アラビア語

アラビア語とは

アラビア語は1カ国の言葉ではありません。何と西アジア、北アフリカに広がる広大な地域に存在する22カ国の国語なのです。それらの国々、すなわちアラブ諸国の名前をあなたはいくつ挙げることができますか。下に示したのがアラブ諸国の地図です。東はイラクから西はモロッコまでみな一様にアラビア語を使っているのです。

アラブ諸国の地図

さらにアラビア語は、世界におよそ13億いるといわれているイスラム教徒達(ムスリム)の共通語でもあります。世界中のどの国のイスラム教徒でも程度の差こそあれ、みなアラビア語を解します。それは、イスラム教の聖典である『コーラン』(正確にはアル・クルアーン)がアラビア語で書かれているからです。『コーラン』は外国語に翻訳されたものではなく、原典のアラビア語のままで読まれなければならないとされています。すなわちイスラム教徒は『コーラン』を読み、理解するためにはアラビア語を勉強しなければならないのです。

このように世界中の人々に広く使われているアラビア語は現在、当然ながら国連の7つの公用語の1つにもなっています。その意味からアラビア語は、英語に次ぐ世界が認める主要な国際語でもあるのです。

「アッサラーム・アライクム」

これは「こんにちは」に相当するアラビア語の挨拶です。それは「あなた方に平安がありますように」という美しい意味です。人々は会うごとにこの言葉を交わします。さあ、アラビア語を携えてアラブ世界、そしてイスラム世界を旅してみましょう。どこへ行こうともあなたは、上のアラビア語の挨拶を知っているだけでも彼らの友達として温かく受け入れてくれるでしょう。

アラビア語のアルファベット

アラビア語の文字芸術

アラビア語ならびにアラビア文字を使っている他の言葉(例えばウルドゥ語やペルシャ語など)には1000年に亘って培われてきた文字芸術の伝統があります。それが「アラビア書道」です。細い竹や葦の棒の先端を鋭利に削って、それに墨を付けてアラビア文字を書く書道。日本や中国の書道とは違ったシャープな線が書けます。アラビア書道は『コーラン』の言葉を美しく書くために発達しました。そこには彼らの感性や世界観が顕著に表れており、彼らの文化そのものです。授業の中では皆さんにもアラビア書道に実際に挑戦してもらいます。練習を重ねると今まで見たこともないような美しいダイナミックな線があなた自身の手から出てきます。そしてオリジナルのアラビア書道作品を作って、西アジアの人々に見てもらいましょう。書道の美を通して彼らと交流できるなんて何と素晴らしいことでしょうか!

アラビア語書道作品:本田孝一作

アラビア語学習の手引き

本学部で使用しているアラビア語のテキストは次のようなもので、それらはすべて講師達の著書です。

アラビア語関係のウェブサイト(よく見られるもの)

※このページは大東文化大学国際関係学部パンフレット「アジアのことば」より転載しました。