2024年6月28日(金)の15時半から、東松山校舎の60周年記念講堂にて、春季英米文学科講演会が開催されました。
講演者は、東京都立大学准教授で、本学の英米文学科でも非常勤講師として科目を担当しておられる生駒久美先生でした。講演タイトルは「マーク・トウェイン、フレデリック・ダグラス、アメリカ奴隷制」でした。
講演の冒頭で、アフリカ系アメリカ人のフレデリック・ダグラスの紹介と共に、アメリカ奴隷制度の諸相が、豊富な画像やダグラスの著作からの引用を用いて説明されました。次に、マーク・トウェインとダグラスとの間の深い交流についてのお話がありました。その後、トウェインの著作『ハックルベリー・フィンの冒険』の中で、「貧乏白人」の子どもハックと「黒人奴隷」ジムとの間の様々なやり取りの描写の中に、トウェイン自身のダグラスとの交流から得た経験、特にトウェインのダグラスへの敬意を垣間見ることができると結論づけられました。
講演会後の質疑応答では、複数教員から、続いて多数の学生から、次から次へと質問が飛び交いました。生駒先生は一つ一つの質問に大変真摯に、分かり易くお答えくださり、それによって私たちのトウェイン、ダグラス、そして当時の奴隷制への関心が一層深まりました。
今回ご講演頂き、私たちを『ハックルベリー・フィンの冒険』の世界に誘ってくださった生駒久美先生に、この場を借りて厚く御礼申し上げます。また、今回の講演会開催にご協力くださった先生方や事務職員の皆さま、そして受付に当たってくれた1,2年生のボランティアの皆さんに、心から感謝申し上げます。ありがとうございました!