)、受賞 (論文) ・唐の四大家考(成城文藝265号)査読あり ・中国書論における〈観〉について(教職課程センター紀要第9号)査読なし (学会シンポジウム) ・書道コンテンツのデジタル公開の在り方(第34回書学書道史学会シンポジウム「書の人文情報学」)

大東文化歴史資料館

研究テーマ
大学史研究

具体的な研究活動 大東文化大学百年史編纂、中巻刊行 大東文化大学史研究紀要刊行、論文発表 千葉商科大学百年史編纂、研究所論文刊行
今後の課題、計画 大学沿革史編纂、研究
研究テーマ
本学の1960~1980年代の教育・研究活動の社会的意義について

具体的な研究活動 ☆理事長金子昇による理事会・評議員会での講演(1977年) ☆1986年度以降の大学での臨時定員増 ☆大東文化大学文学部教育学科の増設(1972年) ☆本学教育学者田代元彌の教育学(1970年) ☆本学教授酒井清六(生物・化学)のインタビュー(学生誌エリキサ1992年) ☆大東文化大学の運営要領(1965年) ☆学校法人大東文化学園寄附行為変更認可申請(1972年) ☆穂積重行文学部長の新入生へのエール(1985年)
今後の課題、計画 同上該当年代(1960~1980年代)の本学の主要資料の発掘や収集、紹介など。
成果の発表(学会、論文等)、受賞 ☆現代の大学問題を視野に入れた教育史研究を求めて(月刊ニューズレター) https://home.hiroshima-u.ac.jp/komiyama/gen-dai-kyou-ken/ ☆大東文化大学百年史 中巻(2025年3月)