Education & Research

政策評価制度の現状と展望

日時
2004年12月17日(金) 13時~15時
内容
政策評価制度の現状と展望
講師
東田親司研究員、安井賢光研究員、松尾敏充研究員
会場
大東文化大学板橋校舎 多目的ホール

2004年12月17日(金)13:00からは、白石淳研究員(板橋区役所職員)の司会で、第一分科会の中間報告が行われました。

東田親司研究員

東田研究員からは、かつて、総務省行政監察局局長を勤められ、中央省庁の政策評価制度の制度設計を取りまとめられたご経験から、国の政策評価制度の仕組みについての報告があり、それと比較しながら、地方での政策評価への取り組み状況についての報告がなされました。「政策の成果・効果の度合いを客観的に計るというが、実はそれは簡単なことではない」など、実際の運営の問題点についても重要な指摘がありました。

安井賢光研究員

次に、安井賢光研究員(板橋区役所職員)から、板橋区の行政評価制度について、その責任者という立場から報告がなされました。制度の概要を報告された後、「制度導入後間もないので、制度導入の効果を実感するのはまだ尚早であるが、それで満足せず、よりよい活用の仕方を考案すべく、分科会で議論を交わしている。また、区民に分かりやすい公表の仕方についても改善の余地があると考えている」との報告がありました。

松尾敏充研究員

最後に、松尾敏充研究員(大東文化大学経営学部教授)から、BSC(バランストスコアカード)という方式の行政評価制度への導入に関して、アメリカ・シャーロット市、姫路市などの例を踏まえて、紹介がありました。「BSC方式の導入は、行政の戦略遂行支援機能を強化する可能性がある。また縦割り行政の是正にも効果があるのではないか」との議論は、経営学からの提言として刺激的なものでした。

これらの報告には、フロアからの質問もあり、行政評価制度に対する区民の関心が高いことが感じられました。