Education & Research

板橋区の自主財源を考える

研究内容

研究テーマ

板橋区の自主財源を考える

研究内容

実現可能な政策提言として、板橋区の自主財源を確保し、区民の満足度を高めるまちづくり方策について研究する。

研究成果

  1. No.24 地方公共団体の財政改革への新たな提言に向けて

研究員(2009年7月現在)

板橋区 石橋 千広 福祉部障がい者施設課長
水野 博史 区民文化部地域振興課特命担当係長
飯岡 潤一 産業経済部産業活性課推進室
原 智士 区議会事務局議事係副係長
大東文化大学 松尾 敏充 経営学部経営学科教授
首藤 禎史 経営学部経営学科教授
石井 昌宏 経営学部経営学科准教授
高沢 修一 経営学部経営学科講師
  • 石井研究員は2010年3月まで

研究活動

2009年度

第1回 2009年9月12日(土)~13日(日)

於:ホテル・ヘリテイジ(合宿)

  1. 研究テーマについて
    • 板板橋区の政策的経費に用いる資金の増加は、政策上の自由度(選択肢)増加を区へもたらす。そこで、その財源確保を目的とする税収増を達成する手段として「高額所得者や夫婦共稼ぎの世帯に選ばれるまちづくりの方策」を研究する。なお、上記選択肢の増加には、住民にとって魅力的な地域社会とするための社会資源の整備も含まれる。したがって、地域デザインフォーラム第5期共通テーマ「参加と協働の仕組みづくり」の資金的基盤の形成へ本研究は位置づけられる。
  2. 今後の研究活動について
    • (1)目的
      • 板橋区の政策的経費に用いる資金を増やす。
    • (2)目的を達成するための十分条件
      • 義務的経費(主に福祉費)を増加させない。
      • 税収入(主に住民税)を増加させる。
    • (3)「目的を達成するための十分条件」成立の要因
      • 高額納税者を増やす。
      • 板橋区へ納税するが板橋区の税金を使用しない人を増やす。
      これら2要因たちを「板橋区への移動要因」とよぶ。
    • (4)板橋区への移動要因を引き起こす(と予想される)行為
      • 1)学校の充実
      • 2)駅前にマンションの建設
      • 3)駅前にショッピングセンターの誘致
      • 4)病院・保育園の充実
      • 5)治安
      • 6)レストランの充実
      • 7)交通手段の改善
      • 8)大企業の社宅・独身寮の誘致
      これらの中で板橋区が深く関われそうなものは 8)か?
    • (5)調査項目
      • 1)板橋区の税収入・支出の構造を他区と比較する。
      • 2)大田区の工場ビルを調べる。大田区には、30社くらいが入居している工場ビルがあるらしい。そのビルに隣接して住居棟があるらしい。
      • 3)他の市区町村において、大企業の社宅・独身寮の誘致をしている例があるかを調べる。
      • 4)現在、企業が社宅・独身寮を減らしている理由を明確にする。
      • 5)PFIを用いて、大企業の社宅・独身寮の誘致をすることは可能であるかを検討する。その場合、板橋区のリスクと企業のリスクのそれぞれについて、整理する。
      • 6)住民獲得に適用できそうな既存研究を調べる。Tiebout(1956)からはじまる「足による投票」に関する研究たちは参考になるかな?
第2回 2009年10月15日(木) 18:00~

於:大東文化大学板橋キャンパス3号館4階 経営学科研究スペース

  1. 研究テーマの設定について
    • 前回、「板橋区の政策的経費に用いる資金を増やす」としたが、大学側からテーマが絞られてしまうことなどを勘案し、「自主財源の確保」に変更したいとの申し出があった。また、実現可能な政策提言を行いたいとの申し出があり、区側も了承した。区側は、「参加と協働の仕組みづくり」というフォーラムの大きなテーマを踏まえるならばということで了承した。また、区側から財源がいかに区民生活に直結し、区民の満足度を高める使われ方の議論が必要との提案があり、大学側も了承した。
  2. 研究テーマの調査検討について
    • (1)「自主財源の確保」を踏まえ、各自調査研究を行い、次回までに資料を作成することとした。 なお、テーマに対するアプローチは各研究員に任せることとした。
  3. スケジュールについて
    • (1)「自主財源の確保」を踏まえ、各自調査研究を行い、次回までに資料を作成することとした。 なお、テーマに対するアプローチは各研究員に任せることとした。
  4. 分科会役職について
    • (1)分科会を運営するにあたり、以下の役職を決定した。
      • 分科会会長:水野博史(板橋区)
      • 分科会運営委員:首藤禎史(大東大)
      • 記録(書記):原 智士(板橋区)
  5. 次回の日程について
    • (1)日時:12月3日(木)18:30~
    • (2)会場:大東文化大学3号館4階 経営学科研究スペース
第3回 2009年12月3日(木) 18:30~

於:大東文化大学板橋キャンパス3号館4階 経営学科研究スペース

  1. 研究テーマの設定について
    • 前回、テーマに対するアプローチは各研究員に任せることとしていたので、各研究員から報告があった。なお、板橋区側は検討報告を一本化した。
      • ・板橋区
        板橋区版地域コミュニティ税の導入
        宮崎市で導入しているコミュニティ税の研究を行う。
      • ・首藤
        板橋区の自主財源増大のためのプラン
        a. 区民人材バンク、またはネットワークの構築を通じた新事業の可能性
        b. 民間企業とのコラボレーションの可能性を再定義・再調査することを通じた新事業の可能性
      • ・松尾
        a. ABCによるコスト構造分析
        b. 行政改革へのABCの活用
      • ・石井
        企業の社宅・独身寮の誘致へのPFI適用
        自治体がPFIを利用して社宅・独身寮を管理し、ある企業がその社宅・独身寮を借りるということを議論する枠組みを作る。
  2. 決定した内容について
    • (1)大学は1月末までに具体案を提示する。
    • (2)研究内容は大学がリードし、区は持てる情報を提供する。
    • (3)区側で分担(グループ分け)を決める。
  3. 今後について
    • (1)次回は検討の進め方について協議する。
  4. 次回の日程について
    • (1)日時:2月15日(月)18:30~
    • (2)会場:大東文化大学3号館4階 経営学科研究スペース
第4回 2010年2月15日(月) 18:30~

於:大東文化大学板橋キャンパス3号館4階 経営学科研究スペース

  1. 板橋区側からの報告(報告者:水野)
    • 2月5日に行われた第1・第2分科会の合同打ち合わせ(区職員のみ)について報告した。
      • ・第2分科会現状報告(研究項目及びスケジュール案)
      • ・第1分科会現状報告(検討テーマ及び分担)
      • ・確認事項(本フォーラムにおける区側の関わり方)
  2. 大東大側からのテーマ説明・要望など
    • (1)高沢
      • 1)資料により説明。
      • 2)当初の考え方を修正。法定外税の実施は豊島区の放置自転車税のように、一定の抑止力を持つ政策的要素として行うべき。
      • 3)ゆえに、あくまでも住民ではなく企業に課すべきである。
      • 4)区の要望を伺いたい。また、区からデータの提供を求める。
    • (2)松尾
      • 1)資料により説明。
      • 2)情報を開示することにより行政への区民参加を促すねらいがある。
      • 3)既に取り組んでいる四日市市の今後が気になるところである。
      • 4)また、近隣では千葉県柏市、群馬県太田市が取り組んでいる。
      • 5)板橋区では、どのような考え方が導入可能なのか検討する必要がある。
      • 6)区側の報告を踏まえ、第2分科会との住み分けを確認するべきでは。
    • (3)首藤
      • 1)資料により説明
      • 2)SWOT分析を行いたい。
      • 3)住民と一緒になってビジネスを行い、財源を確保し、区民に還元する仕組み作りを行いたい。
    • (4)石井氏の研究テーマの説明は資料配付をもって終了。
  3. 担当について
    • (1)大学側の4つの研究テーマに対し、区側の担当を決めた。
      • 松尾班 メイン:水野、サブ:飯岡
      • 首藤班 メイン:飯岡、サブ:原
      • 高沢班 メイン:原、サブ:石橋
      • 石井班 メイン:石橋、サブ:水野
  4. 次回の日程について
    • (1)日時:3月24日(水)18:30~
    • (2)会場:大東文化大学3号館4階 経営学科研究スペース
第5回 2010年3月24日(水) 18:30~

於:大東文化大学板橋キャンパス3号館4階 経営学科研究スペース

  1. 大東大側からのテーマ説明・要望など
    • (1)石井
      • 資料により説明。
      • ブックレットのページ数についてどうするか。
        →情報がないので確認する。
      • 本日、テーマについて話し合わないのか。
        →原則、みんなで集まる時は情報交換である。テーマの研究は個別の担当同士で行っていただきたい。
    • (2)高沢
      • 区側から満足度調査の資料をいただいた。
      • 提言する内容は、地域住民の満足が必要となる。
      • 区には引き続き情報提供を求める。
      • 夏を目標に論文を書き上げたい。総量がわからないと構成ができないので確認してほしい。
      • 抑止力としての法定外税並びに区側から話のあった、宮崎市のコミュニティ税の事例も取り上げて書いていきたいが、板橋区と宮崎市が比較対象となり得るのか疑問である。
        他に事例はあるのか。
        →コミュニティ税を提案した時の調査では、同じ事例はなかった。引き続き調査する。
    • (3)松尾
      • 依頼した情報はどうなっているか。
        →調べたが区民事務所は併設施設が多く、単独の光熱水費等を計上していない。唯一できるのは常盤台区民事務所である。
    • (4)首藤
      • 4つほど具体的な内容を提示させていただいた。
        →Xゲームは面白いのではないか。
        シルバー保育園はアイデアとしては面白いが、保育士の年齢などに課題があるのではないか。
      • 実現可能か否かは別にして、何かアイデアがあったら記録に留めていただきたい。
        →ネタ帳をつくるイメージで良いのか。→その通りである。
  2. 次回の日程について
    • (1)日時:5月18日(火)18:30~
    • (2)会場:大東文化大学3号館4階 経営学科研究スペース