学業成績優秀者「温故知新報奨金」表彰式
2024年度大東文化大学学業成績優秀者「温故知新報奨金」表彰式が7月13日に板橋キャンパス多目的ホールで行われた。
温故知新報奨金は、学業成績が特に優秀であった者に報奨金を給付する制度で、本年度は外国人留学生を含む75名が選ばれた。
同報奨金を対象とした表彰式では、学長・学務局長・学生支援センター所長・国際交流センター所長が列席し、表彰者への賞状と記念品の贈呈がおこなわれた。
当日は40名ほどの表彰者のご家族も来場され会場も賑わう中、表彰者代表から自身の学生生活のエピソード等を交えた代表挨拶がおこなわれ、有意義な式典となった。
学長挨拶・高橋進学長
温故知新報奨金を受けられた皆さん、本当におめでとうございます。
学業において特に優秀な成績を修めた皆さんが、社会に有為な人材となり、社会の発展に寄与するであろうことを期待して、皆さんの真摯な勉学の姿勢に対して表彰および報奨金の給付をしている制度が、この学業成績優秀者表彰制度(温故知新報奨金)です。
この度の受賞は、皆さんが勉学・研究に一生懸命努力をされた結果です。そして皆さんは、学びと探求の中で、新しい知識や知見を得る喜び、その知識を深めていく楽しさ、知識と知識を融合させて新しい発見や新しい創造に辿り着く達成感などを十分に味わっていることでしょう。時には、自身の知見をもとに友人と議論したり、友人の話からまた新たな見識を深めたり、更なる学びを深めていく過程で、その学びの奥深さに驚きを覚えることもあるかも知れません。学びは無限です。是非、これからも、専門領域を超越して貪欲に勉学に励まれて戴きたいと思います。
そして、皆さんだからこそ、大学での学びの成果を社会に還元していく使命を期待されていることも自覚して下さい。社会に何かを寄与するということは、多様な姿・方法があります。皆さんが選択する道も勿論自由です。その中で、皆さんが、自信をもって社会に有益なことをなすことを渇望致します。
最後になりますが、皆さんが努力をされて得た温故知新報奨金の受賞は、皆さんをいつも励ましてくれたご家族、皆さんに“学ぶとは何か”を授けてくれた恩師、そして“ユニークな学びの機会”をともに歩んだくれた友、それぞれの方々が皆さんを支えてくれていたからであることも改めて感じて戴ければ幸いです。
目標を明確にして突き進む努力は嘘をつかない。更なる飛躍を期待しています。
学生支援センター所長挨拶・青木幹喜所長
皆さん、このたびは温故知新報奨金の授与、誠におめでとうございます。各学科各学年から1名しか授与されないという厳しい条件をクリアされた皆さんに深い敬意を表します。さぞや日々努力されたことでしょう。そして、日々勉学に励まれたことでしょう。そんな皆さんに、あらためて敬意を表します。
また、同席されているご家族の皆様、誠におめでとうございました。ご家族の皆様もさぞやお喜びのことと思います。
栄誉ある報奨金を受け取られた皆さんだからこそ、少しだけお願いがあります。その第一のお願いは、皆さんが学ばれている各分野で、自分なりの素朴な疑問を持ち、学問や研究をさらに進めていただきたいということです。大学で学ぶ学問や研究は、受験勉強のように単に教科書や参考書に書いてあることを覚えることではありません。自分の経験や自分の読んでいる様々な文献の中から、自らが疑問を持ち、その疑問を解いていくのが大学の学問や研究です。自らが自律的に構築した疑問に関して、先人たちはどのような研究をしてきたのかを探り、自分の立てた疑問に対して、自分なりにどのような答えが出せるのかをぜひ模索してください。
第二のお願いは、ぜひ卒業論文を書いていただきたいということです。こうして構築した疑問や文献探索の結果を以て、自分なりの答えを見出す作業を卒業論文という形でまとめてみてください。卒業論文には、その人のポテンシャルがあらわれると言われます。私の恩師の一人は、「卒業論文は一生越えられない」とよく言っていました。卒業論文には、すでにその人の持つ疑問のスケール、文献の読みこなし方、論理性など、その人のポテンシャルがあらわれるものです。ぜひ卒業論文を書いて、自分のポテンシャルを自覚するとともに、その後の人生で、本当に卒業論文は一生越えられなかったかを確かめてみてください。
皆さん、本日は、誠におめでとうございました。
国際交流センター所長挨拶・松原孝明所長
表彰される皆様、本日はまことにおめでとうございます。国際交流センター所長として私からはとくに、外国人留学生を対象とする温故知新報奨金を授与されるみなさまにお祝い申し上げます。
私自身にも経験がありますが、自分が生まれ育った環境を抜け出して文化や習慣の異なる外国で学び、そして生活をする、それだけでも大変な勇気と努力が必要になりますし、ご苦労も多かったことでしょう。その上で、大学において懸命に勉強され優秀な成績を残された皆さんの類まれなる努力に敬意を表したいと思います。
現在、日本では海外で勉強をする学生の数が減少傾向にあります。そこには、経済的な要因、日本型一括採用形式の就職活動の問題点など要因はいろいろとあるのですが、なによりも重大な要因が、日本人の若者が内向きになってしまっているということです。このまま、日本から海外へ飛び立つ留学生が減少すると、日本人の国際競争力が落ちていくのではないかと懸念されています。また、留学は多様な文化や価値観に触れ、自分の視野を大きく広げるチャンスであるのに、それを日本人学生が逃してしまっているのはとても残念なことです。そのような現状にあって、皆さんのご活躍は、日本人の学生に大きな勇気を与えてくれるものと確信いたします。そこで、お願いがあります。留学生の皆さんも、大学において、自国出身の学生同士で固まってしまうのではなく、積極的に日本人学生とも交流してください。それは、皆さん自身にとっても語学力の向上や異なる価値観に触れるチャンスでありますし、日本人の学生にとって大きな刺激となり、内向きになっている彼ら、彼女らの心を外に開かせてくれるでしょう。
皆さん、これからもどうか活躍を続けていただき、すべての学生の模範、そして憧れの存在となっていただきたいと思います。本日は、本当におめでとうございます。